JPH03233085A - 磁気シールドルーム - Google Patents

磁気シールドルーム

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Publication number
JPH03233085A
JPH03233085A JP2869690A JP2869690A JPH03233085A JP H03233085 A JPH03233085 A JP H03233085A JP 2869690 A JP2869690 A JP 2869690A JP 2869690 A JP2869690 A JP 2869690A JP H03233085 A JPH03233085 A JP H03233085A
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JP
Japan
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magnetic
magnetically shielded
magnetic shielding
shielded room
opening
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Pending
Application number
JP2869690A
Other languages
English (en)
Inventor
Noboru Ishikawa
登 石川
Koji Osada
耕治 長田
Takashi Yuda
貴司 湯田
Tsutomu Yamamoto
力 山本
Toshiyuki Ishikawa
石川 敏行
Masanobu Nishiyama
西山 允宜
Sumio Mukoyama
向山 澄夫
Kichiji Yabana
矢花 吉治
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
Original Assignee
Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
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Publication date
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  • Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
  • Shielding Devices Or Components To Electric Or Magnetic Fields (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、強磁性材料からなる磁気シールド材を用いて
天井や壁、床の面及び開口部の磁気シールドを行い外部
磁場を遮蔽する磁気シールドルームに関する。
〔従来の技術〕
医療分野において、生体の微弱な磁場を検出する場合に
は、外部の磁場を遮蔽した磁気シールドルームが必要に
なる。また、物理計測分野においても、高性能の測定を
行うために、外部の磁場を遮蔽した磁気シールドルーム
を必要とする場合や、電子顕微鏡その他荷電粒子のビー
ムを扱う分野においても、外部の磁場の影響を排除する
ために磁気シールドルームを必要とする場合がある。
上記のように高感度の磁゛スセンサー(SQUID)を
用いた生体磁気計測や電子顕微鏡等の精密電子機器その
他種々の分野で磁気シールドルームが必要とされる場合
があるが、このような場合、従来の磁気シールドルーム
は、例えばパーマロイや珪素鋼板等、強磁性材料からな
る鋼板を用いたり、木板等の非磁性材料からなるパネル
にパーマロイやアモルファス等の強磁性材料からなるシ
ートを張り付けた磁気シールドパネルを用いてシールド
空間を構成している。
第25図はパーマロイを用いた従来の磁気シールドルー
ムの構成例を示す図、第26図は磁気シールドルームの
構成概要を示す図、第27図は磁気シールドルームの開
口部構造の従来例を説明するための図、第28図は磁気
シールドルームの入口開口部に用いられる従来の磁気シ
ールド扉を示す図である。図中、111は藺桂、113
と117は釘、114はパネル、115はパーマロイ、
116は被せ材、121は磁気シールドルーム、122
は出入口、123と124は開口部、125.126.
128は板、127はスリーブ、131は壁、132は
扉、133は蝶番、134と135は磁気シールド材を
示す。
パーマロイを用いた従来の磁気シールドルームは、第2
5図に示すように例えば木製等の非磁性体からなる下地
板パネル114にパーマロイ115を並べ、釘113又
はビスでパーマロイ115を取り付け、さらに、パーマ
ロイの被せ材116を用いて取り付け部やパーマロイ1
15の継ぎ目に生じる隙間を覆うようにしている。
一般に、天井や床、壁の各面は、上記のように強磁性材
料によって充分なシールド性能を確保することはできる
が、磁気シールドルーム121には、第26図に示すよ
うに出入りするだめの出入口122が設けられ、また、
換気や信°号ケーブル、電源ケーブル等の導入のための
開口部123.124が設けられる。そのため、天井や
壁、床だけでは完全に密閉したシールド空間が構成され
ない。
磁気シールドルーム全体としてのシールド性能を高める
には、これらの出入口122、開口部123.124で
の磁気漏れを防ぐことが必要である。
そこで、換気やケーブル導入のための開口部123.1
24は、単一のスリーブを通して構成する方法と、第2
7図に示すように縦、横用の板125.126.128
を切り出し、これらを溶接して格子を作り、開口部12
3.124を構成する方法が従来より採用されている。
そして、これらに天井や壁、床と同様にパーマロイ等の
強磁性材料を用いることにより開口部における外部磁場
の遮蔽を実現している。
また、出入口122の開口部は、第28図に示すように
凸形状にした金庫扉形式のものが従来より用いられ、こ
の扉の形状に合うように開口部を段状にして蝶番133
を支持し開閉するように構成している。これは、隙間か
ら磁気漏れが生じ磁気シールド性能が劣化するのを防ぐ
ためであり、そのために凸形状の構造が扉と開口部との
密着度を高めるのに有効だからである。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、珪素鋼板等の鋼板を用いて磁気シールド
ルームを建設する場合には、構成材料が重くなるため、
揚重機等の使用が必要となって建設作業も大掛かりなも
のとなり、構造の補強や安全対策、コスト等が間頚とな
る。特に、上記のように生体磁気計測や高精度磁気計測
、精密電子機器等の分野では、既設の建物内、さらには
その中の1室に磁気シールドルームを設置し、その中に
計測装置や電子機器等を収納することになるが、このよ
