JPH03282253A - 光音響信号検出方法および装置並びに半導体素子内部欠陥検出方法 - Google Patents

光音響信号検出方法および装置並びに半導体素子内部欠陥検出方法

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JPH03282253A
JPH03282253A JP2080948A JP8094890A JPH03282253A JP H03282253 A JPH03282253 A JP H03282253A JP 2080948 A JP2080948 A JP 2080948A JP 8094890 A JP8094890 A JP 8094890A JP H03282253 A JPH03282253 A JP H03282253A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、光音響効果を利用して、試料の表面および内
部情報を検出する、光音響信号検出方法およびその装置
並びに半導体素子内部欠陥検出方法に関するものである
〔従来の技術〕
光音響効果(P hotoacoustic E ff
ect)は、1881年チンダル(Tyndall)、
ベル(B ell)、レントゲン(R5n togen
 )らによって発見された。
すなわち第23図に示すように、強度変調した光(断続
光)19をレンズ5により試料7上に集光して照射する
と、光吸収領域Vop21において熱が発生し、熱拡散
長μ322で与えられる熱拡散領域Vth23を周期的
に拡散し、この熱歪波によって表面弾性波(超音波)が
発生する現象である。
上記超音波すなわち光音響信号をマイクロホン(音響電
気変換器)や圧電素子あるいは光干渉計を用いて検出し
、入射光の変調周波数と同期した信号成分を求めること
により、試料の表面および内部の情報を得ることができ
る。上記光音響信号の検出方法に関しては、例えば、文
献「非破壊検査;第36巻第10号、p、730〜p、
736(昭和62年10月)」や「アイ・イー・イー・
イー、1986ウルトラソニソクス・シンポジウムp、
515〜526 (1986年)(IEEE;1986
ULTRAsONIcs  SYMPO−5IU〜i−
p、515〜526  (1986))Jにおいて論じ
られている。その−例を第22図に基づいて説明する。
レーザ1から出射した平行光を音響光学変調素子(AO
変調器)2により強度変調し、その断続光をビームエキ
スパンダ3により所望のビーム径に拡大したのち、ハー
フミラ−4で反射させ、レンズ5によりXYステージ6
上の試料7の表面に集光させる。上記試料7上の集光部
21に生した熱歪波により超音波が発生し。
同時に上記試料表面に微小変位を生しる。この微小変位
を以下に述べるマイケルンン干渉計で検出する。レーザ
8から出射した平行光をビームエキスパンダ9により所
望のビーム径に拡大したのち、ハーフミラ−10で2つ
の光路に分離し、一方はレンズ5により試料7上の集光
部21に集光させる。他方は参照ミラー1上上に照射さ
せる。試料7からの反射光と上記参照ミラー11からの
反射光とは、ハーフミラ−10上で互いに干渉し、この
干渉バタンがレンズ12によりホトダイオード等の光電
変換素子13上に集光される。光電変換された干渉強度
信号はプリアンプ14で増幅されたのち、ロックインア
ンプ16に送られる。上記ロックアンプ16では、音響
光学変調素子2の駆動に用いる発振器15からの変調周
波数信号を参照信号として、干渉強度信号に含まれる変
調周波数成分だけが抽出される3この周波数成分がその
周波数に応じた試料の表面あるいは内部の情報をもつ。
変調周波数を変えることにより熱拡散長μs21を変え
ることができ、試料の深さ方向の情報を得ることができ
る。熱拡散91 vi、V t h 23内にクランク
等の欠陥があれば、干渉強度信号中の変調周波数成分に
信号変化が現われ、その存在を知ることができる。XY
ステージ移動信号とロックインアンプ16からの出力信
号は計算機17で処理され、試料上の各点における光音
響信号がモニタテレビジョン等の表示器18に画像情報
として出力される。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来技術は、非接触・非破壊で光音響信号を検出で
きる極めて有効な手段であるが、つぎに示すような課題
をもっている。
光音響信号の横方向分解能と深さ方向分解能は、光吸収
領域Vop21すなわちレーザ光のスポット径が、熱拡
散領域Vth23よりも小さい場合には、熱拡散長μs
22で与えられる。このμSは(1)式で定義される。
但し、k;試料の熱伝導率、ρ;重密度C;比熱、f 
;レーザの強度変調周波数。
例えば王=10kHzのとき、SiやAQはμs〜50
μ−でありSiO2はμS〜5μm程度である。
いま、ある変調周波数で第24図(a)に示すような熱
拡散領域V、1,23aが与えられているとき、横方向
分解能と深さ方向分解能とは、それぞれμso’=μS
、μ5H42μsで与えられる。試料のより深い位置の
内部情報を得るには、(1)式より変調周波数fを小さ
くし、第24図(b)に示すように熱拡散長μSを大き
くする必要がある。
しかしその結果、図に示すように横方向分解能μSHと
深さ方向分解能μSDが低下してしまう。すなわち、従
来技術においては、深さ方向の情報を得るためにレーザ
の変調周波数Jを変え、熱拡散長μSを変えることによ
