JPH03251176A - 5―置換ヒダントイン及びn―カルバミルアミノ酸変換酵素 - Google Patents

5―置換ヒダントイン及びn―カルバミルアミノ酸変換酵素

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JPH03251176A
JPH03251176A JP13712090A JP13712090A JPH03251176A JP H03251176 A JPH03251176 A JP H03251176A JP 13712090 A JP13712090 A JP 13712090A JP 13712090 A JP13712090 A JP 13712090A JP H03251176 A JPH03251176 A JP H03251176A
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JP
Japan
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plasmid
amino acid
hydantoin
dna
carbamyl
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JP13712090A
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Takeshi Watabe
健 渡部
Takahiro Ishikawa
高広 石川
Yukio Mukohara
行雄 向原
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Nippon Soda Co Ltd
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Nippon Soda Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は5−置換ヒダントインまたはN−カルバミルア
ミノ酸からし一アミノ酸を製造する方法に関する。
[従来の技術] 従来、5−置換ヒダントインをN−カルバミルアミノ酸
、さらにL−アミノ酸に変換する微生物としてフラボバ
クテリウム属(特公昭61−12296号公報)、バチ
ルス属(特公昭63−24895号公報)、シュードモ
ナス属(特公昭6471476号公報)に属する細菌か
知られている。
[発明が解決しようとする課題] 然しなから、いずれも酵素生産量か充分ではなかった。
本発明はこのような課題を解決するために、5置換ヒダ
ントインをL−アミノ酸に変換する能力を持つ細菌から
変換能に関与している遺伝子をクローニングし、遺伝子
増幅、及び転写、翻訳活性を高めることにより目的の酵
素生産量を高めようとするものである。
[課題を解決するための手段] 本発明は5−置換ヒダントインをN−カルバミルアミノ
酸に変換する酵素、N−カルバミル−しアミノ酸をL−
アミノ酸に変換する酵素、それらをコードする遺伝子を
含むDNA断片、それらのDNA断片を組み込んだヘク
ターDNA、斯かるベクターにより形質転換された微生
物及び該微生物を使用するN−カルバミルアミノ酸又は
L−アミノ酸の製造法である。
即ち、本発明は、 (1)第8図と第9図で示されるアミノ酸配列を有する
ことを特徴とする5−置換ヒダントインをN−カルバミ
ルアミノ酸に変換する能力を持つ酵素タンパク質であり
、 (2)第10図で示されるアミノ酸配列を有することを
特徴とするN−カルバミル−し−アミノ酸をL−アミノ
酸に変換する能力を持つ酵素タンパク質であり、 (3)それらをコートする第3−1図から第3−7図に
示される第1156番目塩基から第3228番目塩基ま
での配列(ORF2)及び第3232番目塩基から第5
010番目塩基までの配列(ORF3)を含むDNA断
片であり、(4)同様に第5031番目塩基から第62
75番目塩基までの配列(ORF4)を含むDNA断片
であり、 (5)これらのDNA断片を組み込んだベクターDNA
であり、 (6)斯かるベクターDNAにより形質転換された微生
物及び該微生物を使用するN−カルバミルアミノ酸又は
L−アミノ酸の製造法である、などと種々に定義するこ
