JPH03229092A - ホース接続構造及びホース継手 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ホース接続の構造及びその継手に係り、さら
に詳細には、ホースを環状溝付きのニップル外周に差し
込んで外側からスリーブによりかしめて、ニップル外周
に締め付ける方式のホース接続に関する。

〔従来の技術〕

従来のこの種のホース接続技術を第５図により説明する
。

第５図は、従来のホース継手を用いたホース接続構造の
縦断面図で、１０はニップル、１１はホースの口金とな
るスリーブ、１２はゴムホースである。

ニップル１０のうち、スリーブ１１内部に挿入された部
分１０′の外周には、複数の環状溝１０８〜１０ｄが間
隔をおいて配設してある。スリーブ１１は、ホース１２
の接続に際し予めニップル１０に装着してある。

ホース１２は、スリーブ１１とニップル１０の内外周間
に差し込まれた後、スリーブ１１を外側からかしめるこ
とで、ニップル１０の外周に締め付けられる。

このようなホース接続方式では、スリーブ１１のかしめ
により、ホース１２がニップル１０の環状溝１０ａ〜１
０ｄに食い込むことで、ホースの抜は止めを図ると共に
、ホース締め付けによるホース１２内面のニップル外表
面及び環状溝１０ａ〜１０ｄに対する面圧で、ホース・
ニップル間の流体漏れ（ホース内流体の圧力とホース外
気圧との差により生じる流体漏れ）を防いでいた。

なお、この種のホース接続に関する従来技術は、例えば
、特開昭６０−１０４８９３号、特開昭６２−１７４９
１号。

特開昭６３−１４５８９０号、実公昭５８−１５６３号
公報等に開示されたものがある。

〔発明が解決しようとする課題〕

ところで、ゴムホース等のフレキシブルホースには、ホ
ース自身からの流体の透過を極力削減するために、ホー
ス内面に特殊なコーティング層を施したものがある。こ
の種のコーティング層付きのフレキシブルホースは、例
えばカーエアコンシステムの冷媒配管等に使用され、冷
媒漏れの削減及び省冷媒化に貢献している。前記コーテ
ィング層は、例えば６ナイロンのような！密性に優れた
合成樹脂が使用される。

しかし、このようなコーティング層付きのホースを前述
の従来技術を用いて接続する場合には、次のような問題
があった。

すなわち、第５図に示す如く、従来のホース接続に用い
るニップル１０の環状溝１０ａ〜ｌｏｄの断面形状は、
外法がりの逆台形状かＵ字形状に形成されている。一方
、コーティング層は、微弾性系であったり、高温の環境
条件の下で使用されると熱老化により硬化する。そのた
め、ゴムホースをスリーブのかしめによりニップル外表
面や環状溝に押し付けても、これらのニップル外表面及
び溝部に及ぼすホースの面圧ひいてはホース内面のニッ
プル及び環状溝に対する密着力が低くなり、ホース・ニ
ップル間に流体漏れが生じ易い。

この問題を解消するため、従来はホースとニップル間に
シーリング剤を施す等なされているが、この方式ではシ
ーリング剤の塗布や乾燥等の作業工程を要し、作業性の
改善が望まれていた。

本発明は以上の点に鑑みてなされたもので、その目的と
するところは、特に内面にコーティング層を施したホー
スを接続する場合に、シーリング剤を使用することなく
ホース・ニップル間の流体漏れを防止できるホース接続
構造及びこれに用いるホース継手を提供することにある
。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は、上記目的を達成するために、次のような手段
を講じる。

第１の課題解決手段は、ホースの接続構造に関するもの
で５その内容とするところは、複数の環状溝を有するニ
ップル外周に弾性を有するホースの端部を差し込み、こ
のホース端部を外側からスリーブのかしめにより締め付
けつつ前記環状溝に食い込ませて、該ホースをニップル
に接続するホース接続方式において、 前記環状溝は、少なくとも一つが内爪がりとなる断面が
台形状の溝形として、この台形状の溝に食い込んだホー
スの内周を前記スリーブのかしめ反力により前記環状溝
のｆｌＩＮ、に圧接させてなる。

