JPH0326522Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ この考案は複写機の操作部に関し、さらに詳細
にいえば、通常の複写動作遂行データ、および編
集、ズーム等特殊な複写動作遂行データを設定す
ることができるとともに、両データを１個の表示
器により表示するようにした複写機の操作部に関
する。

＜従来の技術＞ 従来から、編集機能、ズーム機能等各種の機能
を具備させることにより、種々の要求に対処する
ことができるようにした複写機が提供されてい
る。

このような複写機であれば、上記各種機能に対
応させて、データ設定を行なうためのキーの種類
を増加させなければならず、操作部が複雑化する
ので、不馴れな操作者にとつては非常に使い勝手
が悪ものである。

このような点を考慮して、従来から 濃度自動設定機能を有する複写機において、
濃度設定キーを隠すことができるカバーを回動
可能に取付け、カバーの両面にそれぞれ手動設
定モードか自動設定モードかを示す文字等を形
成したもの（実開昭58−123442号公報参照）、
および ２つのモード（原稿サイズと複写紙サイズと
を入力して複写動作を遂行するモード、および
給紙カセツトと変倍率とを入力して複写動作を
遂行するモード）に対応する操作キーを選択的
に隠すことができるカバーを回動可能に取付け
るとともに、カバーの両面にそれぞれ操作手順
を表示し、さらにカバーにより隠されることの
ない位置に表示器を取付けたもの（実開昭59−
184145号公報参照） が提案されている。

＜考案が解決しようとする問題点＞ 上記の構成のものは、単に濃度設定キーを隠
したり露呈させたりするのみであり、濃度設定キ
ーを隠した状態においては何ら特殊なキー操作を
行なう必要がないとともに、特別に表示器を取付
ける必要がないものであるから、他の設定キーに
適用することはできない。即ち、単純に他の設定
キーに適用した場合には、隠した状態と隠してい
ない状態とで表示器による表示内容が異なるにも
拘わらず、不馴れな操作者にとつては現在どの内
容が表示されているのかを把握することが困難で
あり、まちがつた設定データのままで複写動作を
遂行し、ミスコピーになるという問題がある。

また、上記の構成のものは、原稿サイズと複
写紙サイズとを入力して複写動作を遂行するモー
ド、および給紙カセツトと変倍率とを入力して複
写動作を遂行するモードとに対応させて外部に露
呈される設定キーを異ならせるだけであり、表示
器はそのまま共用している。即ち、上記表示器と
しては、原稿サイズ、複写紙サイズ等をそのまま
表示するものであるから、モードが変わつても操
作者に対して表示内容を明確に把握させることが
できる。

したがつて他のモードに適用させた場合には、
設定キーの数、取付け面積等が異なる場合もある
ので、モードによつてはカバーをかなり大きくす
る必要があるとともに、表示内容が単なる数字の
場合（複写枚数と編集領域の座標値等の場合）に
は、その数字が何を表示しているのかを把握する
ことが困難であり、間違つた設定データのままで
複写動作を遂行して、思いもよらない複写物が得
られるという問題がある。

この考案は上記の問題点に鑑みてなされたもの
であり、通常の複写動作を遂行する場合には外部
に露呈される設定キーを必要最小限として簡素化
するとともに、異なるモードにおいて共用する表
示器の表示内容を簡単に把握することができる複
写機の操作部を提供することを目的としている。

＜問題点を解決するための手段＞ 上記の目的を達成するための、この考案の操作
部は、通常の複写動作遂行データを設定するキー
と、編集、ズーム等特殊な複写動作遂行データを
設定するキーと、設定されたデータを表示する１
個の表示器とを有し、さらに上記特殊な複写動作
遂行データを設定するキーを隠し得るカバーを取
付け、カバーの状態に対応して上記表示器に近接
する位置において表示データの種類を指示する指
示部を取付けたものである。

但し、上記カバーがスライド式のものであり、
指示部がカバーと一体的に取付けられたものであ
つてもよく、または上記表示器が数値を表示する
ものであつてもよい。

＜作用＞ 上記の構成の操作部であれば、通常の複写動作
を遂行させる場合には、カバーにより特殊な複写
動作遂行データを設定するキーを隠して外部に露
呈しているキーの配列を簡素化し、通常の複写動
作に対応する表示データの種類を表示器に近接す
る位置に表示するので、入力操作を簡単に行なう
ことができるとともに、入力データを簡単に把握
することができる。

また、編集、ズーム等特殊な複写動作を遂行さ
せる場合には、特殊な複写動作遂行データを設定
するキーを外部に露呈させ、特殊な複写動作に対
応する表示データの種類を表示器に近接する位置
に表示するので、キー入力操作により特殊な複写
動作遂行データの設定を行なうことができるとと
もに、入力データを簡単に把握することができ
る。

＜実施例＞ 以下、実施例を示す添付図面によつて詳細に説
明する。

第１図は操作部の一実施例を示す平面図であ
り、中央部に７セグメントの表示素子からなる表
示器１と濃度設定摘み２とを有し、右側に、プリ
ントキー３、クリアキー４、割込みキー５、およ
び複写枚数設定用のツーキー６等を有し、左側
に、複写カラー設定キー７を有し、さらにその左
側に、編集時の複写動作遂行データを設定するた
めの、トリミング、マスキングを選択する編集モ
ード選択キー８、編集入力開始キー９、互に直交
する方向の座標値を設定するツーキー１０，１
１、座標値設定位置表示器１２、および編集入力
終了キー１３を有している。