とができる。
本発明を更に具体的に説明する。
1、遺伝子のクローニング 本発明に用いる遺伝子を含むDNA断片は、5−置換ヒ
ダントインをL−アミノ酸に変換する能力を持つ細菌か
ら調製することができる。シュードモナス属細菌N S
 671菌(FERM P−9543)はこのような能
力を持つ細菌であり、約172キロ塩基対の大きさのプ
ラスミドDNAを持っている。
本プラスミドDNAはシュードモナス属細菌N5671
菌(FERM P−9543)の継代培養の間に脱落す
ることかあり、このような菌株では5−置換ヒダントイ
ンの変換能も失われていることが分かった。
従って5−置換ヒダントインの変換に関与する遺伝子は
本プラスミドDNA上にあるとして、本プラスミドDN
Aを遺伝子供給源とした。
本発明に用いるベクターDNAとしては、宿主細胞内で
自律増殖できるものであれば何れのものでもよいが、酵
素生産量を高めるためにコピー数の多いもの及び強いプ
ロモーター構造を持つものなどが使用できる。大腸菌を
宿主細胞とする場合、プラスミドpUc18などがベク
ターDNAとして使用できる。
目的の遺伝子を含むDNAとベクターDNAとの組換え
は制限酵素による切断とDNAリガーセによるライゲー
ションによって行われる。
組換え体DNAの中から目的の遺伝子を持つものを選択
するには、組換え体DNAを用いて大腸菌などの微生物
を形質転換し、得られた形質転換株を5−置換ヒダント
インを唯一の窒素源とする寒天培地にまけばよい。この
とき宿主微生物はアミノ酸などの栄養要求性のないもの
か望ましい。
目的の遺伝子を含む組換え体DNAを持つ微生物は、5
−置換ヒダントインをL−アミノ酸に変換する際に生成
するアンモニウムイオンを窒素源として利用し、上記の
寒天培地で生育し、コロニを形成するので容易に分離で
きる。宿主微生物として大腸菌を用いるのか便利である
本発明に於いては、宿主微生物としての大腸菌JM10
3を、ベクターDNAとしてプラスミドpUc18を用
い、この選択培地上に形成されたコロニーから形質転換
株を培養し、プラスミl”DNAを調製した結果、最小
のもので約7.5キロ塩基対の挿入DNAを持っていた
。このプラスミドDNAをプラスミドpHPB 12と
命名した。
2、プラスミドpHPB 12かコートする変換能プラ
スミドpHPB 12で大腸菌JM103を形質転換し
、アンピシリン耐性を指標にして形質転換株を得た。こ
の形質転換された大腸菌JMI03は微工研にFERM
  P−11176とじて寄託された。
この形質転換株(FERM  P−11176)は、D
−5−置換ヒダントインをN−カルバミルD−アミノ酸
に、L−5−置換ヒダントインをL−アミノ酸に、N−
カルバミル−L−アミノ酸をL−アミノ酸に変換する能
力を有する。
上記の変換に用いる培地としては大腸菌が生育するため
に必要な成分が含まれていればよいか、栄養に富む培地
が適している。
3、プラスミドpHPB 12の挿入DNAの構造解析 プラスミドpHPB 12の制限酵素地図は第2図に示
される通りであり、プラスミドpHPB 12の挿入D
NAの全塩基配列は第3−1図、第32図、第3−3図
、第3−4図、第3−5図、第3−6図及び第3−7図
の通りであって、制限酵素MboTの認識配列(G A
 T C)で始まり、制限酵素BamHrの認識配列(
GGATCC)で終わっている。
この挿入DNA内にそれぞれ分子量75600.649
00及び45700のタンパク質をコードし得る3つの
オープンリーディングフレイムかあり、それぞれORF
 2.0RF3及び0RF4と命名した。第1156番
目塩基から第3228番目塩基までが0RF2、第32
32番目塩基から第501O番目塩基までが0RF3、
第5031番目塩基から第6275番目塩基までかOR
F 4である。
ORF 2.0RE3及び0RF4かコードし得るタン
パク質のアミノ酸配列をそれぞれ第8図、第9図及び第
10図に示した。
4、プラスミドpHPB 12の各オープンリーディン
グフレームの機能 プラスミドpHPB12を各種制限酵素で切断、必要に
より末端を平滑化し、セルフライゲーション等を行い第
4図に示した欠失プラスミドを作製し、これらの欠失プ
ラスミドで大腸菌JM103を形質転換し、これらの形
