JPH0329116Y2 - - Google Patents

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JPH0329116Y2
JPH0329116Y2 JP15940787U JP15940787U JPH0329116Y2 JP H0329116 Y2 JPH0329116 Y2 JP H0329116Y2 JP 15940787 U JP15940787 U JP 15940787U JP 15940787 U JP15940787 U JP 15940787U JP H0329116 Y2 JPH0329116 Y2 JP H0329116Y2
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optical lens
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hand
centering
suction
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【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この考案は、上面に機能表面部分と機能を有し
ないマージン部分とを有した物品を移送するため
のロボツトハンドに関する。
[従来の技術] 従来より、物品を把持・搬送する物品把持装置
として、以下に示すように、種々のタイプが知ら
れている。
(i) 物品を真空吸引等の吸引力を利用して吸着・
保持することにより、物品を把持し、把持した
物品を所定の位置から他の位置まで搬送した
り、他の物品に組み付けたりする所の、所謂吸
引動作による物品把持装置が知られている。こ
のような物品把持装置を開示する文献として、
実公昭54−6949号公報、特開昭55−150989号公
報、特公昭61−35089号公報、特公昭62−18317
号公報等が存在する。これら公報には、物品を
直接吸引して、吸引・保持する物品把持装置が
開示されている。
(ii) また、複数の把持部材・指部材により物品を
把持する把持方法を採用する物品把持装置も知
られている。例えば、実公昭56−6315公報に
は、3本の爪体をねじ軸、傘歯車の連結手段を
会してモータに接続し、このモータにより爪体
を開閉動作することにより物品を把持する装置
が開示されている。また、特公昭58−50835号
公報にも、3本の指部材を歯車を介してモータ
駆動する装置が開示されている。
(iii) 本願考案の把持装置が有する機能の一つとし
て、把持する物品のセンタリングを実行する機
能が挙げられる。このようなセンタリング機能
を備えた物品把持装置として、特開昭61−
256004号公報が知られている。
(iv) 更に、従来技術において、吸着ノズルと物品
の位置を規制するための位置規制爪とを備えた
装着ヘツドとして、特開昭63−14500号公報が
知られている。
[考案が解決しようとする課題] ここで、前述したように、この考案に、特に、
光学機器等に用いられる光学レンズを把持するの
み好適する物品把持装置に関するものであるが、
このような光学レンズのレンズ表面は、光束の透
過・屈折作用等のために、高精度の表面仕上精度
及び清浄性を要求されている。この結果、このよ
うな光学レンズをレンズ鏡胴や光学機器に組み込
む場合には、光学レンズの把持に際して、光学的
機能面に直接接触して、これを傷付けたり、汚す
ことは、絶対に許されないものである。
この為、光学レンズをレンズ鏡胴に組み込む場
合に、光学レンズの外周部を外方から指部材で把
持してレンズ鏡胴内に嵌入することが不可能とな
る。即ち、レンズ鏡胴の内周面と、光学レンズの
外周面とは、略同じ寸法に設定されている。従つ
て、指部材で光学レンズの外周を外方から把持す
るためのアロウアンスが存在せず、この結果、光
学レンズを把持した状態で、この光学レンズをレ
ンズ鏡胴内の所定の位置に嵌入することが不可能
となるものである。
また、光学レンズをレンズ鏡胴の内側のレンズ
封止部に嵌入した後において、この光学レンズを
固定するための金属製の弾性リングやCリングを
レンズ鏡胴内に挿入しなければならい。ここで、
これらリングをレンズ鏡胴内に挿入するのに用い
られる把持装置としては、リングを半径方向外方
から複数の指部材で把持し、これら指部材の間隔