うな場合には、重量の問題や材料の搬入の問題、施工の
問題等で現実的には設置が難しくなるという問題があり
、磁気シールドルームの建設の自由度が低くなっている
また、パーマロイは、機械的、熱的ストレスが加わると
、性能が著しく劣化してしまうという問題がある。その
ため、穴開は等の加工を加えると水素雰囲気炉で焼鈍し
なければならない。ところが、第25図で示したように
パーマロイをシールド材として用いる場合には、現場で
平な非磁性体のパネル114にパーマロイ115を張り
付けるため釘113又はビスを通す穴を開けることが必
要となる。しかし、現場で穴を開けると、その周辺のパ
ーマロイに歪みを与えるため、焼鈍を行わないと、シー
ルド性能が著しく低下してしまう。
そのため、焼鈍処理の行えない建設現場では、下地パネ
ルにパーマロイのシートを張り付けるため建設現場で穴
を開けた場合、一定のシールド性能を維持するため、現
場から工場等に戻して再度焼鈍が必要となり、時間と費
用が嵩むという問題が生じる。
さらに、パーマロイに穴を開けた場合には、その部分か
らの磁気漏れが問題になる。そのため、パーマロイを張
り付けた後に板と板とを被せ材116で覆う必要がある
。しかし、この被せ材116の取り付けにも釘117又
はビスが用いられている。しかも、穴開は後に焼鈍をす
ると穴の位置が合わなくなるという問題が生じる。
他方、磁気シールドルームの開口部は、上記のように単
一のスリーブを通した場合、径を大きくすると磁気漏れ
による性能の劣化が著しくなるという問題がある。逆に
径を小さくすると換気が十分でなくなったり、ケーブル
の導入が面倒になるという問題がある。また、第27図
に示すように溶接により格子を作って開口部を構成する
場合には、その板としてパーマロイ等の強磁性材料を用
いるため、溶接により先に述べたような性能の劣化が生
じる。そのため、溶接後に焼鈍を行う必要があり、組立
、加工に手間がかかるという問題がある。
また、出入口の扉は、蝶番を使った開閉機構を採用して
いるため、特に蝶番の取り付け側に隙間が出来やすくな
る。そこで、このような隙間による性能の劣化を防ぐた
め、凸形状の金庫扉方式でしかも隙間が生じないように
扉も厚めにし寸法精度も高くしなければならない。その
結果、扉の自重が増え蝶番もそれに伴い重装備となり、
コスト高になると共に使いにくいものになってしまうと
いう問題がある。さらには、第28図に示すように内側
で磁気シールド材のシート135を接続して、シールド
面を形成するため、凸形状に合わせてシートを曲げ加工
することが必要になる。しかし、シートとしてパーマロ
イを用いた場合、性能が著しく劣化してしまうため、こ
こでも機械加工後に焼鈍を行う必要があり、施工に手間
がかかるという同様の問題がある。
上記のような性能の劣化を補う方法として、入口通路を
迷路型にして磁気シールド空間を構成する場合もあるが
、この場合には、空間の無駄が多くなり経済的にも問題
となる。
本発明は、上記の課題を解決するものであって、その目
的は、天井や床、壁面及び開口部の磁気シールド性能を
高めた磁気シールドルームを提供することである。本発
明の他の目的は、施工が簡単で施工性能の高い磁気シー
ルドルームを提供することである。本発明のさらに他の
目的は、軽量にして構造の簡単な磁気シールドルームを
提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
そのために本発明は、強磁性材料からなる磁気シールド
材を用いて天井や壁、床の面及び開口部の磁気シールド
を行う磁気シールドルームであって、接着手段を用いて
磁気シールド材のシートを接着し磁気シールドパネルを
構成して空間を覆い、さらにシートの継ぎ目に磁気シー
ルド材を被せて接着することによって磁気シールド空間
を構成したことを特徴とするものである。
そして、接着手段に粉末状の強磁性材料を混入し、シー
トの継ぎ目を被せる磁気シールド材としても用いること
を特徴とする。或いは、磁気シールド材のシートを非磁
性材料の下地パネルに張り付け磁気シールドパネルをユ
ニット化して空間を覆うようにし、磁気シールド材のシ
ートによるシールド層を複層にしたことを特徴とする。
また、部分的な開口を構成する複数の部材を組み合わせ
て換気やケーブル導入の開口部を構成したことを特徴と
し、磁気シールド材を張り付けた扉をガイドレールによ
り側方から移動して開口部を塞ぐようにガイドし押圧固
定して開口部と扉の磁気シールド材を接続することによ
って出入口の開口部を磁気シールドするように構成した
ことを特徴とする。
さらには、大きさの異なる複数の磁気シールドルームを
多重に配置したことを特徴とする。室内の照明は、照明
光源を外に設け、光ファイバーケーブルで内部に導き光
ファイバーの面光源により照明を行うようにしたことを
特徴とする。
〔作用〕
本発明の磁気シールドルームでは、接着剤や粘着テープ
等の接着手段を用いて磁気シールド材のシートを接着し
磁気シールドパネルを構成して空間を覆い、さらにシー
トの継ぎ目に磁気シールド材を被せて接着するので、孔
開は加工することなく複数枚のシートで磁気シールド空
間を構成することができる。そして、接着手段に粉末状
の強磁性材料を混入するので、シート間を接着手段で磁
気的に接続することができ、シートの継ぎ目を被せる磁
気シールド材としても用いることができる。
このような接着手段を用いると、磁気シールド材のシー
トを非磁性材料の下地パネルに張り付けるだけで磁気シ
ールドパネルをユニット化することができ、さらに、磁
気シールド材のシートによるシールド層を複層にしたこ
とによって、性能の劣化を防ぐと共に性能を高めること
ができる。
また、開口部は、円形や多角形の成形パイプ、端部の部
分開口やパンチングによる多数の孔による部分開口を有
するパネル等、部分的な開口を構成する複数の部材を東
ねたり、重ねて配置して組み合わせることにより、磁気
シールド性能を確保しつつ換気やケーブル導入を行うこ
とができる。
出入口の開口部は、磁気シールド材を張り付けた扉をガ
イドレールにより側方から移動して開口部を塞ぐように
ガイドし押圧固定して開口部と扉の磁気シールド材を接
続するので、扉を薄く平板状にしても充分な性能を確保
することができる。
さらには、上記のようにして構成した磁気シールドルー
ムを異なる大きさで多重配置すると、各磁気シールドル
ームがある程度のシールド性能のもので、全体として高
いシールド性能を確保することができ、各磁気シールド
ルームのコンパクト化、コストの低減を図ることができ
る。
室内の照明では、光ファイバーの面光源により照明を行
うので、室外にランプ等の光源をおくことができ、照明
により磁場ノイズが発生するのを防ぐことができる。
〔実施例〕
以下、図面を参照しつつ実施例を説明する。
第1図は本発明に係る磁気シールドルームを構成するシ
ールドパネルの1実施例を示す図であり、1は間柱、2
は捨て梁、3は釘、4.6と10は接着剤、5はパネル
、7は磁気シールドシート、8と9は被せ材を示す。