質転換株の5−置換ヒダントイン及びN−カルバミルア
ミノ酸の変換能を調べた結果、N−カルバミル−し−ア
ミノ酸のL−アミノ酸への変換には0RF4か必要であ
ること、及びD−またはL−5−置換ヒダントインのそ
れぞれN−カルバミル−D−またはN−カルバミル−L
−アミノ酸への変換には0RF2と0RF3がともに必
要であることが分かった。
5、各遺伝子の利用法 本発明の遺伝子を含むDNA断片とベクターDNAとの
組換え体DNAを導入した大腸菌などの微生物を次のよ
うに利用することができる。
遺伝子としてORF 2とORF 3を用いた場合、微
生物を培地に培養し、D−5−置換ヒダントインを添加
すればN−カルバミル−D−アミノ酸が、L−5−置換
ヒダントインを添加すればN−カルバミル−L−アミノ
酸が、DL−5−置換ヒダントインを添加すればN−カ
ルバミル−DL−アミノ酸がそれぞれ生産される。また
微生物を培地に培養し、得られる微生物体から上記変換
に関与する酵素タンパク質を調製することができる。
遺伝子として0RF4を用いた場合、微生物を培地に培
養し、N−カルバミル−し−アミノ酸を添加すればL−
アミノ酸か生産される。また微生物を培地に培養し、得
られる微生物体から上記変換に関与する酵素タンパク質
を調製することができる。
遺伝子としてORF 2.0RF3及びORF 4を用
いた場合、微生物を培地に培養し、D−5−置換ヒダン
トインを添加すればN−カルバミル−D−アミノ酸か、
L−5−置換ヒダントインを添加すればL−アミノ酸が
、DL=5−置換ヒダントインを添加すればN−カルバ
ミル−D−アミノ酸とL−アミノ酸が、N−カルバミル
−し−アミノ酸を添加すればL−アミノ酸がそれぞれ生
産される。また微生物を培地に培養し、得られる微生物
体から上記変換に関与する酵素タンパク質を調製するこ
とができる。
培養液からの生産物の分離精製はイオン交換クロマトグ
ラフィーなどの通常の方法に従って行うことができる。
また微生物体からの酵素タンパク質の分離精製は細胞破
砕後、疎水クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグ
ラフィー、ゲル濾過クロマトグラフィーなどの通常の方
法に従って行うことかできる。分離精製された酵素タン
パク質は固定化酵素反応などに用いることができる。
[実施例] 実施例1.遺伝子の構造と機能 1−1.シュードモナス属細菌N5671菌のプラスミ
ドDNAの調製 500m1 のL−Broth培地(10g/l )リ
プトン、5g/ 1酵母エキス、10g/1NacI 
、 pH7,2)にシュードモナス属細菌N5671菌
(FERM P−9543)を植菌し、30°Cで振盪
培養した。定常期に入った菌体を遠心によって集め、3
0m1の50mMグルコース、25mM Tris−H
CI 、 10mM EDTA 、 5mg/mlリゾ
チーム、pH8゜0に懸濁し、室温に10分分間−た。
60m1の0.2NNaOH、lX5DSを加え撹拌し
、水中に5分間室いた。
45m1の5M酢酸カリウム、pH4,8を加え撹拌し
、水中にIO分分間−た。12krpm、 30分間、
4°Cの遠心によって上清を得て、これに90m1のイ
ソプロパツールを加え撹拌し、室温に15分分間室た。
12krpm、30分間、15℃の遠心によって沈澱を
得て、これを8mlのlom〜I Tris−HCI 
、1mM EDT、A、pH8,0に溶かし、常法に従
って、CsC1/エチジウムブロマイド平衡密度勾配遠
心にかけプラスミドDNAを精製した。
1−20組換え体DNAの作製 実施例1−1で得られたシュードモナス属細菌N567
1菌(FERM P−9543)のプラスミドDNAを
制限酵素Mbo Iで部分消化した。別にプラスミドp
Uc18を制限酵素BamHIで完全消化し、子牛腸ア
ルカリホスファターセ処理したものを用意し、両者を常
法によりライゲーションさせた。この反応液で大腸菌J
M103を形質転換し、選択培地(6g/I Na21
(PO,,3g/l KH2PO4,0,5g/l N
aC1,0,IXD L −5−(2−メチ/Lzチオ
ff−4/N t::ダントイン、0.2Xクルコース
、2mM Mg5L 、O,1mM CaC1゜、0.
