JPH03260112A - 超高分子量ポリプロピレン延伸成形体及びその用途 - Google Patents

超高分子量ポリプロピレン延伸成形体及びその用途

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JPH03260112A
JPH03260112A JP5414390A JP5414390A JPH03260112A JP H03260112 A JPH03260112 A JP H03260112A JP 5414390 A JP5414390 A JP 5414390A JP 5414390 A JP5414390 A JP 5414390A JP H03260112 A JPH03260112 A JP H03260112A
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JP
Japan
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ultra
high molecular
weight polypropylene
stretched
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Pending
Application number
JP5414390A
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English (en)
Inventor
Masahiro Kamiya
昌宏 神谷
Kazuo Yagi
和雄 八木
Akio Fukui
昭夫 福井
Masahiro Ogawa
正宏 小川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は超高分子量ポリプロピレン組成物から形成され
る超高分子量ポリプロピレン延伸成形体に関し、さらに
詳しくは、高強度で破断点伸度が大きく且つ破断に至る
までの出力エネルギー量の大きい超高分子量ポリプロピ
レン延伸成形体に関する。
また本発明は、上記のような超高分子量ポリプロピレン
延伸成形体からなるエネルギー回生用弾柱体に関する。
発明の技術的背景 超高分子量ポリエチレン繊維あるいはテープ等に形威し
、これを延伸することにより、高弾性率および高引張り
強度を有する延伸成形体が得られることは既に公知であ
り、数多くの特許が公開されている。
例えば、特開昭58−15.408号公報には、超高分
子量ポリエチレンの希薄溶液を紡糸した後、得られたフ
ィラメントを延伸するという、いわゆるゲル紡糸・超延
伸法に関する方法が示されている。
また、特開昭58−5,228号公報には、非揮発性溶
液を用いて超高分子量熱可塑結晶性重合物の希薄溶液を
調製し、これを紡糸することによりキセロゲル繊維を形
成した後に、延伸するという方法が示されている。この
方法は、前述したゲル紡糸・超延伸法と基本的には同し
手法であるが、超高分子量ポリエチレンを用いることに
より、弾性率が100 GPa以上であり、しかも引張
り強度が3GPa以上であるような高弾性率、高強度の
延伸成形体を得ることができる。
このように超高分子量ポリエチレンの場合にあっては、
希薄溶液を媒体とすることにより、高弾性率、高引張り
強度を有する繊維の製造方法がほぼ確立されており、そ
の原理については日本レオロジー学会誌(松生、 Vo
l、13.No、l、P4〜15゜1985)に詳細に
解説されている。
このような超高分子量ポリエチレンにおける技術を利用
して、超高分子量ポリプロピレンから高弾性率および高
引張り強度の繊維を得るために数々の研究が行われてい
る。
例えば、肋木らは、ポリエチレンにおいて成功したゾー
ン延伸法をポリプロピレンに適用して、分子量47.5
万のポリプロピレンを延伸することにより、16.90
Paの弾性率と、0.74GPaの引張り強度を有する
ポリプロピレン繊維を得ている( Journal o
f Applied PolymerScience、
Vol、28. PI79〜189.1983)。ここ
でゾーン延伸法とは、あらかじめ従来の溶融紡糸法なと
て調製した繊維の1〜2帥部分を局所加熱炉を使用して
加熱し、5咳部分を延伸することにより超延伸を行う方
法である。また、前述したゲル繊維・超延伸法をポリプ
ロピレンに適用した例としては、PeguyとMinl
eyの報告(Polyser Co55unica目o
ns、 Vol、25. P89〜42.104)があ
り、彼らは、S■tthとLesstraが超高分子量
ポリエチレンにおいて採用した方法(Journal 
or Polymer Bulletin、Vol、1
.733.1979)と同様の方法により、0.75〜
1.5重量%の溶液を用いてゲル紡糸・超延伸を行い、
360Paの弾性率および1.030Paの引張り強度
を有するポリプロピレン繊維を得ている。
さらに、前記特開昭58−5.228号公報には、前述
したポリエチレンの実施例と同様にポリプロピレンの実
施例についても開示されており、極限粘度[η]18d
N/g(分子量330万)の超高分子量ポリプロピレン
