JPH0327723B2 - - Google Patents

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JPH0327723B2
JPH0327723B2 JP10631885A JP10631885A JPH0327723B2 JP H0327723 B2 JPH0327723 B2 JP H0327723B2 JP 10631885 A JP10631885 A JP 10631885A JP 10631885 A JP10631885 A JP 10631885A JP H0327723 B2 JPH0327723 B2 JP H0327723B2
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JP
Japan
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scroll
oscillating
side plate
crankshaft
oscillating scroll
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JP10631885A
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JPS61265303A (ja
Inventor
Tsutomu Inaba
Tadashi Kimura
Norihide Kobayashi
Masahiro Sugihara
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
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Priority to KR1019850007078A priority patent/KR880001666B1/ko
Priority to US06/842,235 priority patent/US4715796A/en
Priority to DE19863610302 priority patent/DE3610302A1/de
Publication of JPS61265303A publication Critical patent/JPS61265303A/ja
Publication of JPH0327723B2 publication Critical patent/JPH0327723B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C29/00Component parts, details or accessories of pumps or pumping installations, not provided for in groups F04C18/00 - F04C28/00
    • F04C29/0042Driving elements, brakes, couplings, transmissions specially adapted for pumps
    • F04C29/005Means for transmitting movement from the prime mover to driven parts of the pump, e.g. clutches, couplings, transmissions
    • F04C29/0057Means for transmitting movement from the prime mover to driven parts of the pump, e.g. clutches, couplings, transmissions for eccentric movement

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、空気圧縮機、冷媒圧縮機あるいは
膨張機として利用するスクロール式流体機械に関
するものである。
〔従来の技術〕
従来のスクロール流体機械の具体的な構成、動
作を第7図、第8図、第9図、第10図、第11
図、第12図により説明する。
第7図は、スクロール流体機械の原理を示して
おり、1は固定スクロール、2は揺動スクロー
ル、5は固定スクロール1と揺動スクロール2と
の間隙からなる圧縮室、6は吸入室、8′は最内
