JPH03254884A - 簡易液体浄化用アタッチメント - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （技術分野） 本発明は、所定の液体が収容された容器に取り付けるこ
とにより、かかる液体中に含まれる土粒子やごみ、埃、
或いは微生物や細菌、ウィルス等の混入物を容易に除去
することが出来、浄化液体を有利に得ることの出来る、
使用性が良好で且つコンパクトな簡易液体浄化用アタッ
チメントに関するものである。

（背景技術） 従来から、河川の水等を浄化して土粒子等の混入物を除
去することにより、野外において清浄水や緊急飲料水を
得たり、或いは薬液を浄化して細菌等を除去することに
より、清浄な薬液を得ること等のために、簡易な液体浄
化装置の実現が切望されている。

そこで、本願出願人は、先に、特開昭６２−１２り８０
４号公報や実開昭６２−９０７０６号公報等において、
挟圧可能で、挟圧から開放された時に原形に復し得る弾
性材料にて所定の液体を収容する容器本体を構成すると
共に、該容器本体内に収容された液体の流出流路上に、
液体の流通は許容するが混入物或いは細菌等は阻止し得
る多孔質膜を配してなる構造の液体浄化装置を、明らか
にした。

しかしながら、かかる構造の液体浄化装置にあっては、
硬質プラスチックやアルミニウム合金等の硬質材料から
成る水筒やガラス等からなる薬剤層の如き、挟圧不能の
容器に対しては、適用できないという不具合があったの
であり、未だ改良の余地を有していたのである。

また、特に、野外にて清浄水や緊急飲料水等を得るため
に携帯する場合等には、コンパクトで持ち運びが容易で
あると共に、耐久性に優れていることが要求されること
となる。

（解決課題） ここにおいて、本発明は、上述の如き事情を背景として
為されたものであって、その解決課題とするところは、
所定の液体が収容された容器に装着されて、該容器内の
液体を浄化し得る新規なアタッチメントを提供すること
にあり、特に挟圧不能な硬質材料から成る容器に収容さ
れた液体の浄化にも有利に適用され得る、コンパクトで
且つ耐久性に優れた簡易液体浄化用アタッチメントを提
供することにある。

（解決手段） そして、かかる課題を解決するために、本発明に係る簡
易液体浄化用アタッチメントにあっては、（ａ）所定の
液体が収容された容器の口体部に対して流体密に取り付
けられる取付部を有し、かかる容器内に挿入されて装着
せしめられる、該取付部において外方に開口するシリン
ダ孔を内部に備えたシリンダ部材と、（ｂ）該シリンダ
部材のシリンダ孔内に気密に且つ軸方向に摺動可能に嵌
合せしめられて、かかるシリンダ孔内に空気を圧送する
ためのシリンダ室を形成するピストン部材と、（Ｃ）該
ピストン部材によって前記シリンダ孔内に形成された前
記シリンダ室内へ、外部空間から空気を導く空気導入通
路と、（ｄ）該空気導入通路上に配されて、外部空間か
ら前記シリンダ室内への空気の流入は許容するが、該シ
リンダ室内から外部空間への空気の流出は阻止し得る第
一のバルブ手段と、（ｅ）前記ピストン部材の押込側へ
の移動操作によって、前記シリンダ室内で加圧される空
気を前記容器内に導く空気圧送通路と、（ｆ）該空気圧
送通路上に配されて、前記シリンダ室内から前記容器内
への加圧空気の流出は許容するが、該容器内から該シリ
ンダ室内への空気の流入は阻止し得る第二のバルブ手段
と、Ｃｇ）前記シリンダ部材および前記ピストン部材の
内部に位置して、前記シリンダ室内を貫通して設けられ
た、その一方の開口端において前記容器内に収容された
液体中に開口せしめられる一方、他方の開口端において
外部空間に開口せしめられる液体流出用流路と、（ｈ）
該液体流出用流路上に配されて、該液体流出用流路を連
通・遮断制御せしめる第三のバルブ手段と、（ｉ）かか
る液体流出用流路上に配されて、該液体流出用流路を通
じて容器外に流出せしめられる液体を濾過して清浄化せ
しめる多孔質膜手段とを、含んで構成したことを、その
特徴とするものである。

また、本発明においては、前記流体流出用流路を、（ｊ
）前記シリンダ部材の壁部を貫通して設けられた、その
一方の側において前記容器内に収容された液体中に開口
せしめられる一方、他方の側において前記シリンダ室内
に開口せしめられる流入側通路と、（ｋ）前記ピストン
部材の内部を貫通して設けられた、その一方の側におい
て外部空間に開口せしめられる一方、他方の側において
前記シリンダ室内に開口せしめられる流出側通路と、（
り前記シリンダ室内に位置して、該シリンダ室内におけ
る前記ピストン部材の往復移動を許容しつつ、かかるシ
リンダ室内に開口せしめられる前記流入側通路と前記流
出側通路とを互いに接続せしめる、伸縮可能な接続通路
とによって、構成せしめてなる簡易液体浄化用アタッチ
メントをも、その特徴とするものである。

更にまた、本発明にあっては、前記シリンダ部材の前記
シリンダ孔内において、底部から開口部に向かって突出
するロッド部を、該シリンダ部材に一体的に設けて、該
ロッド部の外周面に前記ピストン部材を気密に且つ軸方
向に摺動可能に嵌合せしめることにより、該ロッド部を
前記シリンダ室内およびかかるピストン部材の内部を貫
通して位置せしめると共に、該ロッド部の内部に、前記
液体流出用流路を形成せしめてなる簡易液体浄化用アタ
ッチメントをも、その特徴とするものである。

（作用・効果） すなわち、このような本発明に従って構成される簡易液
体浄化用アタッチメントは、所定の液体が収容された容
器に対して装着されるものであって、そしてそのような
装着状態下において、シリンダ孔内でピストン部材を往
復移動せしめることによって、外部空間から吸入される
空気が、空気導入通路からシリンダ室および空気圧送通
路を経て、加圧空気として容器内に供給されるのであり
、そして、かかる加圧空気の供給によって増大せしめら
れた容器内圧力に基づいて、第三のバルブ手段の操作に
従い、容器内に収容された液体が、シリンダ部材内に位
置して、ピストン部材及びシリンダ室を貫通する液体流
出用流路を通じて、容器外部に流出せしめられることと
なるのである。

