JPH03232765A - 高耐食性アルミナカーボン質耐火物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、混銑車をはじめとした溶融金属炉の内張り材
として好適に用いられる耐火物に関する。

〔従来の技術〕

特開昭６１−２０５６６０号公報には、マグカーボン質
耐火物へ金属クロム及び非酸化性クロム化合物を添加す
ることによって、耐スラグ侵食性を向上させること、お
よび、黒鉛の酸化防止材としてＡＩ含有金属、たとえば
、Ａ　Ｉ　−Ｍｇ、　Ａ　Ｉ　−Ｍｇ　−Ｓｉ等を使用
すことが開示されている。

ところが、塩基度（Ｃａ　Ｏ／Ｓｉ　Ｏｓ）　が１．５
以下ではＡｌ２Ｏ３クリンカーのＭｇ○クリンカーに対
する優位性よりアルミナカーボン質耐大物の使用が好ま
しい。

このＡＩｔｏｓを主成分としたアルミナカーボン質耐大
物は、優れた耐スポール性、耐スラグ侵食性を有してお
り、混銑車等の内張り材として広く使用されている。

ところが、鉄鋼精錬に際しての混銑車における気酸処理
比率の上昇によって、かかる炭素含有耐火物の使用条件
を著しく苛酷なものとしている。

このような条件下においては、炭素含有耐火物の稼働表
面では、黒鉛の酸化によって脱炭層の形成速度が大きく
なる。その後、この脱炭層が高温活性なスラグアタック
を受けることによって、耐火物の損傷速度は著しく増大
する。

この対策として、通常耐火物中に金属、ＳｉＣ。

ガラス等の酸化防止材を添加して、黒鉛を酸化から保護
する方法がとられている。

しかし、上記溶融金属炉においては、炉内温度は１７０
０℃以上に達し、この高温下ではＳｉＣの酸化生成物で
ある５１０２及びガラスの弊害が強く、また、金属だけ
での酸化防止では脱炭層のスラグアタックによる溶流は
抑止し得ない。

さらに、高温活性スラグに対する耐食性を高めるために
、高純度電融ＡＬｏｓのタリン力−の使用による骨材の
強化を図っても充分な効果は得られていない。

〔発明が解決しようとする課題〕

本発明の目的は、このような高温度、酸化雰囲気条件下
におけるスラグアタックに対して、優れた耐食性を有す
る炭素含有アルミナ系耐火物を得ることにある。

〔課題を解決するための手段〕 本発明の高耐食性炭素含有耐火物は、黒鉛３〜３０重量
％と金属アルミニウム０．５〜１０重量％と金属クロム
及びクロムカーバイト等の非酸化性クロム化合物の中の
１種又は２種以上をＣｒ２０ａ換算で１〜１０重量％含
有し、残部がＡｌ２Ｏ３よりなる耐火材料に熱硬化性樹
脂を２〜１５重量％添加し、混練、成形後８００℃以下
で加熱処理することによって得られる。

〔作用〕

本発明は、アルミナカーボン質耐火物中の金属クロム、
あるいは上記クロム化合物は高温酸化雰囲気下でのスラ
グアタックによる。１２０３クリンカーのスラグへの溶
出防止剤として機能し、このアルミナカーボン質耐火物
の耐スラグ性の向上に寄与することに着目して完成した
ものである。

本発明の耐火物において含有する炭素源は各種の炭素が
使用できるが、耐スポール性、耐スラグ性の付与、スラ
グ浸潤防止のためには黒鉛が最も有効であり、黒鉛結晶
を有しない炭素はこれらの機能が充分とは言えない。こ
の黒鉛の添加量は３重量％未満では上記効果が小さく、
３０重量％を超えると耐酸化性が非常に低下することか
ら３〜３０重量％の範囲がよい。

また、金属クロム、あるいはクロム化合物は、操業中の
高温酸化雰囲気で酸化された後、Ｃｒ２ｂｓとして存在
することになる。その後、稼働表面とスラグとの反応層
中でアルミナと反応してＡｉ、０Ｃｒ２０３系の高融点
物を生成し、更にシリケートスラグ中のＣｒａｂｓが溶
出することによってもスラグの融点が上昇し、スラグ粘
性増大及びスラグとＡ１５Ｏ３クリンカーの接触角増大
により、Ａ　１　ｓ　Ｏクリンカーのスラグへの溶出を
抑えることが可能となる。

すなわち、本発明の耐火物は、Ｃｒ２０ａの存在により
高融点の反応層が耐火物内部を保護し、Ａｌ２Ｏ３タリ
ン力−の崩壊を抑制するというメカニズムによって耐ス
ラグ性向上を図ったものである。

前記、特開昭６１−２０５６６０号公報に記載のマグネ
シア−カーボン質耐大物へ金属クロム及び非酸化性クロ
ム化合物を添加するに際して使用されているＡ　Ｉ　−
Ｍｇ　、　Ａ　Ｉ　−Ｍｇ　−Ｓｉ等は、本発明が対象
とするアルミナカーボン質耐火物にそのまま適用するこ
とはできない。

