JPH0323665Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は電源分岐用端子に関し、更に詳しくは
既設の電気回路のヒユーズホルダー等から電源分
岐するために該ヒユーズホルダー等への繋ぎ込み
を容易にした電源分岐用端子に関する。

〔従来の技術〕

自動車内等の既設電気回路において電源分岐を
容易に行える場所はヒユーズホルダーであるが、
通常、該ヒユーズホルダーは専用ホルダーであり
分岐できる構造にはなつていない。

〔考案が解決しようとする問題点〕

このため、ヒユーズホルダーから電源分岐を行
おうとする際には、便宜上電線の一端の絶縁被覆
材を削除して導線を露出し、該導線露出部分をヒ
ユーズホルダーに直接繋ぎ込んだりするが、これ
だとヒユーズホルダーに無理がかかり接触不良や
シヨートの原因になつたりするという問題があつ
た。また、市販の圧着端子ではヒユーズホルダー
等に挟み込んで使用しうるようなものはなく、ヒ
ユーズホルダーへの繋ぎ込みは困難であつた。

本考案は上記のような問題点に鑑み、自動車内
等における既設電気回路のヒユーズホルダーから
電源分岐等をするために、該ヒユーズホルダーへ
の繋ぎ込みを容易に行えるようになした電源分岐
用端子を提供せんとするものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は、上記の問題を解決するために、導電
性材料からなりヒユーズ等の端子へ重ね合わせる
ことにより該端子の表面形状にそつた形状に変形
しうる程度に薄いシート状又は箔状とした短冊状
端子片の一端に電線を接続してなる、前記短冊状
端子片をヒユーズ等の端子へ捲着して該端子とと
もにヒユーズホルダー等へ装着することにより、
電源分岐を行うことを特徴とする電源分岐用端子
を提供せんとするものである。

〔作用〕

本考案に係る電源分岐用端子は前記の構成であ
るので、自動車内等における既設電気回路のヒユ
ーズホルダー等から電源分岐を行う際には、短冊
状端子片をヒユーズ等の端子に該ヒユーズの形状
にそつて変形させて密着状態に捲着して該ヒユー
ズとともにヒユーズホルダー等に装着することに
より、前記短冊状端子片がヒユーズ端子とヒユー
ズホルダーとの間で保持された状態で接続され、
ヒユーズから前記短冊状端子片の一端に接続した
電線へ電源分岐が行なわれる。

〔実施例〕

以下、添付図面に基づいて本考案を詳説すれ
ば、図例の電源分岐用端子１は、電線２の一端に
おいて絶縁被覆材３を削除して露出させた導線４
の先端に銅箔等の導電性の良い材料にて作成した
短冊状の端子片５を半田付け６等して導電可能に
接続してなるものである。ここで前記電線２とし
ては通常の一般的な電線を使用しうる。また、端
子片５の材料としては導電性がよく半田付け等に
より導線４に導電可能に接続することが可能で、
かつ既存のヒユーズ等の端子へ重ね合わせること
により該端子の表面形状にそつた形状に変形しう
る程度に薄いシート状又は箔状に形成しうるもの
であればよいが、前述した銅箔または電解メツキ
した銅箔等が上記条件を満足していて好ましいも
のである。そして、具体的には前記短冊状端子片
５の厚みが厚すぎると後述のヒユーズ端子への捲
き付けが困難であるばかりでなく、端子片５を巻
き付けたヒユーズの端子部分が大きくなりすぎて
ヒユーズホルダーに装着することが困難となる
し、また端子片５の厚みが薄すぎる場合には該端
子片５の強度が弱くなり、断線等の問題があり、
適当な厚みとしては0.1mm程度が望ましい。また、
端子片５の幅、長さ等は特に限定されるものでは
なく、該端子片５を捲き付けて繋ぎ込むヒユーズ
の端子の形状、大きさによつて適宜設定すればよ
い。