従って、このような簡易液体浄化用アタッチメントにあ
っては、ピストン部材の往復移動操作によって、液体を
送出せしめるための圧力が簡単に得られるのであり、容
器本体を挟圧する必要がないところから、硬質材料から
なる容器に対しても、極めて有利に適用され得るのであ
る。

また、かかる簡易液体浄化用アタッチメントにあっては
、シリンダ部材およびピストン部材の内部を貫通して液
体流出用流路が形成されているところから、該流出用流
路が、それらシリンダ部材およびピストン部材にて保護
され得ると共に、コンパクトな一体的構造が実現され得
ることとなったのであり、それによって小型の容器への
適用も可能であると共に、野外等での携帯にも極めて便
利となったのである。

更にまた、前記液体流出用流路は、例えば、シリンダ部
材に形成した流入側通路とピストン部材に形成した流出
側通路とを、シリンダ室内において、伸縮可能な接続通
路によって互いに接続、連通せしめることにより、或い
はシリンダ部材の底部側からシリンダ孔内に一体的に突
出し、外周面においてピストン部材が気密に摺接せしめ
られる、内部に通孔が形成された中空状のロンド部を設
けることにより、有利に形成され得ることとなる。

（実施例） 以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発
明の実施例について、図面を参照しつつ、詳細に説明す
ることとする。

先ず、第１図には、本発明に従う構造とされた簡易液体
浄化用アタッチメントの使用状態図が示されている。か
かる図において、１０は、第２図及び第３図にも示され
ているように、全体として略有底円筒形状をもって形成
されたシリンダ本体であり、その内部において、一方の
軸方向端部に開口するシリンダ孔１２が形成されている
。また、かかるシリンダ本体１０には、シリンダ孔１２
の開口側端部において、内周面にねし溝を有するキャッ
プ状の取付部１４が、一体的に設けられている。なお、
該取付部１４の外側端面上には、略円弧形状をもって軸
方向に延び出す保護竪壁１６゜１６が、一体的に形成さ
れており、かかる保護竪壁１６，１６に対して、外部キ
ャップ１８が螺着され得るようになっている。

そして、かかるシリンダ本体１０は、第１図に示されて
いるように、所定の液体２０が収容された容器２２に対
して、口体部２４から挿入されて、該容器２２内に収容
された状態で、その取付部１４において、該容器２２の
口体部２４に螺着されることにより、取り付けられるこ
ととなる。また、このシリンダ本体１０の容器２２に対
する取付けによって、該口体部２４の開口が、流体密に
閉塞せしめられるようになっている。

また、かかるシリンダ本体１０のシリンダ孔１２内には
、該シリンダ孔１２の内径と路間−の外径を有するピス
トン本体２６が、軸方向に摺動可能に挿入配置されてい
る。かかるピストン本体２６は、第４図及び第５図にも
示されているように、円筒部２８の一端側開口部に対し
て、蓋体３０が一体的に固着されて成る、全体として略
有底円筒形状をもって形成されている。

そして、かかるピストン本体２６は、上記シリンダ孔１
２内に、その内孔３２の開口部側から挿入されて配設さ
れていると共に、該ピストン本体２６の開口側端部には
、環状のパツキン３４が固着されており、シリンダ本体
１０のシリンダ孔１２の内周面に対して、気密に摺接せ
しめられるようになっている。即ち、該ピストン本体２
６のシリンダ孔１２内への挿入によって、該シリンダ孔
１２内に密閉されたシリンダ室３７が画成されているの
である。

なお、かかるピストン本体２６の外周面上には、その閉
塞側端部近傍において、径方向外方に突出し、前記シリ
ンダ本体１０における取付部１４の外側端面に対して当
接せしめられることにより、該ピストン本体２６のシリ
ンダ孔１２内への押込端位置を規定する環状の突起３６
が、一体的に設けられている。そして、該突起３６によ
ってピストン本体２６の押込端位置が規定されることに
より、該ピストン本体２６の押込状態下においても、シ
リンダ孔１２内に形成されるシリンダ室３７の容積が、
所定量に確保され得るようになっているのである。

また、かかるピストン本体２６の蓋体３０には、その外
側端面上において、略円弧形状をもって軸方向に延び出
すガイド壁３Ｂ、３８が、一体的に形成されており、該
ガイド壁３８．３８を手指等にて摘むことにより、かか
るピストン本体２６のシリンダ孔１２内における往復移
動操作を容易に行なうことができるようになっている。

さらに、上記ピストン本体２６の内孔３２内には、その
軸方向略中間部分に位置して、円板状の仕切盤４２が固
着されており、該仕切盤４２によって、内孔３２の内部
空間が、閉塞端例の上部空間４４と、開口端側の下部空
間４６とに、部分せしめられている。そして、かかる下
部空間４６は、シリンダ孔１２内に開口せしめられてお
り、該シリンダ孔１２内に形成される前記シリンダ室３
７の一部を構成するようになっているのである。

また、上部空間４４は、ピストン本体２６の閉塞側端部
近傍において、周壁部を内外に貫通して設けられた吸気
孔４０を通じて、外部空間に連通されていると共に、仕
切盤４２に設けられた複数の通孔４８を通じて、シリン
ダ室３７（下部空間４６）内に連通せしめられている。

また、そこにおいて、かかる仕切盤４２における、通孔
４８のシリンダ室３７側への開口部には、薄肉のゴム板
から成る第一のバルブ５０が配設されており、この第一
のバルブ５０によって、シリンダ室３７内から上部空間
４４への空気の流出が阻止され、上部空間４４からシリ
ンダ室３７内への空気の流入のみが許容され得るように
なっている。

すなわち、本実施例においては、これら吸気孔４０、上
部空間４４および通孔４８によって、ピストン本体２６
のシリンダ孔１２内における引出側への移動操作時にお
いて、シリンダ室３７内に惹起される負圧に基づき、外
部空間から該シリンダ室３７内へ空気を導く空気導入通
路が構成されているのである。