第1図において、パネル5は、磁気シールド性能を有し
ない例えばベニヤ板等の木板、その他の非磁性体であり
、その表面を磁気シールドシート7で覆い磁気シールド
性能を確保するものである。
被せ材8は、磁気シールドシート7の継ぎ目を覆うもの
である。磁気シールドシート7や被せ材8は、例えばパ
ーマロイやアモルファス等、高透磁率の強磁性体からな
り、エポキシ系の接着剤6を用い、予めパネル5にプレ
スすることにより接着しておくものである。このように
して非磁性材料のパネル5を磁気シールドシート7や被
せ材8で覆うことによって磁気シールドパネルとしてユ
ニット化し、間柱1に揄て粱2を釘3やビスで固定した
後、接着剤4にてパネル5を捨て粱2に取り付けて磁気
シールドルームの天井や壁、床を構成する。
なお、釘3やビスは、例えば非磁性体のステンレスや真
鍮、リン青銅を用いたもので、頭を平にしたものである
。また、パネル5を並べて壁や天井等を構成する場合に
は、その継ぎ目にも図示しないが被せ材8と同様の被せ
材を用いる。この取り付けは、現場において接着剤を用
いて行い、養生期間はガムテープ等で押さえておけばよ
い。
次に、本発明の接着剤を用いた磁気シールドルームの施
工方法を説明する。
第2図〜第4図は本発明の磁気シールドルーム施工方法
を説明するための図であり、それぞれ(a)は上からの
断面図、ら)は正面図である。
磁気シールドルームを建設する場合には、まず、第2図
に示すようにパネル5に接着剤6を付け、その上に磁気
シールドシート7を並べる。さらに、磁気シールドシー
ト7の継目部をバーマロイノ被せ材8で覆い、接着剤6
で接着する。そして、プレス機にかけて押さえ付け養生
する。このようにして作製した磁気シールドパネルを複
数枚でユニット化する場合には、パネル間の隙間もパー
マロイの被せ材で覆い、接着剤で接着する。
現場においての施工では、第3図に示すように捨て粱2
の上に接着剤4を付け、その上から予め作成したパネル
5と磁気シールドシート7、被せ材8からなる磁気シー
ルドパネルのユニットを取り付ける。
さらに、第4図に示すようにパネル5間の隙間をパーマ
ロイの被せ材9で覆い、接着剤1oで接着する。そして
、ガムテープ等で上から押さえ付け所定時間の養生を行
う。このような手順により磁気シールドルームの壁や天
井、床をそれぞれ施工する。
ところで、パーマロイのような高透磁率の材料は、大き
な寸法のシートをつくることが難しいという欠点を有し
ている。そのため、下地パネルを大きくした場合には、
上記のように横1列にシートを並べるだけでは全面を覆
うことができなくなる。下地パネルを大きくした場合に
おける本発明の他の実施例を次に説明する。
第5図は磁気シールドバイ、ルの継ぎ目の処理例を示す
図、第6図は磁気シールドパネルの他の実施例を示す図
、第7図は磁気シールドパネルの他の継ぎ目の処理例を
示す図、第8図と第9図は本発明の磁気シールドルーム
に用いられる磁気シールドパネルの他の実施例を説明す
るための図、第10図は第9図に示す磁気シールドパネ
ルを用いた磁気シールドルームの施工方法の1実施例を
説明するための図である。図中、22はパーマロイ、2
3.25.43.45は被せ材、26は木板、27は隙
間、31は磁気シールドシート、32は接着剤、33は
パネル、41は下地パネル、42.44は磁気シールド
シート、46は磁気シールドパネル、47は間柱、49
は支持パネルを示す。
上記のような磁気シールドパネルでは、さらに下地パネ
ルを大きくすると、第5図(a)に示すようにパーマロ
イの磁気シールドシート22の隙間を覆う帯状の被せ材
23の他、同図ら)に示すように被せ材23の付き合わ
せ部の被せ材25も必要となる。すなわち、下地パネル
を大きくした場合には、第6図(a)〜(C)に示すよ
うに木板26の上に複数枚の磁気シールドシート22を
縦横7=並べ、同図(d)、(e)に示すように帯状の
被せ材23を隙間に並べた後、さらに同図(f)に示す
ように被せ材23の付き合わせ部を被せ材25で覆うこ
とになる。
この場合に、接着剤として、例えば磁気シールド性能を
有しないエポキシ系のものを使用すると、上からパーマ
ロイの被せ材で覆っても、パーマロイの磁気シールドシ
ート22、被せ材23.25間に接着剤が介在するため
、これがギャップとなって磁気シールド性能が劣化する
そこで、上記のような性能の劣化は、エポキシ系やシリ
コン系の接着剤に対して粉末状の磁性体を混合したもの
を用いることによって防ぐことができ、シールド性能を
改善rることができる。しかも、このような接着剤を用
いると、第7図に示すように磁気シールドシート31を
並べた隙間を粉末状の磁性体を混合した接着剤32で覆
うだけで磁気シールドシート31の接続部における磁気
漏れを防止することができる。すなわち、磁性法が連続
していない場合には、そのFlする隙間で磁気抵抗が大
きくなり空間に漏れてし一つが、磁性体がある場合、磁
気抵抗の小さい磁性体内部を通過する磁路で磁界が形成
される。上記のように磁気シールドシート31の隙間に
粉末状の磁性体を混合した接着剤を用いると、2枚の接
続部分は第7図(a)、4枚の接続部分は同図ら)に示
すようにして隙間を覆うことができるので、上記のよう
に被せ材を用いてもよいが、これを用いなくても隙間で
の磁気シールド性能の低下を防ぐことができる。その磁
気シールドパネルの例を示したのが第8図である。
第8図において、パネル33は、下地となる例えば木板
等の非磁性体で磁気シールド性能を有しないものであり
、シールドパネルを建設する場合には、このパネル33
にわ)、(C)に示すように磁気シールドシート31の
シートを張り付けてゆく。
そして、磁気シールドシート31のシート間の継ぎ目に
同図(6)に示すように接着剤32を埋め込んでゆき、
磁気シールドルームの壁や床、天井を構成する。この場
合、予め第8図(d)に示すようにユニット化し、この
ユニットを現場で並べ、ユニットの隙間を接着剤32で
埋め込んでゆくようにしてもよい。
また、本発明では、磁気シールド層を複層に重ね、或い
は両面に配置して性能の向上を図っている。その例を示
したのが第9図である。この場合には、まず、第9図(
a)に示す下地パネル41の表面に同rXJわ)に示す
ように磁気シールドシート42を並べて接着し、その隙
間を同図(C)に示すように被せ材43で覆うようにす
ることによって1層の磁気シールド層を構成する。そし
て、さらに同図((1)に示すように磁気シールドシー
ト44、被せ材43を重ねて接着し、複層の磁気シール
ド層を下地パネル41の表面に構成するものである。磁
気シールドシート42.44及び被せ材43.45の接
着には、接着剤を用いると共にプレスにより均等加重を
かけると、均一な面を高い精度で作ることができ、美観
上でも優れた磁気シールドルームを作ることができる。
しかも、螺子等の孔を開けないので、従来の方式のよう
な孔Fけ加工による磁気シールド性能の劣化を防ぐこと
ができる。
また、磁気シールドシー)42.44及び被せ材43.