の6重量%の4度の溶液から、弾性率が23.9GPa
であり、引張り強度が1.040Paである超高分子量
ポリプロピレン繊維を製造する例が示されている。
ところが、このような従来の超高分子量ポリエチレン繊
維の調製方法を利用した方法により得られた超高分子量
ポリプロピレン繊維あるいはテープについて検討してみ
ると、いずれの方法を利用しても得られる超高分子量ポ
リプロピレン延伸ヤーンあるいはテープの弾性率は7〜
10GPa程度、引張り強度は、0 、 5〜1 、 
04 GPa程度である。
ところで、超高分子量ポリエチレンの理論強度は32G
Pa程度であり、超高分子量ポリプロピレンの理論強度
は18GPa程度てあり、超高分子量ポリプロピレンの
理論強度が超高分子量ポリエチレンの理論強度の1/2
程度になることがすてに知られている(「繊維と工業J
 Vol、40.P、407〜418.1984)。そ
して、現時点において、超高分子量ポリエチレン繊維に
ついては、すでに引張り強度が6 GPa程度のものが
得られており、この値からすると、超高分子量ポリプロ
ピレン繊維に関する引張り強度0.5〜1.04GPa
という値は必すしも満足できる値ではない。すなわち、
超高分子量ポリプロピレンに関しては、引張り強度が3
0Paになるはずであり、この値からすると、その引張
り強度はほとんど改良されていないのが実情である。
超高分子量ポリプロピレンの改良に若干成功した例とし
ては、金兄らによって報告された方法(日本繊維学会誌
、昭和62年度年次大会研究発表会予編集)がある。こ
の方法では、1%以下の濃度の超高分子量ポリプロピレ
ン溶液から溶媒を蒸発除去することにより、ソルベント
・キャストフィルムを調製し、次いでこのフィルムをポ
リエチレン製のビユレットで両側から挾み込むようにし
て擬メルト状態で固相延伸し、さらにコニカルダイを通
過させることにより約6倍に延伸した後、この固相延伸
フィルムを通常の引っ張り延伸することにより延伸比約
72倍の高延伸繊維を得ている。この方法では、ポリエ
チレン製のビユレットを用いているため、脆弱的な試料
を用いても、試料が損傷破断することなく高い延伸率で
延伸することができ、具体的にはこの方法により、分子
量360万の超高分子量ポリプロピレンを使用して、引
張り強度2.30Paを有する超高分子量ポリプロピレ
ン延伸成形体が得られている。
しかしながら、この方法においては、超高分子量ポリプ
ロピレンをビユレット中に挟み込んでコニカルダイにて
固相延伸しているため、連続して・繊維を製造するこ・
さが難し・ぐ・七・−工業的な生産′性″お・トよびコ
ストの点で極めて不利である。また、この方法で得られ
た超高分子量ポリプロピレン延伸成形体の破断点伸度は
極めて小さい。
すなわち、超高分子量ポリプロピレン繊維は、一般に超
高分子量ポリプロピレンの希薄溶液を調製し、この溶液
から紡糸したゲル繊維を高延伸することにより製造され
る。
ところが、このようなゲル紡糸・超延伸法を利用した場
合には、必然的に繊維が高い弾性率を有するようになる
ため、繊維の伸び率が低下する。
従って、このような繊維を、例えばスプリングのような
エネルギー回生弾性体として使用する場合、伸び率が小
さいためにエネルギーの回生時間が著しく短くなり有効
にエネルギーを蓄積し、再生することができない。
他方、紡糸する際に温度勾配とせん断応力とを繊維に与
えながら紡糸した繊維を熱処理することにより、100
%近い変形においても、塑性変形することなく弾性が回
復するハード・エラスチック・ファイバーが得られるこ
とが知られている(繊維と工業 Vol、30.No、
1.P、18〜21.1970 )。
この他にも、ポリプロピレンを高速紡糸し、熱処理する
ことにより、伸びの大きいハード・エラスチック・ファ
イバーが得られることが報告されている(繊維と工業 
Vol、3B、p、 51〜57.1980 >。
また、多孔質ポリプロピレン繊維が伸び率40%という
値を有し、この繊維がエネルギー回生用弾性体に適して
いることが報告されている(特開昭68−249,71
1号公報)。しかしながら、この繊維の強度は低い。
これらの方法は、いずれも紡糸後いずれかの段階におい
て、繊維に熱処理を行うことが必要であり、この熱処理
工程が複雑であるため、高強度で破断点伸度が大きい延
伸繊維を工業的に生産する方法としては不利である。さ
らに、このような熱処理によっては、繊維の伸び率の改
善に限界があり、この超高分子量重合体を用いた繊維の
エネルギー出力値も充分に高くすることは困難であった
発明の目的 本発明は、上記のような従来技術に伴う問題点を解決し
ようとするものであって、高強度で、破断点伸度が大き
く、かつエネルギー出力特性に優れた超高分子量ポリプ
ロピレン延伸成形体を提供することを目的としている。
また本発明は、上記のような超高分子量ポリプロピレン
延伸成形体からなるエネルギー回生用弾性体を提供する
ことを目的としている。
発明の概要 本発明に係る超高分子量ポリプロピレン延伸成形体は、
極限粘度[η]が5di)/g以上である超高分子量ポ
リプロピレン50〜99重量部と、炭素数4〜18のa