また一方、上記下部空間４６を含んで構成されたシリン
ダ室３７にあっては、シリンダ本体１０の底部を貫通し
て設けられた複数の送気孔５２を通じて、容器２２の内
部空間に連通せしめられている。また、そこにおいて、
かかる送気孔５２の容器２２内への開口部には、薄肉の
ゴム板から成る第二のバルブ５４が配設されており、こ
の第二のバルブ５４によって、容器２２内からシリンダ
室３７への空気の流入が阻止され、シリンダ室３７から
容器２２内への加圧空気の流出のみが許容され得るよう
になっている。なお、図中、５６は、第二のバルブ５４
を保持するために、シリンダ本体１０の底部に対して螺
着せしめられた蓋体であり、その内部に形成された連通
空間５８を通して、かかるシリンダ本体１０に設けられ
た送気孔５２が容器２２内に連通せしめられるようにな
っている。

すなわち、本実施例においては、これら送気孔５２およ
び連通空間５８によって、ピストン本体２６のシリンダ
孔１２内における押込側への移動操作時において、シリ
ンダ室３７内に惹起される正圧に基づき、該シリンダ室
３７内から容器２２内へ加圧空気を導く空気圧送通路が
構成されているのである。

そして、それによって、ピストン本体２６をシリンダ孔
１２内において軸方向に往復移動せしめることにより、
前記空気導入通路を通じてシリンダ室３７内に吸入され
た外部空気が、該シリンダ室３７内で圧縮せしめられて
、前記空気圧送通路を通じて、容器２２内に加圧空気と
して供給せしめられるのであり、それによってかかる容
器２２内の圧力が高められることとなるのである。

また一方、前記シリンダ本体１０の底壁部に螺着された
蓋体５６には、中央部を軸方向に貫通して延び、シリン
ダ室３７の内外に開口する連通孔６０が形成されている
。そして、該連通孔６０のシリンダ室３７外部（容器２
２内部）への開口側には、可撓性チューブ６２が接続さ
れており、容器２２内に収容された液体２０中に開口せ
しめられている。即ち、本実施例においては、これら連
通孔６０と可撓性チューブ６２とによって、一端側が液
体２０中に開口せしめられる一方、他端側かシリンダ室
３７内に開口せしめられる流入側通路が構成されている
のである。

また、かかる流入側通路を構成する可撓性チューブ６２
における、液体２ｏ中に開口せしめられる側の開口端部
には、多孔質膜手段としての中空糸モジュール６６が収
容配置された保護カバー６５が接続されている。

かかる保護カバー６５内に収容配置された中空糸モジュ
ール６６は、第６図にも示されているように、複数本の
多孔質中空糸６８をループ状（Ｕ字状）に湾曲させて束
ね、その開口側端部をポリウレタン樹脂等の適当な接着
剤により接着、固定せしめて中空糸保持部７０としたも
のであり、そしてこの保持部７０において、保護カバー
６５内に嵌入せしめられて、固定或いは着脱可能に取り
付けられている。

すなわち、かかる中空糸モジュール６６にあっては、各
中空糸６８の両端開口部が、可撓性チューブ６２側に開
口せしめられていると共に、それら中空糸６８の開口部
と保護カバー６５との間が、保持部７０によって流体密
に保持されているのであり、それによって容器２２内に
収容された液体２０が、かかる中空糸モジュール６６を
構成する中空糸６８を通過して、可撓性チューブ６２内
に流入せしめられることとなるのである。

ここにおいて、かかる中空糸モジュール６６を構成する
多数本の中空糸６８は、それぞれ、容器２２内に収容さ
れた液体２０は通過させるが、該液体２０内に混入する
土粒子や細菌等の除去すべき混入物は通過させ得ない孔
径の孔を有するもの、換言すればそのような混入物の除
去可能な膜孔径を有するものである。例えば、細菌の除
去が要求される場合には、その膜孔径として、シュード
モナス・デミニュータＡＴＣＣ１９１４６を阻止し得る
程度のものが望ましく、通常、０．２〜０．３μｍの標
準粒子を阻止せしめるものが適当であり、或いは、イン
フルエンザウィルスの除去が要求される場合には、その
膜孔径として、０．０８μｍ以上の標準粒子を阻止する
ものが用いられ、またウシロタウィルスの除去が要求さ
れる場合には、その膜孔径として、０．０７μｍ以上の
標準粒子を阻止するものが用いられ、更にポリオウィル
ス及び／又はＢ型肝炎ウィルスの除去が要求される場合
には、膜孔径として、０．０２５μｍ以上の標準粒子を
除去するものを用いることが適当である。

また、このような多孔質中空糸６８としては、ポリオレ
フィン、ポリビニルアルコール、ポリスルホン、ポリア
クリロニクトリル、セルロースアセテート、ポリメチル
メタクリレート、ポリアミド等の高分子材料を用いて、
例えばミクロ相分離法や延伸法等の公知の手法に従って
得られる多孔質中空糸が、何れも好適に用いられること
となる。

なお、なかでも、延伸法によるポリオレフィン多孔質中
空糸は、微少な標準粒子の除去性が高い割りに、透水性
が高く、また中空糸の強度が大で、丈夫であるため、モ
ジュールへの加工が容易であり、また使用中に破損する
心配が少ないことから、好適に用いられることとなる。

なお、浄化すべき液体２０が水性液体の場合には、かか
る多孔質中空糸６８として、親水性多孔質膜が用いられ
ることとなり、ポリオレフィンの如く、疎水性多孔質膜
を水性液体に対して用いる場合には、該疎水性多孔質膜
に対して、公知の親水化処理が施されることとなる。ま
た、液体２０が、オリーブ油のような油性液体の場合に
は、かかる多孔質中空糸６８として、疎水性多孔質膜を
用いることが望ましい。

さらに、前記ピストン本体２６の内孔３２内に配された
仕切盤４２には、その中央部分を軸方向に貫通し、その
両端部において上部空間４４内とシリンダ室３７（下部
空間４６）内とに、それぞれ開口する連通孔７２が設け
られている。そして、該連通孔７２の上部空間４４内部
への開口側には、連結チューブ７６を介して、ピストン
本体２６の蓋体３０を貫通して外部空間に開口する通路
を内部に備えたブツシュ式の流出口体７８が接続されて
いる。即ち、本実施例においては、これら連通孔７２と
連結チューブ７６および流出口体７８によって、一端側
がシリンダ室３７内に開口せしめられる一方、他端側か
外部空間に開口せしめられる流出側通路が構成されてい
るのである。

