JPH03260095A - 耐食性に優れた亜鉛系複合電気めつき鋼板およびその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、耐食性に優れた亜鉛系複合電気めっき鋼板
およびその製造方法に関するものである。

（従来の技術） 鋼板の耐食性を向上させるために、亜鉛系めっき被膜中
に酸化物粒子を分散させる試みが、近年盛んに行なわれ
ている。

酸化物粒子としては、−１Ｇにシリカ粒子が使用されて
おり、その表面上に、シリカ粒子が分散した亜鉛系めっ
き被膜を有する亜鉛−シリカ複合電気めっき鋼板は、裸
耐食性および塗装後針食性に優れている。

亜鉛−シリカ複合電気めっき鋼板は、シリカを含有する
酸性亜鉛系電気めっき液を使用し、鋼板を陰極として、
電気めっきにより、鋼板の表面上に、亜鉛−シリカ複合
電気めっき被膜を形成することにより製造される。

〔発明が解決しようとする課題〕

上述した、亜鉛−シリカ複合電気めっき被膜中に分散し
ているシリカは粒子状である。従って、耐食性に寄与す
るシリカは、粒子の表面上に露出しているものに限られ
る。

従って、耐食性を向上させるためには、多量のシリカ粒
子を、めっき被膜中に含有させなければならない。しか
しながら、めっき被膜中に多量のシリカ粒子を含有させ
ると、めっき被膜が脆化する問題が生ずる。このために
、耐食性の向上には限度がある。

従って、この発明の目的は、めっき被膜中に、耐食性の
向上に十分な量の酸化物粒子を含有させることができ、
これによって、耐食性に優れしかもめつき被膜が脆化す
ることのない亜鉛系複合電気めっき鋼板およびその製造
方法を提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕 本発明者等は、上述した問題を解決し、耐食性に優れし
かもめっき被膜が脆化することのない亜鉛系複合電気め
っき鋼板を開発すべく、鋭意研究を重ねた。

その結果、本発明者等は、めっき被膜中において、耐食
性に関与するシリカ粒子の量は、粒子の粒径が小さいほ
ど多くなり、従って、粒子の粒径が小さければ、めっき
被膜中のシリカ分子の数が少なくても、耐食性を向上し
得ることを知見した。

この発明は、上記知見に基いてなされたものであって、
この発明の亜鉛系複合電気めっき鋼板は、鋼板の表面上
に、ケイ酸塩が均一に分散している、前記ケイ酸塩の含
有率が０．０１〜２Ｑｗ　ｔ　、χの亜鉛−ケイ酸塩複
合電気めっき被膜が形成されていることに特徴を傘布す
るものであり、そして、この発明の方法は、ケイ酸塩お
よび共析補助剤としての酸化剤を含有する酸性亜鉛系電
気めっき液を使用し、鋼板を陰極として、電気めっきに
より、前記鋼板の表面上に、前記ケイ酸塩の含有率が０
．０１〜２０ｗ１Ｘの亜鉛−ケイ酸塩複合電気めっき被
膜を形成することに特徴を有するものである。

この発明において、めっき被膜中に含有させる酸化物粒
子として、ケイ酸塩を選んだ理由は、次の通りである。

即ち、ケイ酸塩は、粒子状ではなく、イオンの形で存在
しているので、めっき液中で沈殿しにくい、また、ケイ
酸塩を使用すれば、シリカ粒子を使用したときに生ずる
粒度分布のバラツキ等の問題がない。

従って、耐食性を向上させるのに有効なＳｉｎ、の小で
あるので、少ない含有量で、耐食性を向上させることが
できる。

めっき被膜中のケイ酸塩の含有率は、０．０１〜２０ｗ
ｔ、ｚの範囲内に限定すべきである６ケイ酸塩の含有率
がＯ，０１ｗｔ、Ｘ未満では、耐食性の向上が不十分に
なる。一方、含有率が２０ｗｔ．％を超えると、めっき
被膜が脆化する。

次に、この発明の亜鉛系複合電気めっき鋼板の製造方法
を説明する。

ケイ酸塩および共析補助剤としての酸化剤例えば硝酸イ
オンを含有する酸性亜鉛電気めっき液を使用し、鋼板を
陰極として電気めっきすることにより、鋼板の表面上に
、亜鉛−ケイ酸塩複合電気めっき被膜を形成することが
できる。

酸化剤の含有量は、１０〜１０．　ＯＯＯｐｐｍの範囲
内に限定することが好ましい、酸化剤の含有量が１０ｐ
ｐ−未満では、めっき被膜中に、上述した０、０１ｉｉ
ｔ、＄以上のケイ酸塩を共析させることが困難になる。

一方、酸化剤の含有量が１０．０００ｐｐｍを超えると
、めっき被膜の加工性が劣化する。

めっき液中に、錯化剤およびｐＨ１ｌＩ衝剤を添加する
と、めっき液のｐＨの過剰な上昇が抑制され、従って、
めっき被膜中のケイ酸塩の共析率を、上述した範囲内に
制御することができる。

めっき液中の錯化剤の含有量は、０．００１〜１０モル
／ｌの範囲内とすることが好ましい、鉛化剤の含有量が
０．００１　モル、７１未満では、めっき浴のｐＨの上
昇を適切に抑制することができない。一方、錯化剤の含
有量が１０モル／ｌを超えると、電解効率が低下し、め
っき焼けが発生して品質が劣化する問題が生ずる。錯化
剤としては、ＥＤＴＡ−Ｎａ（エチレンジアミン４酢酸
２ナトリウム）、クエン酸イオン等が使用される。