−オレフィンから誘導される極限粘度[η]が5d11
/g以上であるα−オレフィン系重合体1〜50重量部
とからなる超高分子量ポリプロピレン組成物を延伸成形
してなることを特徴としている。
本発明に係るエネルギー回生用弾性体は、極限粘度[η
]が5dj)/g以上である超高分子量ポリプロピレン
50〜99重量部と、炭素数4〜18のα−オレフィン
から誘導される極限粘度[η]が5dj7/g以上であ
るα−オレフィン系重合体1〜50重量部とからなる超
高分子量ポリプロピレン組成物の延伸成形体から形成さ
れていることを特徴としている。
本発明に係る超高分子量ポリプロピレン延伸成形体は、
超高分子量ポリプロピレンと特定量のα−オレフィン系
重合体とからなるため、伸び率が高<、エネルギー出力
値が高い。
発明の詳細な説明 以下本発明に係る超高分子量ポリプロピレン延伸成形体
およびエネルギー回生用弾性体について、具体的に説明
する。
本発明者は、従来の超高分子量ポリプロピレンでは達成
されていないような非常に高いエネルギー出力値を有す
る延伸成形体を見いだした。すなわち、本発明に係る超
高分子量ポリプロピレン延伸成形体は、超高分子量ポリ
プロピレンが基本的に有している配向構造を利用してい
るため、高いエネルギー出力値を有する延伸成形体が得
られる。
一般に繊維の強度を向上させる方法として、繊維を延伸
させる方法が利用できる。しかし延伸倍率が高くなるに
従って、分子が高配向するため、一般に弾性率が高くな
り、この結果伸び率は低下する。このように伸び率が低
下した繊維をエネルギー回生用弾性体、ロープ、特に係
留ロープや牽引ロープなどのいわゆる動索として使用す
ると、エネルギー回生時間が短くなったり、瞬間的に過
剰の負荷がかかった時に切れやすくなる。従って、エネ
ルギー回生弾性体、動索用途として使用する延伸成形体
は、弾性率が低く、伸び率が高くかつ強度が高い繊維が
望ましい。
しかし、弾性率および伸び率は共に分子の配向性に起因
した因子であるため、従来からの方法では両者が共に連
動して変化し、このように弾性率を一定のレベルに維持
して低下させることなく、かつ伸び率を向上させるのは
困難であった。
本発明者は、超高分子量ポリプロピレン繊維あるいはフ
ィルムを延伸する際に、分子が配向して結晶化するのを
抑制し、しかも伸び率を向上させる方法として、超高分
子量ポリプロピレンに特定のα−オレフィン系重合体を
配合した組成物を用いることが有効であるとの知見を得
た。すなわち、高い引張り強度を有する延伸繊維を得る
ためには、ラメラ(延伸前の未延伸糸の結晶)とラメラ
の間に存在する分子同士の絡み合い(エンタングルメン
ト)を必要かつ最小限度にすることが必要である。そし
て、超高分子量ポリプロピレンに特定のα−オレフィン
系重合体を配合した樹脂組成物を用い、しかもこのよう
な樹脂を希釈剤中に分散させて超高分子量ポリプロピレ
ンのエンタングルメントおよびタイ分子の量を制御する
ことにより、強度の高い延伸繊維を得ることができる。
さらに、延伸の際に超高分子量ポリプロピレンの結晶化
がa−オレフィン系重合体によっである程度抑制される
ため、得られる繊維の伸び率が向上すると考えられる。
以下、本発明で用いられる各成分について説明する。
超高分子量ポリプロピレン(A) 本発明において用いられる超高分子量ポリプロピレンは
、デカリン溶媒中135℃で測定した極限粘度[ηコが
少なくとも5djll/g以上であり、好ましくは10
clQ/g以上である。この極限粘度[η]が5d#/
g以上の超高分子量ポリプロピレンは良好な分子鎖長を
有しているため、引張り強度に優れた延伸成形体を製造
することができる。一方、極限粘度[ηコの上限は、一
般には、30dl/gであり、極限粘度[ηコが30d
ρ/g以下の超高分子量ポリプロピレンを使用すること
によりドープ液の濃度が極端に高くなることがないので
、メルトフラクチャ等が発生することがなく効率よく紡
糸体を製造することができる。
本発明における超高分子量ポリプロピレンとしては、配
位アニオン重合により得られるプロピレン単独重合体、
あるいはプロピレンと少量の(例えば10モル%以下)
の他のα−オレフィン、例えばエチレン、l−ブテン、
4−メチル−1−ペンテン、l−ペンテン、1−ヘキセ
ン、ニーオクテン、l−デセン、等を共重合体としたプ
ロピレン系共重合体が用いられる。
本発明の延伸成形体において、上記の超高分子量ポリプ
ロピレンは50〜99重量部、好ましくは60〜90重
量部の量で配合されている。
α−オレフィン系重合体(B) 本発明で用いられるα−オレフィン系重合体(B)は、
エチレン性二重結合を一つ以上有する炭素数が4以上、
好ましくは炭素数が4〜18まてのα−オレフィンを重
合あるいは共重合させることにより得られる重合体ある
いは共重合体である。
このような炭素数4以上のα−オレフィン系重合体とし
て、具体的には、ポリブテン−1、ポリ−1−ペンテン
、ポリ−1−ヘキセン、ポリ−3−メチル−1−ブテン
、ポリ−4−メチル−1−ペンテン、ポリ−4−メチル
−1,3,−ペンタジェン、ポリ−5−メチル−1−ヘ
キセン、ポリ−4−メチル−1−ヘキセン、ポリ−4−