また、かかる流出側通路を構成するブツシュ式の流出口
体７８は、図面上に明示はされていないが、その内部に
逆止弁が配されてなる蓄圧式のスプレー用バルブであっ
て、良く知られているように、通常は内部の通路が遮断
されており、特に連通孔７２側からの圧力に抗して、か
かる内部通路を遮断状態に維持せしめ得る一方、頭部の
操作ボタン８０を押し下げることによって、かかる内部
通路が連通せしめられる構造とされている。なお、本実
施例においては、かかる流出口体７Ｂ内に設けられた逆
止弁によって、第三のバルブ手段が構成されているので
ある。

また一方、上記連通孔７２のシリンダ室３７内への開口
部にあっては、前記シリンダ本体１ｏの底壁部を貫通し
て設けられた連通孔６ｏに対して、シリンダ室３７内に
収容配置された、接続通路としての接続チューブ７４に
よって、接続され、連通せしめられている。

ここにおいて、かがる接続チューブ７４にあっては、ゴ
ム等の可撓性材料にて形成されており、葛折り状に屈曲
せしめられた状態で、シリンダ室３７内に収容配置され
ている。そして、それによってピストン本体２６のシリ
ンダ孔１２内における往復移動に際しての、両速通孔６
ｏ、７２間の寸法変化に対して追従し、且つそれら両速
通孔６０．７２の連通状態を維持せしめ得るようになっ
ているのである。

そして、この接続チューブ７４によって両速通孔６０．
７２が、互いに接続、連通せしめられることにより、前
記流入側通路と前記流出側通路とが、かかる接続チュー
ブ７４を通じて接続されているのであり、以てこれら流
入側通路、接続チューブ７４および流出側通路によって
、容器２２内に収容された液体２０を外部に流出せしめ
るための液体流出用流路が構成されているのである。

従って、このような構造とされた簡易液体浄化用アタッ
チメントにあっては、前記ピストン本体２６の反復押込
操作にて、容器２２内の圧力を上昇せしめた状態で、前
記流出口体７８の操作ボタン８０を押圧せしめることに
より、かかる容器２２内に収容された液体２０が、該容
器２２内と外部空間との圧力差に基づいて、液体流出用
流路を通じて、外部に送出せしめられることとなるので
ある。

そして、この送出される液体２０には、流入側通路を構
成する可撓性チューブ６２の開口部に配された中空糸モ
ジュール６６の中空糸６８を通過せしめられる際に、該
中空糸６８によって所定の濾過作用が及ぼされることか
ら、該中空糸６８における孔の孔径に応じて、土粒子や
細菌或いはウィルス等の混入物の除去が為されるのであ
る。なお、必要量の液体２０の流出が為された後には、
操作ボタン８０に対する押圧力を解除することにより、
かかる液体２０の流出が停止されることとなる。

また、かかる簡易液体浄化用アタッチメントにあっては
、液体２０の液体流出用流路が、流出口体７８内に配さ
れた逆止弁によって、液体の流出時以外、閉塞されてい
ると共に、液体の流出時においては、容器内部が正圧と
されることにより、かかる液体流出用流路を通じての液
体２ｏや空気の逆流が回避され得ることがら、該液体流
出用流路を通じて侵入する埃や細菌等にょる流路や多孔
質膜の汚染が、極めて有利に回避され得るのである。

さらに、かかる簡易液体浄化用アタッチメントにあって
は、ピストン本体２６の往復移動操作にて容器２２内に
蓄えられる圧力によって、液体２０の流出が為され得る
のであり、容器２２を挟圧する必要がないところから、
硬質材料からなる容器に対しても、極めて有利に適用さ
れ得るのである。

また、かかる簡易液体浄化用アタッチメントにあっては
、液体浄化のための全ての機能を備え、容器２２の口体
部２４に対する取付けのみによって装着が完了するもの
であることから、取扱いおよび持運びが容易であり、優
れた使用性を有しているのである。

そして、それに加えて、かかる簡易液体浄化用アタッチ
メントにあっては、外部空間から吸入した空気を加圧空
気として容器２２内に供給せしめるシリンダ室３７内を
貫通して、液体流出用流路が形成されていることがら、
容器２２内への加圧空気の流入通路と、容器２２内がら
の液体２ｏの流出流路とを併せ備えたコンパクトな一体
構造をもって形成され得たのであり、それによって小型
の容器への適用も可能であると共に、野外等での携帯に
も極めて便利となったのである。

また、かかる簡易液体浄化用アタッチメントにおいては
、上記液体流出用流路を、シリンダ室３７内を貫通して
形成せしめたことにより、かかる液体流出用流路がシリ
ンダ本体１０にて保護されることとなり、携帯時等にお
ける損傷が極めて有利に防止され得、その耐久性が効果
的に確保され得ることとなったのである。

また、特に本実施例においては、多孔質膜として、多数
本の中空糸６８からなる中空糸モジュール６６が用いら
れていることから、大きな濾過面積が有利に確保され得
るのであり、それによって液体の単位時間当たりの流出
量を充分に大きくすることができ、比較的粘度の高い液
体に用いる場合でも、その流出量を有利に得ることが出
来ると共に、装置のコンパクト化が、−層有利に図られ
得、取扱い性および使用性の向上が図られ得るといった
利点をも有しているのである。

次に、第７図乃至第９図には、本発明に従う構造とされ
た簡易液体浄化用アタッチメントの別の実施例（第二）
が示されている。なお、本実施例は、外部空間からシリ
ンダ室内へ空気を導く空気導入通路と、該空気導入通路
上に配された第一のバルブ手段として、それぞれ、前記
第一の実施例とは異なる機構を備えたものを例示するも
のであって、前記第一の実施例と同様な構造とされた部
材については、それぞれ、同一の符号を付することによ
り、その詳細な説明は省略することとする。