45により下地パネル41の表面を隙間なく覆い、さら
には、複層の構造により磁気シールド層を構成すること
により磁気シールドシート42.44の製造寸法にバラ
ツキがあってもこれを吸収することができる。そのため
、磁気シールドシート42.44とは関係なく磁気シー
ルドパネルの寸法精度を高め、磁気シールトル°−ムの
性能を高めることができる。
磁気シールドパネルを用いた磁気シールドルームの施工
は、例えば第10図に示すように間柱48に支持パネル
49を取り付け、その上に磁気シールドパネル47を取
り付けることによって行われる。この取り付けは、接着
の方法を採用してもよいし、ステンレス等の非磁性材料
を用いたビスや釘等を用いてもよい。なお、磁気シール
ドルームの骨格は、間柱48と支持パネル49により構
成され、この表面に取り付けた磁気シールドパネル47
で磁気シールド空間が構成される。また、磁気シールド
パネル47を並べ隙間が・−じる場合には、その部分に
磁気シールドシートの隙間に用いたと同様の被せ材を接
着してもよい。
さらに、シールド層を2層にしたが3層以上の複層構造
にしてもよい。また、磁気シールドシートの隙間は、被
せ材と粉末状の磁性体を混入した接着剤や粘着テープと
の併用であってもよいし、第9図(C)、(6)に示す
ように重ねるシールド層の隙間部分がずれるようにシー
トの配置を変えれば、並べたシートの隙間部分を特に被
せ材や接着剤等で覆うようにしなくても性能の劣化を防
ぐことができる。先に述べたように表と裏の両面でシー
ルド層を構成して複層にしてもよいし、さらにそれぞれ
の面でもシールド層を重ねて複層にしてもよい。
上記のように磁気シールドパネルをユニット化すること
により、磁気シールドルームの施工性の向上を図ること
ができ、しかも、高透磁率のシートを下地板に接着して
構成するので、軽量化を図ることができる。また、螺子
等を用いず接着することにより性能の劣化を防ぐことが
でき、粉末状の磁性体を接着剤や粘着テープに混入させ
ると、被せ材もこれらで代用することができる。
なお、上記の実施例では、間柱1に捨て粱2を固定し、
その上にパーマロイの磁気シールドシート7や被せ材8
を接着したパネル5を取り付けたが、パネル5を用いず
磁気シールドシート7や被せ材8を直接捨て梁2に接着
してもよい。
特に接着剤の場合には、ペースト状であり、成形が簡単
にできること、僅かな隙間にも注入できること、混入粉
末のストレスによる劣化が少ないこと、被接着物のスト
レスによる劣化が少ないこと、養生が簡単であること等
の優れた効果がある。
しかも、変形が自由であるため、どのような形にも対応
でき、単に接着剤としてだけでなく、パテその他測定や
通気孔として使用していた孔が不要になった場合に埋め
込んで孔を補修するのに用いたり、コーナー等に生じた
隙間に注入して隙間を塞ぐのに用いることもできる。こ
のような粉末状の磁性体を混入した接着剤によれば混入
粉末のストレスや被接着物のストレスによる磁気シール
ド性能の劣化を少なくすることができる。磁気シールド
ルームでは、部分的に磁気シールド性能に欠陥があると
、その部分から磁気漏れが生じるが、粉末状の磁性体を
混入した接着剤によれば、このような欠陥部の補修、補
強に利用することもできる。
また、接着剤を用いると、現場での穴開けがなくなり、
穴開けの手間やパーマロイの劣化をなくすことができる
。しかも、現場で穴の位置がずれるということもなくな
り、また、平な木板にパーマロイのシートを接着しパネ
ル化することによって施工性を向上させることができる
。さらには、釘やビスの頭が表面にでないので、被せ材
も平坦なものを用いることができる。
上記のように下地パネルに複数枚のシートを張り合わせ
てシールド層を構成し、複層構造でパネル化すると、軽
量にして高い磁気シールド性能を確保することができる
。したがって、鋼板で構成した磁気シールドルームでは
重量があって設置できなかったような既存の建物の中に
も−単に設置することができる。しかも、螺子等を用い
ず接着によりパネル化するので、磁気シールドルームの
施工を省力化することができ、施工性、生産性の向上を
図ることができる。
第11図は出入口の開口部構造の1実施例を示す図、第
12図はローラ何校りハンドルの構成例を示す図、第1
3図はローラ係合部を示す図である。図中、51は壁、
52は扉、54と55はローラ何校りハンドル、56は
係合溝、57はローラ、58.58’、58’はガイド
レール、61〜64はシートを示す。
第11図において、壁51は、両面に磁気シールド材、
例えばパーマロイやアモルファス等の高透磁率の磁性材
料からなるシート61.62を取り付けたものであり、
その入口開口部の上から見た状態を示してし)る。そし
て、開口部側面には、ローラ何校りハンドル54.55
のローラ57が係合する係合溝56を有している。扉5
2は、壁51の入口開口部を塞ぐものであり、両面に磁
気シールド材のシー)63.64を取り付けると共に、
両側にローラ何校りハンドル54.55を取り付け、こ
のローラ何校りハンドル54.55を回動操作すること
によりローラ57を開口部側面の係合溝56に係合、離
脱させる。扉52の開閉では、ガイドレール58.58
’、58’をガイドとし、まず、ガイドレール58に沿
って壁51の開口部の側方から正面へ移動し、しかる後
ガイドレール58’、58’に沿って開口部を塞ぐよう
に扉52をガイドする。その状態でローラ何校りハンド
ル54.55を回動操作して、扉52を壁51の開口部
に抑圧固定する。
ローラ何校りハンドル54.55は、第12ffl(a
)に正面図、同図(b)に側面図を示すように把手と一
体となったアームの先端にローラ57を有し、このロー