り、横方向および深さ方向の分解能が変化してしまうと
いう課題がある。
特に、より深い情報を得るためには熱拡散長μSを大き
くし、分解能を低下させなければならず、現状ではμm
オーダの微細構造をもつ試料の内部情報検出は極めて困
鷺である。
さらに従来技術においては、試料内部で発生した光音響
効果を、試料表面の微小変位として検出するため、試料
の深い場所における感度が低下してしまうという課題が
ある。
本発明の目的は、試料のさまざまな深さの内部情報を、
横方向および深さ方向分解能を低下させることなく、安
定に検出できるようにした光音響信号検出方法およびそ
の装置を得ることにある。
また、本発明の他の目的は、半導体素子の深さの内部情
報を光音響効果によって検出し、半導体素子内部の欠陥
を検出できるようにした半導体素子内部欠陥検出方法を
得ることにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するため1本発明は、第1の光源と、該
光源からの光を所望の周波数で強度変調する変調手段と
、上記強度変調された光を集光する集光手段と、上記集
光された光を用いた光干渉により試料内で発生した光音
響効果を検出する光干渉検出手段と、上記検出信号から
試料の表面および内部情報を抽出する情報抽出手段から
なる光音響信号検出装置において、上記第1および第2
の光源からの光をともに試料を透過する波長の光とし、
かつ、集光された2つの光スポットを、試料内部で試料
の深さ方向に走査することにより、光音響信号の横方向
および深さ方向の分解能を低下させることなく、試料の
任意深さ位置の内部情報を高感度に検出可能としたもの
である。
また、上記目的を達成するため、本発明は、強度変調さ
れた光を集光する集光手段および光干渉を利用して、光
音響効果を検出する光モ渉検出手段を共に共焦点光学系
として構成する二とにより、光スポっ・ト位置以外の試
料表面および内部界面からの反射光の影響を除去し、光
音響信号の横方向および深さ方向の分解能と検出感度の
向上を可能としたものである。
また、上記目的を達成するために、本発明は、第1およ
び第2の光源からの光を、半導体素子を透過する光、例
えば赤外光とすることにより、半導体素子の表面および
内部情報の検出を可能にしたものである。
〔作用〕
光音響信号検出装置において、試料を励起するための第
1の光源からの光と、光音響効果を検出する光干渉検出
手段に用いる第2の光源からの光とを、共に試料を透過
する波長の光とすることにより、その集光スポットを試
料(例えば半導体素子)内部において、深さ方向に走査
することが可能となり、光音響信号の横方向および深さ
方向の分解能を低下させることなく、試料の任意深さ位
置の内部情報(例えば、光学的、熱的、弾性的特性)を
高感度に検出できる。
また、試料を励起するための第1の光源からの光を集光
する集光手段、および光干渉を利用して光音響効果を検
出する光干渉検出手段を、共に共焦点光学系として構成
することにより、不要な高次回折光成分が除去された理
想的なピーク部を有する、スポット光を形成することが
可能となり、光スポット位置以外の試料表面および内部
界面からの反射光の影響が除去でき、光音響信号の横方
向および深さ方向の分解能と検出感度が向上する。
また、第1および第2の光源からの光を、半導体素子を
透過する光、例えば赤外光とすることにより、半導体素
子の表面および内部情報(配線の断線やクラック等の内
部欠陥)の検出が可能になる。
本発明の基本原理を第1図に基づいて説明する。
本発明では試料7中に熱歪波および超音波(熱弾性波)
を発生させるための励起光25(実線)、および試料7
の内部で発生した光音響効果に基づく試料表面および内
部の微小変位を検出するための光干渉用プローブ光29
 (破線)として、試料例えば半導体素子を透過できる
波長の光を用いる。
そして、所望の分解能が得られる熱拡散長となるように
励起光の変調周波数を設定したのち、第1図(a)、(
b)、(c)に示すように、変調周波数を変えることな
く、励起光およびプローブ光の集光スポット位置27を
深さ方向に走査する。上記原理によれば、従来技術のよ
うに横方向および深さ方向の分解能を低下させることな
く、試料の任意深さ位置の内部情報を安定に検出するこ
とができる。この時の横方向および深さ方向の分解能は
、共にμ3Bと一定である。
〔実施例〕
つぎに本発明の実施例を図面とともに説明する。
第2図は本発明による光音響信号検出方法の第1実施例
における光音響検出光学系を示す図、第3図はレーザス
ポットの高次回折光成分がピンホールにより遮光される
様子を示す図、第4図はピンホール通過直後の光強度分
布を示す図、第5図は偏光板の偏光方向を示す図、第6
図は集光スポットの走査を示す図、第7図は共焦点光学
系とピンホールの効果を示す図、第8図は自動焦点光学
系を示す図、第9図は2ステージの移動量と2つの光電
変換素子の出力電流の関係を示す図、第10図は凹凸が
ある試料表面上にレーザ光が集光する図、第11図は本
発明の第2実施例における光音響検出光学系を示す図、
第12図は対物レンズの微動機構を示す断面図、第13
図は本発明の第3実施例における光音響検出光学系を示
す図、第14図はリレーレンズの微動機構を示す断面図
、第15図は対物レンズとリレーレンズの配置を示す図
、第16図は本発明の第4実施例における光音響検出光
学系を示す図、第17図はくさび形ガラスの微動機構を
示す断面図、第18図は対物レンズとくさび形ガラスの