周に形成された吐出室である。またOは固定スク
ロール1の中心である。固定スクロール1及び揺
動スクロール2はインボリユートあるいは円弧な
どを組合せた同一形状の渦巻であり、互いに180゜
ずらして組合せて圧縮室が形成される。このよう
な状態で第3図a,b,c,dに示すように揺動
スクロールのみを、その姿勢を角度的に一定に保
ちながら、すなわち自転運動をせずに固定スクロ
ール1の中心Oの回りを回転運動する揺動運動を
する。このような揺動運動に伴い、圧縮室5は順
次その容積を減じ、吸入室6から取込まれた気体
は固定スクロール1の中央部の吐出口8′から吐
出される。
第8図は、特開昭59−103981に示されている従
来のスクロール圧縮機であり、スクロール圧縮機
を例えば冷凍または空調あるいは空気圧縮機に応
用しようとする場合の具体的な実施例であつて、
フロンなどのガス体の圧縮機として構成したもの
である。第8図において、1は固定スクロール、
1aは固定スクロール1の台板であつて、後述す
るシエルの一部を兼ねている。2は揺動スクロー
ル、3は揺動スクロール2の台板、4は揺動スク
ロール軸、5は圧縮室、6は圧縮室5の吸入室、
7は吸入孔、8は吐出孔、8′は吐出室、9は揺
動スクロール2の台板3背面を支承するスラスト
軸受、10は固定スクロール1とボルトなどで固
定された軸受支え、11は揺動スクロール2の自
転を防止しこれれを揺動させるためのオルダム継
手、12は揺動スクロール2の台板3と軸受支え
10の間に形成されたオルダム室、13は軸受支
え10にあけられてオルダム室12と後述する電
動機室を連絡する返油孔、14は揺動スクロール
2を駆動させるクランク軸、15はクランク軸1
4内に偏心してあけられた油孔、16はクランク
軸14に偏心して設けられて揺動スクロール軸4
と嵌合する揺動軸受、17はクランク軸14上部
と嵌合する主軸受、18はクランク軸14下部と
嵌合する電動機側軸受、19は電動機ステータ、
20は電動機ロータ、21は電動機ロータ20上
部のクランク軸14に固定された第1パランサ、
22は電動機ロータ20の下端に固定された第2
パランサ、23は固定スクロール1、軸支え1
0、電動機ステータ19、および電動機側軸受1
8を固定して圧縮機全体を密封するシエル、24
はシエル23底部の油溜めに貯溜された油、25
は電動機ステータ19および電動機ロータ20な
どを収容した電動機室である。
このように構成されたスクロール圧縮機の動作
を説明する。電動機ステータ19に通電すると、
電動機ロータ20はトルクを発生してクランク軸
14と共に回転する。クランク軸14が回転を始
めると、クランク軸14に偏心して設けた揺動軸
受16に嵌合されている揺動スクロール軸4に回
転力が伝えられ、揺動スクロール2はオルダム継
手11にガイドされて揺動運動を行い、第7図
a,b,c,dに示す上述したような圧縮作用を
行う。
気体は、吸入孔7から揺動スクロール2外周部
の吸入室6に吸入されて圧縮室5内に取込まれ、
クランク軸14の回転と共に順次内側に送込まれ
て、固定スクロールの中央部に設けた吐出孔8か
ら吐出される。なお、クランク軸14の回転に伴
う揺動スクロール2の揺動運動は圧縮機全体に不
釣合力による振動を引起そうとするが、第1パラ
ンサ21と第2パランサ22で静的および動的に
クランク軸14回りの釣合をとることができ、異
常な振動を生ずることなく、圧縮機を運転でき
る。
また、第9図は第8図の部分詳細図である。第
9図aはガス圧縮が行われず揺動スクロール軸4
が揺動スクロール2と台板3などの遠心力のみに
より揺動軸受16方向へ押付けられた状態の揺動
スクロール軸4、クランク軸14および渦巻の一
部の軸方向断面図であり、第9図bは第9図aの
部分横断面図である。これらの図において、01
主軸受17の軸心、O2はクランク軸14の軸心、
O3は揺動軸受16の軸心、O4は揺動スクロール
軸4の軸心、FCは揺動スクロール2と台板3な
どの遠心力、rは揺動軸受16のクランク軸14
に対する偏心量、d1は揺動軸受16の軸受隙間、
d2は主軸受17の軸受〓間、Bは固定スクロール
1の渦巻間の溝幅、Dは揺動スクロール2の実際
の揺動幅、tは揺動スクロール2の渦巻の板厚、
cおよびc1は固定スクロール1および揺動スクロ
ール2の渦巻間に形成される半径方向〓間であ
り、一般にはc=c1である。
そして、上述のような従来のスクロール圧縮機
