JPH032896Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （考案の目的） 本案はリム止めと一体になつている眼鏡用合せ
丁番の改良に係るものである。

合せ丁番は、丁番部材に直接レンズ枠を固着す
るようになつているため、仕上部の精度が低いと
レンズが脱落し易く、またテンプルの作動に支障
を生ずる。

ところがレンズ枠に取付ける上下割智の本体部
分と、テンプル側のこまの間に差込む差込部とを
同時に精密仕上げすることは極めて困難であり、
また眼鏡フレームとして使用中に丁番に無理な外
力が作用して前記の差込部が変形したり破損した
りするとフレーム全体が廃品となるおそれがあ
る。

本案は前記のようなおそれがなく、各取付部の
構造が強固で、テンプルの作動を円滑、的確に行
なわせるとともに眼鏡フレームに無理な力がかか
つたときのブレーカー構造を有する眼鏡用丁番を
得る目的で考案されたものである。

（考案の構成） 前記目的を達成するための本考案眼鏡丁番の構
成を後記実施例に対応する図面について説明する
と、上下割智１，２の各片側に、リム３の端部を
その外端４が智面より突出するように取付け、該
上下割智１，２の中間に上下面を平滑仕上げした
セラミツク材差込板５の前部を差込み、該板の外
端に凹溝６を設けてこれを前記リムの外端４に係
合させるとともに、上下割智１，２と差込板５と
をねじ７によつて止着し、該差込板５の後部をテ
ンプル側丁番部材１１の上下こま１３，１４の間
に差込み、該上下こま１３，１４と差込板５とを
ねじ１５によつて止着して成るものである。

（作用、効果） 本案眼鏡丁番は、特定構造の合せ丁番を構成す
る割智１，２とテンプル側丁番部材との間を、こ
れらとは別体の上下に滑り面を形成させた差込板
５によつて継合させたので該板と割智１，２及び
丁番部材１１の協働により、眼鏡リム３を強固に
保持し、テンプルの開展、折畳みを円滑に行なわ
せるとともに、各部の摩耗及び使用中のゆるみ、
がたつき等を可及的に防止する。

また該差込板５は眼鏡フレームに大きな外力が
加えられたときのブレーカーとして働き、自体の
変形、破損により他部に変形、破損が波及するこ
とを防止し、破損した差込板５は容易に新品と交
換できる。

なお差込板５に高強度、高耐摩耗性、不銹性の
セラミツク材を使用した場合は、滑りが特に良好
であり、またメツキが付着しないので、組立後に
フレームをメツキ加工したとき他部と異なる色相
をあらわし、いわゆる二色メツキ又は七宝加工と
同様な美観を呈する等の効果を奏する。

（実施例） 本案の構成を図示の実施例について更に詳しく
説明すると、第１図は本案眼鏡丁番の分解斜視
図、第２図は平面図、第３図は内側面図、第４図
は底面図、第５図は外側面図、第６図は前端面
図、第７図は第２図のテンプルを折畳んだ状態を
示す図である。

図面において、 １，２は上下の割智で、その各片側に眼鏡リム
３の端部を外端４が智面より突出するように取付
け、上下割智の中間に上下面を平滑に仕上げたセ
ラミツク材等の差込板５の前部を差込み、該板の
外端に凹溝６を設けてこれを前記リム外端４に係
合させるとともに、上下割智１，２と差込板５に
ねじ７を貫通止着する。

１１はテンプル１２の前端に取付け又は該テン
プルと一体に形成させた丁番の片側を構成する部
材で、該部材の前端に形成させた上下こま１３，
１４の間に前記差込板５の後部を差込み、上下こ
ま１３，１４と差込板５にねじ１５を貫通止着す
る。

２１は上下割智１，２の後側に形成させた直立
平面で、上下こま１３，１４の前側面にテンプル
１２開展時に前記直立平面２１に密接する直立平
面２２を、また折畳時に前記直立平面２１に添つ
て移動する円周面２３をそれぞれ形成させて成る
ものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案眼鏡丁番の分解斜視図、第２図は
平面図、第３図は内側面図、第４図は底面図、第
５図は外側面図、第６図は前端面図、第７図は第
２図のテンプルを折畳んだ状態を示す図である。 １，２：割智、４：リム外端、５：差込板、
６：凹溝、１１：丁番部材、１３，１４：こま、
７，１５：ねじ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上下割智の各片側に、リムの端部をその外端が
   智面より突出するように取付け、該上下割智の中
   間に上下面を平滑仕上げしたセラミツク材差込板
   の前部を差込み、該板の外端に凹溝を設けてこれ
   を前記リム外端に係合させるとともに、上下割智
   と差込板とをねじ止めし、該差込板の後部をテン
   プル側丁番部材の上下こま間に差込み、上下こま
   と差込板とをねじ止めして成る眼鏡丁番。