すなわち、本実施例における簡易液体浄化用アタッチメ
ントにあっては、ピストン本体２６の円筒部２８が、シ
リンダ本体１０のシリンダ孔１２の内径よりも僅かに小
さな外径をもって構成されていることによって、それら
ピストン本体２６０円筒部２８とシリンダ本体１０のシ
リンダ孔１２との間に間隙８２が形成されるようになっ
ていると共に、該ピストン本体２６の開口側端部の外周
面に刻設された周溝８４内に嵌め込まれた０リング８６
によって、かかる間隙８２が遮断されて、シリンダ室３
７内の気密性が確保され得るようになっている。

また、そこにおいて、かかるピストン本体２６に設けら
れた周溝８４の底壁部には、周方向の一部分において、
内孔３２側に貫通する切欠窓８８が設けられており、か
かる周溝８４内に配された０リング８６に対して、該切
欠窓８８を通して、シリンダ室３７内の圧力が及ぼされ
得るようになっている。

そして、ピストン本体２６の引出側への移動操作時にあ
っては、シリンダ室３７内に惹起される負圧が、切欠窓
８８を通じてＯリング８６に及ぼされて、該０リング８
６が、第９図に仮想線で示されている如く、シリンダ室
３７側へ吸引・変形せしめられることとなるのであり、
それによって、０リング８６によるシールが解除されて
、ピストン本体２６とシリンダ孔１２との間に形成され
た間隙８２がシリンダ室３７内に連通せしめられ、以て
かかる間隙８２を通じて、外部空気がシリンダ室３７内
に吸入せしめられることとなるのである。

また一方、ピストン本体２６の押込側への移動操作時に
あっては、シリンダ室３７内に惹起される正圧が、切欠
窓８８を通して０リング８６に及ぼされて、該０リング
８６が、シリンダ孔Ｉ２の内周面に押圧されることとな
るところから、Ｏリング８６によるシール性が確保され
得て、シリンダ室３７内における充分な圧縮機能が発揮
され得るのである。

なお、このことから明らかなように、本実施例において
は、上記間隙８２によって、空気導入通路が構成されて
いるのであり、また、Ｏリング８６によって、第一のバ
ルブ手段が構成されているのである。

従って、このような本実施例構造に従えば、ピストン本
体２６の外周面とシリンダ孔１２の内周面との間をシー
ルする０リング８６によって、第一のバルブ手段が構成
されることから、前記第一の実施例に比べて、部品点数
の削減とより一層のコンパクト化とが、有利に図られ得
ることとなるのである。

さらに、第１０図には、本発明に従う構造とされた簡易
液体浄化用アタッチメントの、更に別の実施例（第三）
が示されている。なお、本実施例は、液体流出用流路を
構成する接続通路として、前記第二の実施例とは別の構
成のものを備えた簡易液体浄化用アタッチメントを例示
するものであって、ここでは、前記第二の実施例と同様
な構造とされた部材については、それぞれ、同一の符号
を付することにより、その詳細な説明は省略することと
する。

すなわち、本実施例における簡易液体浄化用アタッチメ
ントにあっては、流入側通路を構成する蓋体５６の連通
孔６０におけるシリンダ室３７内への開口部に対して、
円管状の接続スリーブ９０が接続されており、この接続
スリーブ９０が、ピストン本体２６の内孔３２内に挿入
せしめられている。そして、該接続スリーブ９０が、ピ
ストン本体２６の内孔３２に対して、出し入れ方向に変
位可能とされていることによって、それら接続スリーブ
９０とピストン本体２６とにより、伸縮継手管路が形成
されているのである。なお、かかる接続スリーブ９０の
外周面とピストン本体２６の内孔３２の内周面との間に
は、二個の０リング９２．９４が介装されており、それ
らの摺接面における流体密性が確保され得るようになっ
ている。

また、かかる接続スリーブ９０が挿入されたピストン本
体２６の内孔３２内における底部側には、流出側通路を
構成する流出口体７８が開口、連通されている。そして
、それによって、上記流入側通路を構成する蓋体５６の
連通孔６０が、接続スリーブ９０の内孔とピストン本体
２６の内孔３２とを通じて、かかる流出側流路を構成す
る流出口体７８に対して連通されているのである。

要するに、本実施例においては、摺動型の伸縮継手構造
をもって接続された接続スリーブ９０とピストン本体２
６とによって、ピストン本体２６のシリンダ孔１２内に
おける変位を許容しつつ、流入側通路と流出側通路とを
接続せしめる接続通路が構成されているのである。

従って、このような本実施例構造に従えば、液体流出用
流路を構成する接続通路を、合成樹脂等の硬質材料にて
形成することができることから、該接続通路を弾性材料
にて形成する場合に比して、その耐久性の向上が有利に
図られ得るのである。

更にまた、第１１図には、本発明に従う構造とされた簡
易液体浄化用アタッチメントの、更に別の実施例（第四
）が示されている。なお、本実施例は、前記第三の実施
例に比して、多孔質膜手段の配設形態が異なるものの一
具体例を示すものであって、前記第三の実施例と同様な
構造とされた部材については、それぞれ、同一の符号を
付することにより、その詳細な説明は省略することとす
る。

すなわち、本実施例における簡易液体浄化用アタッチメ
ントにあっては、ピストン本体２６の内孔３２内におけ
る底部側部分に、前記第６図に示されている如き、多孔
質膜手段としての中空糸モジュール６６が、その中空糸
保持部７０において該内孔３２内に嵌着固定されること
によって、配設されている。

そして、この中空糸モジュール６６の中空系保持部７０
によって、かかるピストン本体２６の内孔３２内が、流
体密に仕切られているのであり、以て該内孔３２内を流
通せしめられる液体が、該中空糸モジュール６６を構成
する中空糸を通過して、流出側通路を構成する流出口体
７８側に流通せしめられるようになっているのである。

従って、このような本実施例構造に従えば、中空糸モジ
ュール６６を、シリンダ本体１０の内部に収容配置せし
めることができることから、より一層のコンパクト化が
図られ得ると共に、中空糸モジュール６６の損傷が有利
に防止され得ることとなり、携帯にもより便利となるの
である。