001X Mn5O<、 0.0001X Fe5Ot
 、1 ug/n+ 1チアミン、1mM IPTG 
、1.6%寒天)にまいた。
30℃で保温し、生育してくる形質転換株を得た。
これらの形質転換株からプラスミドDNAを調製した結
果、最小のもので約7.5キロ塩基対の挿入DNAを持
っていた。このプラスミドDNAをpHPB 12と命
名した。
■−3.プラスミドpHPB 12かコートする変換能 プラスミド、pHPB12で大腸菌JM103を形質転
換し、アンピシリン耐性を指標にして得られた形質転換
株(FEMRP−11176)を1.5mlのL−Br
oth培地に植菌し、30℃で600nrnのODが1
になるまで振盪培養した。7.5μlの200mM I
PTGを加え、さらに1時間、30℃で振盪培養した。
これに75μlの2XのL−またはD−5−(2−メチ
ルチオエチル)ヒダントインあるいはN−カルバミル−
L−またはN−カルバミル−D−メチオニンのうちのい
ずれか1つを添加し、さらに30℃で振盪培養を続けた
。前2者を添加したものについては1日後に、後2者を
添加したものについては3日後に生成物を薄層クロマト
グラフィーにより分析した。
結果は第1図の通りであり、図中のヒダントインは5−
(2−メチルチオエチル)ヒダントインを、ヒダントイ
ン酸はN−カルバミルメチオニンを示す。N−カルバミ
ル−L−メチオニンはメチオニンに変換されたか、N−
カルバミル−D−メチオニンは変換されなかった。L−
5−(2−メチルチオエチル)ヒダントインはメチオニ
ンに変換されたか、D−5−(2−メチルチオエチル)
ヒダントインはN−カルバミルメチオニンに留まった。
このN−カルバミルメチオニンは、変換されないことか
ら0体であると考えられる。なおし−5−(2−メチル
チオエチル)ヒダントイン及びN−カルバミル−L−メ
チオニンから生成したメチオニンは何れもL体であるこ
とかキラルプレート分析によって判明した。以上の結果
からプラスミドpHPB 12は、L−またはD−5−
(2tメチルチオエチル)ヒダントインをそれぞれNカ
ルバミル−し−またはN−カルバミル−D−メチオニン
に変換する能力と、N−カルバミルL−メチオニンをL
−メチオニンに変換する能力があることが分かった。
1−4.プラスミドpHPB l 2の挿入DNAの構
造解析 プラスミドpHPB 12の制限酵素地図を作成したと
ころ第2図のようになった。これらの制限酵素を用いて
プラスミ)”pHPB12の挿入DNA部分をM13m
p18ファージにサブクローニングし、ジデオキシ法に
よって塩基配列を決定した。この方法によって塩基配列
が決定できなかった領域はM13mp18ファージにサ
ブクローニングされた挿入DNA部分をさらにキロシー
フェンス用デイリージョンキット(宝酒造)を用いて縮
め、ジデオキシ法によって塩基配列を決定した。
この結果、プラスミドpHPB 12の挿入DNAの全
塩基配列が決定された(第3−1図、第3−2図、第3
−3図、第3−4図、第3−5図、第3−6図、第3−
7図)。この挿入DNA内にそれぞれ分子量75,60
0.64,900及び45.700のタンパク質をコー
ドし得る3個のオープンリーディングフレームが見出さ
れた。これらをそれぞれ0RF2.0RF3及び0RF
4と命名した。(第2図) ■−5.プラスミドpHPB l 2の欠失プラスミド
の作製 プラスミt”pHPB12を各種制限酵素で切断し、得
られたベクターDNAを含むDNA断片をセルフライゲ
ーションさせ、第4図に示した欠失プラスミドを作製し
た。プラスミドpDBA35はプラスミドpHPB 1
2を制限酵素BamH[で切断後、セルフライゲーショ
ンさせたもので、0RF2を完全な形で持っている。プ
ラスミドpDXB51はプラスミドpHPB 12を制
限酵素Xbalで切断後、セルフライゲーションさせた
もので、ORF 2と0RF3を完全な形で持っている