フェニル−1−ブテン、ポリ−1−ヘプテン、ポリ−1
−オクテン、ポリ−ミーノネン、ポリ−1−デセンなど
が挙げられる。
これらのなかでも、ポリブテン−1,ポリ−1−ペンテ
ン、ポリ−1−ヘキセン、ポリ−3−メチル−l−ブテ
ン、ポリ−4−メチル−1−ペンテン、ポリ−4−メチ
ル−1,3,−ペンタジェン、ポリ−5−メチル−1−
ヘキセン、ポリ−4−メチル−1−ヘキセン、ポリ−4
−フェニル−1−ブテンなどが好ましい。
また、このようなα−オレフィン系重合体は、デカリン
溶媒中135℃で測定した極限粘度[ηコが、5dll
/g以上であり、好ましくは12,5dl/g以上であ
る。
極限粘度[ηコが5cN)/g以上のα−オレフィン系
重合体を使用することにより、n−デカン等の溶媒中で
の延伸時に、延伸配向成形体が膨潤してべとついたり、
溶解する虞がなくなる。
一方、α−オレフィン系重合体の極限粘度[ηコの上限
は特に限定されてないが、通常は30dN/g以下の重
合体が使用され、このような重合体を用いることにより
、紡糸安定性が向上する。
上記のようなα−オレフィン系重合体は、通常は、結晶
内分子構造がラセン型をとっていると考えられ、このよ
うな構造をとることにより超高分子量ポリプロピレンを
延伸する際に、超高分子量ポリプロピレン分子がタイト
に配向して結晶化することを有効に阻止することができ
る。従って、高強度で、かつ弾性率が比較的低く、伸び
率の大きい超高分子量ポリプロピレン繊維を形成するこ
とができる。
本発明におけるα−オレフィン系重合体は、配位アニオ
ン重合より得られるα−オレフィン系単独重合体、配位
アニオン重合より得られる二種以上のオレフィンモノマ
ーから形成されるα−オレフィン系共重合体、α−オレ
フィンと少量の他のモノマーを含むα−オレフィン系共
重合体であってもよい。
本発明の延伸成形体において、上記のα−オレフィン系
重合体は、1〜50重量部、好ましくは10〜40重量
部の量で配合されている。
なお、本発明において、超高分子量ポリプロピレンとα
−オレフィン系重合体は、上記範囲内において両者の合
計が100重量部になるように用いられる。
このように超高分子量ポリプロピレンとα−オレフィン
系重合体とを配合することにより、延伸により高分子量
ポリプロピレンが配向して結晶化することに伴う高弾性
率化を防止することができると共に、伸び率の高い延伸
繊維を得ることができる。
本発明の延伸成形体は、上記のような超高分子量ポリプ
ロピレンとα−オレフィン系重合体とから形成されてい
る。
このような延伸成形体は、上記の超高分子量ポリプロピ
レンとα−オレフィン系重合体とを希釈剤に分散し、こ
の混合物を用いて紡糸して原糸を製造し、ついでこの原
糸中に含まれる希釈剤を除去した後、−軸延伸すること
により得られる。
希釈剤(C) 本発明では希釈剤(C)としては、融点が10℃以上で
あり、かつ沸点が130℃以上である脂肪族炭化水素ま
たはこれらの誘導体(以下脂肪族炭化水素誘導体という
)が用いられる。
これらの中でも、特に融点が20〜120℃の範囲にあ
る脂肪族炭化水素誘導体が好ましく、さらには40〜1
00℃の範囲にある脂肪族炭化水素誘導体が特に好まし
い。また、融点と同様に沸点が160℃以上である脂肪
族炭化水素誘導体が好ましく、190℃以上にある脂肪
族炭化水素誘導体が特に好ましい。
融点が10℃未満の誘導体を用いても、スクリュー式押
出し機などを使用する際、組成物が共回りをおこして均
一な溶融紡糸ができない。
また、沸点が130℃未満であると、紡糸の際に希釈剤
が蒸発除去されるため円滑に紡糸することができない。
希釈剤として使用される脂肪族炭化水素誘導体としては
、前記特性を有する限り特に限定されないが、炭素数が
8以上であり、特に12〜50である誘導体を用いるこ
と好ましい。また、この誘導体の分子量は、通常は13
0〜2000、特に200〜800の範囲にあることが
好ましい。
また、このような脂肪族炭化水素誘導体は、分子末端、
あるいは分子の主鎖または側鎖に官能基を有していても
よい。
このような官能基としては、具体的には、カルボキシル
基、水酸基、カルバモイル基、エステル基、メルトカプ
ト基、カルボニル基などを挙げることができる。
この中でも、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、エス
テル基などの官能基が好ましい。
このような脂肪族炭化水素誘導体としては、ワックス類
、脂肪酸、脂肪族アルコール、脂肪酸アミド、脂肪酸エ
ステル、脂肪族メルカプタン、脂肪族アルデヒド、脂肪
族ケトン等を挙げることができる。
そして、具体的には、石油から分離精製された、いわゆ
るパラフィンワックス、エチレンあるいはエチレンと他
のα−オレフィンとを共重合して得られる低分子量重合
体である中低級ポリエチレンワックス、エチレン共重合
ワックス、あるいは低中高圧法ポリエチレンなどのポリ
エチレンを熱分解して分子量を低下させたワックスおよ
びそれらのワックス酸化物、あるいはマレイン酸変性な
どの変性ワックスなどのワックス類; カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、バルミチン酸
