JPH02152194A - 分散型ｅｌ素子 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野］ この発明は分散型ＥＬ素子に関し、さらに詳しくは長寿
命で耐久性に優れた分散型ＥＬ素子に関する。

〔従来の技術〕

一般に、分散型ＥＬ素子は、少なくとも一方が透明電極
である一対の電極間に、蛍光体を高誘電率結合剤樹脂中
に分散した発光層と、チタン酸バリウムなどの高誘電率
無機物を高誘電率結合剤樹脂中に分散した誘電層を設け
て構成されている。

（特開昭５６−６９７９６号） 〔発明が解決しようとする課題］ ところが、このような発光層および誘電層を有する従来
の分散型ＥＬ素子は、太陽光が照射されると、太陽光中
の紫外線によって発光層中の蛍光体が劣化し、また発光
層および誘電層中の高誘電率結合剤樹脂が分解されて、
寿命が短くなるという難点があった。

〔課題を解決するための手段〕

この発明はかかる現状に鑑み種々検討を行った結果なさ
れたもので、分散型ＥＬ素子の発光層および誘電層の少
なくとも一方に紫外線吸収剤を含有させることによって
、発光層中の蛍光体の紫外線による劣化や、発光層およ
び誘電層中の高誘電率結合剤樹脂の紫外線による分解を
充分に抑制し、耐久性を向上させて、長寿命の分散型Ｅ
Ｌ素子が得られるようにしたものである。

この発明において発光層および誘電層で使用される紫外
線吸収剤としては、たとえば、ベンゾフェノン系、ベン
ゾトリアゾール系、イミダゾール系、トリアゾール系、
サルチル酸エステル系、置換アクリルニトリル誘導体な
どが使用され、具体例としては、たとえば、２−ヒドロ
キシ−４−〇−オクチルーオキシベンゾフェノン、２（
２−ヒドロキシ−３−ｔｅｒｔ−ブチル−５−メチル−
フェニル）ベンゾトリアゾール、ｐ−オクチルフェニル
サツシレイト、３フエニルシンナメイト、フェニルサル
チレートなどが好適なものとして使用される。

このような紫外線吸収剤が発光層および誘電層の少なく
とも一方に含有されると、これらの紫外線吸収剤によっ
て照射された太陽光中の紫外線が吸収され、紫外線のエ
ネルギーが発光層中の蛍光体や、発光層および誘電層中
の高誘電率結合剤樹脂に直接作用しなくなる。従って、
太陽光が照射されても発光層中の蛍光体が紫外線によっ
て劣化したり、発光層および誘電層中の高誘電率結合剤
樹脂が紫外線によって分解されたすせず、長寿命で耐久
性に優れた分散型ＥＬ素子が得られる。

なお、紫外線吸収剤は、発光層および誘電層中の少なく
とも一方に含有させれば、充分に効果が発揮されるが、
両者に含有させればその効果は一段と顕著になり、−段
と長寿命で耐久性に優れた分散型ＥＬ素子が得られる。

このような紫外線吸収剤を含有させた発光層の形成は、
蛍光体を高誘電率結合剤樹脂および有機溶剤と混合分散
して調製する発光塗料の調製時に、紫外線吸収剤を加え
て紫外線吸収剤を含有する発光塗料を調製し、これを透
明基板上のインジウム−スズ酸化物などからなる透明電
極上に塗布、乾燥して行われ、また、紫外線吸収剤を含
有させた誘電層の形成は、高誘電率無機物を高誘電率結
合剤樹脂および有機溶剤と混合分散して調製する誘電塗
料の調製時に、紫外線吸収剤を加えて紫外線吸収剤を含
有する誘電塗料を調製し、これを発光層上に塗布、乾燥
して行われる。

このようにして形成される発光層および誘電層における
紫外線吸収剤の含有量は、所期の効果を充分に発揮させ
るため、発光層の場合、発光層中の全固形成分に対して
０．１〜ＩＯ重量％の範囲内にするのが好ましく、誘電
層の場合、誘電層中の全固形成分に対して００１〜１５
重量％の範囲内にするのが好ましい。

このように、発光塗料を調製し、透明電極上に塗布、乾
燥して形成される発光層に使用される蛍光体としては、
ＺｎＳ、ＺｎＳＳｅ、、ＣｄＳ、、Ｃｄ５５ｅ、Ｚｎ５
ｅ、ＣｄＳｅなどからなる母材に、Ｃｕ、ＣＩ、Ｍｎ、
Ｂｒなどの１種または２種以上の元素を発光中心として
付活した蛍光体が、いずれも好適なものとして使用され
る。

また、発光塗料の調製時に使用される高誘電率結合剤樹
脂としては、シアノエチル化セルロース、シアノエチル
化ヒドロキシセルロース、シアノエチル化ポリビニルア
ルコール、シアノエチル化プルラン、シアノエチル化サ
ッカロース、シアノエチル化フェノキシ樹脂など、通常
、分散型ＥＬ素子の発光層に使用される高誘電率結合剤
樹脂が広く使用され、有機溶剤としては、ジメチルホル
ムアミド、ノルマルメチル２−ピロリドン、ジメチルス
ルホキシド、イソホロン、アセトン、メチルエチルケト
ンなど、通常、分散型ＥＬ素子の発光層に使用される有
機溶剤がいずれも好適に使用される。