では、揺動スクロール2の実際の揺動幅Dは次の
ようになる。
D=2(r+d1/2+d2/2)+t =2r+t+d1+d2 ………1 したがつて、固定スクロール1と揺惑スクロー
ル2の渦巻間の半径方向〓間Cは、 C=(B−D)/2 ={B−(2r+t+d1+d2)}/2 ={(B−2r−t)−(d1+d2)}/2 ………2 となる。従来のスクロール圧縮機では、上記2式
の(B−2r−t)が(d1+d2)より大きくなるよ
うに設定しており、このため、固定スクロール1
と揺動スクロール2の渦巻間には常に半径方向〓
間Cが形成されている。しかも、第10図に示す
ように、一般的な運転状態では、揺動スクロール
軸4に対して遠心力FCの他にこれと直角方向の
ガス圧縮負荷Fgが作用するために、これらの合
力Fは第10図に示す方向に作用することにな
り、揺動スクロール軸4は合力Fの方向へ押付け
られる。したがつて、このような状態での固定ス
クロール1と揺動スクロール2の渦巻間の半径方
向〓間C′は遠心力FCのみが作用する場合の半径
方間〓間Cよりさらに大きくなる。このように、
渦巻間の半径方向〓間CあるいはC′が存在する
と、スクロール圧縮機の運転中に固定スクロール
1と揺動スクロール2の渦巻の接触は起り得ず、
したがつて渦巻の側面が摩耗するといら問題はな
いが、圧縮室5の半径方向〓間のシールを行いに
くく、上記半径方向〓間CあるいはC′を通じて圧
縮室5のガスが吸入側へ漏れてしまうことが多か
つた。圧縮室5内部のガスが下流側へ漏れると、
最終的に吐出管8から吐出されるガス量が減少し
て体積効率が低下し、また漏れたガスを再度圧縮
することになり、電動機の入力が増加し、成積係
数が低下するという欠点があつた。
また、上述の欠点を解消するために上記(2)式の
(B−2r−t)より(d1+d2)を大きく設定する
という手段も半径方向〓間のシール方法として有
効ではあるが、実際の溝幅B、偏心量rおよび板
厚tには加工精度のばらつきがあるため上記(B
−2r−t)の値は各々ばらつきを加算したばらつ
きを示し、従つてどのようなクランク軸回転位置
においても常に(B−2r−t)より(d1+d2)を
大きくするには軸受〓間d1およびd2を充分大きく
設定する必要がある。しかるに、一般に軸受〓間
はその本来の目的である潤滑機能を充分果たすた
めには最適な値があり、必要以上に軸受〓間を大
きくすると潤滑機能を損うことになる。従つて上
記溝幅B、偏心量rおよび板厚tの加工精度を非
常に高くする必要があつた。さらに、固定スクロ
ール1の中心0と主軸受17の軸心01が何らかの
理由でずれた場合、第9図aに示す〓間CとC1
は等しくなくなり、極端な場合いずれか一方のみ
が大きくなつてしまい、上記の〓間d1,d2ではこ
の〓間CおよびC1を常に0にすることができな
いことになる。
従つて主軸受17の軸心01に対する固定スクロ
ール1の組立精度も充分高く設定しなければなら
なかつた。
さらに特開昭59−162383には、上述の欠点を解
消するために第11図a,bに示すようにクラン
ク軸14に設けられた偏心穴に、所定量だけ偏心
した揺動軸受を有する偏心ブツシユを嵌入し、こ
の揺動軸受と揺動スクロール軸を嵌入させること
により、揺動スクロール2の実際の揺動巾Dが自
在に変化できるようにし、圧縮室5の半径方向隙
間を0とする手段も示されている。以下、この手
段について第11a図、第11b図及び第12a
図、第12b図により簡単に説明する。第11図
は、クランク軸14の偏心穴16′に、偏心ブツ
シユ26が回転自在に嵌入され、さらに偏心ブツ
シユ26に偏心量eをもつて設けられた揺動軸受
16″に、揺動スクロール軸4が回転自在に嵌入
された状態を示したものであり、第11a図は上
方向からみた断面図、第11b図は側面からみた
断面図である。第12図は、このような手段の動
作を示したものである。第12a図は、固定スク
ロール1の側板が加工や組立のばらつきにより比
較的中心寄りに位置している部分で、揺動スクロ
ール2も中心寄りに押された形となり、同心ブツ
シユ26は左回りに回転し、揺動半径Rは小さく
なつている状態を示している。また第12b図
は、逆に固定スクロール1の側板が比較的外寄り
に位置している部分で、揺動スクロール2は自ら
に作用している力Fにより偏心ブツシユ26を右
回りに回転させ、固定スクロールとの半径方向、
接触を保つている状態を示している。このように
偏心ブツシユを用いることにより、常に圧縮室の