第２の課題解決手段は、上記第１の課題解決手段に用い
るホース継手に関し、その内容は、一端にニップル嵌合
用の孔部を有し他端が開口するかしめ用スリーブと、前
記スリーブ内部に前記孔部を通して挿入されるニップル
とを備え、このスリーブとニップルとの内外周間に、ホ
ース差し込み用の隙間が設けてあるホース接続具におい
て、 １１１記ニツプルの外周に複数の環状溝を形成し、これ
らの環状溝のうち前記ニップルのホース差し込み側先端
に最寄りの溝は、外広がりとなる断面が逆台形状の溝形
とし、残りの環状溝の少なくとも一つを内広がりの断面
が台形状の溝形としてなる。

〔作用〕

第１の課題解決手段によりば、スリーブをかしめること
で、ニップル外周に差し込まれたホース端部が弾性によ
り圧縮変形する。

この圧縮変形でホース内面の一部がニップル外周の環状
溝に食い込み、ホースのニップルへの固定を強化すると
共に、環状溝の一つを内広がりの断面台形状の溝形とす
ることで、内面にコーティング層を施したホースに適用
した場合でも、ニップル・ホース間の流体漏れを防止す
る。

すなわち、環状溝を内広がりの断面台形状とすることで
、スリーブのかしめ反力が環状溝の溝壁に作用し、しか
も、環状溝の溝入口が最も狭めらるために、かしめに対
するホースの弾性圧縮変形が溝入口の角部付近で大きく
なり、この角部付近の圧縮変形の反力が最も大きくなる
。その結果、ホース内面ニップルに対する面圧ひいては
密着力は、断面台形状の環状溝角部付近で増大する。

従って、ホース内面に微弾性系や熱老化し易いコーティ
ング層を施しても、前記溝角部付近においては充分なシ
ール作用が発揮され、ニップル・ホース間の流体漏れを
防止することができる。

第２の課題解決手段のホース継手によれば、予め一体的
に組立られたスリーブとニップルの内外周間にホースが
差し込まれる。

その後、スリーブを外側からかしめれば、環状溝の少な
くとも一つが内広がりの断面台形状としてあるため、前
述の第１の課題解決手段同様の作用がなされる。

また、ニップル外周の環状溝のうち、ニップルのホース
差し込み側先端（以下、ニップル先端と称する）に最寄
りの溝は、外広がりの断面が逆台形状としてある。

このようにすれば、ニップル先端に最寄りの溝は、溝入
口角部が鋭角にならない。ところで、スリーブかしめに
よりホースが圧縮変形すると、その軸方向の力はスリー
ブが開口している方に逃げて、最終的にはニップル先端
に最寄りの環状溝に集中する性質がある（詳細は実施例
の項で述べである）。しかし、ニップル先端に最寄りの
環状溝は、溝入口角部が前述のように鋭角になっていな
いので、ここに軸方向の変形力が作用しても、ホース内
面の損傷を防げる。

〔実施例〕

本発明の実施例を第１図ないし第４図により説明する。

先ず、第２図により実施例のホース継手構造を説明する
。

第２図は、ホース継手のスリーブをかしめる前の状態を
示し、１はアルミニウム、軽合金等のパイプ材を用いて
成形されたニップル、２はホースの口金となるスリーブ
で、上記ニップル同様の材料で成形される。

スリーブ２は、一端２ａが底付きとなって、その中央に
ニップル嵌合用の孔部２ｂが形成され、他端側は開口し
てある。

ニップル１の外径Ｑ１は、ホース３（第１図）の内径ｄ
より僅かに大きくしてある。ニップル１のうち符号１′
で示す部分が、スリーブ２の孔部２ｂを通してスリーブ
２内部に挿入され、このニップル挿入部１′の外表面に
、ニップル先端側から順に環状溝１ａ、ｌｂ、ｌｃ、ｌ
ｄ、ｌｅが適宜の間隔をおいて形成される。

これらの環状溝のうち、溝１ｅはスリーブ２の孔部２ｂ
内周と係合するもので、ホース差し込み前にスリーブ一
端２ａを予め局部的にかしめて、孔部２ｂ・溝１ｅの係
合箇所にてニップル１とスリーブ２とが結合される。ス
リーブ２とニツプル１との内外周間には、ホース差し込
み用の隙間５が確保される。