をリングの自然状態における外径寸法より幾分縮
めるように半径方向内方に押圧し、リングをこの
ように保持しながら、このリングを光学レンズの
嵌入されたレンズ鏡胴内に挿入することになる。
ここで、この把持装置においては、指部材により
リングに押圧力を作用しているため、逆に、把持
装置からリングを取り外す操作が困難となる。こ
のように、リングが把持装置からスムーズに取り
外せないと、リングによるレンズ固定が確実に行
なわれなくなり、問題である。
この考案は上述した問題点に鑑みてなされたも
ので、この考案の目的は、物品の機能表面部分に
直接接触しない状態において、物品をセンタリン
グした上で確実に吸引しつつ、自由に収納すべく
移送することの出来るロボツトハンドを提供する
ことである。
[問題点を解決するための手段] 上述した問題点を解決し、目的を達成するた
め、この考案に係わるロボツトハンドは、上面に
機能表面部分と機能を有しないマージン部分とを
有した物品を移送するためのロボツトハンドにお
いて、上下動及び側方に移動可能に設けられたハ
ンド本体と、このハンド本体に取り付けられ、移
送される物品の外周縁に上下方向に沿つて整合さ
れた外側面を有し、マージン部分に上方より当接
する複数の規制片と、前記ハンド本体に取り付け
られ、前記規制片が物品のマージン部分に上方よ
り当接した状態において、この物品の略中心部
の、所定間隔を置いた上方まで下降される吸引部
材と、前記ハンド本体に対して、対応する規制片
の外側において、これの外側面に当接するセンタ
リング位置と、これより半径方向外方に離間した
待機位置との間で回動自在に取り付けられた複数
のセンタリング部材とを具備する事を特徴として
いる。
[作用] 以上のように構成されるロボツトハンドにおい
ては、先ず、規制片が物品のマージン部分に上方
に、これの外側面と物品の外周縁とが上下方向に
整合した状態になるよう設定される。この状態か
ら規制片は上方から物品のマージン部分に近接す
る。この近接した状態において、センタリング部
材が待機位置からセンタリング位置まで回動し
て、物品をこれの中心位置がハンド本体の中心位
置と整合された状態に設定する。この後、吸引部
材が、物品の略中心部の上方まで下降されて、物
品を吸引することになる。このようにして、物品
は持ち上げられた規制片に下方から当接して、結
局、ロボツトハンドに吸着されることになる。こ
のようにして、物品はロボツトハンドに吸引さ
れ、このロボツトハンドの移動に応じて自由に移
送されることになる。
[実施例] 以下に、この考案に係わるロボツトハンドの一
実施例の構成を添付図面を参照して、詳細に説明
する。
第1図に示すように、このロボツトハンド10
は、図示しないロボツトアームの下端に、吸着す
る物品の種類に応じて取り変え可能に取着される
ものであり、この一実施例においては、物品とし
て光学系のレンズ12を吸引して移送するために
設けられている。ここで、この光学レンズ12
は、その中央部を精密に研磨された状態の光学機
能面として規定され、この光学機能面以外の外周
縁は、マージン部分として、光学系に関与する機
能を有さない部分として規定されている。
このロボツトハンド10は、図示するように、
ロボツトアームの下端に着脱自在に取着されるハ
ンド本体14を備えている。このハンド本体14
は、上下方向に沿つて延出した状態で、上下両端
が開放された中空円筒状に形成され、その上端に
は、これと同軸に平歯車16が、また、下端に
は、これと同軸に傘歯車18が、夫々ハンド本体
14に対して回転自在に取り付けられている。ま
た、このハンド本体14の周壁には、上下方向に
沿つて延出した状態で、長溝20が形成されてい
る。
一方、上述した平歯車16の中心部には、透孔
が形成され、この透孔の内周面には、図示してい
ないが、雌ねじ溝が螺刻されている。この雌ねじ
溝に螺合する雄ねじ部22を上部に一体に備えた
状態で、吸引部材としての吸引管24が、ハンド
本体14内を上下方向に突出して装着されてい
る。この吸引管24の周壁には、前述した長溝2
0に挿通される係合ピン26が、半径方向外方に
突出した状態で一体に形成されている。このよう
な吸引管24の構成により、平歯車16が回転駆
動されることにより、係合ピン26と長溝20と
の係合を介して、吸引管24は、ハンド本体14
内を上下動することになる。
尚、この吸引管24の上端は、チユーブ28を