ラ57を係合溝56に係合させる。その係合1の正面図
が第13図(a)であり、側面図が同図ら)である。係
合溝56は、ローラ57が下側から入ってくるので、同
EiU (a)に示すようにローラ57が入る下側をや
や広めにして傾斜を持たせることによって、同1m(b
)に示すようにローラ何校りハンドルをへ方向へ回動さ
せるにしたがってローラ57の係合度を強まり、開口部
を押圧するようになっている。
この場合、第11図に示すように壁51及び扉52の両
面にシート61〜64を取り付けると、壁51の内側の
シート61と扉52の内側のシート63により内側のシ
ールド層が構成され、同様に壁51の外側のシート62
と扉52の外側のシート64により外側のシールド層が
構成される。
つまり、2層のシールド層ができるため、高いシールド
性能を確保することができる。
第14図は出入口の開口部構造を側面から観た図であり
、65は吊り具、66は床を示す。図示のように扉52
を吊り具65で吊り天井側に設けたガイドレール58.
58’、58’でガイドして開閉を行うように構成し、
ローラ何校りハンドル54.54′を上下に取り付ける
と、両側の上下のそれぞれ2個所で扉52を開口部に押
圧するので、全周に平均した圧力をかけることができ、
扉52と開口部との密着度を上げ性能の劣化をより有効
に防止することができる。
上記のように磁気シールド材のシートで覆った扉をガイ
ドレールにより開口部の側方から正面へ移動し、しかる
後開口部を塞ぐようにガイドして押圧固定することによ
って、開口部と扉を圧接させてシールド層のシートを磁
気的に接続するので、簡単な構造でシールド性能の劣化
を防ぐことができ、迷路型にして磁気シールド空間を確
保するのに比べて経済的に磁気シールドルームを構成す
ることができる。また、抑圧固定する手段として、扉の
両側にローラ何校りハンドルを取り付けるので、密着度
を高めることができ、天井や床、壁及び扉の両側の各表
面を磁気シールド材のシートで構成し、開口部壁の内側
と扉の内側、及び開口部壁の外側と扉の外側のそれぞれ
のシートを圧接接続することにより、2層でシールドを
することができる。その結果、上記の実施例では、1枚
板の扉を用いたが、本発明では、蝶番を用いた従来のも
のより密着性が高くなり従来と同様の金庫扉形式のもの
を用いても全体としてシールド性能を上げることができ
る。また、内側と外側で2層のシールド層を形成するこ
とによりシールド性能をさらに高めることができる。ま
た、ガイドレールは、天井側に設けたが、扉の上方であ
れば壁側に設けてもよいし、扉の下方の壁側或いは天側
に設けてもよい。
第15図は換気やケーブル導入の開口部構造の1実施例
を示す図、第16図と第17図は本発明に係る磁気シー
ルドルームの開口部構造の他の実施例を示す図であり、
67は矩形パイプ、68は丸形パイプ、69は三角形パ
イプを示す。
第15図において、矩形パイプ67は、例えばパーマロ
イ等の強磁性材料を用いて成形されたものであり、本発
明は、これを開口部のサイズに合わせて複数本束ね、開
口部に取り付けるようにするものである。そのために、
まず、同図(a)に示すようにある長さで成形された矩
形パイプ67を同図(6)に示すように所定の長さに切
断する。そして、所定の長さに切断した複数の矩形パイ
プ67を同図(C)に示すように東ねて開口部の形状に
し、これを予め設けられた磁気シールドルームの開口部
に取り付ける。
上記のような磁気シールドルームの開口部構造とするこ
とによって、開口部の径が大きくてもパイプのサイズを
選ぶことによって磁気漏れを防ぐことができ、また、十
分な開口断面積を確保することができる。しかも、成形
されたパイプを束ねるので、溶接作業が不要になり、そ
れに伴って焼鈍の処理も不要になる。
第16図に示す例は、第15図に示す矩形パイプ67に
代えて丸形バイブロ8を用いたものであり、第17図に
示す例は三角形バイブロ9を用いたものである。このよ
うに種々の形状に成形されたパイプを束ねると、相互に
接触部で磁気的に接続され磁気回路を形成するので、外
部磁場を遮断することができる。
なお、上記の実施例では、矩形や丸形、三角形に成形さ
れたパイプを用いたが、多角形その他種々の形状で成形
されたパイプを用いてもよい。また、同一形状のパイプ
を東ねだが、丸形、三角形等異なる形状のパイプを混合
して束ねてもよい。
例えばケーブル導入用の開口部において、径の異なる幾
つかのケーブルを導入する場合には、導入するケーブル
の径に合わせた径のものを用い、さらに、他の形状のパ
イプも混合して、換気性能を持たせるようにしてもよい
上記のように強磁性材料を用いた成形パイプを所定の長
さに切断し、束ねて開口部を形成するので、加工工数が
低減でき、施工性の向上を図ることができる。また、複
数のパイプを束ねるので、パイプの断面形状を選択する
ことにより、種々の形状の開口部を作ることができる。
第18図と第19図は換気やケーブル導入の開口部構造
の他の実施例を示す図、第20図は開口部構造の断面図
であり、同図(a)は第18図に示す開口部構造を適用
した例を示す図、同図b)は第19図に示す開口部構造
を適用した例を示す図である。図中、71はスリーブ、
72−1〜72−3.73.73−1〜73−4は遮蔽
板、74は孔、75.77はスリーブ、76は磁気シー
ルドルーム遮蔽材、78はダクト、72.73は開口部
遮蔽板を示す。
第18図において、スリーブ71、遮蔽板72−1〜7
2−3は、例えばパーマロイ等の強磁性材料を用い、磁
気シールドルームの開口部に取り付けるものであり、遮
蔽板72−1〜72−3は、同図(b)に示すようにス
リーブ71の断面サイズより小さいサイズで切り出した