また、前記環状溝のうち、ニップル１の先端に最寄りの
溝１ａは、外広がりとなる断面が逆台形状の溝形に形成
され、残りの環状溝１ｂ、ｌｃ。

１ｄが内広がりとなる断面が台形状の溝形に形成される
。

断面台形状の溝１ｂ、ｌｃ、ｌｄの底幅は、溝深さの３
，５〜５倍、溝入口幅の１．５〜２倍にしてある。

溝１ｂ〜１ｄは、内広がりを呈することで、溝壁は内方
に９０″以下の角度で傾斜する。

断面台形状の溝１ｂ〜１ｄを形成する場合には、先ず切
削加工によりＵ字形溝を形成し、次に転造加工によりリ
ダクション効果を利用して、台形状の溝１ｂ〜１ｄを形
成し、同時に逆台形状の溝１ａ及びニップル先端のＲを
形成する。この転造加工の波状効果として、ニップル本
体部１′表面が滑らかになり、ゴムホースの挿入がスム
ーズに行い得ると共に、品質を良くすることができる。

また、第３図に示すように溝部１ｂ、ｌｃ、１ｄの溝入
口付近のニップル表面は、溝側に下る斜面１ｇが形成さ
れる。このような斜面１ｇをつけたのは、ホース３を挿
入する場合に、ホース３内面がこれらの環状溝の角部１
ｆに引掛るのを防止するためで、斜面１ｇの傾斜角度θ
は、２０度以上にすることが好ましい。

ホース３は、第１図に示すように内面に６ナイロン等の
気密性を有する合成樹脂のコーティング層６が形成され
る。

ホース３を接続する場合には、スリーブ２とニップル１
との内外周間の隙間５にホース３の端部をその先端がス
リーブ一端２ａに当たるまで差し込み、その後、第１図
に示すようにスリーブ２をかしめ治具を用いて２ｃ、２
ｄの箇所にて、外側からかしめる。このかしめにより、
ホース３のニップル差し込み部分が波状に圧縮変形され
、ニップル１．スリーブ２及びホース３が一体化される
。

スリーブ２のかしめにより、ホース３は波状に圧縮変形
しつつニップル１に締め付けられる。

そして、環状溝１８〜１ｄには、ホースのゴムと特殊コ
ーティング層６が食い込み、ホースの抜は止めが図られ
る。また断面台形状の環状溝１ｂ〜１ｄには、その溝壁
が内広がりに傾斜するので、第４図に示すようにかしめ
力Ｆに対する反力Ｆ′が溝壁に向かって作用し、しかも
、環状溝１ｂ〜１ｄは、溝入口が最も狭くなっているの
で、かしめに対するゴムの圧縮変形が溝入口の角部１ｆ
付近で大きくなり、この角部付近１ｆの圧縮変形の反力
も増加する。その結果、ホース内面のうち溝入口角部ｌ
ｆ付近の面圧ひいては密着力が増大する。

従って、ホース内面にコーティング層６を施し、これが
微弾性系であったり、或いは熱老化により硬化しても、
環状溝１ｂ〜１ｄの溝入口角部１ｆ付近では、ホース内
面が気密性を充分に確保することができる。

そのため、ホースの固定状態の安定を向上させると共に
、使用時の繰返し加わるホース内圧の影響を１ｆの部分
で止め、ニップル・ホース間の流体漏れを防止すること
ができる。

さらに、本実施例では、ニップル１に設けた環状溝のう
ちニップル先端に最寄りの溝１ａについては、外広がり
の断面逆台形状としているので、次のような効果を奏し
得る。

すなわち、ゴムホース１をスリーブ２のかしめにより圧
縮変形させた場合、スリーブ２の一端２ａは塞がれてい
るので、ホース１の変形による軸方向の力はスリーブ開
口側（図面の右方向）に作用し、最終的に溝１ａに軸方
向の力が集中する。

従って、仮にこのニップル先端に最寄りの溝１ａを他の
溝１ｂ〜１ｄ同様に内広がりの台形状にすると、溝入口
の角部が鋭角となって、ホース内面のコーティング層６
が損傷するおそれがある。

これに対し、本実施例のように溝１８については、外広
がりの逆台形状にすれば、鋭角な角部が存在しないので
、この溝１ａにゴムホースの変形に伴う軸方向の荷重が
集中的に加わっても、コーティングＷ４６の損傷を防ぐ
ことができ、ホース接続の信頼性を保つことができる。

