JPH0325841Y2 - - Google Patents

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JPH0325841Y2
JPH0325841Y2 JP8189886U JP8189886U JPH0325841Y2 JP H0325841 Y2 JPH0325841 Y2 JP H0325841Y2 JP 8189886 U JP8189886 U JP 8189886U JP 8189886 U JP8189886 U JP 8189886U JP H0325841 Y2 JPH0325841 Y2 JP H0325841Y2
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main shaft
flywheel
rotation
power source
cutting
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は超精密加工を要する旋削機において、
回転モータから発生する振動を防止した主軸回転
機構に関する。
〔従来の技術〕
一般に旋盤等においてワークを固定した主軸を
高速回転させるのにモータやベルト等の回転動力
源を使用している。
〔考案が解決しようとする問題点〕
しかし上記従来技術においては、モータやベル
ト等回転動力源から発生する振動がワークに伝わ
つてこれを微振動させることがある。この振動の
巾には大小の差があり、通常は切削精度に及ぼす
誤差範囲内にある為、特に問題としない場合が多
いが、ワークが小形となり、且つ数ミクロン以内
の切削精度が要求される超精密加工機の場合、モ
ータの発生する振動が主軸の回転精度に大きく影
響しワークの真円度、又は仕上面精度に悪影響を
与える外、ダイヤモンド等より成るバイト刃先の
偏摩耗を促進して寿命を短縮する難点をもたらす
ことになる。
本考案は上記に鑑みなされたものであつて、超
精密加工機に適用して有用な主軸の回転機構を得
ることを目的としており、主としてワーク切削時
にモータ等回転動力源に起因する振動の影響を皆
無とし、更に主軸の回転時、停止時における時間
の短縮を計つた旋削機における主軸回転機構を提
供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本考案において、上記問題点を解決するための
手段は、旋削機の主軸台に回転自在に軸承された
主軸と、該主軸に回転を与える回転動力源と、該
回転動力源と前記主軸の間に設けられ該主軸側に
出力部を備え前記回転動力源側に入力部を備えた
回転力伝達分離手段と、前記主軸の外方周囲に設
けられ該主軸と係合離脱可能なフライホイール
と、前記主軸台に設けられ前記フライホイールを
回転自在に支持し且つ回転中に該フライホイール
を移動させて前記主軸との係合離脱を行なう移動
装置とで構成した。
〔作用〕
上記構成による本考案の作用は、回転力伝達分
離手段を接続しておいて回転動力源によつて主軸
に回転を与え、所期の回転数に到達したら回転力
伝達分離手段によつて前記回転動力源と前記主軸
を分離した後、移動装置によつて前記主軸とフラ
イホイールとを係合させて主軸を回転させワーク
の旋削を行なうことになる。
〔実施例〕
以下、本考案の一実施例を図面に基づいて更に
詳細に説明する。
図は本考案の実施例を示す側面断面図である。
1は回転動力源としてのモータであり、本例では
電動モータを採用している。モータ1の基部2は
締付ボルト3によつて空気静圧軸受機構4に固定
してあり、該空気静圧軸受機構4はもう1つの空
気静圧軸受機構4aと共に基台5と一体に形成さ
れている。
モータ1の出力側には回転軸6がキー7によつ
て連結され、更に回転軸6の先端部にはロータ9
が、螺合されたナツト8とキー8aにより取り付
けられている。軸受10を介して基台5と一体化
さて構成された空気静圧軸受機構4aの内方で固
定されたステータ11と、主軸12側と螺子13
により固定されたアーマチユア14が介挿され、
図示しない公知の励磁源による磁力によつて回転
軸6の回転力を摩擦により主軸12及び支持筒1
5とホイール部15aからなるフライホイールに
対して断接させる。主軸12は支持筒15に螺子
17によつて一体的に形成され主軸12及びフラ
イホイールは空気静圧軸受機構4,4aによつて
保持されている。
本考案の特徴はフライホイールを、支持筒15
と、ホイール部15aに分割形成しておき、両者
側に摩擦パツド16を介入させて、回転中におい
て支持筒15によりホイール部15aを分離可能
に構成した点にある。即ちエアポンプ17より配
