JPH0323164Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は、食器洗浄機に関する。

(ロ) 従来の技術 従来、洗浄室の底部に中空状のノズルアームを
回転枢支し、このノズルアーム内に洗浄水を送出
し、ノズルアーム上面の噴出口から食器類に洗浄
水を噴射するものに於いて、ノズルアームを、上
下２分割構造とし、ステンレス製の受皿状下部材
の上面開口を、前記噴出口を形成した樹脂製の上
部材にて覆つて構成したものが、実開昭60−
67763号公報（A47L 15／42）に示されている。

然しながら、斯かるものにあつては、洗浄水を
ノズルアーム内に送出した時に、ノズルアームの
上部材と下部材の合わせ目（接合部）から洗浄水
が漏出し易く、結果として噴出口からの噴射圧が
低下し洗浄効率を低下させていた。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点 本考案は、食器洗浄機に於いて、機器本体の小
型化を図ると共に、ノズルアームからの洗浄水の
噴射圧の低下を防止することで洗浄効率を高めん
とするものである。

(ニ) 問題点を解決するための手段 本考案は、食器類にノズルアームの噴出口から
洗浄水を噴射することにより洗浄を行なう食器洗
浄機であつて、前記ノズルアームを上部ノズルア
ームと下部ノズルアームの２分割構造とすると共
に、前記上部ノズルアームを合成樹脂、下部ノズ
ルアームを金属にて夫々形成し、更に、前記上部
ノズルアームと下部ノズルアームの一方の開口端
部に環状溝を形成し、該溝に他方の開口端部を挿
入した状態で、前記上下部ノズルアームを連結し
たものである。

(ホ) 作用 即ち、上部ノズルアームと下部ノズルアームの
接合部が、一方に形成した溝に他方の開口端部が
挿入されて隘路を形成し、この箇所から洗浄水が
漏出しにくい構造となつている。

(ヘ) 実施例 本考案の実施例を各図面に基づいて説明する。

第１図乃至第５図に於いて、１は食器洗浄機で
あり、２はその機枠、３は該機枠２に内設された
洗浄室、４は前記機枠２の前面側に枢支され、前
記洗浄室３前面の食器類の出入口５を開閉自在に
施蓋する蓋体、６は前記蓋体４を前記機枠２に施
蓋状態で係止するためのレバーであり、横方向に
回動操作することにより係止状態が解除され、蓋
体４が開放可能となる。７は食器収容カゴで、ロ
ーラ８…が付設され、前記洗浄室３内に設けられ
たガイドレール９，９上に載置されている。１０
は前記洗浄室３の底部中央に回転可能に支持され
た中空状のノズルアームであり、上面に所定の角
度を持つて噴出口１１…が開設されてある。１２
は前記洗浄室３内の洗浄水又はすすぎ水を前記ノ
ズルアーム１０内に導入するための循環水路、１
３は該水路１２中に介在されたフイルタ、１４は
該フイルタ１３の把手、１５は前記循環水路１２
中に配設されたインペラーであり、循環ポンプモ
ータ１６に連結され、このインペラー１５の回転
により洗浄水又はすすぎ水が前記ノズルアーム１
０内に導入され、更に前記噴出口から前記食器収
容カゴ７上の食器類Ａに噴射され、再び前記循環
水路１２内に吸込まれる。１７は前記洗浄室３の
底部に配設されたシーズヒータであり、前記洗浄
水やすすぎ水を温水化し且つ乾燥時には洗浄室３
内を昇温させ、以つて洗浄・乾燥促進を図るもの
である。

１８は前記洗浄室３の後面に上下方向に形成さ
れた送風ダクトであり、その送出口１９は前記洗
浄室３の背面３ａ下部に開口し、送入口２０上部
に配設されたフアン装置２１により前記洗浄室３
内に乾燥風が導入される。また、前記送風ダクト
１８の送出口１９近傍には、ジヨイント管２２が
外方に突出形成され、このジヨイント管２２に図
示しない給水源からの給水管２３が接続され、前
記送出口１９から給水動作も行なわれる。２４は
給水動作を制御する給水電磁弁である。２５は前
記洗浄室３内の湿気を乾燥風と共に後面上部から
排出するための排気ダクト、２６は前記機枠２の
後部隅角部に配設されたフイルタカバー、２７及
び２８は該フイルタカバー２６に形成された前記
フアン装置２１の吸気口及び前記排気ダクト２５
の排気口、２９は前記洗浄室３の下方に配設さ
れ、前記洗浄室３の図示しない排水口に接続され
た排水ポンプ、３０は該排水ポンプ２９により前
記洗浄室３内の洗浄液又はすすぎ液を機外に排出
するための排水管であり、前記洗浄室３の背面３
ａに沿つて逆Ｕ時形状に配設されている。前記排
水管３０には、前記排水ポンプ２９からこの排水
管３０の頂点に達するまでの途中に、分岐管３１
が形成され、該分岐管３１の終端３１ａは、前記
送風ダクト１８の前記ジヨイント管２２の上方に
突出形成された第２ジヨイント管３２に接続され
ている。３３…は前記機枠２の前面下部に配列さ
れた各種操作スイツチ及び電源スイツチ、３４は
これら各スイツチ３３…に接続された電装部品で
ある。