。プラスミドpDKP46はプラスミドpHPB 12
を制限酵素Kpn Iで切断後、セルフライゲーション
させたもので、ORF 3とORF 4を完全な形で持
っている。プラスミドpDS738はプラスミドpHP
B 12を制限酵素SmaIと5tulで切断後、セル
フライゲーションさせたもので、0RF4を完全な形で
持っている。プラスミドpDSP73はプラスミドpH
PB 12を制限酵素5tulとPflMIで切断後、
T4DNAポリメラーセ反応により末端を平滑化し、セ
ルフライゲーションさせたもので、0RF2と0RF4
を完全な形で持っている。プラスミドpDKX35はプ
ラスミドpDKP46を制限酵素Xbalで切断後、セ
ルフライゲーションさせたもので、ORF 3を完全な
形で持っている。
1−6.プラスミドpHPB l 2の各オープンリー
ディングフレイムの機能 実施例1−5で得られた各種欠失プラスミドで大腸菌J
M103を形質転換し、アンピシリン耐性を指標にして
形質転換株を得た。これらの形質転換株のN−カルバミ
ル−L−メチオニン及びLまたはD−5−(2−メチル
チオエチル)ヒダントインの変換能を実施例1−3と同
し条件で調べた。
第5図はプラスミドpHPB 12の欠失プラスミドを
持つ大腸菌JM103のN−カルバミルL−メチオニン
の変換能を薄層クロマトグラフィーによって分析した図
である。図中のヒダントイン酸はN−カルバミルメチオ
ニンを示す。その結果、N−カルバミル−L−メチオニ
ンのし一メチオニンへの変換にはORF 4が必要であ
ることが分かる。
同様に第6図及び第7図はそれぞれL−及びD−5−(
2−メチルチオエチル)ヒダントインの変換能を薄層ク
ロマトグラフィーによって分析した図である。両図中の
ヒダントインは5− (2−メチルチオエチル)ヒダン
トインを、ヒダントイン酸はN−カルバミルメチオニン
を示す。これら第6図及び第7図からし−またはD−5
−(2−メチル升オニチル)ヒダントインの変換には0
RF2とORF 3がともに必要であることが分かる。
このときL−5−(2−メチルチオエチル)ヒダントイ
ンの場合、プラ“スミドpHPB 12ではメチオニン
まで変換されたか、プラスミドpDXB51ではORF
 4を持っていないためN−カルバミルメチオニンに留
まった。またD−5−(2−メチルチオエチル)ヒダン
トインの場合、生成するN−カルバミルメチオニンは0
体なのでプラスミドpHPB12でもメチオニンまで変
換することはできなかった。
実施例2.アミノ酸の生成速度 プラスミドpHPB]2を持つ大腸菌JMIO3である
形質転換株である(FERM  P−11176夢)及
びシュードモナス属細菌N5671菌(FERM P−
9543)をそれぞれL−Broth培地に植菌し、3
0°Cで、−晩、振盪培養した。遠心によって集菌し、
それぞれの菌体を600nmのODか1になるように、
0.2XのL−5−(2−メチルチオエチル)ヒダント
インを含むL−Broth培地あるいはMY培地(6g
/l Na2Hpo4.3g/l KH2PO4,0,
5g/l NaC1、0,5Xグルコース、2mM M
g5O,,0,1mMCaCl2.0.001X Mn
SO4、O,0OOIX FeSO4,2μg/m!チ
アミン、0.0IX酵母エキス)に懸濁した。このとき
形質転換株(FERM  P−111761)の方には
ImMになるようにIPTGを添加した。
このようにして調製した菌体懸濁液を30°Cで振盪培
養し、経時的に培養液を抜取り、メチオニンの生成量を
HPLCによって分析した(表1)。
この結果、形−質転換株(FERM  P−11176
、lF)はシュードモナス属細菌N5671菌(FER
M P−9543)よりも、両培地でメチオニンの生成
速度が高いことを確認した。
表1.アミノ酸の生成速度 N5671       0.00 0.00  0.