、ステアリン酸、オレイン酸などの脂肪酸; ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルア
ルコール、ステアリルアルコールなどの脂肪酸アルコー
ル; カプリンアミド、ラウリンアミド、バルミチンアミド、
ステアリルアミドなどの脂肪酸アミド。
ステアリル酢酸エステルなどの脂肪酸エステル。
などを挙げることができる。
本発明で用いられる脂肪族炭化水素誘導体としては、こ
のような官能基を1個以上有し、好ましくは、1〜2個
有し、さらに好ましくは1個有する化合物が用いられる
このような希釈剤は、超高分子量ポリプロピレンおよび
α−オレフィン系重合体に対して優れた分散性を有して
いる。
この分散性は、高倍率走査型電子顕微鏡を使用し、未延
伸糸の断面を観察することにより確認することができる
。すなわち、未延伸原糸を長手方向に直行するようにミ
クロトームなどの鋭利な刃で切断し、この断面がヘキサ
ン、ヘプタンあるいは熱エタノールなどの抽出液に接触
するように未延伸原糸を浸積して希釈剤を抽出除去した
後、抽出処理断面を走査型電子顕微鏡を用いて3000
倍以上の倍率で観察すると、上記のような希釈剤を用い
て調製された未延伸原糸には0.1μ■以上の陥没はほ
とんど観察されない。
このような希釈剤は、通常は、超高分子量ポリプロピレ
ンとα−オレフィン系重合体との合計重量100重量部
に対して、一般には15〜1250重量部、好ましくは
17.6〜1150重量部の量で用いられる。
希釈剤の量が上記範囲よりも少ない場合には、紡糸原液
の粘度が高くなりすぎ、超高分子のエンタングルメント
(絡み合い)が多すぎて、分散や紡糸が困難になるばか
りではなく、得られる繊維の肌荒れおよび延伸切れを生
じやすくなる。一方、希釈剤の量が上記範囲より多いと
、超高分子のエンタングルメントが少なすぎて、紡糸時
の曳糸性および繊維の延伸性が不十分になる。
なお、本発明において、上記の融点は、ASTM MA
 341gにより、示差走査型熱量計(DSC)を用い
て測定した値である。
超高分子量ポリプロピレン延伸成形体の製造方法[混合
] 本発明において、超高分子量ポリプロピレンとα−オレ
フィン系重合体と希釈剤とを、公知の方法に従って混合
することにより紡糸原液を調製する。
この超高分子量ポリプロピレンとα−オレフィン系重合
体と希釈剤との溶融混合は、一般に、スクリュー式押出
し機などを用いて、140〜280℃、好ましくは、1
80〜210℃の温度で、さらに好ましくは、190〜
200℃の温度で混合を行うことが望ましく、上記温度
範囲を逸脱して混合温度が低いと、超高分子量ポリプロ
ピレンおよびα−オレフィン系重合体が希釈剤に分散し
にくくなり、その結果、紡糸により均一な未延伸成形体
を得にくくなる。一方、上記範囲より高い温度にて混合
を行うと、超高分子量ポリプロピレンの分子量が低下す
ることがあり、高強度の延伸成形体が得にくくなる。
このような混合は、加熱可能な撹拌翼を備えた混合器に
よって行い、また単軸あるいは多軸押出し機を用いて行
う。
なお、溶融混合に際し、超高分子量ポリプロピレンおよ
びα−オレフィン系重合体に熱劣化を防止するため安定
剤を配合してもよい。
このような安定剤としては、例えば3,5−ジーーte
rt−ブチルー4−ハイドロキシトルエンおよびテトラ
キス[メチレン−3−(3,5−ジーtert−ブチル
ー4−ハイドロキシフェニル)プロピオネートコメタン
などを使用することができる。
紡糸 本発明においては上記のようにして得られた紡糸原液か
ら溶融押出し成形性などにより紡糸をする。
ここで、紡糸原液を、たとえばスクリュー式押出し機の
ダイの紡糸口金から押し出すことにより延伸用フィラメ
ントが得られ、また、フラットダイから押出すことによ
り延伸用フィルムあるいはシートまたはテープが得られ
、さらにサーキュラ−ダイから押出すことにより、延伸
中空糸成形用バイブが得られる。
本発明においては、延伸成形体をスクリュー式押出し機
などを使用し紡糸原液を押し出すことにより得ている。
この際のダイ温度は、通常140〜3oo℃、特に好ま
しくは190〜2oo℃であり、この温度にすることに
より、安定したフィラメントを紡糸することができる。
この場合、紡糸口金から押し出された溶融物に張力をか
けながら紡糸することができる。
この際のドラフト比は、通常は3〜1000であり、特
に10〜150であることが好ましい。
このようにして押し出された紡糸体は、風冷や、冷媒、
例えば水、メタノール、エタノール、アセトン等の強制
冷却手段を用いて冷却することにより、その結晶化速度
をコントロールすることもできる。
なお、ここで、ドラフト比は、紡糸口金の内径DOと溶
融物を冷却固化して巻取った繊維径DIとの比を表し、
下式で定義される。
ドラフト比−DO/DI 延伸 このようにして得られた超高分子量ポリプロピレンの未
延伸成形体を延伸すると、伸び率が高く、しかも引張り
強度の高い繊維あるいはフィルムなどの延伸成形体を得
る。
超高分子量ポリプロピレンの成形体の延伸は、一般に4
0〜230℃、好ましくは70〜210℃、さらに好ま