配置を示す図、第19図は本発明の第5実施例における
光音響検出光学系を示す図、第20図は集光スポットの
走査を示す図、第21図は本発明の第6実施例における
対物レンズとくさび形ガラスの配置を示す図である。
第1実施例 本発明の第1実施例における光音響検出光学系を示す第
2図において、本光学系は、光音響効果を生しさせるた
めのHe−Ne赤外レーザ(波長1.15μm)31を
光源とする変調レーザ照射光学系510、光音響信号を
検出するためのマイケルソン干渉光学系520、自動焦
点用レーザ照射光学系530、自動焦点光学系540お
よび信号処理系550から成る。上記変調レーザ照射光
学系7110において、He−Ne赤外レーザ31がら
出射したS偏光の平行光を音響光学変調素子32により
所望の周波数で強度変調し5その断続光をビームエキス
パンダ33により所望のビーム径に拡大したのち、レン
ズ34によりその後側焦点位置80に集光させる。焦点
位置80にはピンホール35が設置されており、第3図
に示すように、集光スポットのピーク部100の周辺に
存在する高次回折光成分101aおよび10 lbを遮
光する。その結果、ピンホール35通過直後の光強度分
布は第4図に示すように、ピーク部100だけになる。
焦点位置80はレンズ36の前側焦点位置になっている
ので、ピンホール35通過後の光束は、レンズ36通過
後平行光になる。上記平行光はハーフミラ−37で反射
されたのち、λ/4板55通過後円偏光になり、さらに
対物レンズ38によりその前側焦点位[81に集光され
、第4図に示すと同様の光強度分布をもつスポットにな
る。すなわち、レンズ36の前側焦点位置8゜と対物レ
ンズ38の前側焦点位置81とは共役であると同時に、
共焦点の関係にある。また、本実施例ではその大きな特
徴として、試料42を塔載したZステージ41を走査す
ることにより、第6図に示すように、対物レンズ38の
前側焦点位置81、すなわち、)(6−Ne赤外レーザ
31のビーム140(実線)の集光スポットを試料42
の深さ方向に走査する。集光スポットの位置が第6図(
a)の場合は試料42表面42Pにおいて、また、第6
図(b)の場合は試料42の内部界面42Sにおいて、
光音響効果により生じた熱歪波により超音波(熱弾性波
)が発生し、同時に試料42表面42P、あるいは内部
界面42Sに微小変位が生じる。
マイケルソン干渉光学系520において、He−Ne赤
外レーザ(波長1.15μm)43から出射した非偏光
の平行光を、ビームエキスパンダ44により所望のビー
ム径に拡大したのち、レンズ45によりその後側焦点位
置82しこ集光させる。
焦点位置82にはピンホール46が設置されており、第
3図に示すのと同様にして、集光スポットのピーク部周
辺の高次回折光成分が遮光される。
焦点位置82はレンズ47の前側焦点位置となっており
、ピンホール46通過後の光束はレンズ47により平行
光となる。上記平行光は偏光ビームスプリッタ48によ
りP偏光とS偏光とに分離される。P偏光ビームは偏光
ビームスプリッタ48を透過し、ダイクロイックミラー
66(波長0.7μm以下は反射、0.7μm以上は透
過)、ビームスプリッタ67(波長0.7μm以下にお
いて、透過率二反射率=1:1.0.7μm以上におい
て100%透過)、ハーフミラ−37、およびλ/4板
55を通過したのち円偏光となり、対物レンズ38によ
りその前側焦点位置81に集光され、第4図に示すのと
同様の光強度分布をもつスポットになる。この集光スポ
ットの位置は。
He−Ne赤外レーザ31の集光スポットの位置と同じ
である。一方、S偏光ビームは、偏光ビームスプリッタ
48で反射され、λ/4板49を通過したのち円偏光と
なり、参照ミラー50に入射する。いま第6図(a)に
示すように、He−Ne赤外レーザ31および43のビ
ーム140(実′1iA)および141(破線)の集光
スポットを試料42表面42P上に設定した場合、マイ
ケルソン干渉光学系520に戻るビーム141の反射光
は、試料42表面42Pで発生した光音響効果に基づく
微小変位を位相情報としてもっている。また、第6図(
b)に示すように1両集光スポットを試料42の内部界
面42S上に設定した場合、ビーム141の反射光は、
同様に内部界面42Sで発生した光音響効果に基づく微
小変位を位相情報としてもっている。ビーム141の反
射光は対物レンズ38、λ/4板55を通過した後S偏
光となり、偏光ビームスプリッタ48て反射される。参
照ミラー50からの反射光はλ/4板49を通過したの
ちP偏光となり、偏光ビームスプリッタ48を透過する
。第5図の110は試料42からの反射光の偏光方向を
、111は参照ミラー5oからの反射光の偏光方向を示
している。両者は互いに直交しているので、このままで
は干渉しない。しかし、偏光板56を光路に挿入し、そ
の偏光方向を第5図の112に示すように45°方向と
することにより両度射光は干渉する。この干渉光には光
音響効果により試料42の表面あるいは内部界面で生じ
た微小変位が光強度情報として含まれており、これをレ
ンズ57によりその後側焦点位置83に集光し、ホトダ
イオード等の光電変換素子59で検出する。上記のよう
にこのマイケルソン干渉光学系520において、レンズ
47の前側焦点位置82、対物レンズ38の前側焦点位
置81およびレンズ57の後側焦点位置83とは、兵役
であると同時に共焦点の関係にあり、さらにレンズ57
の後側焦点位置83にはピンホール58が設置されてい
る。この効果を第7図に基づいて説明する。いま、He