すなわち、本発明の対象とするアルミナ系耐火物はマグ
ネシア系に比較して耐火性が低く、高温下での耐火性低
下は耐スラグ侵食性に敏感に反映し、上記Ｍｇ含有金属
はＡ　１２０３−Ｃｒａ　Ｏｓ系の融点低下、スピネル
形成によるＡｊ！２０３タリンカーの融点低下を引き起
こす。そのため、本発明では、黒鉛の酸化防止、中間温
度での強度付与のために金属アルミニウムを配合する。

その配合量が０．５重量％未満では耐火物中の黒鉛の耐
酸化性、耐火物の熱間強度が不足し、１０重量％を超え
ると耐スポール性が大きく低下するため、０．５〜１０
重量％の範囲がよい。

なお、ＡＩに対するＭｇ、　Ｓｉ等の含有は、先に述べ
たように、Ａ　１２０ｓ−Ｃｒ２Ｏｓ系の融点低下、ス
ピネル形成によるＡ　１２０　ｓクリンカーの融点低下
により、その使用は好ましくない。

Ｃｒ２Ｏ５形成物質の添加量は、金属クロムで０．７〜
６．８重量％、クロムカーバイトで０．７〜７．６重量
％、すなわち、Ｃｒ２Ｏ５換算で１〜１０重量％の範囲
がよい。また１０重量％を超えると成形性の低下により
耐火物の性能が低下するだけでなく、ＣｒｚＯｓの黒鉛
による還元が大きく、耐火物としての機能が低下する。

なお、クロムカーバイトは、Ｃｒａ　Ｃ２，Ｃｒｔ　Ｃ
ｓ　組成のものがあるが、これらを単独又は併用して使
用しても本発明の効果は充分に発揮できる。

熱硬化性の合成樹脂の使用量としては、骨材のかさ比重
にある程度依存するが、２〜１５重量％が適当である。

その使用量が２重量％未満であると、耐火物としての成
形が不可能となり、１５重量％を超えると成形困財にな
るばかりでなく、揮発成分が増加することにより、耐火
物の組織がラフとなり、かつ耐酸化性に劣り、脆弱化の
傾向も大きくなる。

本発明に使用する合成樹脂は熱硬化性を有する全てのも
のを指し、フェノール樹脂、フラン樹脂エポキシ樹脂、
けい素樹脂等が挙げられるが、船釣には価格が比較的低
廉であり、且つ炭化収率がよいという理由により、フェ
ノール系の合成樹脂が最も適当である。また、合成樹脂
の中には、無溶剤ンリコン・ワニス等のように触媒を作
用させることによって常温硬化するものもあるが、これ
らも本発明の範囲に含まれる。

〔実施例〕

第１表に示す組成物をバインダーとして樹脂を用い、混
練後２２０℃で１５時間熱処理を行い、試料Ｎｏ、　１
〜９に示す不焼成耐火物を作製した。Ｎα２〜７は実施
例を、他は参考例を示す。

酸化雰囲気での耐スラグ性を評価する回転式侵食炉に各
作製耐火物を内張すしたＣ／Ｓ＝１の条件にて、１６５
０℃（条件１）　、１８００℃（条件２）の２水準の温
度でテストを行った。その結果を同表の下欄に示す。

これにより、本発明の場合には、酸化雰囲気での耐スラ
グ侵食性が非常に向上しており、その効果は高温はど顕
著であることが判る。Ｎｏ、９．１０は先に述べた理由
により、溶損は大きい。

更に、第１表に示す試料Ｎα１と試料Ｎα６の耐火物を
Ａ社Ｂ製鉄所の混銑車天井に内張すした結果、試料Ｎα
６の約４０％耐用性の向上が認められた。

（以下、 この頁余白） 〔発明の効果〕 本発明の炭素含有耐火物によって、以下の効果を奏する
ことができる。

（１）高温活性スラグに対して安定な保護層を形成し、
ＡＪ２０．クリンカーの崩壊、及び黒鉛の酸化を抑制す
る。

（２）その効果は、酸化雰囲気下で高温はど顕著に表れ
、耐スラグ侵食性は２倍に向上する。

（３）従って、１７００℃以上の高温精錬炉材、高二次
燃焼炉材として有望な材質であり、二次燃焼比率の高い
混銑車等に好適に使用することができる。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １．黒鉛３〜３０重量％と金属アルミニウムを０．５〜
   １０重量％と金属クロム及びクロムカーバイト等の非酸
   化性クロム化合物の中の１種又は２種以上をＣｒ＿２Ｏ
   ＿３換算で１〜１０重量％含有し、残部がＡｌ＿２Ｏ＿
   ３よりなる耐火材料に熱硬化性樹脂を２〜１５重量％添
   加し、混練成形後８００℃以下で加熱処理した高耐食性
   アルミナカーボン質耐火物。