しくは90〜170℃の温度にて行われる。
この未延伸成形体を前記温度に加熱保持するための熱媒
体としては、空気、水蒸気、液体媒体のいずれをも用い
ることができる。
延伸に先だって、予め加えた希釈剤を未延伸成形体から
溶剤などにより抽出除去(溶出除去)あるいは滲出除去
することが好ましい。
ここで使用される抽出溶媒としては、未延伸成形体中に
含有される希釈剤を抽出すると共に、未延伸成形体を加
熱することができる媒体を用いることが好ましく、この
ような媒体としては、沸点が延伸温度よりも高い溶媒を
使用することが好ましい。
このような溶媒の具体的な例としては、デカン、テトラ
リン、デカリン、灯油等を挙げることができる。
なお、抽出溶媒と熱媒体とは、同一である必要はなく、
希釈剤の除去効果を有する抽出剤を用いて希釈剤を除去
した後、熱媒体中で未延伸成形体を加熱することもでき
る。
このようにして、希釈剤を抽出あるいは滲出除去して、
未延伸原糸中の希釈剤の量を通常は10重量%以下、好
ましくは1.5重量%以下、さらに好ましくは、0.5
重量%以下にする。
こうして希釈剤を除去した後、延伸することにより延伸
成形体を製造する。この延伸操作は、段あるいは二段以
上の多段のいずれによっても行うことができる。前記延
伸操作は、一般には二段以上の多段延伸方式でおこなう
ことが有利であり、−段目の延伸は60〜120℃、好
ましくは90〜105℃の比較的低い温度で行うことが
好ましい。二段目以降は120〜230℃の温度で、好
ましくは135〜165℃の温度で、しかも前段の延伸
温度より15〜20℃以上の高い温度差をつけた延伸温
度で延伸するのが望ましい。また、延伸は、得ようとす
る延伸成形体の分子配向および延伸の際の加熱温度など
によって異なるか、般に3倍以上、好ましくは10倍以
上、さらに好ましくは12〜100倍の倍率となるよう
に延伸操作を行うことが好ましい。
超高分子量ポリプロピレン延伸成形体 上記のようにして超高分子量ポリプロピレン組成物を紡
糸し、延伸操作を加えることにより延伸成形体が得られ
る。
このようにして得られた超高分子量ポリプロピレン延伸
成形体は、極限粘度[η]が5 d I / g以上で
ある超高分子量ポリプロピレン50〜99重量%と、極
限粘度[η]が5dρ/g以上であるα−オレフィン系
重合体1〜50重量%と、希釈剤10重量%以下とから
なっている。
この際の延伸成形体中の希釈剤の含有量は10重量%以
下、好ましくは0.5重量%以下である。
さらに、得られた延伸成形体の引張り弾性率は、通常は
、15GPa以下、好ましくは6〜l0GPaであり、
破断強度は、通常は0.5GPa以上、好ましくは0.
9GPa以上であり、破断伸度は、通常は2096以上
、好ましくは30〜50%である。
また、この延伸成形体の強伸度曲線の50%破断強度よ
り求めたエネルギー出力値は、通常は1kgfl17g
以上、好ましく ハ4. Okgrm/ g以上である
上記のようにして得られた超高分子量ポリプロピレン延
伸成形体は、強度が高く、破断点伸度が大きく、耐クリ
ープ性に優れるとともにエネルギー出力値にも優れてい
る。この延伸成形体は特に高強度であるため係留ローブ
や牽引ローブ等の動索、織布などとしても使用でき、ま
た、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などの補強
用繊維としても利用できる。
また本発明に係る超高分子量ポリプロピレン延伸成形体
は、エネルギー回生用弾性体として好ましく用いること
ができる。
上記のような超高分子量ポリプロピレン延伸成形体から
なる回生用弾性体に外部からエネルギーを付与すると、
該回生用弾性体にこのエネルギーを蓄積することができ
、また、この蓄積されたエネルギーを回生用弾性体から
取り出して使用することができる。このような超高分子
量ポリプロピレン延伸成形体からなるエネルギー回生用
弾性体は、繰り返して使用してもエネルギー回生率は低
下しない。
エネルギー回生用弾性体へのエネルギー蓄積量は、種々
の方法によって測定、評価することができる。−例を挙
げるならば、破断に必要な応力のたとえば50%に相当
する荷重を負荷したときの蓄積エネルギー量を測定し、
この値にて評価することが簡便方法として提案すること
ができる。すなわち、引張試験の際に記録紙でたて軸を
応力、横軸を伸度と設定すれば、応力・歪曲線の破断の
50%の荷重に相当する部分から垂線をおろし、この垂
線と横軸そして応力・歪曲線に囲まれる部分がこの蓄積
エネルギー量に相当する。この測定方法によれば、本発
明に係る超高分子量ポリプロピレン延伸成形体からなる
エネルギー回生用弾性体の蓄積エネルギー量は、少なく
とも1 kg rn+/ g以上、好ましくは2 ’k
g fm/ g以上、好適には2.5kgrm/g以上
である。
実施例 次に、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、
本発明はその要旨を超えないかぎりこれらの例に何等制
約されるものではない。
実施例1 極限粘度[η]が14.6dj!/gである超高分子量
ポリプロピレン粉末90gと、極限粘度[η]が17.