ものである。そして、図示のように遮蔽板72−1〜7
2−3の高さ寸法をスリーブ71の断面寸法より小さく
した場合には、上側と下側に交互に部分的な開口が形成
されるように遮蔽板72−1〜72−3をスリーブ71
の内側に取り付ける。したがって、このスリーブ71を
磁気シールドルームの開口部に取り付ければよい。
第19図に示す例は、予め同図(a)に示す遮蔽板73
に同図(b)に示すように部分的な開口として多数の孔
73を開けたもの(パンチングメタル)を複数枚用意す
る。この場合、遮蔽板73.73−1〜73−4にパー
マロイ等の強磁性材料を用いると、孔開は加工により機
械的、熱的ストレスが加わり、先に述べたように性能が
著しく劣化してしまうので、同時に焼鈍処理を行う。そ
して、同図(C)に示すように複数枚の孔開き遮蔽板7
3−1〜73−4をスリーブ75に所定の間隔で重ね孔
がずれるように配置し、このスリーブ75を磁気シール
ドルームの開口部に取り付ける。
このようにすると、現場での孔開は作業や焼鈍処理はf
要になり、スリーブ75に孔開き遮蔽板73−1〜73
−4を取り付けてユニット化し、これを現場に持ち込む
ようにすると、現場での施工性を上げることができる。
上記のような開口部構造の場合には、第20図に示すよ
うに磁気シールドルーム遮蔽材76とスリーブ77と開
口部遮蔽板72.73との間は、磁気抵抗が大きくなら
ないように接触させることによって外部磁場の遮蔽性能
を高める。開口部遮蔽板72の隙間による部分的な開口
を有する同図(a)に示す例では、開口部遮蔽板72を
所定の間隔でスリーブ77の上側と下側に交互に取り付
けることによって、また、開口部遮蔽板73の孔による
部分的な開口を有する同図ら)に示す例では、同じ孔の
位置で複数枚作製したものであれば、孔の位置が異なる
位置となる回転角だけ取り付け角を変えて取り付けるこ
とによって、開口部をずらすことができる。したがって
、同図Q))に示す例の場合、開口部遮蔽板73の孔の
位置が開口部遮蔽板73を例えば90°回転させると異
なる位置になる場合には、90°ずつ取り付け角を変え
ればよい。このようにすることによって外部磁場を遮蔽
しつつ、換気性能を確保することができる。
なお、上記の第18図に示す実施例では、遮蔽板におい
て縦、横のいずれかの寸法をスリーブの断面寸法より短
くしたが、縦、横それぞれの寸法ともスリーブの断面寸
法より短くしてもよい。この場合には、遮蔽板をスリー
ブの上下左右それぞれの隅に少なくても1枚ずつ計4枚
取り付けることが必要になるが、スリーブの断面寸法、
遮蔽板の縦、横寸法を厳密に合わせる必要がないので、
さらに施工性を上げることができる。また、第19図に
示す実施例では、円筒形のスリーブ、円板状の遮蔽板を
用いたが、第18図と同様に矩形状にしてもよい。この
場合には、さらに、第18図に示す取り付け隙間を部分
的な開口にする方式と第19図に示す遮蔽板に孔を開け
て部分的な開口にする方式とを併用してもよい。遮蔽板
に開ける孔は、円形でなく矩形や多角形その他種々の形
状の孔を採用してもよいことはいうまでもない。
上記のように開口部に取り付けるスリーブに複数の遮蔽
板を重ねて取り付け、それぞれの遮蔽板の部分的な開口
をずらすことによって開口部の遮蔽性能の劣化を防ぐの
で、組立が簡単になり、開口部を格子で構成する方法に
比べて施工性を上げることができる。
第21図は多重構造の磁気シールドルームの例を示す図
であり、81−1〜81−3はシールドルームユニッ)
、82−1〜82−3は出入口を示す。
1つの磁気シールドルームでは、天井や床、壁の各面、
換気やケーブル導入の開口部、出入口の開口部、それぞ
れで充分なシールド性能を確保しなければならない。そ
のため、特に出入口の開口部では、構造が複雑になり、
高い施工精度が要求され、重量が増える要因ともなって
しまう。そこテ、大きさの異なる複数のシールドルーム
ユニットによる多重構造の磁気シールドルームによりシ
ールド性能を高めるようにしたのが第21図に示す例で
ある。シールドルームユニッ)81−1〜81−3は、
大きさの異なるものであり、出入口82−1〜82−3
は、第11図〜第14図で説明したスライド方式のもの
を用い、扉の開閉スペースを少なくしたものである。
上記のように大きさの異なるシールドルームユニッ)8
1−1〜81−3により多重構造の磁気シールドルーム
を構成すると、それぞれのシールドルームユニッ)81
−1〜81−3である低度のシールド性能を持たせれば
、多重空間が存在することにより各シールドルームユニ
ット81−1〜81−3での磁気漏れの減衰効果ξ−高
めることができ、全体として充分に高いシールド性能を
確保することができる。したがって、磁気シールドルー
ムをシンプルにすることができ、コンパクト化、コスト
の低減を図ることができる。また、種々の大きさのシー
ルドルームユニットを揃えておくことにより、磁気シー
ルドルームの大きさや性能を自由に選ぶことができ、要
求に応じて組み合わせるシールドルームユニットの数を
調整することができる。
第22図は粘着テープを用いた磁気シールドルームの1
実施例を説明するための図、第23図は粘着テープを用
いた磁気シールドルームの他の実施例を説明するための
図である。図中、83と86はパーマロイシート、84
.87と88は粘着テープ、85はパネルを示す。
第22図において、パーマロイシート83は、磁気シー
ルド材であり、磁気シールド性能のない例えば木板等の
下地パネル85の表面を覆ってその面で磁気シールド性
能を確保するものである。
粘着テープ84は、高透磁率で低保磁力の磁性粉末を混
入したものであり、パネル85の表面に並べたパーマロ