−Ne赤外レーザ43のビーム141 (実線)の集光
スポット81を試料42の内部界面42S上に設定し、
この界面の光学的・熱的・弾性的情報を検出しようとす
る場合、試料42の表面42Pでの反射光141Q(破
線)あるいは試料42の他の内部界面からの反射光、試
料42表面の微小な凹凸より発生した高次回折光成分が
、光電変換素子59に入射すると、干渉強度信号すなわ
ち光音響信号のSN比および検出精度が大幅に低下する
。そこで、上記のように光学系を共焦点光学系とし、さ
らにレンズ57の後側焦点位置83、すなわち集光スポ
ット81の結像面(光電変換素子59面)にピンホール
58を設置することにより、これらの迷光を遮光してい
る。
光電変換された干渉強度信号は、プリアンプ60で増幅
されたのち、ロックインアンプ77に送られる。上記ロ
ックインアンプ77では6音響光学変調素子32の駆動
に用いる発振器76からの変調周波数信号を参照信号と
して、干渉強度信号に含まれる変調周波数成分の振幅と
変調周波数信号に対する位相成分が抽出される。この周
波数成分の振幅と位相成分が、その変調周波数で定義さ
れる熱拡散領域Vth内の情報をもつ。したがって、上
記熱拡散領域Vth内にクランク等の欠陥があれば、干
渉強度信号中の変調周波数成分の振幅と位相が変化し、
その存在を知ることができる。
本実施例では、上記のように試料42を塔載した2ステ
ージ41を走査することにより、第6図に示すように、
対物レンズ38の前側焦点位置81すなわち2つのHe
−Ne赤外レーザ31および43の集光スポットを、試
料42の深さ方向に走査する。ここで、2つの集光スポ
ット位置の、試料42の表面42Pに対する変位量を常
にモニタしておく必要がある。本実施例では、共焦点光
学系の特徴を活かした高精度な自動焦点機能を付加して
いる。
すなわち、自動焦点用レーザ照射光学系530中のHe
−Neレーザ(波長0.633μm)61から出射した
平行光を、ビームエキスパンダ62により所望のビーム
径に拡大したのち、レンズ63によりその後側焦点位置
84に集光させる。
焦点位置84にはピンホール64が設置されており、第
3図に示したのと同様にして、集光スポットのピーク部
周辺の高次回折光成分が遮光される。
焦点位置84はレンズ65の前側焦点位置となっており
、ピンホール64通過後の光束はレンズ65により平行
光になる。上記平行光はダイクロイックミラー66で反
射され、ビームスプリンタ67およびハーフミラ−37
を通過後、対物レンズ38により試料42上の81の位
置(対物レンズ38の前側焦点位置)に集光され、第4
図に示すのと同様の光強度分布をもつスポットになる。
試料42からの反射光は、対物レンズ38、ハーフミラ
−37を通過後、ビームスプリッタ67で反射され、自
動焦点光学系540に導かれ、さらにビームスプリッタ
68で2つのビームに分離される。それぞれのビームは
、レンズ69および72により各後側焦点位置に集光さ
れる。各光路にホトダイオード等の光電変換素子71お
よび74を、また、その直前にピンホール7oおよび7
3を設置する。ここで、ピンホール70はレンズ69の
後側焦点位置よりもFaだけ後側に、また、ピンホール
73はレンズ72の後側焦点位置よりもFb(=Fa)
だけ前側に設置する。説明を簡略化するために、対物レ
ンズ38がHe−Ne赤外レーザ光(波長1.15μm
)、He−Neレーザ光(波長0.633μm)に対し
て色収差補正されており、各ビームが試料42の表面上
に集光されているものとする。この時のZステージの位
置を基準位置とする。第8図(a)に示すように2ステ
ージが上昇し、試料表面42Pが+側に移動する(図中
の破線)と、第8図(b)に破線で示すように、ピンホ
ール70を通過する光量は減少する。第9図はZステー
ジの移動量と2つの光電変換素子71の出力電流103
および74の出力電流104の関係を示したものである
。両出方電流を第2図の比較回路75で比較すれば、常
にZステージの位置をモニタすることができる。
信号処理系550においては、2ステージ41゜XYス
テージ4oの移動信号およびロックインアンプ77から
の出力信号が、計算機78で処理され、試料42内部の
3次元光音響像がモニタテレビジョンの表示器79に出
力される。
本実施例によれば、励起光として赤外光を用いることに
より、Siのような可視光に対して不透明な試料の内部
において、その集光スポットを深さ方向に走査すること
が可能となり、横方向および深さ方向の分解能を低下さ
せることなく、試料(例えば半導体素子)の任意深さ位
置の内部情報(内部欠陥)を安定に検出することができ
る。
また、従来は試料内部の界面で発生した光音響効果を試
料表面の微小変位として検出していたが、本実施例では
光干渉検出のためのプローブ光として赤外光を用いるこ
とにより、内部界面で発生した光音響効果を直接内部界
面の微小変位として検出することができ、検出感度が大
幅に向上する。
また、すべての光学系を共焦点光学系として構成するこ
とにより、光音響信号の横方向分解能と検出感度を向上
させることができ、同時に検出すべき界面以外の試料内
部界面からの反射光、あるいは試料表面の微小な凹凸よ
り発生した高次回折光成分の影響を低減することができ
る。また、共焦点光学系で構成した自動焦点光学系を付
加し、試料表面の位置をモニタすることにより、2つの
集光スポット位置を、安定に試料の深さ方向に走査する
ことができ、光音響信号の安定検出が可能になる。また
