JPH03250582A - 分散型ｅｌ素子およびその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は分散型ＥＬ素子およびその製造方法に関し、
さらに詳しくは、低消費電力で長寿命の耐久性に優れた
分散型ＥＬ素子とその製造方法に関する。

〔従来の技術〕

一般に、分散型ＥＬ素子における発光層は、Ｚｎｓ系蛍
光体を高誘電率結合剤樹脂中に分散して形成され、高誘
電率結合剤樹脂としては、シアノエチル化プルランなど
が使用されている。

しかしながら、この種のシアノエチル化プルランは、誘
電率が約１８で、誘電率が約８のＺｎＳとの関係で必要
とされる誘電率には及ばないため、充分な輝度が得られ
ない。

そこで、ＰｂＯ１ＺｒＯ，、Ｔｉｅ、等の強誘電体を発
光層中に混入させるなどして、輝度を向上させることが
行われている。（特開昭５７−１８９４９６号） 〔発明が解決しようとする課題〕 ところが、こられＰｂＯ，ＺｒＯ□、ＴｉＯ２等の強誘
電体を発光層中に混入させると、発光層を流れる電流が
増加し、単位電流光たりの輝度が低下して、消費電力が
増加するという欠点があり、寿命が短くなって充分な耐
久性が得られない。

〔課題を解決するための手段〕

この発明はかかる現状に鑑み種々検討を行った結果なさ
れたもので、高誘電率結合剤樹脂に蛍光体を分散した発
光層中に、絶縁体粉末を混合分散させることによって、
高誘電率結合剤樹脂中に流れる電流を制御し、発光効率
を向上させて、消費電力を低下させ、分散型ＥＬ素子の
寿命を長くして耐久性を向上させたものである。

一般に、蛍光体ＺｎＳをシアノエチル化プルランなどの
高誘電率結合剤樹脂に分散して形成される発光層は、シ
アノエチル化プルランの誘電率が約１８で、誘電率が約
８のＺｎＳより高く、しかもＺｎＳは一般的に数十μｍ
の平均粒径をもつ粉体であるため、高電界を印加した時
の発光層に流れる電流は、大半が高誘電率結合剤樹脂ま
たはＺｎＳ粉末の表面層を流れる。

従って、シアノエチル化プルランなどの高誘電率結合剤
樹脂中に、絶縁体粉末などの低誘電率材料を混合分散さ
せると、高誘電率結合剤樹脂中を流れる電流を制御する
ことができ、消費電力を小さくして、発光効率を向上さ
せることができる。

また、消費電力を低下させることができる結果、寿命が
長くなり、耐久性が充分に向上される。

このように発光層中に混合分散させる絶縁体粉末として
は、ＳｉＯ□、ＳｉＮ、Ａｌ２Ｏ２などの絶縁体粉末が
好適なものとして使用され、使用に際しては、それぞれ
が単独で使用される他混合して使用される。使用量は、
高誘電率結合剤樹脂中を流れる電流を制御させ、消費電
力を低下させて、発光効率を向上させるため、高誘電率
結合剤樹脂に対して１〜３０重量％の範囲内にするのが
好ましく、３０重量％より多く含有させると誘電率が低
下し、輝度低下を招くため好ましくない。

二のような発光層で使用される蛍光体としては、たとえ
ば、ＺｎＳ、ＣｄＳなどからなる母材に、Ｃｕ、ＣＩ、
Ｍｎ、ＡＩ、Ａｇなどの１種または２種以上の元素を発
光中心として付活した蛍光体が、いずれも好適なものと
して使用される。

また、発光層に使用される高誘電率結合剤樹脂としては
、一般に分散型ＥＬ素子の発光層に使用される高誘電率
結合剤樹脂がいずれも好適に使用され、たとえば、シア
ノエチル化プルラン、シアノエチル化セルロース、シア
ノエチル化ポリビニルアルコール、シアノエチル化ヒド
ロキシセルロース、シアノエチル化サッカロース、シア
ノエチル化フェノキシ樹脂などが好ましく使用される。

さらに、絶縁体粉末、蛍光体、高誘電率結合剤樹脂等を
混合分散して、発光塗料を調製する際使用される有機溶
剤としては、ジメチルホルムアミド、ノルマルメチル２
−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、イソホロン、ア
セトン、メチルエチルケトンなど、通常、分散型ＥＬ素
子の発光層に使用されるものがいずれも使用される。