00   0.0ONS671       0.00
 0.01  0.05   0、I5実施例3.各種
5−置換ヒダントインの変換能形質転換株(FERM 
 P−111769)をL−Broth培地に植菌し、
30℃で600nmのODが1になるまで振盪培養した
。この1mlから遠心によって集菌し、0.2X 5−
置換ヒダントインと 1mM IPTGを含む1mlの
MY培地に懸濁した。30℃で一晩、振盪培養し、生成
するアミノ酸をHPLCによって分析した(表2)。こ
の結果、メチオニン、アラニン、イソロイシン、フェニ
ルアラニンなどのアミノ酸に対応する5−置換ヒダント
インは、速やかに変換されることが分かった。また、バ
リン、ロイシンなどのアミノ酸に対応する5−置換ヒダ
ントインも変換されることが分かった。
U発明の効果コ 本発明によって、5−置換ヒダントインまたはN−カル
バミルアミノ酸の変換の関与する遺伝子を大腸菌で安定
に発現させることか可能になった。
この結果、変換酵素を大腸菌内に多量に蓄積させること
か可能になり、変換能の高められた菌株か得られた。
表   2 L−5−メチルヒダントイ ン L−アラニン 1、12
【図面の簡単な説明】
第1図は形質転換株(FERM  P−11176)の
変換能を薄層クロマトグラフィーによって分析した図で
ある。 第2図はプラスミl”pHPB12の制限酵素地図であ
る。 第3−1図、第3−2図、第3−3図、第3−4図、第
3−5図、第3−6図、第3−7図はプラスミドpHP
B12の挿入DNA部分の全塩基配列を示す図である。 第4図はプラスミドpHPB 12の欠失プラスミドの
構造を示す図である。白抜きの棒は挿入DNA部分を、
実線は欠失部分を示す。 第5図はプラスミドpHPB l 2の欠失プラスミド
を持つ大腸菌JMI03のN−カルバミル−L−メチオ
ニンの変換能を薄層クロマトグラフィーによって分析し
た図である。図中のヒダントイン酸はN−カルバミルメ
チオニンを示す。 第6図はプラスミドpHPB 12の欠失プラスミドを
持つ大腸菌JM103のL−5−(2−メチルチオエチ
ル)ヒダントインの変換能を薄層クロマトグラフィーに
よって分析した図である。図中のヒダントインは5−(
2−メチルチオエチル)ヒダントインを、ヒダントイン
酸はN−カルバミルメチオニンを示す。 第7図はプラスミドpHPB 12の欠失プラスミドを
持つ大腸菌JM103のD−5−(2−メチルチオエチ
ル)ヒダントインの変換能を薄層クロマトグラフィーに
よって分析した図である。図中のヒダントインは5−(
2−メチルチオエチル)ヒダントインを、ヒダントイン
酸はN−カルバミルメチオニンを示す。 第8図は0RF2か、第9図は0RF3が、及び第10
図はORF 4が、それぞれコードし得るタンパク質の
アミノ酸配列をアミノ酸の一文字記号で示す図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)第8図と第9図で示されるアミノ酸配列を有する
    ことを特徴とする5−置換ヒダントインをN−カルバミ
    ルアミノ酸に変換する能力を持つ酵素タンパク質
  2. (2)第10図で示されるアミノ酸配列を有することを
    特徴とするN−カルバミル−L−アミノ酸をL−アミノ
    酸に変換する能力を持つ酵素タンパク質
JP13712090A 1990-01-10 1990-05-29 5―置換ヒダントイン及びn―カルバミルアミノ酸変換酵素 Pending JPH03251176A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

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JP278690 1990-01-10
JP2-2786 1990-01-10

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