JPH0323774B2 - - Google Patents

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JPH0323774B2
JPH0323774B2 JP61202188A JP20218886A JPH0323774B2 JP H0323774 B2 JPH0323774 B2 JP H0323774B2 JP 61202188 A JP61202188 A JP 61202188A JP 20218886 A JP20218886 A JP 20218886A JP H0323774 B2 JPH0323774 B2 JP H0323774B2
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fibers
resin
inorganic
rubber
friction material
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JP61202188A
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Harunobu Kani
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Toyota Motor Corp
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はレジンモールド系クラツチ用摩擦材料
組成物に関する。
[従来の技術] 従来のレジンモールド系クラツチ用摩擦材料組
成物としてはアスベスト、ガラス繊維等の無機質
繊維、硫酸バリウム、グラフアイト等の粉末から
なる無機充填剤及びメラミン樹脂、フエノール樹
脂等の結合剤等からなる組成物が知られている。
この組成物は有機溶剤等を用いない乾式混合によ
つて常温で予備成形され、その後加熱加圧され熱
処理されて、摩擦材料が製造されている。
[発明が解決しようとする問題点] 乾式混合による製法すなわちレジンモールドは
材料設計の自由度から性能向上への対応が速く目
的を達成するものが得られやすい。しかし従来の
レジンモールド系クラツチ用摩擦材料は単に乾式
混合で成形されて製造されるため基材の被覆度は
十分といえず、そのため基材と相手材の直接接触
が生じるので相手材を攻撃するという相手攻撃性
の悪化の原因となる。
また被覆度を向上させるためには樹脂等の結合
剤を増量することが必要となるがこのことはフエ
ード性の悪化を伴なう。
本発明は上記欠点を克服するものであり、フエ
ード性の悪化を伴なうことなく、相手攻撃性を低
減させるレジンモールド系クラツチ用摩擦材料組
成物を提供することを目的とする。
[問題点を解決するための手段] 本発明のレジンモールド系クラツチ用摩擦材料
組成物は、無機質繊維と、該無機質繊維の表面に
被覆され少なくともマトリツクスとしてのゴムと
該ゴム中に分散保持された無機充填材とを含む被
覆層と、からなる被覆無機質系繊維を基材とする
ことを特徴とする。
上記無機質繊維としては、従来と同様にガラス
繊維、セラミツク繊維、シリカ繊維、アルミナ繊
維、ロツクウールの一種又は二種以上用いること
ができる。ここでロツクウールとは、岩綿ともよ
ばれ、数種の鉱石を光熱で溶融したものを遠心力
や圧縮空気などで吹きとばし、細い繊維状にした
非晶質の人工無機繊維をいう。この無機質系繊維
としては通常ガラス繊維が用いられる。
上記無機充填材には、炭酸カルシウム、硫酸バ
リウム、グラフアイト、二硫化モリブデン、硫化
鉛等を用いることができる。また上記ゴムにはス
チレンブタジエンゴム(SBR)、ニトリルゴム
(NBR)等を用いることができる。
上記被覆無機質系繊維には少なくとも上記無機
充填剤および上記ゴムが被覆される。しかしこれ
ら以外に、樹脂系結合剤および有機充填剤等のう
ちの少なくとも1つを含んだ被覆層とすることも
できる。
この樹脂系結合剤としては、フエノール樹脂
系、又はメラミン樹脂系のもの等が用いられ、通
常フエノール樹脂系のものが用いられる。このフ
エノール樹脂系結合剤とは、フエノール、クレゾ
ールなどフエノール類の1種又はそれ以上とホル
ムアルデヒド又はその発生源となる化合物とより
縮合させて得られる樹脂を主体とした結合剤をい
う。カシユーナツトオイル、ポリビニルブチラー