このように、絶縁体粉末を、蛍光体とともに高誘電率結
合剤樹脂に混合分散した発光層を有する分散型ＥＬ素子
の形成は、たとえば、第１図に示すように透明フィルム
ｌ上のインジウム−スズ酸化物などからなる透明電極２
上に、絶縁体粉末３、蛍光体４、高誘電率結合剤樹脂５
および有機溶剤等を混合分散して調製された発光塗料を
塗布、乾燥して発光層６を形成し、次いで、この発光層
６上に、チタン酸バリウムなどの高誘電率無機化合物７
、高誘電率結合剤樹脂８および有＠溶剤等を混合分散し
て調製された誘電塗料を塗布、乾燥して誘電層９を形成
し、さらにアルミニウム等からなる背面電極１０を形成
した後、これらを防湿フィルム１１で封止して形成され
る。なお、１２は交流電源で、この交流電源１２に透明
電極２と背面電極１０が接続されて駆動される。

ここで、透明電極２は、従来の分散型ＥＬ素子の透明電
極と同様にして形成され、例えば、インジウム−スズ酸
化物、■ｎｚ　Ｏ，、Ｓｎｏ□、金などからなる透明電
極２が、電子ビーム薄着法やスパッタリング法によって
形成される。

また、発光層６上に形成される誘電層９は、チタン酸バ
リウム、チタン酸鉛、二酸化チタンなどの高誘電率無機
化合物を、発光層６で使用する高誘電率結合剤樹脂およ
び有機溶剤とともに混合分散して誘電塗料を調製し、こ
の誘電塗料を発光層６上に塗布、乾燥して形成される。

さらに、誘電層９上に形成される背面電極１０は、従来
の分散型ＥＬ素子の背面電極と同様にして形成され、た
とえば、アルミニウム、金、モリブデン、クロム等の金
属電極、さらにＳｎＯ□、Ｉｎ、Ｏ，などの金属酸化物
電極が、真空薄着法や抵抗加熱法によって形成され、ま
たＡＩ箔などを加熱圧着するなどの方法でも形成される
。

防湿フィルム１１としては、３フツ化塩化エチレンフイ
ルムなどが使用される。

〔実施例〕

次に、この発明の実施例について説明する。

実施例ｌ ＺｎＳ　：　Ｃｕからなる蛍光体３８重量部を、シアノ
エチル化プルラン１９重量部およびジメチルホルムアミ
ド３８重量部とともに混合分散して調製した発光体ペー
スト中に、さらに平均粒径５μｍのＳｉＯ□を５重量部
添加し、混合分散して発光塗料を調製した。

次いで、この発光塗料を、第１図に示すように、透明な
ポリエステルフィルム１上に形成したインジウム−スズ
酸化物からなる透明電極２上にスクリーン印刷によって
塗布し、７０°Ｃで２４時間乾燥して、厚さ１００μｍ
の５ｉＯｚ３とＺｎＳ：Ｃｕ４とシアノエチル化プルラ
ン５とからなる発光層６を形成した。

一方、アルミ箔１０上に、ＢａＴｉＯ３４０重量部を、
シアンエチル化プルラン２０重量部およびジメチルホル
ムアミド４０重量部とともに混合分散して調製した誘電
塗料を、スクリーン印刷によって塗布し、７０°Ｃで２
４時間乾燥して、厚さ５０μｍのＢａＴｉ０：＋　７と
シアノエチル化プルラン８とからなる誘電層９を形成し
た。

次に、発光層６を形成した透明なポリエステルフィルム
１と、誘電層９を形成したアルミ箔１０とを、発光層６
と誘電層９とが接するように対向させて、ローラーで７
０°Ｃの条件で加熱圧着させた後、これらを３７フ化塩
化エチレンフイルム１１で覆って封止し、第１図に示す
ような分散型ＥＬ素子をつくった。

実施例２ ＺｎＳ　：　Ｃｕからなる蛍光体３５重量部を、シアノ
エチル化プルラン２０重量部およびジメチルホルムアミ
ド３５重量部とともに混合分散して調製した発光体ペー
スト中に、さらに平均粒径１μｍのＡ、ｆ、０３を１０
重量部添加し、混合分散して発光塗料を調製した。

次いで、この発光塗料を、第２図に示すように、ガラス
基板ｌａ上に形成したインジウム−スズ酸化物からなる
透明電極２ａ上にスクリーン印刷によって塗布し、７０
°Ｃで２４時間乾燥して、厚さ１００μｍのＡＩ−ｚｏ
ｓ３ａとＺｎＳ　：　Ｃｕ４ａとシアノエチル化プルラ
ン５ａとからなる発光層６ａを形成した。