さて、前記ノズルアーム１０は、第６図及び第
７図に示す通り、上下２部品から構成されてい
る。この内、上部ノズルアーム１０ａは、合成樹
脂にて成形され、上面に前記噴出口１１…が穿設
され、裏面に等間隔にボス５５…が垂設されてあ
る。更に、前記上部ノズルアーム１０ａの開口端
部には断面コ字状の溝３６が開口端に沿つて環状
に形成され、且つ該溝３６の内方壁３６ａは外方
壁３６ｂよりも下方に突出されてある。一方、下
部ノズルアーム１０ｂは、ステンレスにて製作さ
れ、前記ボス３５…に対応する螺子穴（図示せ
ず）が穿設されている。尚、前記溝３６は、いづ
れか一方の壁が櫛歯状であつてもよい。

而して、前記上部ノズルアーム１０ａの溝３６
に前記下部ノズルアーム１０ｂの開口端部３７を
下方から挿入した状態で、前記ボス３５…に前記
螺子穴を合わせ、両者を螺子３８…にて固定す
る。尚、前記溝３６は前記下部ノズルアーム１０
ｂに設けてもよい。こうして、形成したノズルア
ーム１０の中心部には、枢支孔３９が開設されて
おり、この枢支孔３９にて、前記洗浄室３底部に
突出した前記循環水路１２の末端（送水路４０）
に枢支する。４１は前記送水路４０と前記ノズル
アーム１０とを連通する連通孔、４２は前記送水
路４０の端面を施蓋し且つノズルアーム１０の抜
け止めとしてのキヤツプである。

斯かる構成に基づいて動作を説明する。

洗浄又はすすぎ工程では、所定量の給水、及び
必要に応じて洗剤を投入した後、図示しないタイ
マー手段の設定により前記循環ポンプ１６に通電
する。これにより、前記洗浄室３内の洗浄水が前
記連通孔４１から前記ノズルアーム１０内に送出
され、ノズルアーム１０の上面噴出口１１…から
上方の被洗浄物へ向けて噴射され、被洗浄物の汚
れを洗い落とす。この時、前記ノズルアーム１０
は、その上下部ノズルアーム１０ａ，１０ｂの接
合部を一方の溝３６に他方の開口端部３７を挿入
し、隘路を構成しているので、この接合部から洗
浄水が漏出しにくく、従つて噴出口１１…からの
噴射圧は高いものである。

また、この洗浄（すすぎ）工程中、洗浄促進の
ために常時前記ヒータ１７に通電され、洗浄水が
温水化されているが、前記下部ノズルアーム１０
ｂをステンレス製としているため、このノズルア
ーム１０を前記ヒータ１７に極力近づけることが
でき、結果として機器本体の縦寸法を縮小でき
る。

前記噴出口１１…は、所定の角度を持つて設け
られているので、洗浄水が噴射される勢いで、前
記ノズルアーム１０は一方向に回転し、被洗浄物
に対し均一に洗浄水が噴射される。この洗浄水
は、洗浄室３底部に落下後、フイルタ１３により
残菜を取り除かれて再び循環水路１２内に吸込ま
れる。

洗浄（すすぎ）工程が終了すると、前記排水ポ
ンプ２９の駆動により前記排水管３０から洗浄水
が排出される。そして、最後には、前記フアン装
置２１の作動により、洗浄室３内に乾燥風が導入
され、被洗浄物が乾燥される。

(ト) 考案の効果 本考案の食器洗浄機は、上部ノズルアームと下
部ノズルアームの接合部からの洗浄水の漏れを防
止したので、噴出口からの洗浄水の噴射圧が高ま
り、洗浄効率が向上する。

また、下部ノズルアームを金属製にしたので、
ノズルアーム下方のヒータとの距離を縮めること
ができ、結果として機器本体の小型化を実現でき
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の乾燥機能付食器洗浄機の全体
斜視図、第２図は同蓋体開放せる斜視図、第３図
は同要部断面せる内部機構図、第４図は同背面か
ら見た内部機構図、第５図は同背面斜視図、第６
図はノズルアームの要部断面図、第７図は同平面
図である。 ３……洗浄室、１０……ノズルアーム、１０ａ
……上部ノズルアーム、１０ｂ……下部ノズルア
ーム、１１……噴出口、１６……循環ポンプ（ポ
ンプ装置）、１７……ヒータ、３６……溝、３７
……下部ノズルアームの開口端部、４０……送水
路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 洗浄室と、該洗浄室の底部に配設されたヒータ
   と、該ヒータの上方に配設され、上面に噴出口を
   有する中空状のノズルアームと、該ノズルアーム
   内へ洗浄水を送出するための送水路及びポンプ装
   置とを備え、食器類に前記ノズルアームの噴出口
   から洗浄水を噴射することにより洗浄を行なうも
   のであつて、前記ノズルアームを上記ノズルアー
   ムと下部ノズルアームの２分割構造とすると共
   に、前記上部ノズルアームを合成樹脂、下部ノズ
   ルアームを金属にて形成し、更に、前記上部ノズ
   ルアームと下部ノズルアームの一方の開口端部に
   環状溝を形成し、該溝に他方の開口端部を挿入し
   て前記上下部ノズルアームを連結したことを特徴
   とする食器洗浄機。