介して吸引ポンプ30に接続されている。このよ
うにして、吸引ポンプ30が起動することに応じ
て、吸引管24の下端開口は、吸引動作すること
になり、これに近接する物品を、負圧により吸引
することになる。
一方、上述したハンド本体14の上部の外周面
には、半径方向外方に向けて、3本のアングル部
材32,34,36が一体に取り付けられてい
る。これらアングル部材32,34,36は、周
方向に沿つて等間隔に配設されており、夫々の先
端には、下方に折曲された折曲片38,40,4
2が一体に形成されている。各折曲片38,4
0,42をハンド本体14との間には、半径方向
に沿つて延出し、かつ上下に離間した状態で、一
対のガイドロツド44a,44b,46a,46
b,48a,48bが夫々架け渡されている。
また、各アングル部材32,34,36には、
対応するガイドロツド44a,44b,46a,
46b,48a,48bの間に位置した状態で、
半径方向に沿つて延出してねじ棒50,52,5
4が配設されている。各ねじ棒50,52,54
の外方端部は、対応する折曲片38,40,42
に回転自在に支持されており、また、その内方端
部には、前述した傘歯車18に噛合する小傘歯車
56,58,60が同軸に、且つ一体に取り付け
られている。尚、小傘歯車60は、第1図におい
ては、ハンド本体14の陰になり、示されていな
い。
ここで、各アングル部材32,34,36に
は、対応するガイドロツド44a,44b,46
a,46b,48a,48bにより、ハンド本体
14の半径方向に沿つて夫々スライド自在にスラ
イドブロツク62,64,66が配設されてい
る。各スライドブロツク62,64,66は、対
応するねじ棒50,52,54に夫々螺合してお
り、このようにして、傘歯車18が回転駆動され
ることによるねじ棒50,52,54の回転に応
じて、これらスライドブロツク62,64,66
は、半径方向に沿つて同時にスライドすることに
なる。
このように構成されるスライドブロツク62,
64,66の下面には、垂直に立ち下がつた状態
で、指部材としての規制片68,70,72が
夫々固着されている。これら規制片68,70,
72は、ハンド本体14の周囲において、これと
同軸になるよう配設されている。また、これら規
制片68,70,72の下端は、同一高さに設定
されており、物品としての光学レンズ12の上面
の外周縁に規定されたマージン部分に上方から当
接するようになされている。
一方、第1のアングル部材32の上面には、吸
引管24を上下動させるための第1の駆動モータ
74が、取付用ステイ76を介して取り付けられ
ている。この第1の駆動モータ74は、下方に向
けて駆動軸74aを突出して備えており、この駆
動軸74aには、前述した平歯車16に噛合する
駆動平歯車78が一体回転するように同軸に固定
されている。
また、第3のアングル部材36の折曲片42の
外側面には、スライドブロツク62,64,66
を半径方向に沿つてスライドさせるための第2の
駆動モータ80が取着されている。この駆動モー
タ80は、半径方向に沿つて延出した状態で駆動
軸を備えており、この駆動軸は、ねじ棒54に整
合した状態で一体回転するように接続されてい
る。
ここで、前述した各スライドブロツク62,6
4,66の下面には、光学レンズ12を吸引動作
することに先立つて、この光学レンズ12をロボ
ツトハンド10に対して正確に位置決め、即ち、
センタリングするためのセンタリング部材82,
84,86が夫々設けられている。
各センタリング部材82,84,86は、対応
する規制片68,70,72の上端であつて、対
応するスライドブロツク62,64,66との取
り付け部に、枢支ピン88を夫々介して、対応す
るスライドブロツク62,64,66の摺動軌跡
を通る垂直面内で回動自在に枢支されている。即
ち、各センタリング部材82,84,86は、第
1図に実線で示すように、対応する規制片68,
70,72から所定角度だけ外方に離間した待機
位置と、破線で示すように、対応する規制片6
8,70,72の外方の側面に当接したセンタリ
ング位置との間で回動自在に枢支されている。
尚、各センタリング部材82,84,86は、
対応する規制片68,70,72の下端より、僅
かに下方に延出するように形成されている。
ここで、各センタリング部材82,84,86
を待機位置とセンタリング位置との間で回動駆動
