JPH03264714A - 中空ポペットバルブ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は内燃Ｉｌ関の動弁系に用いられる中空ポペット
バルブに関し、詳しくは冷却性能を維持しつつ、量産性
を高める技術に関する。

〈従来の技術と発明が解決しようとする課題〉内燃Ｉ！
閏の燃焼室の吸気−排気の開閉を行う動弁系の主たる構
成要素として、給・排気バルブがある。給・排気バルブ
として最も一般的に用いられているものは、製作容易且
つ閉鎖性能のよい、傘状のバルブヘッドを有するポペッ
トバルブ（きのこ弁）である６通常、ポペットバルブの
素材としては耐熱性や耐腐食性の良い特殊鋼が用いられ
る。そして、特に排気バルブにはバルブヘッドの冷却を
良くするべく、バルブヘッドおよびバルブステムを中空
とし、その中空部に低融点金属たる金属ナトリウム（ソ
ディウム）等を封入した中空ポペットバルブも用いられ
ている。

第４図には、中空ポペットバルブ　（以下、中空バルブ
と略称する）の作用を示しである。

第４図（ａ）に示すように、内燃機関の運転に伴い、中
空バルブ１のバルブへラド２は燃焼室３や排気ボート４
内の高温の燃焼ガスに曝される。バルブヘッド２の黙は
バルブシート５からの他、バルブステム６を介してシリ
ンダヘッド７に圧入されたバルブガイド８に伝導する。

この際、バルブヘッド２がらバルブステム６にかけて形
成された中空部９に封入された金属ナトリウム１０は９
０″Ｃ前後で液化し、第４図（ｂ）に示すように中空バ
ルブ１自体の往復運動で攪拌され、且つバルブステム６
の軸方向（図示例のものでは、上下方向）に反復動する
。その結果、中空バルブｌ全体の熱平衡が図られ、バル
ブヘッド２の熱歪み等が防止されるのである。同図中、
１１はエンジンオイルの燃焼室３への侵入を防止するス
デムシールである。

第５図と第６図には従来の中空バルブの代表例を示しで
ある。第５図のものは、バルブへラド２内に、外形形状
に沿った円錐形の中空部９ａを形成し、底蓋１２を取り
付けたものである。バルブステム６内には円筒状の中空
部９ｂが形成されている。この中空バルブ］は、バルブ
へラド２の熱が金属ナトリウム１０に伝導される率が高
いため冷却性に優れる反面、加工が繁雑で量産性に劣る
欠点含有していた。一方、第６図のものはバルブヘッド
２からバルブステム６に向けて円筒状の中空部９を形成
し、底栓１３を取り付けたものである。この中空バルブ
１は近年採用例が増加してきたもので、ガンドリル等に
よって加工することは容易であるが、冷却性能は前者の
ものに及ばなかった。

本発明は上記状況に鑑みなされたもので、冷却性能と生
産性の双方を両立させた中空ポペットバルブを提供する
ことを目的とする。

〈課題を解決するための手段〉 そこで、本発明ではこの課題を解決するために、傘状の
バルブヘッド内から棒状のバルブステム内に連続する中
空部が形成され当該中空部に低融点金属を封入して成る
中空ポペットバルブにおいて、当該バルブヘッドの内下
面に当該中空部内に向けて当該バルブステムの軸心に沿
う柱状の突起を形成するようにしたのである。

〈作　　　用〉 突起によりバルブヘッドの悲が金属ナトリウム等の充填
物に伝導される際の表面積が大きくなると共に、充填物
の攪拌も促進され冷却性能が向上する。また、製作は円
筒状の電極を用いた放電加工法等が利用できるため、量
産性も向上する。

〈実　施　例〉 本発明の一実施例を図面に基づき具体的に説明する。尚
、実施例の説明にあブこっては前述した従来の例におけ
る部材と同一の部材に同一の符号を付し、重複する説明
を省略する。

第１図には本発明に係る中空ポペットバルブの一実施例
の縦断面を示し、第２図にはその加工工程を示しである
。また、第３図には各種ポペットバルブの作動時におけ
る温度分布を示しである。

第１図（ａ）に示すように、本実施例の中空バルブｌは
、バルブヘッド２がらバルブステム６に向けて前述した
第６図のものと同様の円筒状の中空部９が形成され、更
にバルブへラド２の内下面がらバルブステム６側に向け
て円柱状の突起１４が形成されている０本実施例の中空
バルブ１は、バルブヘッド２とバルブステム６とが摩擦
圧接によって接合されている。バルブヘッド２は、傘状
のヘッド部２ａと、ヘッド部２ａの上方に形成され圧接
後はバルブステム６と一体となるステム部２ｂとから成
っている。ステム部２ｂはバルブステム６と同径の円筒
であり、その高さは突起１４より大きくなっている。