半径方向シールを行なうことが可能である。しか
しながら実際には、偏心ブツシユ26には揺動ス
クロール軸4から力Fが作用しているため、偏心
ブツシユ26の外周と偏心穴16″の間には摩擦
力(図示せず)が存在し、このため偏心ブツシユ
の外周のすべりに対し摩擦抵抗が働くことにな
り、偏心ブツシユの回転を阻止する方向に作用す
る。従つて、もし偏心ブツシユ26の外周と偏心
穴16′との摩擦係数がそれらの材料、仕上精度、
給油状態等により過大となれば、偏心ブツシユは
自由に回転せず、この結果固定スクロール側板と
揺動スクロール側板は接触しない状態で運転さ
れ、圧縮室5の半径方向シールが達成できないた
め、前述のように成積係数が低下するという問題
が起こる恐れがあつた。また、もし上記の摩擦係
数が大きくなく固定スクロール側板と揺動スクロ
ール側板が接触して圧縮機が運転される場合、固
定スクロール側板と揺動スクロール側板の間には
第12図に示すような力F′よる回転モーメント
(図示せず)により接触荷重Fsが作用することに
なる。接触荷重Fsは、揺動スクロール側板が固定
スクロール側板に対して行なうすべり運動の抵抗
力となりこの抵抗力は圧縮機運転時に余分な入力
を消費させることになるため、いわゆる成積係数
がいくらか低下するという問題が発生する。
以上のような特開昭59−162383に示す偏心ブツ
シユの問題点のうち前述の第一の問題を解決でき
る手段を、特公昭57−49721、特公昭58−28433及
び特開昭56−1129791は示している。特公昭57−
49721には揺動スクロールに所定のすき間をもつ
てクランク軸のピンを係止して駆動する手段と、
駆動部に従動リンク機構を備えた手段とが示され
ており、いずれの手段も固定スクロール側板に対
する揺動スクロール側板の接触力を制御すること
を目的としたものである。これらの手段はいずれ
も特開昭59−162383の第一の問題点は解決できる
ものであるが、第二の問題点は解決されていな
い。すなわち揺動スクロール側板と固定スクロー
ル側板との接触力は緩和されてはいるが、接触力
を0とする手段ではない。従つていくらかの接触
力により揺動スクロールの運動は抵抗力を受ける
ことになり、圧縮機の成積係数を低下させること
になる。また特公昭68−28433及び特開昭56−
129791も構造的に類似している。つまりクランク
軸に立てられたピボツトピンに係止された揺動リ
ンクを備え、揺動リンクの一端に設けられたブツ
シングあるいはピンに揺動スクロールを嵌入する
ように構成されており、これらも特開昭59−
162383の第一の問題点を解決できるものである。
しかし、揺動スクロール側板と固定スクロール側
板との接触力はやはり発生させる手段であり、圧
縮機の成積係数は低下する結果となる。さらに以
上の特公昭57−49721、特公昭58−28433、特開昭
56−129791に示されているスクロール圧縮機にお
いては、クランク軸は揺動リンク及びピボツトピ
ンを介して揺動スクロールからの負荷を受けるの
に対し、主軸を支える軸受は軸方向のずれた位置
に設けられている。このような配置の場合、クラ
ンク軸は大きいモーメントを受けることになり、
この結果軸受に大きな負担がかかり、軸受焼付等
の問題が発生する恐れがある。
〔発明が解決しようとする問題点〕
以上述べたように、従来のスクロール圧縮機で
は、圧縮室の半径方向〓間のシールを行ないにく
く、体積効率の低下および成積係数の低下等の問
題があつた。また、半径方向のシールを行なうた
めに提示されている偏心ブツシユを使用する従来
の圧縮機では、偏心ブツシユ外周の摩擦のために
安定したシールを得ることは困難であり、やはり
体積効率の低下および成積係数の低下という問題
があつた。さらに、その他の半径方向シールを行
なうように構成された従来のスクロール圧縮機で
も、揺動スクロール側板と固定スクロール側板と
の摩擦抵抗のために成積係数が低下するという問
題があつた。
この発明は、上記の欠点に鑑み、圧縮室の半径
方向〓間のシールを達成しながら、同時に揺動ス
クロール側板と固定スクロール側板との間の摩擦
抵抗をなくして体積効率および成積係数の良いス
クロール圧縮機を提供することを目的としてい
る。
〔問題点を解決するための手段〕
この発明は上記の欠点を解消するために、クラ
ンク軸に設けた偏心穴に、同心円筒状のブツシユ
を所定のすき間をもつて遊嵌し、運転中に揺動ス
クロール側板と固定スクロール側板との〓間がほ