するために、エアーシリンダ機構90,92,9
4が夫々接続されている。各エアーシリンダ機構
90,92,94は、対応するスライドブロツク
62,64,66の後端に枢支ピン96を介し
て、対応するセンタリング部材82,84,86
と同一面内で回転自在に枢支された取付片98,
100,102と、対応する取付片98,10
0,102に取り付けられたシリンダ本体10
4,106,108と、各シリンダ本体104,
106,108に空気圧に応じて突出・引き込み
可能に設けられ、先端が対応するセンタリング部
材82,84,86に枢着されたピストン11
0,112,114と、各シリンダ本体104,
106,108に圧縮空気を導入するパイプ11
6,118,120と、これらパイプ116,1
18,120を介して各シリンダ本体104,1
06,108に圧縮空気を送るための図示しない
圧縮空気発生源とから構成されている。尚、取付
片100と、シリンダ本体106と、ピストン1
12とは、図面の都合上図示されていない。
尚、上述した吸引ポンプ30には、詳細は図示
していないが、吸引管24による吸引力を検出す
るために、吸引管24の下端開口に発生する負圧
状態を検出するための圧力検出器122が取り付
けられている。
以上のように構成されるロボツトハンド10を
用いて、光学レンズ12を吸引して移送する動作
を、以下に説明する。
先ず、移送動作の待機状態においては、ロボツ
トアームは、第2図において符合Aで示す位置
に、ロボツトハンド10をもたらせている。この
待機状態において、センタリング部材82,8
4,86は、対応する規制片68,70,72の
直外方の待機位置に位置した状態に、また、吸引
管24は上方に持ち上げられた状態にし、そし
て、各規制片67,70,72は夫々半径方向外
方に偏倚された状態に、夫々もたらされている。
この待機状態から、ロボツトが所定の光学レン
ズ12を吸引して、図示しない鏡胴内に装着する
よう図示しない制御装置から指示されると、この
光学レンズ12が載置された載置ステージBの上
方位置に、ロボツトハンド10が位置するよう
に、ロボツトアームは移動駆動する。一方、第2
の駆動モータ80が起動して、ねじ棒54を自身
の軸回りに回転駆動する。このねじ棒54の回転
に応じて、スライドブロツク66は、ハンド本体
14の半径方向に沿つて移動することになる。
ここで、このねじ棒54の回転駆動力は、これ
の先端に同軸に固定された傘歯車60と、ハンド
本体14に回転自在に取り付けられた傘歯車18
との噛合を介して、傘歯車18に伝達されてこれ
を回転駆動し、この傘歯車18の回転により、こ
れに噛合する傘歯車56,58を共に回転駆動す
ることにより、ねじ棒50,52が回転すること
に応じて、他のスライドブロツク62,64も、
同様に半径方向に沿つて移動することになる。
尚、この第2の駆動モータ80の駆動量、即
ち、各スライドブロツク62,64,66の移動
量は、各規制片68,70,72の下端が、吸引
しようとする光学レンズ12の外周縁部に規定さ
れたマージン部分の上方に位置し、更に詳細に
は、各規制片68,70,72の外側面が、この
光学レンズ12の外周縁に整合する位置にもたら
されるように、吸引しようとする光学レンズ12
の外径寸法に応じて設定されている。
そして、このロボツトハンド10が、吸引しよ
うとする光学レンズ12の上方にもたらされる
と、ロボツトアームは次に下降され、ロボツトハ
ンド10の3本の規制片68,70,72の下端
が、光学レンズ12の表面に当接する直前に、そ
の下降動作を停止する。この後、各エアーシリン
ダ機構90,92,94が起動して、対応するセ
ンタリング部材82,84,86を待機位置から
センタリング位置に向けて回動駆動する。この結
果、光学レンズ12の載置位置における中心位置
が、ハンド本体14の中心位置とずれていた場合
であつても、3本のセンタリング部材82,8
4,86のセンタリング位置への回動に伴なつて
ハンド本体14の中心位置と正確に整合するよう
に寄せられ、所謂センタリング動作が実行される
ことになる。
このように光学レンズ12のセンタリングが実
行された時点で、各規制片68,70,72は、
光学レンズ12のマージン部分の直上方に位置す
ることになる。
この状態から、吸引ポンプ30が起動して、吸
引管24による吸引動作が開始されると共に、第
1の駆動モータ74が起動して、平歯車16を回