イシート83の隙間を覆うようにするものである。なお
、粘着テープ84は、テープ強度を保つために、適宜例
えばナイロンやポリエステル等の非磁性材料で作ったメ
ツシュを入れてもよい。
上記のように磁気シールド材のパーマロイシート83を
並べた隙間を粘着テープ84で覆うと、各パーマロイシ
ート83の間の磁路は粘着テープ84で接続されるため
、パーマロイシート83の継ぎ目において磁気シールド
面からの磁気漏れを防ぐことができる。
また、第23図に示す例は、パーマロイシート86を被
せ材とし、このパーマロイシート86でパーマロイシー
ト83の隙間を覆い、パーマロイシート86とパーマロ
イシート83の間を両面の粘着テープ87.88で接着
するように構成したものである。このようにしても各パ
ーマロイシート83の間の磁路は、粘着テープ87.8
8とパーマロイシート86で接続される。
なお、下地板のパネルにパーマロイシートを取り付ける
のに両面粘着テープを用いてもよい。
上記のように非磁性体の下地パネルに磁気シールド性能
を有するシートを並べ、その隙間を磁気シールド性能を
備えた粘着テープで覆うようにすると、施工性の向上を
図ることができる。しかも、パーマロイ等の磁気シール
ド材に穴開は加工をしないので、磁気シールド性能の低
下を防ぐことができる。
本発明によれば、上記のように接着施工で磁気シールド
ルームを建設することができるが、接着施工が困難な場
合や接着施工より釘やビス止めによる施工の方が採用し
やすい場合があるときは、次のようにするとシールド性
能の劣化を防止することができる。
第24図は加工孔補強構造の1実施例を示す図であり、
91はパネル、92は磁気シールド材、931tl:”
ス、94は保護用ワッシャ、95はシールド補強用ワッ
シャ、96は取付孔、97はパテ、98は劣化部を示す
第24図において、パネル91は、例えば木製の下地板
であり、磁気シールド材92は、磁気シールドルームを
構成する例えばパーマロイ等の高透磁率材料である。保
護用ワッシャ94は、非磁性体の例えばステンレスを用
いたものであり、シールド補強用ワッシャ95は、予め
工場等で作製し焼鈍して所定のシールド性能を備えたも
のである。パテ97は、磁気シールド材92の余分な孔
を埋めるためのものであり、粉末状の磁性体を混入する
ことにより磁気シールド性能を持たせると、余分な孔を
埋めるだけでなく、その部分からの磁気漏れを防ぐこと
ができる。取付孔96は現場加工したものであり、劣化
部98は、先に述べたように加工によるストレスでシー
ルド性能の劣化が生じる領域である。ビス93は、例え
ば非磁性体の材料を用い、取付孔96を通してシールド
補強用ワッシャ95と保護用ワッシャ94をとも締めし
てパネル91に磁気シールド材92を取り付けるもので
ある。
上記の磁気シールドルームの加工i =q造によれば、
施工現場で、孔開は加工前の磁気シールド材92と共に
予め焼鈍処理をしたシールド補強用ワッシャ95と保護
用ワッシャ94を用意することにより、磁気シールド材
92に取付孔96の現場加工を行い、焼鈍処理を行うこ
となく磁気シールドルームの施工を行うことができる。
この施工では、まず、磁気シールド材92に取付孔96
の現場加工を行い、下地材のパネル91の表面に磁気シ
ールド材92を並べる。そして、各取付孔96にパテ9
7を埋め込み、その上にシールド補強用ワッシャ95と
保護用ワッシャ94を重ね、ビス93で取り付ければよ
い。
このような磁気シールドルームの加工孔補強構造を採用
することにより、磁気シールド材92の加工孔96及び
劣化部98をシールド補強用ワッシャ95で覆うので、
この部分で磁気シールド材92の性能劣化が生じても、
シールド補強用ワッシャ95でこれをカバーすることが
できる。そのため、施工現場で磁気シールド材92に孔
開は加工を行い、パネル91にビス93でシールド材9
2を取り付けても、所定のシールド性能を維持すること
ができる。また、取付孔96の隙間もパテ97で埋め込
むことにより、この部分からの磁気漏れを防ぐこともで
きる。
上記のように現場で孔開は加工しても性能を劣化させる
ことなく磁気シールドルームの施工が可能になるので、
状況に応じて孔開は加工して釘やビス止めによる取り付
け施工も採用することができ、施工効率の向上を図るこ
とができる。しかも、予め高透磁率材料を用いたシール
ド補強用ワッシャを作製し、焼鈍処理して現場に持ち込
むので、小さな部品の焼鈍処理で済むため、作業効率を
上げると共に、コストの低減をも図ることができる。
なお、一般に磁場源としては、電源やトランス、電力線
、送電線等の電力系統、モーター、エレベータ、電車等
電力駆動されるもの、大型車両、大型金属移動体等動く
もの、地磁気等があり、これらによって磁界が形成され
、或いは磁場の乱れが生じる。したがって、磁気シール
ドルーム内においても、例えば照明のために電力を供給
する場合には、それも磁場源となる。そこで、このよう
な磁場源を極力なくそうとする場合には、光源を磁気シ
ールドルームの外におき、光ファイバーケーブルを使っ
て磁気シールドルーム内に導くようにしてもよい。この
場合、磁気シールドルーム側の光ファイバーケーブル端
部には、光フアイバー表面にキズをつけて織った発光布
の面光源を使用することができる。このように本発明は
、種々の変形が可能であり、上記の実施例に限定される
ものではない。
〔発明の効果〕
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、強磁
性材料からなる磁気シールド材のシートを接着剤や粘着
テープで接着して磁気シールドパネルを構成するので、
孔開は加工がなくなり、さらには、磁気シールドパネル