ぼゼロになり、同時に固定スクロール側板に対し
揺動スクロール側板が押付力を発生しないよう
に、上記クランク軸の偏心量を設定したものであ
る。
〔作用〕
圧縮室の半径方向〓間がほぼゼロとなり、半径
方向シールが達成され、同時に固定スクロール側
板−揺動スクロール側板間の摩擦抵抗もほぼ0と
なり、余分な入力増加がない。
〔実施例〕
以下、この発明の一実施例を第1図a,b、第
2図、第3図、第4図、第5図及び第6図により
説明する。
第1図において16′はクランク軸14に所定
量だけ偏心して設けられた偏心穴、27は偏心穴
16′に嵌入されたいわゆる軸受材でできた円筒
状のブツシユ、16″はブツシユ27のいわゆる
内周面に相当する揺動軸受、d3はブツシユ27の
外周と偏心穴16′とのすき間、O1はクランク軸
の軸心、O4は揺動スクロール軸4の軸心、O16
偏心穴16″の中心、Rは偏心穴16″の軸心O1
に対する偏心量、R′はO1とO4の距離すなわち揺
動スクロール軸の揺動半径である。その他の符号
は第11図もしくは第12図と同一であるため説
明は省略する。また第1図a,bにおいて主軸受
17とクランク軸14の間、および揺動軸受1
6″と揺動スクロール軸4の間にはそれぞれ軸受
〓間が存在するが、特に必要ないので図示は省略
する。
以上のように構成されたスクロール圧縮機にお
いては、偏心穴16′の偏心量Rは、圧縮機運転
中において揺動スクロール側板と固定スクロール
側板との半径方向すき間C′が0となるように、同
時に互いに接触力を発生しないような偏心量に設
定してある。このことによる効果を第2図、第3
図、第4図、第5図及び第6図により以下説明す
る。
第2図、第3図、第4図において1は固定スク
ロール(側板)、2は揺動スクロール(側板)、F
は第10図に示したものと同じで揺動スクロール
2に作用する遠心力と同じく揺動スクロール2に
作用するガス負荷との合力、Mは合力Fによりブ
ツシユ27が偏心穴16′内周に押付けられる接
点である。その他の符号は第1図と同じである。
第2図は偏心量Rが小さい値R1の場合で、析接
点Mは合力Fの作用線上にあり、固定スクロール
側板と揺動スクロール側板との間には半径方向す
き間C′が存在している。この場合、合力Fはすべ
て接点Mにおいてクランク軸に作用している。
第3図はこの発明の意図するものであり、偏心
量Rが適切な値R2の場合で、接点Mはやはり合
力Fの作用線上にあるが、半径方向すき間C′は0
になるように設定されている。この場合も、合力
Fはすべて接点Mにおいてクランク軸に作用し、
固定スクロール側板と揺動スクロール側板との間
には接触力は発生していない。第4図は、偏心量
Rがさらに大きい値R3となつた場合で、接点M
は合力Fの作用線から外れ、半径方向すき間C′は
0つまり固定スクロール側板と揺動スクロール側
板は接触している。この場合、揺動スクロールか
らの合力Fは、クランク軸に作用する合力Fb
固定スクロール側板に作用する分力Fsに分けられ
る。このFsが固定スクロール側板と揺動スクロー
ル側板との接触力となつている。
以上のように偏心量Rの大小によつてすき間
C′と接触力Fsが変化する様子を第5図により示
す。第5図に示すように、偏心量RがR2より小
さい場合、接触力Fsは0となるが半径方向すき間
C′は増加していく。従つて、固定スクロール側板
と揺動スクロール側板の接触による抵抗力のため
の圧縮機入力増加はないが、圧縮室5の半径方向
すき間が増大するため漏れが発生し、再圧縮等に
よる圧縮機入力の増加を紹くことになる。これは
Rが小さくなる程大きくなる。また、偏心量Rが
R2より大きい場合、半径方向すき間C′は0とな
るが、接触力Fsは増加していく。従つて圧縮室5
の半径方向の漏れによる圧縮機入力の増加はない
が、固定スクロール側板と揺動スクロール側板の
接触による抵抗力のため圧縮機入力が増加するこ
とになる。これはRが大きくなる程著しい。以上
のような特性から圧縮機の成積係数(COP)は
第6図に示すような傾向を示すことになり、偏心
量RはR2において最大となり、R2より小さくて
も大きくても成線係数は減少することになる。
以上のように偏心量RをR2に設定することに
より、すなわち固定スクロール側板と揺動スクロ
ール側板との半径方向すき間が0となるように、
同時に互いの接触力も0となるように設定するこ
とにより、圧縮機の性能(成積係数)を最大とす
ることができる。もちろん、現実の圧縮機におい