、上記機能によって、第10図に示すように、回路バタ
ンか形成された半導体ウェハのように試料表面に凹凸が
ある場合でも、安定に集光スポット位置を制御すること
ができる。
第2実施例 本発明の第2実施例を第11図および第12図に基づい
て説明する。第11図は第2実施例における光音響検出
光学系を示すものである。本光学系は第1実施例の光学
系と同様に、光音響効果を生じさせるためのHe−Ne
赤外レーザ(波長1.15μm)31を光源とする変調
レーザ照射光学系510、光音響信号を検出するための
マイケルソン干渉光学系520.自動焦点用レーザ照射
光学系530、自動焦点光学系540および信号処理系
550からなる。各光学系の構成とその機能は第1実施
例と全く同じであるため説明を省略する。第1実施例と
異なる点はっぎの通りである。すなわち第1実施例では
、励起光であるHeNe赤外レーザ31およびプローブ
光であるHe−Ne赤外レーザ43の各集光スポットを
、試料内部で走査する手段として、2ステージの走査を
採用しているが、本実施例では対物レンズ38を光軸方
向に微動させることにより、上記機能を実現している。
第12図は対物レンズ38の微動機構を示したものであ
る。上記対物レンズ38はホルダ130に固定され、さ
らに板ばね131a、131bを介してホルダ120に
保持されている。計算機78からの微動信号により、P
ZT駆動回路121を介してPZT素子133を駆動し
、対物レンズ38を光軸方向に微動し、He−Ne赤外
レーザ31から出た励起用ビーム140およびHe−N
e赤外レーザ43から出たプローブ用ビーム141の各
集光スポット81を深さ方向に走査させ、例えば試料4
2の内部界面42S上に設定することができる。信号処
理系550においては、対物レンズ38、XYステージ
4oの移動信号およびロックインアンプ77からの出力
信号が計算機78で処理され、試料42内部の3次元光
音響像がモニタテレビジョン等の表示器79に出力され
る。
本実施例によれば第1実施例と全く同様の効果が得られ
る。
第3実施例 本発明の第3実施例を第13図〜第15図に基づいて説
明する。第13図は第3実施例の光音響検出光学系を示
すものである。本光学系の基本構成とその機能は、第1
実施例と全く同じであり、上記第1実施例と異なる点は
っぎの通りである。
すなわち、本実施例では第14図に示すように。
対物レンズ38と試料42との間にリレーレンズ203
を挿入し、これを光軸方向に微動させることにより対物
レンズ38の焦点距離を実効的に変化させ、He−Ne
赤外レーザ31から出た励起用ビーム150およびHe
−Ne赤外レーザ43から出たプローブ用ビーム151
の各集光スポット81を、試料42の深さ方向に走査さ
せ、例えば内部界面42S上に設定することができる。
上記リレーレンズ203はホルダ201に固定され、ざ
らに板ばね202a、 202bを介して、対物レンズ
38に固定されたホルダ200に保持されている。計算
機78からの微動信号により、PZT駆動回路121を
介してPZT素子133を駆動し、リレーレンズ203
を光軸方向に微動する。
第15図は単レンズとしてモデル化した対物レンズ38
′とリレーレンズ203との配置を示したものである。
上記対物レンズ38′の焦点距離をfO、リレーレンズ
の焦点距離をfr、両レンズ間の距離をaとすると、対
物レンズ38′からレーザ集光スポットまでの距離、す
なわち実効的焦点距離faは(2)式で与えられる。
両レンズ間の距離aを変えることにより、実効的焦点距
離faが変化し、集光スポットを深さ方向に走査できる
ことが判る。
信号処理系550においては、リレーレンズ203、X
Yステージ40の移動信号およびロックインアンプ77
からの出力信号が、計算機78で処理され、試料42内
部の3次元光音響像がモニタテレビジョン等の表示器7
9に出力される。
本実施例によれば第1実施例と全く同様の効果が得られ
る。また、He−Ne赤外レーザ31および43の集光
スポットの移動手段として、単純な1枚のリレーレンズ
の微動を採用することにより、集光スポット移動時にお
ける光学系の機械的安定性が増し、より安定な光音響信
号検出が可能となる。
第4実施例 本発明の第4実施例を第16図〜第18図に基づいて説
明する。第16図は第4実施例の光音響検出光学系を示
すものである。本光学系の基本構成とその機能は第1実
施例と全く同じであり、第1実施例と異なる点はつぎの
通りである。すなわち本実施例では、第17図に示すよ
うに、対物レンズ38と試料42との間に2組のくさび
形ガラス213および214を挿入し、上記くさび形ガ
ラス213を光軸と直交する方向に微動させることによ
り、対物レンズ38の焦点距離を実効的に変化させ、H
e−Ne赤外レーザ31から出た励起用ビーム150お
よびHe−Ne赤外レーザ43から出たプローブ用ビー
ム151の各集光スポット81を、試料42の深さ方向
に走査させ、例えば内部界面42S上に設定することが
できる。くさび形ガラス214は、対物レンズ38と共
にホルダ210に固定されている。計算機78からの微
動信号によりPZT駆動回路121を介してPzT素子
211を駆動し、くさび形ガラス213を光軸と直交す
る方向に微動する。第2o図は単レンズとしてモデル化
した対物レンズ38′と、くさび形ガラス213および
214の配置を示したものである。対物レンズ38′の
焦点距離をfO12枚のくさび形ガラスの厚さの和をg
、くさび形カラスの屈折率をng、空気の屈折率を1.