管された給送路を18aと18bに分岐し、給送
路18aはラジアル方向のポケツト部19,19
と、スラスト方向のポケツト部20,20の夫々
のポケツト部より圧縮空気を噴出して支持筒15
を浮動支持しており、一方給送路18bは更に給
送路21,22に分岐し、給送路21は切換弁2
3を介してホイール部15aに対するラジアル方
向のポケツト部24、スラスト方向のポケツト部
25によつて接続される。一方給送路22は二方
向切換弁26によつて送気方向を切換えつつ、中
空シリンダ27内のピストン28の両側にエアを
給送し得るように構成されている。これによつて
中空シリンダ27内のピストンロツド29が上下
方向に摺動可能となつて、該ピストンロツド29
と一体に構成した円筒状の浮動支持部30が上下
方向に移動し、この動作によつてホイール部15
aと支持筒15をつなぐ摩擦パツド16よりホイ
ール部15aのみ浮上させて、両者の結合を分離
させることができる。切削作業を行なう場合に
は、二方向切換弁26によりピストン28を下降
させたのち、切換弁23を動作させることで、浮
動支持部30へのエアの給送を断ち、ホイール部
15aの自重により摩擦パツド16を介した支持
筒15との摩擦力により、主軸12、支持筒1
5、およびホイール部15aは一体的に同期して
回転し、慣性力が得られるように構成されてい
る。
また、回転軸6と主軸12の軸心は一致するよ
うに構成されていて、主軸12と一体化して回転
する各構成物はバランスのとれた精度が考慮され
た構成としている。31は空気静圧軸受機構4の
外側で且つフライホイールに近接して設けた回転
センサである。
本実施例の動作態様は以下の通りである。主軸
12の先端部12aには図示しないチヤツク機構
が付設され、ワークを強固に把持する。該ワーク
に対抗して装備した刃物台よりバイトを突出させ
該バイトの先端をワークに近接せしめる。超精密
加工に供するワークはアルミニウム系などの軽合
金が多く、ダイヤモンドバイトによる軽切削作業
が主体となつているので主軸20側の回転トルク
は比較的小さくて済む特徴がある。
公知の励磁源による磁力によつて電磁クラツチ
を連結し、モータ1を回転駆動させると、回転軸
6の回転が主軸12にそのまま伝達され、該主軸
12を回転駆動させる。従つて、フライホイール
も主軸12と同期して回転し、モータ1の回転力
を一時的に蓄積しながら回転する。この際には未
だワークとバイトとは接しておらず、切削作業が
開始されていない。
モータ1の回転速度を次第に上昇させて所期の
回転数にまで達したことを回転センサ31が検知
すると、次段の切削動作に移行することになる。
すなわち、前記電磁クラツチの連結を解除しモー
タ1と主軸12の連結を解くと、両者が離間して
モータ1と主軸12とが分離した状態となる。し
かるに主軸12側にはフライホイールが連結され
ており、且つ主軸12とともに高速回転している
ので、摩擦クラツチの作用が切れてもフライホイ
ールの慣性力によつて主軸12の回転は断続す
る。即ち、この回転はモータ1とは分離され、フ
ライホイールの慣性力のみによる回転であるた
め、モータ1に起因する振動が全く伝達されず、
極めて回転精度が高精度なしかも静謐な回転で継
続する。
本考案の主眼は上記のように得られたフライホ
イールの慣性力による主軸の回転を利用して、ワ
ークに対する超精密な切削加工を実施する装置を
得ることにある。即ち摩擦クラツチを切り離した
後にバイトとワークを接触させて旋削加工を開始
する。前述のようにアルミニウム系に対するダイ
ヤモンドバイトの加工は軽切削である為、切削力
は小さくて済む上、主軸が空気静圧軸受機構によ
つて浮動支持されているので、主軸の空転トルク
も小さい。よつてライホイールの慣性力のみによ
つてもワークに対する旋削を充分に実施可能であ
る。更に切削に限らず、ワークの鏡面仕上を行う
場合には主軸の回転速度の影響がほとんどないの
で、精度の良い切削が行える。回転センサ31は
主軸12の回転数を検知し、一工程終了後、次工
程の旋削に入るため再度クラツチをつないで主軸
の回転数を上昇させる場合において、あらかじめ
モータ1を主軸12の慣性力で回転している回転
数と同期させることによりスムーズにまた、相対
的に静止した状態でクラツチを連結するためにも
有効に用いられる。
本実施例によれば、フライホイールを支持筒1
5とホイール部15aに分割形成してあるので、
二方向切換弁26の操作によつてホイール部15
aを支持筒15により切離すことが任意に可能と
なる。仮に主軸12の回転数が上昇し、且つ目的
とする切削作業が終了して次段の作業に移行する
為、一旦主軸13の回転を停止させたい場合に
は、前記ピストンロツド29を浮上させてホイー
