JPH0325974B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は特定の地域内でのみ受信可能な無線機
において、その場所が受信できる場所であるかど
うかを知らせるようにした受信地域チエツク回路
に関するものである。

「従来の技術」 微弱電波により特定の地域内でのみ受信可能な
無線機では、受信場所の条件に大きく影響され、
ごく近距離でも鉄筋の入つた壁や高層建築物が邪
魔をして受信できなかつたり、遠距離でも受信で
きたりする場合がある。従来はこのような場合、
受信可能かどうかについて特に何の表示もしてい
ない送信機と受信機が用いられていた。

「発明が解決しようとする問題点」 しかるに、車載の無線機のように、受信可能な
場所と不可能な場所を頻繁に変るような場合、受
信不可能であることに対する不信感やいらいらな
どの原因となつていた。

「問題点を解決するための手段」 本発明は上述のような問題点を解決するために
なされたもので、送信機から発射された微弱電波
を特定地域内の受信機で受信し、復調回路で復調
し、かつ音声出力回路で増幅し、スピーカより音
声を発するようにした無線機において、前記送信
機は、所定間隔毎に短時間だけキヤリア信号を出
力せしめる発振回路を具備し、前記受信機は、前
記短時間のキヤリア信号の受信時に動作するスケ
ルチゲート回路と、このスケルチゲート回路に結
合されたエリア表示部と、前記キヤリア信号の受
信時間内では音声出力回路を動作せしめないため
の時定数回路とを具備してなるものである。

「作用」 送信機からは、例えば、25ｍ秒だけキヤリア信
号を送信し、１秒間送信機を停止するような繰返
し信号を発信する。受信機では、この繰返しキヤ
リア信号を受信すると、スケルチゲート回路が25
ｍ秒だけ動作してエリア表示部を点灯する。音声
出力回路には時定数回路が結合され、25ｍ秒だけ
では動作しない。しかもこの時定数回路はつぎの
１秒間で放電するので、スピーカからは音声が出
力することがない。したがつて、エリア表示部が
点滅していれば受信可能エリアであり、連続点灯
になれば送信機からの通信中であり、無点灯であ
れば受信不可能エリアであることが判別される。

「実施例」 以下、本発明の一実施例を図面に基づき説明す
る。

第１図は送信機１、第２図は受信機２を示して
いる。

送信機１は、送信部３の出力側に送信アンテナ
４を結合し、この送信部３と電源端子＋Ｂとの間
には、トランジスタ５を挿入し、このトランジス
タ５のベースに、抵抗６、ダイオード７を介して
発振回路８が接続されている。また、前記抵抗６
とダイオード７の接点にトランジスタ９を結合
し、このトランジスタ９のベースに通話用プレス
釦１０を介して電源１１が結合されている。

前記受信機２は、受信アンテナ１１、高周波信
号増幅回路１２、中間周波増幅回路１３、復調回
路１４、音量ボリユーム１５、音声出力回路１６
を経てスピーカ１７に結合されている。また、中
間周波増幅回路１３の出力側には、スケルチゲー
ト回路１８が結合され、このスケルチゲート回路
１８は、トランジスタ１９のベースに結合され、
このトランジスタ１９のエミツタは電源端子＋Ｂ
に、また、コレクタは抵抗２０を介してエリア表
示灯２１に結合されるとともに、抵抗２２とコン
デンサ２３からなる時定数回路２４に結合され、
前記抵抗２２の他端はトランジスタ２５のベース
に結合され、このトランジスタ２５のコレクタは
前記音声出力回路１６に、エミツタはアースに接
続されている。

以上のような回路構成において、送信機１の発
振回路８は、例えば第３図ａのように、１秒間オ
ンし、25ｍ秒間オフするのを繰返すようなパルス
が常時出力し、そのため、送信部３は、第３図ｂ
のように、25ｍ秒間作動して１秒間停止するよう
な電波がアンテナ４から発射される。

この電波は受信機２が受信可能地域にあると、
そのアンテナ１１で受信され、高周波信号増幅回
路１２、中間周波増幅回路１３を経て、スケルチ
ゲート回路１８が25ｍ秒間だけ動作する。そのた
め、トランジスタ１９がオンし、エリア表示灯２
１が点灯する。すなわち、25ｍ秒間点灯、１秒間
消灯という点滅を繰返して受信可能であることを
表示する。なお、25ｍ秒間のオン動作では時定数
回路２４のコンデンサ２３はトランジスタ２５を
オンするまでに至らず、かつコンデンサ２３に充
電された電荷も１秒間のオフ時に放電するので、
音声出力回路１６は動作せず、ノイズによるクリ
ツク音などは出力しない。

送信機１の通話用プレス釦１０を押すと、トラ
ンジスタ９がオンし、発振回路８のパルスに拘ら
ず、トランジスタ５は連続的にオンし、送信部３
が作動し、アンテナ４から連続的に電波が発射さ
れる。

受信機２では、連続して電波を受信すると、ス
ケルチゲート回路１８が連続的に動作してトラン
ジスタ１９をオンし、エリア表示灯２１は連続点
灯となる。しかも時定数回路２４のコンデンサ２
３が充分充電され、トランジスタ２５がオンし、
音声出力回路１６が作動し、スピーカ１７から音
声が出力する。この場合、音量ボリユーム１５が
最小レベルでスピーカ１７からの音が聞えなくと
も、エリア表示灯２１が連続点灯しているため着
信状態であることがわかる。

「発明の効果」 本発明は上述のように構成したので、受信可能
地域かどうかがすぐ判り、受信できないことによ
る不信感やいらいらを防止できる。特に、車載無
線機のように、受信可能地域と受信不可能地域が
頻繁に変る場合には好適である。また、音量ボリ
ユームが最小レベルで音声が聞えなくとも、着信
状態が連続点灯で判り、着信表示も兼用できるな
どの効果を有する。

【図面の簡単な説明】

図は本発明による無線機の受信地域チエツク回
路の一実施例を示すもので、第１図は送信機のブ
ロツク図、第２図は受信機のブロツク図、第３図
は各部の出力波形図である。 １……送信機、２……受信機、３……送信部、
５……トランジスタ、６……抵抗、７……ダイオ
ード、８……発振回路、９……トランジスタ、１
０……プレス釦、１１……電源、１２……高周波
信号増幅回路、１３……中間周波増幅回路、１４
……復調回路、１５……音量ボリユーム、１６…
…音声出力回路、１７……スピーカ、１８……ス
ケルチゲート回路、１９……トランジスタ、２０
……抵抗、２１……エリア表示灯、２２……抵
抗、２３……コンデンサ、２４……時定数回路、
２５……トランジスタ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 送信機から発射された微弱電波を特定地域内
   の受信機で受信し、復調回路で復調し、かつ音声
   出力回路で増幅し、スピーカより音声を発するよ
   うにした無線機において、前記送信機は、所定間
   隔毎に短時間だけキヤリア信号を出力せしめる発
   振回路を具備し、前記受信機は、前記短時間のキ
   ヤリア信号の受信時に動作するスケルチゲート回
   路と、このスケルチゲート回路に結合されたエリ
   ア表示部と、前記キヤリア信号の受信時間内では
   音声出力回路を動作せしめないための時定数回路
   とを具備してなることを特徴とする無線機の受信
   地域チエツク回路。