さらに、シアノエチル化サッカロース２０重量部をジメ
チルホルムアミド４０重量部中に溶解し、これにＢａＴ
ｉＯ２を４０重量部混合分散して誘電塗料を調製し、こ
の誘電塗料をスクリーン印刷によって発光層６ａ上に塗
布し、７０°Ｃで２４時間乾燥して、厚さ５０μｍのＢ
ａＴｉ０＋　７ａとシアノエチル化サッカロース８ａと
からなる誘電層９ａを形成した。

次に、この誘電層９ａ上に抵抗加熱蒸着法でアルミニウ
ムを蒸着して、厚さが１．５μｍのアルミニウムからな
る背面電極１０ａを形成し、ガラス基板１１ａで封止し
、同時に端部をエポキシ樹脂１１ｂで封止して、第２図
に示すような分散型ＥＬ素子をつくった。

比較例１ 実施例１における発光層の形成において、ＳｉＯ□の添
加を省いた以外は実施例１と同様にして発光層を形成し
、分散型ＥＬ素子をつくった。

比較例２ 実施例２における発光層の形成おいて、Ａ２□０、の添
加を省いた以外は実施例２と同様にして発光層を形成し
、分散型ＥＬ素子をつくった。

各実施例および比較例で得られた分散型ＥＬ素子の透明
電極と背面電極を交流電源に接続し、２００■、４００
Ｈｚのパルス波で、２５℃の条件下に駆動させて、単位
電流当たりの輝度を測定し、輝度の経時変化を調べた。

下記第１表は単位電流当たりの輝度の測定結果であり、
第３図および第４図は分散型ＥＬ素子の輝度の経時変化
をグラフで表したものである。

第１表 〔発明の効果］ 上記第１表および第２図、第３図から明らかなように、
この発明で得られた分散型ＥＬ素子（実施例１および２
）は、いずれも従来の分散型ＥＬ素子（比較例１および
２）に比し、単位電流当たりの輝度が高くて、輝度の経
時変化が小さく、このことからこの発明で得られる分散
型ＥＬ素子は、消費電力が小さく、かつ寿命が長くて耐
久性に優れていることがわかる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明で得られた分散型ＥＬ素子の一実施例
を示す断面図、第２図は同地の実施例を示す断面図、第
３図および第４図はこの発明で得られた分散型ＥＬ素子
の輝度と経過時間との関係図１である。 １・・・透明フィルム、１ａ・・・ガラス基板、２，２
ａ・・・透明電極、３・・・５ｉｎ２　（絶縁体粉末）
、３ａ＝・ＡＩ！、ｚ　Ｏｗｌ　　（絶縁体粉末）、４
．４ａ−ＺｎＳ：Ｃｕ（蛍光体）、５．５ａ、・・・シ
アノエチル化プルラン（高誘電率結合剤樹脂）、９．９
ａ・・・誘電層、 １０゜ ０ａ・・・背面電極、 １・・・防湿フ ィルム、 ａ・・・ガラス基板、 ｂ・・・エポキシ 樹脂

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. １．高誘電率結合剤樹脂中に蛍光体を分散させた発光層
   を有する分散型ＥＬ素子において、発光層中に絶縁体粉
   末を混合分散させたことを特徴とする分散型ＥＬ素子
2. ２．絶縁体粉末が、ＳｉＯ＿２，、ＳｉＮ、Ａｌ＿２Ｏ
   ＿３から選ばれるいずれか一種または二種以上の絶縁体
   粉末である請求項１記載の分散型ＥＬ素子３．少なくと
   も一方が透明電極である一対の電極間に、少なくとも発
   光層を形成して分散型ＥＬ素子を製造するに際し、蛍光
   体を高誘電率結合剤樹脂および有機溶剤とともに混合分
   散させた中に、さらに絶縁体粉末を混合分散させて発光
   塗料を調製し、この発光塗料を用いて発光層を形成する
   ことを特徴とする分散型ＥＬ素子の製造方法４．絶縁体
   粉末が、ＳｉＯ＿２、ＳｉＮ、Ａｌ＿２Ｏ＿２から選ば
   れるいずれか一種または二種以上の絶縁体粉末である請
   求項３記載の分散型ＥＬ素子の製造方法