ル、植物油、メラミン、エポキシ化合物等で変性
した変性フエノール樹脂を用いてもよい。なおフ
エノール現象がおきにくい点では無変性フエノー
ル樹脂が好ましい。
フエノール樹脂系結合剤の配合割合は15〜25重
量%程度が好ましい。15重量%未満の場合には材
料強度不足となり、25重量%を超える場合には必
要な気孔が確保できず、耐フエード性が悪化す
る。
上記有機充填剤としては、カシユーダスト、そ
の他の有機系各種配合剤を用いることができる。
この被覆無機質系繊維の長さは3〜6mm程度が
好ましい。この3mm未満はコーテイングがとれる
し6mmを越える場合は成形性が悪化し好ましくな
い。
上記被覆無機質系繊維は以下のようにして製造
される。第1の方法としては所定の無機充填剤を
ゴムに混合し、これをトルエン等の溶剤にて溶解
しゴム液を作り、このゴム液に所定の長さのスト
ランドを浸し、乾燥し、その後このストランドを
任意の長さに切断して製造する。第2の方法とし
ては例えば3〜6mmの長さの無機質繊維を上記ゴ
ム液に浸漬し、乾燥する方法がある。さらに樹脂
系結合剤を被覆層に含む場合には、まず所定のス
トランドに所定の樹脂を含浸させ、乾燥させた
後、無機充填材を含むゴム液を用いてこれらをさ
らに被覆させることができる。また樹脂、無機充
填剤およびゴムを同時に含浸させて形成させるこ
ともできる。
本摩擦材料組成物においては、上記被覆無機質
系繊維に加えて樹脂系結合剤を含む。これは被覆
無機質系繊維を結合するのに必要であり、また被
覆層中に含まれる結合剤量だけでは全体としての
結合剤量が足りないからである。
本摩擦材料組成物においては、有機質繊維、無
機充填剤又は有機充填剤を含むものとすることが
できる。この有機質系繊維としては、耐熱性を有
する繊維が望ましく、例えば、芳香族ポリアミド
繊維、ポリイミド繊維、ポリアミドイミド繊維、
フエノール繊維、炭素繊維の一種又は二種以上を
用いることができる。基材の配合割合は、クラツ
チ用摩擦材の種類に応じて適宜選択される。さら
にこの無機充填剤および有機充填剤は、上記被覆
無機質系繊維の被覆層に含まれるものと同じもの
であつても異なるものであつてもよい。
本発明のレジンモールド系クラツチ用摩擦材料
組成物によりクラツチ用摩擦材料を製造する方法
は従来のモールド法と称されている製造方法がそ
のまま適用できる。即ち、例えば被覆無機質系繊
維、フエノール樹脂系結合剤粉末、有機、無機充
填剤等を充分に混合し、加圧型中に入れ常温で加
圧して予備成形する。この予備成形したものをホ
ツトプレス型でモールド成形し、その後、熱処理
するものである。
[発明の作用及び効果] 本発明のレジンモールド系クラツチ用摩擦材料
組成物は、無機質繊維の表面に少なくとも無機充
填剤及びゴムが被覆されてなる被覆無機質系繊維
を基材とすることを特徴とする。本発明の組成物
において無機質繊維の表面はゴムをマトリツクス
とする無機充填材で被覆されているので、この無
機質繊維と相手材の直接接触が防止され、相手攻
撃性が低減される。また本組成物により製造され
た摩擦材料においては相手攻撃性が低減されるの
で、無機質繊維の被覆度を向上させるために添加
される樹脂系結合剤を増量することが必要となら
ないので、フエード性の悪化も生じない。さらに
被覆層がゴムのみでは耐熱性に劣りフエード性の
悪化が懸念されるが、本発明の組成物では、ゴム
中に分散保持されている無機充填材が被覆層の耐
熱性を向上させてフエード性の悪化を防止してい
る。
[実施例] 以下、実施例により本発明を説明する。
まず以下のようにして被覆チヨツプド無機質系
繊維を製造した。まずガラス繊維(平均径10μm
以下)のストランドに液状のメラミン変性フエノ
ール樹脂を含浸させて付着させた。そしてその後
110〜140℃、3〜10分の条件でそれを乾燥させ
た。なお、乾燥後の樹脂の被覆量はガラス繊維対
樹脂量の重量比で1:0.1〜0.4である。
次にゴム例えばSBRを加硫剤、加硫助剤、老
化防止剤、さらに無機充填剤(炭酸カルシウム)
を混合しトルエン等の溶剤にて溶解しゴム液を作
る。このゴム液に上記ストランドを浸し、60〜80
℃、20〜60分程度で乾燥して樹脂等含浸ガラス繊
維ストランドを製造し、その後これを長さ3〜6
mm程度に切断して被覆チヨツプド無機質系繊維を
製造した。
この被覆チヨツプド無機質系繊維(40重量部)