ては、上記のような理想的な偏心量に設定するこ
とは不可能である。それは、スクロール側板の加
工精度にいくらかばらつきがあつたり、また組立
時にばらつきを生じたりするためである。しか
し、このような場合でも本発明に示すように、ブ
ツシユ27の外周のすき間d3をある程度大きく確
保することにより、このようなばらつきがある場
合でも、第8図の接点Mの位置は合力Fの作用線
から大きく外れることはなく、スクロール側板の
接触力は問題となる程増大することはない。また
スクロール側板間の半径方向すき間も加工精度の
ばらつきの分だけ増加する可能性もあるが、これ
は従来の実施例においても同様であり、また性能
的に問題となる程度ではない。従つて、現実の圧
縮機においては成績係数は第6図の最大点のごと
く近傍となる。
また、この発明の実施例は、スクロール側板間
の接触力が0近辺となるため、従来のスクロール
側板間に接触力を発生させる形式に比べて、運転
時の騒音が小さいという効果もある。
さらに、ブツシユ27と主軸受17はクランク
軸の軸方向においてほぼ同じ位置に配設されるた
め、揺動スクロール軸4から受ける力Fはクラン
ク軸にモーメントを与えず、主軸受反力は最小の
ものとなり、信頼性面でも大きな効果を得ること
ができる。
〔発明の効果〕
以上述べたように、この発明はクランク軸に設
けた偏心穴に円筒状のブツシユを所定のすき間を
もつて嵌入し、ブツシユの内周に揺動スクロール
軸を回転自在に嵌入させた構造の圧縮機におい
て、固定スクロール側板と揺動スクロール側板と
のすき間がほぼゼロとなり、かつ互いの側板間の
接触力がゼロとなるように偏心穴の偏心量Rを設
定することにより、高性能で騒音も低く、また信
頼性の高い圧縮機を提供できるという効果を得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す部分断面図で
ある。第2図、第3図、第4図は本発明の効果を
説明するための部分断面図である。第5図及び第
6図も同じく本発明の効果を説明するための図で
ある。第7図はスクロール圧縮機の原理図、第8
図はスクロール圧縮機の全体構造を示す断面図、
第9図、第10図、第11図及び第12図は従来
の圧縮機の要点を示す部分断面図である。なお、
図中同一符号は同一または相当部分を示す。 図中、1は固定スクロール、2は揺動スクロー
ル、4は揺動スクロール軸、5は圧縮室、14は
クランク軸、16′は偏心穴、17は主軸受、2
7はブツシユ、Rは偏心穴16′の偏心量である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 夫々インボリユートなどの渦巻状の側板を端
    板面に突設して形成され、お互いの側板を組合せ
    ることにより圧縮室を形成する固定スクロールと
    揺動スクロールと、この揺動スクロールの渦巻状
    側板と反対側に設けられた揺動スクロール軸を所
    定量だけ偏心して設けられた偏心穴を介して支承
    し、上記揺動スクロールを揺動運動させるクラン
    ク軸と、このクランク軸を主軸受を介して支承す
    る軸受支えと、上記揺動スクロールが上記揺動ス
    クロール軸回りに自転することを阻止して主軸受
    回りに揺動運動させる自転防止機構と、上記クラ
    ンク軸の上記偏心穴に円筒状のブツシユを所定の
    すき間をもつて遊嵌し、上記ブツシユの内周に上
    記揺動スクロール軸を回転自在に嵌入させるよう
    に構成されたスクロール流体機械において、上記
    スクロール流体機械が運転されている状態で、上
    記揺動スクロールの側板と上記固定スクロールの
    側板とのすき間がほぼゼロとなり、同時に上記固
    定スクロールの側板に対して上記揺動スクロール
    側板が押付力を発生しないように、上記クランク
    軸の偏心穴の偏心量を設定したことを特徴とする
    スクロール流体機械。
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DE19863610302 DE3610302A1 (de) 1985-05-16 1986-03-26 Maschine mit fluiddurchsatz der spiralbauart

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