さらに、第１２図及び第１３図には、本発明に従う構造
とされた簡易液体浄化用アタッチメントの、更に異なる
実施例（第五）が示されている。

なお、本実施例は、容器２２内に収容された液体２０を
外部に導く液体流出用流路として、前記第一乃至第四の
実施例とは異なる構造のものを例示するものであって、
前記第一の実施例と同様な構造とされた部材については
、それぞれ、同一の符号を付することにより、その詳細
な説明は省略することとする。

先ず、第１２図及び第１３図において、１００は、シリ
ンダ本体であって、略円筒形状を呈する筒体１０２に対
して、その一方の端部に蓋体１０４が螺着固定されるこ
とにより、他方の端部において開口するシリンダ孔１０
６が、内部に形成されている。また、かかる筒体１０２
におけるシリンダ孔１０６の開口端側には、キャップ状
の取付体１０８が組み付けられており、この取付体１０
８が、容器２２の口体部２４に螺着されることによって
、かかるシリンダ本体１００の容器２２に対する装着が
為されるようになっている。なお、図中、１１０．１１
２は、何れもシール部材である。

また、かかるシリンダ本体１００を構成する蓋体１０４
には、その底部中央を軸方向に貫通して延びるロッド１
２０が一体的に設けられており、シリンダ孔１０６内に
おいて、その底部側から開口側に向かって突出して位置
せしめられるようになっている。

さらに、かかるシリンダ本体１００のシリンダ孔１０６
内には、ピストン本体１１４が挿入配置されている。こ
のピストン本体１１４は、略円筒形状を呈する筒体１１
６の一方の開口端に対して、略円環板状の蓋体１１８が
一体的に組み付けられてなる構造とされており、かかる
蓋体１１８側からシリンダ孔１０６内に挿入せしめられ
、前記ロッド１２０に外挿された状態で、該シリンダ孔
１０６内に挿入配置せしめられている。

そして、蓋体１１８の内外周面が、それぞれ、ロッド１
２０の外周面およびシリンダ孔１０６の内周面に対して
、それぞれ、気密に摺接せしめられるようになっており
、それによって、ピストン本体１１４の挿入によって、
かかるシリンダ孔１０６内に密閉されたシリンダ室１２
２が画成されているのである。

なお、かかるピストン本体１１４を構成する筒体１１６
の開口側端部には、大径円筒形状の把持部１２３が一体
的に形成されており、該把持部１２３を手指等にて摘む
ことにより、かかるピストン本体１１４のシリンダ孔１
０６内における往復移動操作が為され得るようになって
いると共に、該把持部１２３のシリンダ本体１００に対
する当接によって、かかるピストン本体１１４のシリン
ダ孔１０６内への押込端位置が規定され得るようになっ
ている。

また、かかるビス］・ン本体１１４の蓋体１１８には、
シリンダ室１２２内を筒体１１６の内孔を通じて外部空
間に連通せしめる複数の吸気孔１２４が形成されている
。更にまた、かかる吸気孔１２４のシリンダ室１２２側
への開口部位には、薄肉のゴム板から成る第一のバルブ
１２６が配設されており、この第一のバルブ１２６によ
って、シリンダ室１２２内から外部空間への空気の流出
が阻止され、外部空間からシリンダ室１２２内への空気
の流入のみが許容され得るようになっている。

即ち、本実施例においては、かかる吸気孔１２４と、該
吸気孔１２４を外部空間に連通せしめる筒体１１６の内
孔によって、ピストン本体１１４のシリンダ孔１０６内
における引出側への移動操作時において、シリンダ室１
２２内に惹起される負圧に基づき、外部空間から該シリ
ンダ室１２２内へ空気を導く空気導入通路が構成されて
いるのである。

なお、蓋体１１８の内外周面におけるロッド１２０の外
周面およびシリンダ孔１０６の内周面に対する摺接面に
あっては、それぞれ、蓋体１１８および第一のバルブ１
２６によって、シール性が確保されているが、それらの
摺接面に対してＯリング等を介装することにより、かか
る摺接面におけるシール性を確保するようにしても良い
。

また一方、前記シリンダ本体１００の蓋体１０４には、
シリンダ室１２２内を容器２２の内部空間に連通せしめ
る送気孔１２８が形成されている。

更にまた、かかる送気孔１２８における容器２２の内部
空間側への開口部位には、薄肉のゴム板から成る第二の
バルブ１３０が配設されており、この第二のバルブ１３
０によって、容器２２内からシリンダ室１２２内への空
気の流入が阻止され、シリンダ室１２２内から容器２２
内への加圧空気の流出のみが許容され得るようになって
いる。なお、図中、１３２は、第１４図にも示されてい
る如く、蓋体１０４に固着されて配設せしめられ、その
中央凸部において、第二のバルブ１３０を送気孔１２８
の開口部側に押圧保持せしめる保持部材である。即ち、
本実施例においては、かかる送気孔１２８によって、ピ
ストン本体１１４のシリンダ孔１０６内における押込側
への移動操作時において、シリンダ室１２２内に惹起さ
れる正圧に基づき、該シリンダ室１２２内から容器２２
の内部空間内への加圧空気の流出を許容する空気圧送通
路が構成されているのである。

そして、それによって、ピストン本体１１４をシリンダ
孔１０６内において軸方向に往復移動せしめることによ
り、前記空気導入通路を通じてシリンダ室１２２内に吸
入された外部空気が、該シリンダ室１２２内で圧縮せし
められて、前記空気圧送通路を通じて、容器２２内に加
圧空気として供給せしめられることとなるのである。

ところで、上記シリンダ室１２２内には、二つのコイル
スプリング１３４．１３４が収容せしめられ、ロッド１
２０に対して摺動可能に外挿されたスライダ１３６を挟
んで、直列的に配置されている。そして、第１３図に示
されている如く、これらのコイルスプリング１３４．１
３４によって、上記ピストン本体１１４が、シリンダ本
体１００に対して、シリンダ孔１０６内から突出する方
向に付勢されており、それによってかかるピストン本体
１１４の往復移動操作時に、該ピストン本体１１４が、
突出側に自動的に復帰せしめられるようになっている。