0cN!/gである超高分子量ポリブテン−1粉末10
gと、パラフィンワックス(融点−69℃、分子量−4
60)とを20 mmφ L/D −20のスクリュー
式押出し機を用いて樹脂温度200℃で混合を行って、
超高分子量ポリプロピレン樹脂組成物を調製した。
この際、プロセス安定剤として、8.5−ジーtert
−ブチルー4−ハイドロキシトルエンおよびテトラキス
[メチレン−3(3,5−ジーtert−ブチルー4−
ハイドロキシフェニル)プロピオネートコメタンを超高
分子量ポリプロピレンと超高分子量ポリブテン−1との
総和に対して各々0.1重量%添加した。
紡糸 上記のようにして調製した超高分子量ポリプロピレン組
成物を紡糸原液として溶融物を次の条件で紡糸し、繊維
を得た。
すなわち、2紬φの紡糸ノズルが装着されたプランジャ
ー型押し出し機により190℃の樹脂温度で、上記紡糸
原液を押出した。
この押し出された溶融物を、約70CII+のエアーギ
ャップ下で、25℃の空気中で、ドラフト比30でボビ
ンに巻取り原糸とした。
延  伸 上記のようにして調製された繊維(原糸)を5台のゴデ
ツトロールと4個の延伸槽(槽長さ50cm)を用いて
連続延伸を行って、超高分子量ポリプロピレン延伸成形
体(エネルギー回生弾性体)を得た。
すなわち、第1ゴデツトロールの回転速度を25 cm
/s+inに、第2ゴデツトロールの回転速度を187
 、 5 c、m/+inに、第3ゴデツトロールの回
転速度を243 、80s/sinに、第4ゴデツトロ
ールの回転速度を292 、 6 am/sinに、第
5ゴデツトロールの回転速度を3500m/m1nにし
、4段延伸で総延伸倍率を14倍とした。
また、第1ゴデツトロールと第2ゴデツトロール間の延
伸槽には、100℃のn−デカンを、第2ゴデツトロー
ルと第3ゴデツトロール間の延伸槽には、120℃のn
−デカンを、第3ゴデツトロールと第4ゴデツトロール
間の延伸槽には、140℃のフルゾールP(サーマル化
学産業■製の熱媒体)を熱媒として用い、第4ゴデツト
ロールと第5ゴデツトロール間の延伸槽には、160℃
のフルゾールPを熱媒として用いた。
また、延伸槽の有効長さはそれぞれ50cmである。
ここで、総延伸倍率を、第5ゴデツトロールと第1ゴデ
ツトロールとの回転速度比により求めである。
得られた延伸成形体の引張弾性率、破断点強度、破断点
伸度およびビo%強度での出力エネルギー値を表1に示
す。
なお、得られた延伸成形体の引張弾性率、破断点伸度お
よび破断点強度は、島津製作所■製オートグラフDC5
−50M型を用いて室温(25℃)にて測定した。測定
条件をクランプ間の試料長25璽園、引張り速度25m
m/分、チャート速度250mm/分に設定した。
ただし、引張弾性率は2%歪における応力を用いて計算
しており、計算に必要な繊維断面積は、繊維の密度を0
.914/cdとし、試料の重量とから計算により求め
た。
また、50%強度におけるエネルギー出力値は強伸度−
回復曲線の面積量より計算で求めた。
なお、以下に記載する実施例および比較例において、引
張弾性率、破断点強度、破断点伸度および50%強度で
のエネルギー出力値は、上記のようにして測定した。
実施例2 実施例1において、超高分子量ポリプロピレンとして、
極限粘度[η]が14.6dll/gである超高分子量
ポリプロピレン粉末80gを使用し、α−オレフィン系
重合体として、極限粘度[η]が17.OdN/gであ
る超高分子量ポリブテン−1粉末20gを使用した以外
は、実施例1と同様にして超高分子量ポリプロピレン樹
脂組成物を調製した。
この組成物を原液として、実施例1と同様にして紡糸体
を得、次いでこの紡糸体を延伸することにより延伸成形
体を製造した。得られた延伸成形体の総延伸倍率は13
倍であった。
得られた延伸成形体の特性を表1に記載する。
実施例3 実施例1において、超高分子量ポリプロピレンとして、
極限粘度[η]が14.6dll/gである超高分子量
ポリプロピレン粉末50gを使用し、α−オレフィン系
重合体として、極限粘度[ηコが17.Od1/gであ
る超高分子量ポリブテン−1の粉末50gを使用した以
外は、実施例1と同様にして超高分子量ポリプロピレン
樹脂組成物を調製した。
この組成物を原液として、実施例1と同様にして紡糸体
を得、次いでこの紡糸体を延伸することにより延伸成形
体を製造した。得られた延伸成形体の総延伸倍率は12
倍であった。
得られた延伸成形体の特性を表1に記載する。
実施例4 実施例1において、超高分子量ポリプロピレンとして、
極限粘度[η]が17.5dj)7gである超高分子量
ポリプロピレン粉末80gを使用し、α−オレフィン系
重合体として、極限粘度[ηコが12. 0 di 7
gである超高分子量ポリブテン−1粉末20gを使用し
、樹脂温度を200℃にした以外は、実施例1と同様に
して超高分子量ポリプロピレン樹脂組成物を調製した。
この組成物を原液として、実施例1と同様にして紡糸体
を得、この紡糸体を延伸することにより延伸成形体を製
造した。得られた延伸成形体の総延伸倍率は12.5倍
であった。
得られた延伸成形体の特性を表1に記載する。
実施例5 実施例1において、超高分子量ポリプロピレンとして、