転駆動し、吸引管24を下降させることになる。
このようにして、吸引管24の下端開口は、上方
から光学レンズ12の上面の中心部(光学機能面
を含む部分)に徐々に近接することになる。一
方、前述した圧力検出器122による吸引圧力
(負圧)の検出動作が開始される。
ここで、このように吸引管24が下降すること
に応じて、これの下端開口における負圧発生状態
は、徐々に高められていくことになる。そして、
この圧力検出器122による検出圧力が、最大真
空圧の約80%に至つた時点で、第1の駆動モータ
74の駆動が停止される。ここで、この最大真空
圧は、吸引管24が光学レンズ12に密着した状
態において吸引動作を実行した場合に発生する負
圧により規定されるものである。そして、このよ
うに最大真空圧の約80%に至つた時点において、
吸引管24の下端は、第3図に示すように、光学
レンズ12の上面から僅か上方に位置する状態に
設定されることになる。
具体的には、この一実施例において、光学レン
ズ12の重さは最大で100gであり、最大真空圧
は、約600mmHgに設定されている。この条件にお
いて、80%の吸引負圧は、480mmHgとなり、この
吸引負圧が達成される際の吸引管24と光学レン
ズ12との間隙は0.03mmとなり、この吸引負圧に
よりもたらされる吸引力は約250gとなる。この
ようにして、この一実施例においては、吸引管2
4が光学レンズ12に非接触の状態で、負圧によ
り光学レンズ12を吸引して持ち上げることが可
能となる。
このように、吸引管24の下端が光学レンズ1
2の上面の僅か上方に位置する状態において発生
する負圧は、この光学レンズ12を上方に付勢す
るに充分な値に設定されており、この結果、この
負圧に基づき、光学レンズ12は、3本の規制片
68,70,72の下端に下方から付勢されて、
第4図に示すように、光学レンズ12はロボツト
ハンド10に吸引・保持されることになる。
このように光学レンズ12を吸引・保持したロ
ボツトハンド10は、ロボツトアームの上下方
向、及び側方向の移動に伴なつて、鏡胴が載置さ
れている場所Cの上方位置まで移送される。この
ように移送された時点においては、各エアーシリ
ンダ機構90,92,94の起動が停止される。
即ち、図示しない圧縮空気発生源からの圧縮空気
の導入が停止され、各ピストン110,112,
114は対応するシリンダ本体104,106,
108内に引き込まれる。この引き込みにより、
各センタリング部材82,84,86は、センタ
リング位置から外方の待機位置に回動される。
このようにセンタリング部材82,84,86
によるセンタリング動作が解除された後におい
て、このロボツトアームの下降動作により、光学
レンズ12は鏡胴内の所定位置まで移送されるこ
とになる。そして、この所定位置に移送された状
態で、吸引ポンプ30の駆動が停止されることに
より、この光学レンズ12はロボツトハンド10
への吸引状態が解除されて取り外され、鏡胴内に
収納・保持されることになる。
この後、ロボツトハンド10は、前述した待機
位置まで移動され、ここに保持されることによ
り、一種の光学レンズ12の移送動作を完了す
る。
以上詳述したように、この一実施例のロボツト
ハンド10によれば、これにより移送される物品
としての光学レンズ12を、光学機能面には非接
触の状態で吸引・保持した状態で移送するように
している。特に、この光学レンズ12に接触する
規制片68,70,72は、光学レンズ12のマ
ージン部分にのみ当接するように設定されてい
る。このようにして、この移送に際して、光学レ
ンズ12の光学機能面を傷付ける虞が完全に解消
されることになる。
また、この一実施例のロボツトハンド10によ
れば、移送する光学レンズ12の外周よりも内側
に、これを保持する部材が存在することになる。
このようにして、この光学レンズ12を鏡胴内に
収納・保持する動作に際して、何等、この収納・
保持動作を損なうことが無く、良好に行なえるも
のである。
この考案は、上述した一実施例の構成に限定さ
れることなく、この考案の要旨を逸脱しない範囲
で種々変形可能であることは言うまでもない。
例えば、上述した一実施例においては、物品と
して光学レンズ12に適用される場合につき説明
したが、この考案は、これに限定されることな
く、どのような物品にでも適用出来、特に、吸着
される物品の表面に、接触してはならない機能表