また、かかるピストン本体１１４には、第１５図にも示
されているように、筒体１１６の外周面を軸方向に延び
、開口側端部近傍において周方向に屈曲した係止部１４
２を有する凹溝１３８が形成されている一方、前記シリ
ンダ本体１００を構成する円筒体１０２の内周面には、
かかる凹溝１３８内に突出する係合突部１４０が一体的
に設けられている。そして、ピストン本体１１４の往復
移動操作時においては、かかる係合突起１４０が凹溝１
３８内を軸方向に移動せしめられることによって、該ピ
ストン本体１１４の往復移動が許容される一方、ピスト
ン本体１１４の操作時以外においては、該ピストン本体
１１４をシリンダ孔１０６内に押し込んだ状態で周方向
に回転させて、かかる係合突起１４０を凹溝１３８の係
止部１４２に係止させることによって、かかるピストン
本体１１４が、前記コイルスプリング１３４による付勢
力に抗して、押込位置に保持せしめられるようになって
いるのである。

また一方、シリンダ本体１００に対して一体的に設けら
れて、シリンダ孔１０６内に突出して位置せしめられた
前記ロッド１２０にあっては、その内部に貫通孔１４４
が形成されている。即ち、かかるロッド１２０の内部に
形成された貫通孔１４４によって、容器２２の内部空間
が外部空間に連通せしめられるようになっているのであ
る。

そして、この貫通孔１４４における容器２２の内部空間
側の開口部には、可撓性チューブ６２が接続されており
、該可撓性チューブ６２に装着された多孔質モジュール
６６を介して、かかる容器２２内に収容された液体２０
中に開口せしめられている。

また一方、かかる貫通孔１４４における外部空間側の開
口部には、内部通路が連通状態と遮断状態とに切り換え
られる第三のバルブを備えたブツシュ式の流出口体７８
が接続されており、該流出口体７８の頭部の操作ボタン
８０を押し下げることによって、上記ロッド１２０内に
形成された貫通孔１４４が外部空間に連通せしめられる
ようになっている。

なお、かかる流出口体７８は、ピストン本体１１４を構
成する筒体１１６の内孔内に収容可能な大きさにて形成
されて、該ピストン本体１１４の押込端側への移動時に
おいても、その筒体１１６の内孔から突出することなく
収納せしめられるようになっており、かかるピストン本
体１１４の往復移動操作を阻害しないようになっている
。また、該流出口体７８から吐出される液体は、ピスト
ン本体１１４を押込端位置へ係止せしめた状態下におい
て、筒体１１６の把持部１２３に設けられた窓部１４６
を通じて、外部に流出せしめられることとなる。

すなわち、本実施例においては、上記ロッド１２０の内
部を貫通して延びる貫通孔１４４と、該貫通孔１４４に
接続された可撓性チューブ６２および流出口体７８とに
よって、容器２２内に収容された液体２０を外部に流出
せしめるための液体流出用流路が構成されているのであ
る。

そして、このような構造の液体流出用流路を備えてなる
本実施例構造の簡易液体浄化用アタッチメントにあって
は、液体流出用流路を、伸縮構造を有しない極めて簡略
な構造にて構成することができるのである。

それ故、かかる本実施例構造に従えば、目的とする簡易
液体浄化用アタッチメントが、優れた製作性とコスト性
とをもって、より有利に実現され得ることとなるのであ
り、更に、その耐久性も著しく高められ得るのである。

また、本実施例における簡易液体浄化用アタッチメント
にあっては、ピストン本体１１４の往復移動操作時にお
いて、該ピストン本体１１４が、コイルスプリング１３
４の付勢力によって、突出方向に付勢されることから、
優れた使用性が得られるといった利点をも有しているの
である。

以上、本発明の実施例について詳述してきたが、これら
は文字通りの例示であって、本発明は、これら実施例の
ものに限定して解釈されるものでは決してない。

例えば、ピストン本体２６に対して、他の適当な形状の
操作把持部を設けて、ピストン操作性の向上を図ること
も有効であり、折り畳み乃至は取外し可能な操作把持部
を採用することも可能である。

また、ピストン操作を容易とするために、ピストン本体
２６をシリンダ孔１２内からの突出方向に付勢する付勢
手段として、例示の如きコイルスプリングの他、例えば
加圧空気の圧力を利用すること等も可能である。

さらに、接続通路としては、前記実施例に示されている
如き、葛折り状に屈曲された形態のものや、スリーブ型
伸縮継手構造のものに限定されるものでは決してなく、
ピストン操作時におけるピストン本体２６のシリンダ孔
１２内における変位を許容しつつ、流入側通路と流出側
通路とを、連通状態に維持せしめ得るものであれば良く
、例えば、蛇腹構造のものや、弾性伸縮管、或いはカー
ル状伸縮パイプ等、各種のものが採用可能である。

更にまた、前記実施例においては、液体流出用流路の容
器内への開口側部分が、可撓性チューフロ２によって構
成されていたが、容器２２の形状等によっては、そのよ
うな可撓性チューブ６２を設けることなく、シリンダ本
体１０，１００に形成された液体流出用流路を、直接、
容器２２の液体２０中に開口せしめるようにすることも
可能である。

さらに、中空糸モジュール６６の配設位置も、前記実施
例のものに限定されるものではなく、液体流出用流路上
の任意の個所に配することが可能である。

また、多孔質膜手段は、そのような中空糸構造のものに
限定されるものではなく、平膜状形態のもの等を用いる
ことも可能である。

また、かかる多孔質膜手段としては、浄化液体の用途等
に応して要求される濾過機能に応し、例えば、泥や砂、
土、塵、埃、更には微生物、細菌、ウィルス等の、除去
が要求される混入物の大きさに対応した孔径の孔を有す
るものが、適宜用いられることとなる。

更にまた、第一、第二及び第三のバルブ手段の具体的構
造は、前記実施例のものに限定されるものでは決してな
く、特に、第三のバルブ手段にあっては、開閉操作が手
動で為され得るものであれば良く、公知の各種の構造の
ものが採用され得ることとなる。