また、誘電塗料を調製して形成される誘電層に使用され
る高誘電率無機物としては、チタン酸バリウム、チタン
酸鉛、二酸化チタンなど、通常、分散型ＥＬ素子の誘電
層に使用されるものがいずれも好適なものとして使用さ
れ、高誘電率結合剤樹脂および有機溶剤は、前記の発光
塗料調製時に使用されるものがいずれも使用される。

〔実施例〕

次に、この発明の実施例について説明する。

実施例ｌ ＺｎＳ：Ｃｕ、Ｃ１からなる蛍光体３０重量部を、シア
ノエチル化セルロース１０重量部、２−ヒドロキシ−４
−ｎ−オクチル−オキシベンゾフェノン０．５重量部お
よびジメチルホルムアミド１００重量部とともに混合分
散して発光塗料を調製し、これを、第１図に示すように
、厚さ１．１ｍｍの透明導電性ガラス板１上に形成した
インジウム−スズ酸化物からなる透明電極２上に塗布し
、１００°Ｃで２時間乾燥して、厚さ５０μｍの発光層
３を形成した。次に、この発光層３上に、チタン酸バリ
ウム５０重量部と、シアンエチル化セルロース１０重量
部と、ジメチルホルムアミド１００重量部とを混合分散
して調製した誘電塗料を塗布し、１００°Ｃで４時間乾
燥して厚さ２０μｍの誘電層４を形成した。しかる後、
この誘電層４上にアルミニウムを蒸着して、厚さ５００
０人のアルミニウムからなる背面電極５を形成し、これ
らをガラス板６とエポキシ樹脂からなる封止剤７とで封
止して第１図に示すような分散型ＥＬ素子Ａを作製した
。

実施例２ 実施例１における発光塗料の組成において、２ヒドロキ
シ−４−ｎ−オクチル−オキシベンゾフェノンに代えて
、２（２−ヒドロキシ−３−ｔｅｒｔ−ブチル−５メチ
ル−フェニル）ベンゾトリアゾールを同量使用した以外
は、実施例１と同様にして発光層を形成し、分散型ＥＬ
素子を作製した。

実施例３ 実施例１における発光塗料の組成において、２ヒドロキ
シ−４−ｎ−オクチル−オキシベンゾフェノンに代えて
、ｐ−オクチルフェニルサツシレイトを同量使用した以
外は、実施例１と同様にして発光層を形成し、分散型Ｅ
Ｌ素子を作製した。

実施例４ 実施例１における発光塗料の組成において、２ヒドロキ
シ−４−ｎ−オクチル−オキシベンゾフェノンに代えて
、３−フェニルシンナメイトを同量使用した以外は、実
施例１と同様にして発光層を形成し、分散型Ｅ、　Ｌ素
子を作製した。

実施例５ 実施例１における誘電塗料の組成において、２ヒドロキ
シ−４−ｎ−オクチル−オキシベンゾフェノンを新たに
２重量部加えた以外は、実施例１と同様にして誘電層を
形成し、分散型ＥＬ素子を作製した。

実施例６ 実施例５における発光塗料の組成において、２ヒドロキ
シ−４−ｎ−オクチル−オキシベンゾフェノンの添加を
省いた以外は、実施例５と同様にして発光層を形成し、
分散型ＥＬ素子を作製した。

比較例１ 実施例１における発光塗料の組成において、２ヒドロキ
シ−４−ｎ−オクチル−オキシベンゾフェノンの添加を
省いた以外は、実施例１と同様にして発光層を形成し、
分散型ＥＬ素子を作製した。

各実施例および比較例で得られた分散型ＥＬ素子の透明
電極２と背面電極５を交流電源８に接続し、１００Ｖ、
４００Ｈｚのパルス波で、２０°Ｃ１６０％ＲＨの条件
下に駆動させて、初期の輝度と１００時間駆動後の輝度
を測定した。

下記第１表はその結果である。

第１表 〔発明の効果〕 上記第１表から明らかなように、従来の分散型ＥＬ素子
（比較例１）は１００時間駆動後の輝度の低下が著しい
のに対し、この発明で得られた分散型ＥＬ素子（実施例
１〜６）はいずれも１００時間駆動後の輝度の低下が少
なく、このことがらこの発明で得られた分散型ＥＬ素子
は、寿命が長く、耐久性に優れていることがわかる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の分散型ＥＬ素子の一実施例を示す断
面図である。 １・・・透明導電性ガラス板、２・・・透明電極、３・
・・発光層、４・・・誘電層、訃・・背面電極、Ａ・・
・分散型ＥＬ素子 特許出願人　　日立マクセル株式会社

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １．　少なくとも一方が透明電極である一対の電極間に
   、発光層および誘電層を設けた分散型ＥＬ素子において
   、発光層および誘電層の少なくとも一方に紫外線吸収剤
   を含有させたことを特徴とする分散型ＥＬ素子。