なお、溝１ｂ〜１ｄについては、溝入［１角部１ｆを鋭
角にしても、ここにはホース全体の軸方向の荷重が集中
しないのでコーティング層６の損傷を防げる。

また本実施例によれば、ニップル１のホース差し込み部
１′の外表面のうち、断面台形状の環状溝１ｂ〜１ｄ付
近に斜面１ｇを設けることで、ホース差し込み時にホー
ス先端内面が環状溝角部１ｆに引掛ることなく、ホース
の損傷を防止することができる。

〔発明の効果〕

以上のように本発明によれば、第１の課題解決手段では
、ニップル外表面に設けた環状溝のうち少なくとも一つ
を、内法がりの断面が台形状とすることで、ホース内面
に特殊コーティング層を施しても、シーリング剤を用い
ることなくホース・二ンプル間の気密性を向上させて流
体漏れを確実に防止でき、ホース接続作業性の向−１−
と流体漏れの双方の要求を満足させることができる。

また、第２の課題解決手段によれば、第１の課題解決手
段の効果に加えて、ニップル先端に最寄りの環状溝につ
いては、外法がりの断面逆台形状とすることで、ホース
内面の損傷を確実に防止でき、ホース接続の信頼性を高
めることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の一実施例を示す縦断面図、第２図は
、上記実施例に用いるホース継手のホース接続前の状態
を示す縦断面図、第３図は、第２図の一部を拡大して示
す断面図、第４図は、第１図の一部を拡大して示す断面
図、第５図は、従来のホース接続構造を示す縦断面図で
ある。 １・・ニップル、２・スリーブ、２ａ・・・スリーブ一
端、２ｂ・ニップル嵌合孔、３　ホース、１ａ　・ニッ
プル先端に最寄りの環状溝（断面逆台形状溝）、１ｂ〜
１ｄ・・環状溝（断面台形状溝）、１ｆ・・・溝入口角
部、５・・ホース差し込み用隙間、６・・コーティング
層・ （他１−名）シふ：２り 第 図 １　ニップル、２　スリーブ、２；１−・スリツ一端、
２ｂ　ニップル嵌合孔、３　ボースｌ　ａ　ニアプル先
端に最寄りの環状溝（断面逆台形状溝）、ｉｂ〜１ｄ　
環状溝（断面台形状溝）、６・　コーティング層。 第２図 ５・・ホ ノ差し込み用隙間 第 図 第 図 １ｂ（ＩＣ，ｌｄ）

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、複数の環状溝を有するニップル外周に弾性を有する
   ホースの端部を差し込み、このホース端部を外側からス
   リーブのかしめにより締め付けつつ前記環状溝に食い込
   ませて、該ホースをニップルに接続するホース接続方式
   において、前記環状溝は、少なくとも一つが内広がりと
   なる断面が台形状の溝形として、この台形状の溝に食い
   込んだホースの内周を前記スリーブのかしめ反力により
   前記環状溝の溝壁に圧接させてなることを特徴とするホ
   ース接続構造。 ２、第１請求項において、前記ホースは、ゴムホースで
   内周に合成樹脂のコーティング層が形成してあるホース
   接続構造。 ３、第１請求項又は第２請求項において、前記環状溝の
   うち前記ニップルのホース差し込み側先端に最寄りの溝
   は、外広がりとなる断面が逆台形状の溝形とし、残りの
   環状溝の少なくとも一つを内広がりの断面が台形状の溝
   形としてなるホース接続構造。 ４、一端にニップル嵌合用の孔部を有し他端が開口する
   かしめ用スリーブと、前記スリーブ内部に前記孔部を通
   して挿入されるニップルとを備え、このスリーブとニッ
   プルとの内外周間に、ホース差し込み用の隙間が設けて
   あるホース継手において、 前記ニップルの外周に複数の環状溝を形成し、これらの
   環状溝のうち前記ニップルのホース差し込み側先端に最
   寄りの溝は、外広がりとなる断面が逆台形状の溝形とし
   、残りの環状溝の少なくとも一つを内広がりの断面が台
   形状の溝形としてなることを特徴とするホース継手。