加えて、本発明に係る簡易液体浄化用アタッチメントの
適用範囲は、同等限定されるものでないことは言うまで
もなく、例えば、野外における手指洗浄水、緊急飲料水
、傷口の洗浄用水や、各種の医療用水、薬液等の希釈用
水、眼の洗浄用水、野外における医療用具等の洗浄用水
などを得る際に好適に用いられ、また、温湯で使用でき
ることから傷病者の身体の洗浄用水を得る際にも有利に
用いられ、更に、かかる簡易液体浄化用アタッチメント
を装着した容器は、薬品等の分注・保存容器や傷口の消
毒のための消毒薬噴射容器、或いは傷病者のすいのみ容
器等とし２ても、有利に用いられることとなる。

その他、−々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識
に基づいて、種々なる変更、修正、改良等を加えた態様
において実施され得るものであり、また、そのような実
施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本
発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでも
ないところである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の一実施例である簡易液体浄化用アタ
ッチメントの容器に対する装着状態を示す縦断面説明図
である。また、第２図は、第１図に示されている簡易液
体浄化用アタッチメントを構成するシリンダ本体を示す
給断面図であり、第３図は、第２図における■−■矢視
図である。また、第４図は、第１図に示されている簡易
液体浄化用アタッチメントを構成するピストン本体を示
す継断面図であり、第５図は、第４図における■■矢視
図である。更に、第６図は、第１図に示されている簡易
液体浄化用アタッチメントを構成する中空糸モジュール
を示す縦断面説明図である。 また、第７図は、本発明に係る簡易液体浄化用アタッチ
メントの別の実施例を示す縦断面説明図であり、第８図
は、かかる簡易液体浄化用アタッチメントの要部を拡大
して示す断面説明図であり、第９図は、第８図における
ＩＸ−ＩＸ断面説明図である。更にまた、第１０図及び
第１１図は、それぞれ、本発明に係る簡易液体浄化用ア
タッチメントの別の実施例を示す縦断面説明図である。 更に、第１２図は、本発明に係る簡易液体浄化用アタッ
チメントの更に別の実施例を示す縦断面説明図であり、
第１３図は、かかる簡易液体浄化用アタッチメントの使
用時の状態を示す縦断面説明図である。また、第１４図
は、第１２図に示されている簡易液体浄化用アタッチメ
ントを構成するシリンダ本体を示す底面図であり、第１
５図は、第１３図における右側面図である。 １０．１００ニジリンダ本体 １２．１０６：シリンダ孔 １４：取付部　　　　　２０：液体 ２２：容器　　　　　　２４：口体部 ２６．１１４：ピストン本体 ３７．１２２ニジリンダ室 ４０．１２４＝吸気孔　４２：仕切盤 ４４：上部空間　　　　４６：下部空間４８二通孔 ５０．１２６：第一のバルブ ５２．１２８：送気孔 ５４．１３０：第二のバルブ ５８：連通空間　　　　６０：連通孔 ６２：可撓性チューブ　６６：中空糸モジュール６８：
多孔質中空糸　　７２：連通孔 ７４：接続チューブ　　７６：連結チューフッ８：流出
口体（第三のバルブ手段） ８０：操作ボタン　　　８２；間隙

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）所定の液体が収容された容器の口体部に対して流
   体密に取り付けられる取付部を有し、かかる容器内に挿
   入されて装着せしめられる、該取付部において外方に開
   口するシリンダ孔を内部に備えたシリンダ部材と、 該シリンダ部材のシリンダ孔内に気密に且つ軸方向に摺
   動可能に嵌合せしめられて、かかるシリンダ孔内に空気
   を圧送するためのシリンダ室を形成するピストン部材と
   、 該ピストン部材によって前記シリンダ孔内に形成された
   前記シリンダ室内へ、外部空間から空気を導く空気導入
   通路と、 該空気導入通路上に配されて、外部空間から前記シリン
   ダ室内への空気の流入は許容するが、該シリンダ室内か
   ら外部空間への空気の流出は阻止し得る第一のバルブ手
   段と、 前記ピストン部材の押込側への移動操作によって、前記
   シリンダ室内で加圧される空気を前記容器内に導く空気
   圧送通路と、 該空気圧送通路上に配されて、前記シリンダ室内から前
   記容器内への加圧空気の流出は許容するが、該容器内か
   ら該シリンダ室内への空気の流入は阻止し得る第二のバ
   ルブ手段と、 前記シリンダ部材および前記ピストン部材の内部に位置
   して、前記シリンダ室内を貫通して設けられた、その一
   方の開口端において前記容器内に収容された液体中に開
   口せしめられる一方、他方の開口端において外部空間に
   開口せしめられる液体流出用流路と、 該液体流出用流路上に配されて、該液体流出用流路を連
   通・遮断制御せしめる第三のバルブ手段と、 かかる液体流出用流路上に配されて、該液体流出用流路
   を通じて容器外に流出せしめられる液体を濾過して清浄
   化せしめる多孔質膜手段とを、 有することを特徴とする簡易液体浄化用アタッチメント
   。
2. （２）前記シリンダ部材の壁部を貫通して設けられた、
   その一方の側において前記容器内に収容された液体中に
   開口せしめられる一方、他方の側において前記シリンダ
   室内に開口せしめられる流入側通路と、 前記ピストン部材の内部を貫通して設けられた、その一
   方の側において外部空間に開口せしめられる一方、他方
   の側において前記シリンダ室内に開口せしめられる流出
   側通路と、前記シリンダ室内に位置して、該シリンダ室
   内における前記ピストン部材の往復移動を許容しつつ、
   かかるシリンダ室内に開口せしめられる前記流入側通路
   と前記流出側通路とを互いに接続せしめる、伸縮可能な
   接続通路と によって、前記液体流出用流路を構成した請求項（１）
   記載の簡易液体浄化用アタッチメント。
3. （３）前記シリンダ部材の前記シリンダ孔内において、
   底部から開口部に向かって突出するロッド部を、該シリ
   ンダ部材に一体的に設けて、該ロッド部の外周面に前記
   ピストン部材を気密に且つ軸方向に摺動可能に嵌合せし
   めることにより、該ロッド部を前記シリンダ室内および
   かかるピストン部材の内部を貫通して位置せしめると共
   に、該ロッド部の内部に、前記液体流出用流路を形成し
   た請求項（１）記載の簡易液体浄化用アタッチメント。