0とすると、対物レンズ38′からレーザ集光スポット
までの距離、すなわち近軸領域における実効的焦点距離
fgは(3)式で与えられる。
fg=  (1−)g+fo      (3)ng くさび形ガラス213を微動し、2枚のくさび形ガラス
の厚さの和gを変えることにより、実効的焦点距離fg
が変化し、集光スポットを深さ方向に走査できることが
判る。
信号処理系550においては、くさび形ガラス213、
XYステージ40の移動信号およびロックインアンプ7
7がらの出力信号が計算機78で処理され、試料42内
部の3次元光音響像がモニタテレビジョン等の表示器7
9に出力される。
本実施例によれば第1実施例と全く同様の効果が得られ
る。また、He−Ne赤外レーザ31および43の集光
スポットの移動手段として、単純な1枚のくさび形ガラ
スの微動を採用することにより、集光スポット移動時に
おける光学系の機械的安定性が増し、より安定な光音響
信号検出が可能になる。
第5実施例 本発明の第5実施例を第19図および第20図により説
明する。第19図は第5実施例における光音響検出光学
系を示すものである。上記4つの実施例においては、試
料表面あるいは内部界面で生じた光音響効果による微小
変位を、上記表面あるいは界面に入射したプローブ光の
反射光と参照ミラーからの反射光との干渉、いわゆるマ
イケルソン干渉計により検出している。一方、本実施例
では、上記試料表面あるいは内部界面で生じた微小変位
を位相変化として考え、これを試料表面あるいは内部界
面を透過したプローブ光の位相変化から求める。第19
図に示すように、光音響効果を生じさせるための変調レ
ーザ照射光学系510、自動焦点用レーザ照射光学系5
30、自動焦点光学系540および信号処理系550の
構成とその機能は、第1実施例と全く同じであるので説
明は省略する。以下では透過プローブ光の位相変化から
光音響効果による微小変位を検出するマツハ・ツエンダ
干渉光学系560について説明する3今、試料42を塔
載した試料台309(試料部分はプローブ光が通過でき
るように穴がおいている)を保持したZステージ311
を走査することにより、第20図に示すように、対物レ
ンズ38の前側焦点位置81、すなわち励起用のHe−
Ne赤外レーザ31のビーム17o(実vA)の集光ス
ポットを試料42の深さ方向に走査する。集光スポット
の位置が第6図(a)の場合は試料42の表面42Pに
おいて、また、第6図(b)の場合は試料42の内部界
面42Sにおいて、光音響効果により生じた熱歪波によ
り超音波(熱弾性波)が発生し、同時に試料42表面4
2P、あるいは内部界面42Sに微小変位が生じる。
マツハ・ツエンダ干渉光学系560において、He−N
e赤外レーザ(波長1.15μm)301から出射した
非偏光の平行光をビームエキスパンダ302により所望
のビーム径に拡大したのち。
レンズ303によ−りその後側焦点位置331に集光さ
せる。焦点位置331にはピンホール304が設置され
ており、第3図に示したのと同様にして、集光スポット
のピーク部周辺の高次回折光成分が遮光される。焦点位
置331はレンズ305の前側焦点位置となっており、
ピンホール304通過後の光束はレンズ305により平
行光となる。
この平行光は偏光ビームスプリッタ306によりP偏光
とS偏光とに分離される。S偏光ビームは偏光ビームス
プリッタ306で反射され、ダイクロインクミラー66
、ビームスプリッタ67、ハーフミラ−37およびλ/
4板55を通過したのち円偏光となり、対物レンズ38
によりその前側焦点位置81に集光され、第4図に示す
のと同様の光強度分布をもつスポットになる。この集光
スポットの位置は、He−Neレーザ31の集光スポッ
トの位置と同じである。いま、第20図(a)あるいは
(b)に示すように、画集光スポットを試料42の表面
42Pあるいは内部界面42S上に設定した場合、プロ
ーブ用のHe−Ne赤外レーザ301のビーム171(
破線)の試料透過光は。
試料表面42Pあるいは内部界面42Sで発生した光音
響効果に基づく微小変位を位相情報としてもっている。
対物レンズ38の前側焦点位置81は対物レンズ312
の前側焦点位置となっており、試料42を透過した光は
対物レンズ312により平行光となる。上記平行光はλ
/4板313通過後P偏光ビーム380となる。一方、
偏光ビームスプリッタ306を透過したP偏光ビームは
λ/2板307を通過後S偏光ビーム381となる。
P偏光ビームは偏光ビームスプリンタ315を透過し、
またS偏光ビームは偏光ビームスプリンタ315て反射
される。両ビームの偏光方向は第5図に示すように互い
に直交しているので、このままでは干渉しない。そこで
、第1実施例と同様に偏光板316を光路に挿入し、そ
の偏光方向を第5図に示すように45°方向とすること
により、両ビームは干渉することになる。この干渉光に
は、光音響効果により試料42表面あるいは内部界面で
生じた微小変位に基づく位相情報が、光強度情報として
含まれており、これをレンズ317にょりその後側焦点
位置332に集光し、ホトダイオード等の光電変換素子
319で検出する。このマツハ・ツエンダ干渉光学系5
60において、レンズ305の前側焦点位置331、対
物レンズ38および312の前側焦点位置81およびレ