面と、接触しても物品の機能に何等影響を与えな
いマージン部分とが有る場合に、有効に適用され
るものである。
また、上述した一実施例においては、規制片は
符号68,70,72で示されるように3本設け
られるように説明したが、これに限定されること
なく、その本数は、2本以上であれば何本でも良
い。
更に上述した一実施例においては、規制片6
8,70,72が、予め、光学レンズ12の外形
寸法に応じて、これの外側面が、光学レンズ12
の外周縁に上下方向に沿つて整合するように移動
されているものである。このため、移送される物
品としての光学レンズ12の実際の外形寸法が、
設定値より大きく出ている場合には、センタリン
グ部材82,84,86により確実にセンタリン
グされることになる。しかしながら、仮に、光学
レンズ12の実際の外形寸法が、設定値より小さ
く出ている場合には、センタリング部材82,8
4,86によりきつちりとセンタリングされるこ
となく、設定値より小さく出ている分だけ、がた
付くことになる。このような光学レンズ12のが
た付きを防止するため、第5図及び第6図に他の
実施例として示すように、各センタリング部材8
2,84,86の光学レンズ12の外周縁に接触
する部分に、夫々と光学レンズ12との接触圧力
を測定するための歪ゲージ124を備えるように
構成しても良い。
このように他の実施例において、各センタリン
グ部材82,84,86によりセンタリング動作
が実行されている際において、第6図のフローチ
ヤートに示すように、各規制片68,70,72
を正確に、夫々の外側面と光学レンズ12の外周
縁とが上下方向に沿つて整合するように位置する
ように、第2の駆動モータ80が駆動制御される
ものである。
即ち、この制御内容においては、第6図に示す
ように、先ず、ステツプS1において、光学レン
ズ12の外形寸法により規定される位置まで、各
規制片68,70,72が移動されるよう、第2
の駆動モータ80が駆動制御される。そして、ス
テツプS2において、各エアーシリンダ機構9
0,92,94が起動され、各センタリング部材
82,84,86が対応する規制片68,70,
72の外側面に当接するよう回動駆動される。
そして、ステツプS3において、歪ゲージ12
4を介して、各センタリング部材82,84,8
6と光学レンズ12との間の接触圧力を検出す
る。この検出結果に基づいて、ステツプS4にお
いて、この検出結果、即ち、検出された接触圧力
が目標とする値に到達しているか否かが判定され
る。
このステツプS4において、YESと判断され
た場合、即ち、検出された接触圧力が、目標値に
到達している場合には、光学レンズ12の外形寸
法は、所定の値と正確に同じか、若しくは、大き
く出ている場合であり、ステツプS2において実
行されたセンタリング動作により正確にセンタリ
ングされているものであるので、ステツプS5に
おいて、第2の駆動モータ80の駆動が停止され
ることになる。このようにして、一連のセンタリ
ング動作の制御が終了する。
一方、ステツプS4において、NOと判断され
た場合、即ち、検出された接触圧力が、目標値に
到達していない場合には、光学レンズ12の外形
寸法が、所定の値より小さく出ており、センタリ
ング部材82,84,86が所定の接触圧力で光
学レンズ12に当接していない状態を意味してい
る。この場合には、各規制片68,70,72の
外側面が光学レンズ12の外周縁より半径方向外
方に突出しているので、ステツプS6において、
各規制片68,70,72が半径方向内方に移動
するよう、第2の駆動モータ80が駆動制御され
る。
このような第2の駆動モータ80の駆動に伴な
い、各規制片68,70,72が半径方向内方に
移動することになり、この移動に伴なつて、各セ
ンタリング部材82,84,86も半径方向内方
に移動して、光学レンズ12の外周縁に当接し、
これを確実にがた付きなくセンタリングすること
になる。そして、前述したステツプS3及びステ
ツプS4の制御内容が実行され、歪ゲージ124
による検出圧力が所定の値に到達した時点で、ス
テツプS5に示すように、第2の駆動モータ80
の駆動が停止され、一連のセンタリング制御動作
が終了することになる。
このように他の実施例によれば、例え、光学レ
ンズ12の外形寸法が、所定の値より小さく出て
いた場合においても、光学レンズ12のがた付く
こと無く、確実にセンタリングした上で、吸引し