そして、上記複写カラー設定キー７から左側の
キー、および表示器を隠すことができるカバー１
４をスライド可能に取付けている。このカバー１
４は、第２図、および第３図に示すように、上記
キー、および表示器を隠すための広幅部からなる
ものであり、所定位置に長尺の指示部１５を一体
に形成している。尚、１６はカバーの所定位置に
形成された操作用の起立部であり、１７，１８は
それぞれ上記指示部１５の所定位置に、互にカバ
ー１４がスライドする距離だけ離隔して形成され
た表示であり、上記表示器１と正対する位置にお
いてのみ視覚的に認識できるよう、下地の色と所
定の関係を有する色彩からなつている。

以上の構成であれば、通常の複写動作を遂行す
る場合には、第４図に示すように、例えば図示し
ないばね等により右側に移動して、外部に露呈し
ているキー、および表示器の配列が簡素化された
状態でツーキー６により複写枚数を設定して表示
器１に表示させ、さらに他の必要なデータを設定
してプリントキー３を操作することにより、通常
の複写動作を遂行させることができる。この場合
において、上記表示器１に近接する位置に、複写
枚数であることを示す表示１８が位置し、視覚的
に認識できるので、表示データを正確に把握する
ことができる。

また、編集処理を伴なう複写動作を遂行する場
合には、第１図に示すように、起立部１６を持つ
てカバー１４を左側にスライドさせることにより
全てのキー、表示器を外部に露呈させ、この状態
においてツーキー１０，１１を操作して座標値を
設定する他、編集モードの選択等を行なつてプリ
ントキー３を操作することにより、編集処理を伴
なう複写動作を遂行させることができる。この場
合において、上記表示器１に近接する位置に、座
標値であることを示す表示１７が位置し、視覚的
に認識できるので、表示データを正確に把握する
ことができる。

第５図は他の実施例を示す平面図であり、上記
実施例と異なる点は、編集機能の代わりにズーム
機能を持たせた点のみである。

したがつて、この実施例の場合にも、通常の複
写動作を遂行する時に外部に露呈する部分を簡素
化できるとともに、複写動作の種類に拘わらず、
表示器における表示内容を簡単に把握することが
できる。

第６図、および第７図はさらに他の実施例を示
す平面図であり、上記実施例と異なる点は、編集
機能、およびズーム機能を具備させている点、お
よび編集機能、ズーム機能に対応する表示１７
ａ，１７ｂを並列状に取付け、LED１９ａ，１
９ｂを選択的に点灯させることにより視覚的に認
識できるようにした点のみである。

したがつて、この実施例の場合にも、通常の複
写動作を遂行する時に露呈する部分を簡素化でき
るとともに、複写動作の種類に拘わらず、表示器
における表示内容を簡単に把握することができ
る。

第８図、および第９図はさらに他の実施例を示
す斜視図であり、上記の実施例と異なる点は、カ
バー１４を上下回動する構成とした点のみであ
る。

したがつて、この実施例の場合にも、通常の複
写動作を遂行する時に外部に露呈する部分を簡素
化できるとともに、複写動作の種類に拘わらず、
表示器における表示内容を簡単に把握することが
できる。

尚、この考案は上記の実施例に限定さるもので
はなく、例えば、表示器が複写枚数を表示してい
る時に、無表示部を正対させることが可能であ
り、その他この考案の要旨を変更しない範囲内に
おいて種々の設計変更を施すことが可能である。

＜考案の効果＞ 以上のようにこの考案は、最も使用頻度が高い
通常の複写動作を遂行する場合に操作部の、外部
に露呈されている部分の配列を簡素化して操作を
行ない易くすることができるとともに、異なる種
類のデータを選択的に表示するため共用されてい
る表示器の表示データの種類を簡単に認識するこ
とができるという特有の実用的効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は複写機の操作部の一実施例を示す平面
図、第２図はカバー、および指示部の構成を示す
平面図、第３図はカバーの取付け構造を示す縦断
面図、第４図は通常の複写動作遂行データ設定状
態を示す平面図、第５図から第７図は他の実施例
を示す平面図、第８図、および第９図は他の実施
例を示す斜視図。 １…表示器、３…プリントキー、６…ツーキ
ー、８…編集モード選択キー、９…編集入力開始
キー、１０，１１…ツーキー、１２…座標値設定
位置表示器、１３…編集入力終了キー、１４…カ
バー、１５…指示部、１７，１７ａ，１７ｂ，１
８…表示。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 通常の複写動作遂行データを設定するキー
   と、編集、ズーム等特殊な複写動作遂行データ
   を設定するキーと、設定されたデータを表示す
   る１個の表示器とを有し、さらに上記特殊な複
   写動作遂行データを設定するキーを隠し得るカ
   バーを取付け、カバーの状態に対応して上記表
   示器に近接する位置において表示データの種類
   を指示する指示部を取付けたことを特徴とする
   複写機の操作部。 ２ カバーがスライド式のものであり、指示部が
   カバーと一体的に取付けられたものである上記
   実用新案登録請求の範囲第１項記載の複写機の
   操作部。 ３ 表示器が数値を表示するものである上記実用
   新案登録請求の範囲第１項記載の複写機の操作
   部。