をユニット化して空間を覆うようにするので、施工性の
向上を図ることができる。また、接着剤や粘着テープに
粉末状の強磁性材料を混入するので、接着剤や粘着テー
プで磁気シールド材のシートの継ぎ目を覆うだけでも継
ぎ目からの磁気漏れを防ぐことができる。
また、開口部においては、成形パイプやパンチングメタ
ル等による部分的な開口を組み合わせるので、簡単な構
成で磁気漏れを防ぐことができ、高いシールド性能を確
保することができる。出入口の開口部も、蝶番を用いず
にガイドレールでスライド移動させて開口部に扉を押圧
固定するので、扉の形状をシンプルにすることができ、
軽量化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る磁気シールドルームを構成するシ
ールドパネルの1実施例を示す図、第2図〜第4図は本
発明の磁気シールドルーム施工方法を説明するための図
であり、それぞれ(a)は上からの断面図、(b)は正
面図、第5図は磁気シールドパネルの継ぎ目の処理例を
示す図、第6図は磁気シールドパネルの他の実施例を示
す図、第7図は磁気シールドパネルの他の継ぎ目の処理
例を示す図、第8図と第9図は本発明の磁気シールドル
ームに用いられる磁気シールドパネルの池の実施例を説
明するための図、第10図は第9図に示す磁気シールド
パネルを用いた磁気シールドルームの施工方法の1実施
例を説明するための図、第11図は出入口の開口部構造
の1実施例を示す図、第12図はローラ何校りハンドル
の構成例を示す図、第13図はローラ係合部を示す図、
第14図は出入口の開口部構造を側面から観た図、第1
5図は換気やケーブル導入の開口部構造の1実施例を示
す図、第16図乃至第19図は換気やケーブル導入の開
口部構造の他の実施例を示す図、第20図は開口部構造
の断面図であり、同図(a)は第18図に示す開口部構
造を適用した例を示し、同図(b)は第19図に示す開
口部構造を適用した例を示す図、第21図は多重構造の
磁気シールドルームの例を示す図、第22図は粘着テー
プを用いた磁気シールドルームの1実施例を説明するた
めの図、第23図は粘着テープを用いた磁気シールドル
ームの他の実施例を説明するための図、第24図は磁気
シールドルームの加工孔補強構造の1実施例を示す図、
第25図はパーマロイを用いた従来の磁気シールドルー
ムの構成例を示す図、第26図は磁気シールドルームの
構成概要を示す図、第27図は磁気シールドルームの開
口部構造の従来例を説明するための図、第28図は磁気
シールドルームの入口開口部に用いられる従来の磁気シ
ールド扉の例を示す図である。 1・・・間柱、2−・・檜て粱、3・・・釘、4と6・
・・接着剤、5・・・パネル、7・・・磁気シールドシ
ート、8と9・・・被せ材。 出 願 人   清水建設株式会社 復代理人 弁理士 阿 部 龍 吉(外6名)第1図 第2図 (a) 第5図 第6図 (C) (d) (e) (f) 第9図 カ゛イル−ル 第11図 1FJ12図 第13図 第14図 第15図 第18図 (a) (1)) 第19図 第21図 (a) (b) 2−1 第22図 第23図 (a) 第24図 第25図 (a)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)強磁性材料からなる磁気シールド材を用いて天井
    や壁、床の面及び開口部の磁気シールドを行う磁気シー
    ルドルームであって、接着手段を用いて磁気シールド材
    のシートを接着し磁気シールドパネルを構成して空間を
    覆い、さらにシートの継ぎ目に磁気シールド材を被せて
    接着することによって磁気シールド空間を構成したこと
    を特徴とする磁気シールドルーム。
  2. (2)接着手段に粉末状の強磁性材料を混入したことを
    特徴とする請求項1記載の磁気シールドルーム。
  3. (3)接着手段は、シートの継ぎ目を被せる磁気シール
    ド材としても用いられることを特徴とする請求項2記載
    の磁気シールドルーム。
  4. (4)磁気シールド材のシートを非磁性材料の下地パネ
    ルに張り付け磁気シールドパネルをユニット化して空間
    を覆うようにしたことを特徴とする請求項1記載の磁気
    シールドルーム。
  5. (5)磁気シールド材のシートによるシールド層を複層
    にしたことを特徴とする請求項4記載の磁気シールドル
    ーム。
  6. (6)部分的な開口を構成する複数の部材を組み合わせ
    て換気やケーブル導入の開口部を構成したことを特徴と
    する請求項1記載の磁気シールドルーム。
  7. (7)磁気シールド材を張り付けた扉をガイドレールに
    より側方から移動して開口部を塞ぐようにガイドし押圧
    固定して開口部と扉の磁気シールド材を接続することに
    よって出入口の開口部を磁気シールドするように構成し
    たことを特徴とする請求項1記載の磁気シールドルーム
  8. (8)大きさの異なる複数の磁気シールドルームを多重
    に配置したことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか
    に記載の磁気シールドルーム。
  9. (9)照明光源を外に設け、光ファイバーケーブルで内
    部に導き光ファイバーの面光源により照明を行うように
    したことを特徴とする請求項1記載の磁気シールドルー
    ム。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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