て移送することが出来るものである。
[考案の効果] 以上詳述したように、この考案に係わるロボツ
トハンドは、上面に機能表面部分と機能を有しな
いマージン部分とを有した物品を移送するための
ロボツトハンドにおいて、上下動及び側方に移動
可能に設けられたハンド本体と、このハンド本体
に取り付けられ、移送される物品の外周縁に上下
方向に沿つて整合された外側面を有し、マージン
部分に上方より当接する複数の規制片と、前記マ
ージン本体に取り付けられ、前記規制片が物品の
マージン部分に上方より当接した状態において、
この物品の略中心部の、所定間隔を置いた上方ま
で下降される吸引部材と、前記ハンド本体に対し
て、対応する規制片の外側において、これの外側
面に当接するセンタリング位置と、これより半径
方向外方に離間した待機位置との間で回動自在に
取り付けられた複数のセンタリング部材とを具備
する事を特徴としている。
従つて、この考案によれば、物品の機能表面部
分に直接接触しない状態において、物品をセンタ
リングした上で、確実に吸引しつつ、自由に収納
すべく移送することの出来るロボツトハンドが提
供されることになる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案に係わるロボツトハンドの一
実施例の構成を示す斜視図;第2図は第1図に示
すロボツトハンドの動作位置を概略的に示す正面
図;第3図は各規制片が光学レンズのマージン部
分に上方から近接した状態を示す正面図;第4図
は吸引管が下降して光学レンズに近接し、この光
学レンズが吸引されて各規制片に下方から当接し
ている状態を示す正面図;第5図はこの考案に係
わるロボツトハンドの他の実施例において用いら
れるセンタリング部材を歪ゲージを備えた状態で
示す側面図;そして、第6図は他の実施例におけ
第2の駆動モータの駆動制御内容を示フローチヤ
ートである。 図中、10……ロボツトハンド、12……光学
レンズ、14……ハンド本体、16……平歯車、
18……傘歯車、20……長溝、22……雄ねじ
部、24……吸引管、26……係合ピン、28…
…チユーブ、30……吸引ポンプ、32,34,
36……アングル部材、38,40,42……折
曲片、44a,44b,46a,46b:48
a,48b……ガイドロツド、50,52,54
……ねじ棒、56,58,60……傘歯車、6
2,64,66……スライドブロツク、68,7
0,72……規制片、74……第1の駆動モー
タ、74a……駆動軸、76……取付用ステイ、
78……平歯車、80……第2の駆動モータ、8
2,84,86……センタリング部材、88……
枢支ピン、90,92,94……エアーシリンダ
機構、96……枢支ピン、98,100,102
……取付片、104,106,108……シリン
ダ本体、110,112,114……ピストン、
116,118,120……パイプ、122……
圧力検出器、124……歪ゲージである。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 上面に機能表面部分と機能を有しないマージン
    部分とを有した物品を移送するためのロボツトハ
    ンドにおいて、 上下動及び側方に移動可能に設けられたハンド
    本体と、 このハンド本体に取り付けられ、移送される物
    品の外周縁に上下方向に沿つて整合された外側面
    を有し、マージン部分に上方より当接する複数の
    規制片と、 前記ハンド本体に取り付けられ、前記規制片が
    物品のマージン部分に上方より当接した状態にお
    いて、この物品の略中心部の、所定間隔を置いた
    上方まで下降される吸引部材と、 前記ハンド本体に対して、対応する規制片の外
    側において、これの外側面に当接するセンタリン
    グ位置と、これより半径方向外方に離間した待機
    位置との間で回動自在に取り付けられた複数のセ
    ンタリング部材とを具備する事を特徴とするロボ
    ツトハンド。
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JP6539849B1 (ja) * 2018-05-10 2019-07-10 宮川工機株式会社 加工材移動装置

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