極限粘度[η]が17,56I/gである超高分子量ポ
リプロピレン粉末65gを使用し、α−オレフィン系重
合体として、極限粘度[η]が12. 0 dj77g
である超高分子量ポリブテン−1粉末35gを使用し、
樹脂温度を200℃にした以外は、実施例1と同様にし
て超高分子量ポリプロピレン樹脂組成物を調製した。
この組成物を原液として、実施例1と同様にして紡糸体
を得、ついでこの紡糸体を延伸することにより延伸成形
体を製造した。得られた延伸成形体の総延伸倍率は12
.5倍であった。
得られた延伸成形体の特性を表1に記載する。
実施例6 実施例1において、超高分子量ポリプロピレンとして、
極限粘度[η〕が17.5cN!/gである超高分子量
ポリプロピレン粉末90gを使用し、α−オレフィン系
重合体として、極限粘度[η]が12.Odg/gであ
る超高分子量ポリブテン−1粉末10gを使用し、樹脂
温度を200℃にした以外は、実施例1と同様にして超
高分子量ポリプロピレン樹脂組成物を調製した。
この組成物を原液として、実施例1と同様にして紡糸体
を得、次いでこの紡糸体を延伸することにより、延伸成
形体を製造した。得られた延伸成形体の総延伸倍率は1
6倍であった。
得られた延伸成形体の特性を表1に記載する。
比較例1 実施例1において、超高分子量ポリプロピレンとして、
極限粘度[η]が14.6dp/gである超高分子量ポ
リプロピレン粉末80gを使用し、α−オレフィン系重
合体として、極限粘度[ηコが4.8dN/gである超
高分子量ポリブテン−1粉末20gを使用し、樹脂温度
を200℃とした以外は、実施例1と同様にして樹脂組
成物を調製した。
この樹脂組成物を用いて実施例1と同様の方法により紡
糸した後、90℃のn−デカン中で延伸しようとしたが
、原糸が溶解して延伸することができなかった。
比較例2 実施例1において、超高分子量ポリプロピレンとして、
極限粘度[η]が14.6dI/gである超高分子量ポ
リプロピレン粉末100gを使用し、α−オレフィン系
重合体を使用せずに、樹脂温度を200℃とした以外は
、実施例1と同様にして樹脂組成物を調製した。
この組成物を原液として、実施例1と同様にして紡糸体
を得、次いでこの紡糸体を延伸することにより延伸成形
体を製造した。得られた延伸底形体の総延伸倍率は12
倍であった。
得られた延伸成形体の特性を表1に記載する。
比較例3 実施例1において、超高分子量ポリプロピレンとして、
極限粘度[η]が17.5dl/gである超高分子量ポ
リプロピレン粉末100gを使用し、α−オレフィン系
重合体を使用せずに、樹脂温度を200℃とした以外は
、実施例1と同様にして樹脂組成物を調製した。
この組成物を原液として、実施例1と同様にして紡糸体
を得、次いでこの紡糸体を延伸することにより延伸成形
体を製造した。得られた延伸成形体の総延伸倍率は15
倍であった。
得られた延伸成形体の特性を表1に記載する。
比較例4 実施例1において、超高分子量ポリプロピレンとして、
極限粘度[η]が17.6cNl/gである超高分子量
ポリプロピレン粉末80gを使用し、α−オレフィン系
重合体の代わりにエチレン−プロピレン共重合体(ムー
ニー粘度−80)を20g使用し、樹脂温度を200℃
とした以外は、実施例1と同様にして樹脂組成物を調製
した。
この組成物を原液として、実施例1と同様にして紡糸体
を得、次いでこの紡糸体を延伸することにより延伸成形
体を製造した。得られた延伸成形体の総延伸倍率は12
.5倍であった。
得られた延伸成形体の特性を表1に記載する。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)極限粘度[η]が5dl/g以上である超高分子
    量ポリプロピレン50〜99重量部と、炭素数4〜18
    のα−オレフィンから誘導される極限粘度[η]が5d
    l/g以上であるα−オレフィン系重合体1〜50重量
    部とからなる超高分子量ポリプロピレン組成物を延伸成
    形してなる超高分子量ポリプロピレン延伸成形体。
  2. (2)引張り弾性率が15GPa以下、破断強度が0.
    5GPa以上および破断点伸度が20%以上であるか、
    またはエネルギー出力値が1.0kgfm/g以上であ
    る請求項第1項記載の延伸成形体。
  3. (3)極限粘度[η]が5dl/g以上である超高分子
    量ポリプロピレン50〜99重量部と、炭素数4〜18
    のα−オレフィンから誘導される極限粘度[η]が5d
    l/g以上であるα−オレフィン系重合体1〜50重量
    部とからなる超高分子量ポリプロピレン組成物を延伸成
    形してなる超高分子量ポリプロピレン延伸成形体から形
    成されるエネルギー回生用弾性体。
  4. (4)引張り弾性率が15GPa以下、破断強度が0.
    5GPa以上および破断点伸度が20%以上であるか、
    またはエネルギー出力値が1.0kgfm/g以上であ
    る請求項第3項記載のエネルギー回生用弾性体。
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