本実施例の中空バルブ１でも、作動時（内燃機間の運転
時）には従来のものと同様に金属ナトリウム１０が軸方
向に反復動するが以下に述べる作用を有している。

金属ナトリウム１０がバルブへラド２側に位置している
際、本実施例の中空バルブ２では、第１図＜ａ）に示す
ように、突起１４が金属ナトリウム１０内に埋没してい
る。その結果、ヘッド部２ａの熱は図に矢印で示すよう
に中空部９の内面のみならず、突起１４の表面からも金
属ナトリウム］０に伝導され、高い伝導特性（すなわち
冷却性能）が得られるのである。また、金属ナトリウム
１０がバルブステム６側からバルブへラド２側に移動す
る場合には、第１図（ｂ）に示すように、突起１４が金
属ナトリウム１０に没入する。

その結果、金属ナトリウム１０が攪拌され、上下部の温
度差が少なくなり伝導特性が更に向上するのである。

次に、第２図を参照し、本実施例の中空バルブ１におけ
るバルブヘッド２の製作方法を述べる。

本実施例ではバルブヘッド２の加工に当たって深穴放電
加工法を採用した。第２図（ａ）において、１５はその
軸心に穴１５ａを有した円筒形状の第１電極であり、図
に示す如く回転しながら、バルブヘッド２のステム部２
ｂに向かって下降する。同図中、１６は加工部位にアー
ク放電を発生させる高周波パルス電源であり、ステム部
２ｂと第１電極１５の双方に接続されている。尚、深穴
放電加工では電解液を加工部位に噴出させるが、本実施
例ではこれを第１電極１５の穴１５ａから行つ。

第１を極１５が下降すると、第２図（ｂ）に示す如く、
バルブヘッド２のステム部２ｂには円筒形状の中空部９
が形成される一方、穴１５ａに対応した部分が突起１４
となって残される。

次に、本実施例では第２図（Ｃ）に示すように、ステム
部２ｂ内に第２電ｉ１７を回転させながら嵌入させる。

第２電極１７は中空部９より若干小径の円柱形状に形成
されており、突起１４の上端部を除去してゆく。

所定量第２電極１７を下降させると、第２図（ｄ）に示
すように、ヘッド部２ａの内下面からステム部２ｂに向
けて突き出した突起１４が形成される。

この後、本実施例では金属ナトリウム１０をバルブステ
ム６側に注入した状態で、バルブヘッド２とバルブステ
ム６の摩擦圧接を行うがその工程の記載は省略する。

第４図には、中実バルブ（ａ）、前述した従来型の２種
の中空バルブ（ｂ）、（ｃ）、本実施例の中空バルブ（
ｄ）の温度分布を、それぞれに示した。この図から分か
るように、本実施例の中空バルブは各部の温度が（Ｃ）
のものに較べ１０〜１５℃低下し、（ｂ）のものと時間
等の冷却効果が得られた。

以上述べたように、本発明を採用することにより、比較
的製作容易でありながら冷却効果の高い中空バルブを設
計することができた。

以上で具体的実施例の説明を終えるが、本発明の態様は
この実施例に限るものではない。

例えば、突起の形状を角柱としてもよいし、放電加工法
以外の方法で形成するようにしてもよい、また、第６図
に示した中空バルブ１の底栓１３に突起を形成するよう
にしてもよいし、第５図に示した中空バルブ１の底蓋１
２に突起を形成して冷却効果を更に高めるようにしても
よい、更に、上記実施例では中空部９に封入する低融点
金属として金属ナトリウムを用いたが、別種の金属を用
いるようにしてもよい。

〈発明の効果〉 本発明によれば、中空ポペットバルブのバルブヘッドの
内下面に柱状の突起を形成するようにしたため、封入金
属に対する熱伝導や攪拌性が高くなり、冷却性能が向上
する。また、製作に当たっても、放電加工法等を採用す
ることができるため、量産性の向上やコストの低減が実
現されるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る中空ポペットバルブの一実施例を
示す縦断面図であり、第２図はその加工工程説明図であ
り、第３図は各種ポペットバルブの作動時における温度
分布図である。また、第４図は中空ポペットバルブの冷
却作用概要図であり、第５図および第６図は従来の中空
ポペットバルブの例を示す縦断面図である。 図面中、 １は中空ポペットバルブ、 ２はバルブヘッド、 ６はバルブステム、 ９は中空部、 １０は金属ナトリウム、 １４は突起、 １５は第１を極、 １６は高周波パルス電源、 １７は第２を極である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 傘状のバルブヘッド内から棒状のバルブステム内に連続
   する中空部が形成され当該中空部に低融点金属を封入し
   て成る中空ポペットバルブにおいて、当該バルブヘッド
   の内下面に当該中空部内に向けて当該バルブステムの軸
   心に沿う柱状の突起が形成されたことを特徴とする中空
   ポペットバルブ。