上記のような電源分岐用端子１を、自動車等の
既設電気回路のヒユーズホルダーから電源分岐等
を行うためにヒユーズホルダーに繋ぎ込むには、
第２図に示したガラス管ヒユーズ７のような場合
には、該ヒユーズ７の両端の端子８，８のうちど
ちらか一方の端子８に本電源分岐用端子１の短冊
状端子片５を密着状態に捲き付け、この短冊状端
子片５をヒユーズ７の端子８とともにヒユーズホ
ルダー９へ嵌着して接続する。また第３図に示し
たブレードヒユーズ７′の場合には、該ブレード
ヒユーズ７′の並列して突設した両端子８′，８′
のうち一方の端子８′を挟み込むように捲着して
該端子８′表裏を短冊状端子片５にて被覆して短
冊状関し片５をヒユーズ端子８′とともにヒユー
ズホルダー９′の接続孔１０へ端子８′とともに挿
入して接続する。上記のようにして、ヒユーズホ
ルダー９又は９′から電源分岐用端子１の短冊状
端子片５を介して該端子片５と電気的に接続した
電線２へ電源分岐することができるのである。上
記のような本考案に係る電源分岐用端子１は、電
線２の一端に半田付け６等で銅箔等からなる短冊
状端子片５を接続しただけの簡単な構造で、該電
源分岐用端子１は第２図の如く前記端子片５をヒ
ユーズ７の端子８へ捲き付け、且つこれをヒユー
ズ端子８とヒユーズホルダー９との間に挟持され
た状態、または第３図の如くヒユーズ端子８′と
ヒユーズホルダー９′の接続孔１０との間に挟持
された状態で確実に接続されており、分岐用端子
１がヒユーズホルダー９等から抜け落ちたりする
危険がないうえに、分岐端子１は接続部である短
冊状端子片５をシート状又は箔状としているので
端子間の接触が面接触となり接触面積が大きいた
め接触不良が無く、また端子片５の厚みを約0.1
mm程度の薄いものとしているので既設の電気回路
のヒユーズホルダー９に無理なく簡単に繋ぎ込ん
で接続して電源分岐を行うことができるのであ
る。

尚、本考案に係る分岐端子１は上記のようなヒ
ユーズホルダー９への繋ぎ込みだけでなく、接触
面積が大きくて接触不良の心配がないうえに、該
端子片５は銅箔等の薄い短冊状のものを用いてい
るのでヒユーズホルダーのみでなく他の端子、電
線等への繋ぎ込みも容易であり、電気回路におけ
るさまざまな場所における分岐端子として使用し
うるものである。

〔考案の効果〕

以上のように、本考案に係る電源分岐用端子
は、導電性材料からなりヒユーズ等の端子へ重ね
合わせることにより該端子の表面形状にそつた形
状に変形しうる程度に薄いシート状又は箔状とし
た短冊状端子片の一端に電線を道電可能に接続し
てなるから、自動車内等における既設電気回路の
ヒユーズホルダーから電源分岐する際に、前記短
冊状端子片を各種ヒユーズの端子形状に応じて変
形させて該端子に密着状態に捲着した状態でヒユ
ーズ端子とともにヒユーズホルダーへ装着するこ
とにより、接触不良やシヨート等のトラブルの発
生を防止してヒユーズホルダーへの繋ぎ込みを無
理なく容易に行えるようになした電源分岐用端子
を提供しうるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る電源分岐用端子の正面
図、第２図、第３図は前記電源分岐用端子を用い
てヒユーズホルダーから電源を分岐する状態を示
す説明用斜視図、である。 １：電源分岐用端子、２：電線、３：絶縁被覆
材、４：導線、５：端子片、６：半田付け、７：
ヒユーズ、８：ヒユーズ端子、９：ヒユーズホル
ダー、１０：接続孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 導電性材料からなりヒユーズ等の端子へ重ね合
   わせることにより該端子の表面形状にそつた形状
   に変形しうる程度に薄いシート状又は箔状とした
   短冊状端子片の一端に電線を接続してなり、前記
   短冊状端子片をヒユーズ等の端子へ捲着して該端
   子とともにヒユーズホルダー等へ装着することに
   より、電源分岐を行うことを特徴とする電源分岐
   用端子。