ｐＨ緩衝剤は、室温〜６０’Ｃの温度のめっき浴におけ
るｐＨが、５〜１２の範囲内においてｐＨ１！衝作用を
有するものであることを必要とする。　ｐＨ緩衝作用が
５未満または】２超においてのみ生ずるｐＨ１ｌ衝剤゛
剤−では、前述の（３）の反応によって生ずる、めっ表
浴のｐＨ（Ｄ過剰な上昇を抑制することはできない。

酸化剤としては、ＮａＮ０．、　ＫＮＯ，等の硝酸イオ
ンを使用することができる。めっき浴中の硝酸イオンの
含有量は、ｌＯＯ〜３０００ｐｐｍの範囲内が好ましい
。

硝酸イオンの含有量が１００ｐｐ＋ｗ未満では、シリカ
の共析効率が低下して、めっき層に高い耐食性が得られ
ない、一方、３０００ｐｐｍを超えると緻密なめっき層
が得られない。

めっき液のｐＨは、ｌ〜５．６の範囲内とし、めっき電
流密度は、１０〜１５０＾／ｄｓ＋”とすることが好ま
しい。

めっき被膜を形成すべき鋼板は、冷延鋼板に限らず、各
種のめっき鋼板であってもよい。このような鋼板の表面
上に形成される上述しためっき被膜は、単層でも複層で
もよい。

次に、この発明を、実施例により、本発明の範囲外の比
較例と対比しながら説明する。

〔実施例〕

一般に使用されている酸性亜鉛電気めっき液を基本浴と
して使用し、この基本浴に、ケイ酸塩、硝酸イオン、錯
化剤およびｐＨ緩衝剤を下記のように添加して、酸性亜
鉛電気めっき液を調製した。

ケイ酸塩　：２０ｇ／ｆｆｉ 硝酸イオン：　　２．５ｇ／　１ 錯化剤（クエン酸ナトリウム）　　　：１５ｇ／ｊ２、
または、ｐｌ（緩衝剤（酢酸と酢酸ソーダ）　：　２０
ｇ／ｌこのようにｔｌｉ製された亜鉛電気めっき液を使
用し、冷延鋼板を陰極として、６０Ａ／ｄ−の電流密度
の電気めっきにより、前記置板の表面上に、ケイ酸塩が
均一に分散している、４０ｇ／ｒｒｆの量の亜鉛ケイ酸
塩複合電気めっき被膜を有する０本発明の亜鉛系複合電
気めっき鋼板の供試体（以下、「本発明供試体」という
）患１〜６を調製した。

比較のために、めっき液中に、ケイ酸塩の代りにシリカ
粒子が含有されているほかは、上記と同し方法により、
比較用の亜鉛系複合電気めっき鋼板の供試体（以下、「
比較用供試体」という）狙１〜４を調製した、 これらの本発明供試体Ｎａｌ〜６および比較用供試ｒイ
酸塩またはシリカ粒子の共析率、被膜の付着量および耐
食性を第１表に示す、なお、耐食性は、塩水噴霧試験に
おける、赤錆発生までの塩水噴霧時間によって示した。

第　　１ 表 第１表から明らかなように、比較用供試体の耐食性は、
シリカ粒子の共析率が３−ｔ、χであるにもかかわらず
、４０〜１５００時間であったが、木発明供試体ぬ１の
耐食性は、同し共析率で２０００時間以上であり、本発
明供試体Ｎ１１２〜４のように、共析率が１　＝０．０
１ｗｔ．％であっても、耐食性は１６００〜４００時間
を示した。

〔発明の効果〕

以上述べたように、この発明によれば、めっき被膜中に
、耐食性の向上に十分な量の酸化物粒子を含有させるこ
とができ、これによって、耐食性に優れしかもめっき被
膜が脆化することのない亜鉛系複合電気めっき鋼板が得
られる、工業上有用な効果がもたらされる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １　鋼板の表面上に、ケイ酸塩が均一に分散している、
   前記ケイ酸塩の含有率が０．０１〜２０ｗｔ．％の亜鉛
   −ケイ酸塩複合電気めっき被膜が形成されていることを
   特徴とする、耐食性に優れた亜鉛系複合電気めっき鋼板
   。 ２　ケイ酸塩および共析補助剤としての酸化剤を含有す
   る酸性亜鉛系電気めっき液を使用し、鋼板を陰極として
   、電気めっきにより、前記鋼板の表面上に、前記ケイ酸
   塩の含有率が０．０１〜２０ｗｔ．％の亜鉛−ケイ酸塩
   複合電気めっき被膜を形成することを特徴とする、耐食
   性に優れた亜鉛系複合電気めっき鋼板の製造方法。 ３　前記酸化剤の含有量が、１０〜１０，０００ｐｐｍ
   の範囲内である、請求項２記載の方法。 ４　前記ケイ酸塩および前記酸化剤と共に、１０〜１０
   ，０００ｐｐｍの量の錯化剤、および、ｐＨ５〜１２の
   範囲で緩衝域を有するｐＨ緩衝剤を含有する前記酸性亜
   鉛系電気めっき液を使用する、請求項２記載の方法。