ル部15aをx方向へ浮上させると、支持筒15
に対するホイール部15aの回転慣性力が伝達さ
れなくなつて主軸側の回転が直ちに停止し、スム
ーズに且つ短時間のうちに次段の作業を移行する
ことができる。
このことは逆の場合、つまり主軸12を回転さ
せる場合についても言える。即ち、支持筒15に
対するホイール部15aの回転慣性力が伝達され
なくなるために、主軸側の回転が直ちに始動され
る。その後主軸側の回転と慣性力によつて回転し
ているフライホイールの回転とが同期したときに
係合してやることで主軸側の回転は、スムーズに
且つ短時間のうちに所期の回転数に到達すること
が可能となる。
〔考案の効果〕
本考案によれば、超精密加工を実施する際に、
モータやベルト等回転動力源に基づく振動が主軸
に伝達されないという大きな特徴があり、ワーク
に対する切削精度を高めてワークの真円度又は仕
上面精度が極めて高精度となる利点を発揮する。
通常ダイヤモンドバイトによる軽切削の場合、仕
上面精度が回転切削速度に影響されない特徴があ
る為フライホイールの慣性力のみで一工程を終了
させることができる。また、作業中主軸側の回転
数が低下した場合、再度回転力伝達分離手段を接
続して主軸の回転数を上昇させ、再び切削作業を
継続することもできる。この場合、主軸とモータ
を連結している間は切削作業を中断することは勿
論である。更に、主軸の回転・停止時の時間の短
縮を計ることが可能となつた。回転力の伝達及び
分離手段には電磁クラツチを用いるのが好適であ
る。
本考案は上述の種々の利点の外、刃物台側に固
着したバイトの振動による損傷又は偏摩耗を防止
し、長寿命化をはかれるメリツトもあり、各種の
旋削機に適用して有効に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
本図は本考案の実施例を示す側面断面図であ
る。 1……モータ、2……基部、3……締付ボル
ト、4……空気静圧軸受機構、5……基台、6…
…回転軸、9……ロータ、12……主軸、14…
…アーマチユア、15……支持筒、15a……ホ
イール部、16……摩擦パツド、17……エアポ
ンプ、19……ポケツト、20……ポケツト、2
1,22……給送路、26……二方向切換弁、2
7……中空シリンダ、28……ピストン、30…
…ピストンロツド。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 旋削機の主軸台に回転自在に軸承された主軸
    と、該主軸に回転を与える回転動力源と、該回転
    動力源と前記主軸の間に設けられ該主軸側に出力
    部を備え前記回転動力源側に入力部を備えた回転
    力伝達分離手段と、前記主軸の外方周囲に設けら
    れ該主軸と係合離脱可能なフライホイールと、前
    記主軸台に設けられ前記フライホイールを回転自
    在に支持し且つ回転中に該フライホイールを移動
    させて前記主軸との係合離脱を行なう移動装置と
    から成ることを特徴とする旋削機における主軸回
    転機構。
JP8189886U 1986-05-30 1986-05-30 Expired JPH0325841Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8189886U JPH0325841Y2 (ja) 1986-05-30 1986-05-30

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8189886U JPH0325841Y2 (ja) 1986-05-30 1986-05-30

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS621803U JPS621803U (ja) 1987-01-08
JPH0325841Y2 true JPH0325841Y2 (ja) 1991-06-05

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ID=30629117

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Application Number Title Priority Date Filing Date
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JPS621803U (ja) 1987-01-08

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