の各成分とその配合割合は、ガラス繊維22重量
部、フエノール樹脂6重量部、ゴム5重量部、炭
酸カルシウム7重量部である。
ついで上記被覆チヨツプド無機質系繊維40重量
部、芳香族ポリアミド繊維(「ケブラー」デユポ
ン株式会社製)20重量部、フエノール樹脂15重量
部、カシユーダスト3重量部及び硫酸バリウム22
重量部を配合して温度140〜160℃、圧力90〜120
Kg/cm2で加圧熱成形し、その後200℃、4時間の
熱処理を行い、摩擦材料(実施例品)を得た。
なお、比較例としてガラス繊維25重量部、芳香
族ポリアミド繊維(「ケブラー」デユポン株式会
社製)20重量部、フエノール樹脂21重量部、カシ
ユーダスト3重量部、炭酸カルシウム7重量部、
硫酸バリウム24重量部の組成割合を用いて上記と
同様にして摩擦材料(比較例品)を得た。
上記実施例品について性能評価(相手摩耗量、
摩擦係数、摩耗量)を行つた。試験はフルサイズ
ダイナモ試験を行い、サイズ9.5インチ、継合回
数200回、慣性モーメント0.4Kgms2、回転数
2500rpm、温度300℃で行つた。
相手摩耗量の評価はアラサ計により行ない、摩
擦係数の評価はクラツチダイナモメータにより行
ない、摩耗量の評価はクラツチダイナモメータに
より行なつた。
この結果を第1図、第2図に示す。第1図に示
すように、相手摩耗量は、実施例品では8μm、比
較例品では17.5μmであつた。第2図に示すよう
に摩擦係数(μ)は、実施例品では0.28、比較例
品では0.17であり、摩耗量では実施例品では0.26
mm、比較例品では0.34mmであつた。この結果によ
れば実施例品では比較例品と比べて相手低攻撃
性、耐摩耗性及びフエード性が比較例品に比べて
いずれも優れている。
これはガラス繊維が樹脂、ゴム及び炭酸カルシ
ウム粉末よりなる被覆層によつて被覆されている
ためこのガラス繊維と相手材との直接接触がなか
つたことによると考えられる。このことは試験後
の相手材表面のEPMA分析を行つた結果ガラス
成分(Si成分)が少なかつたことからもわかる。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例品及び比較例品における相手摩
耗量の性能結果を示すグラフである。第2図は実
施例品及び比較例品について摩擦係数及び摩耗量
についての試験結果を示すグラフである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 無機質繊維と、該無機質繊維の表面に被覆さ
    れ少なくともマトリツクスとしてのゴムと該ゴム
    中に分散保持された無機充填材とを含む被覆層
    と、からなる被覆無機質系繊維を基材とすること
    を特徴とするレジンモールド系クラツチ用摩擦材
    料組成物。 2 被覆無機質系繊維は樹脂系結合剤を含む特許
    請求の範囲第1項記載のレジンモールド系クラツ
    チ用摩擦材料組成物。 3 基材には芳香族ポリアミド繊維、ポリアミド
    繊維およびポリアミドイミド繊維から選択される
    有機質繊維を含む特許請求の範囲第1項記載のレ
    ジンモールド系クラツチ用摩擦材料組成物。 4 無機質繊維はガラス繊維である特許請求の範
    囲第1項記載のレジンモールド系クラツチ用摩擦
    材料組成物。 5 被覆無機質系繊維の長さは3〜6mmである特
    許請求の範囲第4項記載のレジンモールド系クラ
    ツチ用摩擦材料組成物。
JP20218886A 1986-08-28 1986-08-28 レジンモ−ルド系クラツチ用摩擦材料組成物 Granted JPS6357930A (ja)

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JP2563932Y2 (ja) * 1990-07-03 1998-03-04 本田技研工業株式会社 クラッチライニング材
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JPS587475A (ja) * 1981-07-06 1983-01-17 Akebono Brake Ind Co Ltd 非アスベスト系摩擦材料

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