ンズ317の後側焦点位置332とは、共役であると同
時に共焦点の関係にあり、さらにレンズ317の後側焦
点位置332にはピンホール318が設置されている。
この効果は第7図に示すように第1実施例と同様である
信号処理系550においては、2ステージ311、XY
ステージ310の移動信号およびロックインアンプ77
からの出力信号が計算機78で処理され、試料42内部
の3次元光音響画像がモニタテレビジョン等の表示器7
9に出力される。
本実施例によれば、第1実施例と全く同様の効果が得ら
れる。また、透過プローブ光を使うことにより、先の4
つの実施例のように、反射プローブ光では検出困難であ
る。試料の内部界面以外の場所における光学的・熱的・
弾性的情報を得ることがてきる。
第6実施例 本発明の第6実施例を第21図に基づいて説明する。本
実施例における光音響検出光学系の基本構成とその機能
は、第5実施例と全く同じであり説明を省略する。第5
実施例では励起光であるHe−Ne赤外レーザ31およ
びプローブ光であるHe−Ne赤外レーザ301の各集
光スポットを試料の深さ方向に走査する手段として、2
ステージの走査を採用しているが、本実施例では第4実
施例同様第21図(a)に示すように、対物レンズ38
と試料321との間に2組のくさび形ガラス322およ
び323を、また試料321と対物レンズ312との間
に2組のくさび形ガラス324および325をそれぞれ
挿入し、第21図(b)に示すように、くさび形ガラス
322および324を光軸と直交する方向に微動させる
ことにより、対物レンズ38および312の焦点距離を
実効的に変化させ、2つの集光スポットを試料321の
深さ方向に走査させる。
対物レンズ38および312からレーザ集光スポットま
での距離、すなわち実効的焦点距離fg+fg’は(3
)式で与えられる。2つの集光スポットを走査する際は
、2つの対物レンズ38および312の実効的焦点位置
が常に一致するように、くさび形ガラス322および3
24を微動する必要がある7すなわち、集光スポットを
上昇させるには、くさび形ガラス322および323の
厚さの和が小さくなる方向に、上記くさび形ガラス32
2を微動すると同時に、くさび形ガラス324および3
25の厚さの和が大きくなる方向にくさび形ガラス32
4を微動し、2つの対物レンズ間の光路長を一定にする
必要がある。また。
くさび形ガラスの代わりに第14図に示す第3実施例同
様に、リレーレンズを使うことも可能である。
本実施例によれば、第5実施例と全く同様の効果が得ら
れる。また、He−Neレーザ31および301の集光
スポットの移動手段として、単純な2枚のくさび形ガラ
スの微動を採用することにより、集光スポット移動時に
おける光学系の機械的安定性が増し、より安定な光音響
信号検出が可能になる。
上記の6つの実施例では、試料に光音響効果を生しさせ
るための励起光として、He  N e赤外レーザ(波
長1.15μm)を用いたが、赤外半導体レーザを用い
れば、注入電流を振幅変調することにより、強度変調さ
れたビームを得ることができる。その場合には、音響光
学変調素子は不要になる。また、本発明においては励起
光は赤外光に限定されるものではなく、試料(例えば半
導体、セラミック基板等)を透過できる波長の光であれ
ば、どのような光でも適用可能である。
また、試料内で発生した光音響効果による試料表面ある
いは内部界面での微小変位を検出する手段は、マイケル
ソン干渉計、マツハ・ツエンダ干渉計に限定するもので
はなく、他のヘテロダイン干渉計等も十分に適用できる
〔発明の効果〕
上記のように本発明による光音響信号検出方法は、第1
の光源から得られる試料を透過する波長の光を、所望の
周波数で強度変調し、強度変調した光を試料上もしくは
試料内部に集光し、集光した光スポットを試料内部で試
料の深さ方向に走査して、上記試料内で光音響効果を発
生させるとともに、第2の光源から得られる試料を透過
する波長の光を、上記光スポット位置と同じ位置に集光
および走査し、上記集光スポットの反射光もしくは透過
光より光干渉を利用して、上記光音響効果による位相変
化を検出し、検出した信号から試料の表面および内部情
報を抽出することにより、光音響信号の横方向および深
さ方向の分解能を低下させることなく、試料の任意深さ
位置の内部情報(例えば半導体素子の内部欠陥)を安定
に検出できるという効果を有する。また同時に、光音響
効果により発生した試料表面あるいは内部界面の微小変
位(深さ方向)を、光干渉を利用して検出するためのプ
ローブ光として、励起光と同様に試料を透過できる波長
の光を用いることにより、例えば内部界面での微小変位
を直接検出することが可能となり、検出感度が大幅に向
上するという効果を有する。また、光学系をすへて共焦
点光学系として構成することにより、光音響信号の横方
向分解能と検出感度が向上し、同時に検出すべき界面以
外の試料内部界面からの反射光、あるいは試料表面の微
小な凹凸より発生した高次回折光成分の影響を低減する
ことができるという効果を有する。
さらに、共焦点光学系で構成した自動焦点光学系により
、試料表面の位置をモニタすることにより。
励起光およびプローブ光の集光スポット位置を安定に試
料の深さ方向に走査でき、光音響信号の安定検出が可能
になるという効果を有する。さらにまた、励起光および
プローブ光として赤外光を用いることにより、半導体素
子内の配線の断線やクランク等を検出することができる
という効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)、(b)、(c)は本発明の基本原理をそ
れぞれ説明する図、第2図は本発明による光音響信号検
出方法の第1実施例における光音響検出光学系を示す図
、第3図はレーザスポットの高次回折光成分がピンホー
ルにより遮光される様子を示す図、第4図はピンホール
通過直後の光強度分布を示す図、第5図は偏光板の偏光
方向を示す図、第6図(a)および(b)は集光スポッ
トの走査をそれぞれ示す図、第7図は共焦点光学系とピ
ンホールの効果を示す図、第8図(a)および(b)は
それぞれ自動焦点光学系を示す図、第9図は2ステージ
の移動量と2つの光電変換素子の出力電流の関係を示す
図、第10図は凹凸がある試料表面上にレーザ光が集光
する状態を示す図、第11図は本発明の第2実施例にお
ける光音響検出光学系を示す図、第12図は対物レンズ
の微動機構を示す断面図、第13図は本発明の第3実施
例における光音響検出光学系を示す図、第14図はリレ
ーレンズの微動機構を示す断面図、第15図は対物レン
ズとリレーレンズの配置を示す図、第16図は本発明の
第4実施例における光音響検出光学系を示す図、第17
図はくさび形ガラスの微動機構を示す断面図、第18図
は対物レンズとくさび形ガラスの配置を示す図、第19
図は本発明の第5実施例における光音響検出光学系を示
す図、第20図(a)および(b)は集光スポットの走
査を説明する図、第21図(a)および(b)は本発明
の第6実施例における対物レンズとくさび形ガラスの配
置をそれぞれ示す図、第22図は従来の光音響検出光学
系を示す図、第23図は光音響効果の原理を示す図、第
24図(a)および(b)は変調周波数の変化による熱
拡散領域の変化をそれぞれ示す図である。 31 第1の光源 32 音響光学変調素子 38 対物レンズ 42・試料 43・・第2の光源 59.71,74  光電変換素子 78・・計算機

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、第1の光源から得られる試料を透過する波長の光を
    、所望の周波数で強度変調し、強度変調した光を試料上
    もしくは試料内部に集光し、集光した光スポットを上記
    試料内部で試料の深さ方向に走査して、試料内で光音響
    効果を発生させるとともに、第2の光源から得られる試
    料を透過する波長の光を、上記光スポット位置と同じ位
    置に集光および走査し、上記集光スポットの反射光もし
    くは透過光より光干渉を利用して、上記光音響効果によ
    る位相変化を検出し、検出した信号から試料の表面およ
    び内部情報を抽出する光音響信号検出方法。 2、第1の光源と、該光源からの光を所望の周波数で強
    度変調する変調手段と、上記強度変調した光を試料上も
    しくは試料内部に集光する集光手段と、第2の光源と、
    該光源からの光を上記集光位置と同じ位置に集光する集
    光手段と、上記試料内で発生した光音響効果を、上記第
    2の光源からの光を用いて光干渉により検出する光干渉
    検出手段と、検出した信号から試料の表面および内部情
    報を抽出する情報抽出手段とからなる光音響信号検出装
    置において、上記第1および第2の光源からの光を上記
    試料を透過する波長の光とし、かつ、集光された2つの
    光スポットを、上記試料の内部において試料の深さ方向
    に走査する、光スポット走査手段を設けたことを特徴と
    する光音響信号検出装置。 3、上記強度変調された第1の光源からの光を試料上ま
    たは試料内部に集光する集光手段は、第2の光源からの
    光を集光する集光手段と、光干渉を利用して光音響効果
    を検出する光干渉検出手段とともに、共焦点光学系とし
    て構成されていることを特徴とする特許請求の範囲第2
    項に記載した光音響信号検出装置。 4、上記第1および第2の光源からの光は、赤外光であ
    ることを特徴とする特許請求の範囲第2項または第3項
    に記載した光音響信号検出装置。 5、第1の光源から得られる半導体素子を透過する波長
    の光を、所望の周波数で強度変調し、強度変調した光を
    半導体素子表面もしくは内部に集光し、集光された光ス
    ポットを半導体素子内部で深さ方向に走査し、上記半導
    体素子内部で光音響効果を発生させるとともに、第2の
    光源から得られる半導体素子を透過する波長の光を、上
    記光スポット位置と同じ位置に集光および走査し、上記
    集光スポットの反射光もしくは透過光より光干渉を利用
    して、上記光音響効果による位相変化を検出し、検出し
    た信号から半導体素子の表面および内部情報を抽出する
    半導体素子内部欠陥検出方法。
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