JPH0322404A - 軟磁性薄膜 - Google Patents

軟磁性薄膜

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JPH0322404A
JPH0322404A JP15654589A JP15654589A JPH0322404A JP H0322404 A JPH0322404 A JP H0322404A JP 15654589 A JP15654589 A JP 15654589A JP 15654589 A JP15654589 A JP 15654589A JP H0322404 A JPH0322404 A JP H0322404A
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JP
Japan
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iron
layer
thickness
carbonitride
iron carbide
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JP15654589A
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English (en)
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Toru Hori
徹 堀
Masaki Aoki
正樹 青木
Kenichi Fujii
謙一 藤井
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y25/00Nanomagnetism, e.g. magnetoimpedance, anisotropic magnetoresistance, giant magnetoresistance or tunneling magnetoresistance
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F10/00Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure
    • H01F10/32Spin-exchange-coupled multilayers, e.g. nanostructured superlattices

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Nanotechnology (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)
  • Magnetic Heads (AREA)
  • Thin Magnetic Films (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、磁気ヘッドや磁気抵抗素子等に用いられる軟
磁性薄膜、特に高保持力の高密度磁気記録用の媒体に対
して優れた記録再生特性を有する軟磁性薄膜、およびそ
の製造方法、およびこれを用いた磁気ヘッドに関するも
のである。
従来の技術 従来磁気ヘッドの材料としては、金属酸化物のへエライ
トが広く使われてきた。近年はそれよりも飽和磁束密度
の高いパーマロイ(ニッケルー鉄系合金)やセンダスト
(鉄−アルξニウムーシリコン系合金)も使われている
さらに最近では、飽和磁束密度が1.0〜1.4テスラ
のアモルファス材料(コハルトージルコニウム系非品質
合金)が開発され、8ミリVTRなどのメタルテープ対
応ヘッド用に使われ始めている。
記録密度向上の要求に答えて、このような飽和磁束密度
の高い磁性材料が次々に登場してきたが、媒体の方の進
歩も目覚ましく、メタルテープの出現によって従来の酸
化テープの保持力600〜7000eに対して1500
〜2000i11eの保磁力を持つ媒体が得られるよう
になった。
次世代の大容量磁気記録媒体ではさらに大きな保持力を
持つ媒体も開発中であり、このような高保持力の磁気記
録媒体に十分記録させるためには、1.5テスラ以上の
飽和磁束密度を有する磁気へッドコア用磁性材料が必要
であるといわれている〔例えば『日立1第49巻第6号
8〜9ページ〕。
飽和磁束密度の高い物質としては、2.2テスラという
純鉄がある。ところが純鉄は透磁率が低いため、そのま
までは磁気ヘッド材料として使えない。そこで炭化鉄系
多層膜が研究され、高い飽和磁束密度と透磁率を兼ね備
えた軟磁性薄膜が報告されている〔例えばIrJour
nal of AppliedPhysics,I V
ol.63,  No. 8 ,  April,  
1988+  pp.3203〜3205;『日本応用
磁気学会I Vol.12, No.3.1988, 
pp.460〜464〕。しかし耐触性などの点で問題
があり、実用化されるまでには至っていない。
また一方では高い耐触性を持つ高飽和磁束密度の窒化鉄
薄膜の研究が報告されている〔例えば『日本応用磁気学
会第l1回学術講演概要集A 3pB−13,1987
)。しかし上記薄膜は高い透磁率は持っていない。
発明が解決しようとする課題 上記のように飽和磁束密度が1.5テスラ以上の磁性材
料では、これまで高い耐久性と透磁率を兼ね備えたもの
が得られないという課題があった。
本発明は上記課題に鑑み、高い耐久性と透磁率を兼ね備
えた、飽和磁束密度の高い軟磁性薄膜、およびその製造
方法、およびこれを用いた磁気ヘッドを提供するもので
ある。
課題を解決するための手段 上記課題を解決するために本発明の軟磁性薄膜は、炭化
鉄の層と炭窒化鉄の層とを交互に積層するか、もしくは
炭化鉄の層と炭窒化鉄の層と非磁性体の層とを交互に積
層するという構或を備えたものである。
作用 本発明は、上記した構或によって炭化鉄の層の高透磁率
と炭窒化鉄の層の高耐久性とが互いに補い合って、1.
5テスラ以上の飽和磁束密度と高い透磁率と耐久性とを
兼ね備えた軟磁性薄膜を提供することとなる。
実施例 以下本発明の一実施例の軟磁性薄膜について、図面を参
照しながら説明する。
第1図は本発明の第1および第2の実施例の軟磁性薄膜
における炭化鉄と炭窒化鉄との層状構造を示した断面図
である。第1図において、11は炭化鉄、12は炭窒化
鉄である。
上記のような構造を有した軟磁性薄膜について、以下第
20図を用いて本実施例の製造方法を説明する。
第20図はプレーナ型高周波スパッタ装置の概略を示し
た図であって、反応室41内は排気系42によって排気
し、ガスボンへ43および44からガスを導入している
状態で反応室41内を1.0〜IOXIO−’Torr
程度に保つ。アルゴンボンベ43から反応室41に導入
されたアルゴンガスは、高周波電源45によって電極4
6間に供給されるラジオ波のエネルギーによってプラズ
マ化され、炭化鉄合金ターゲット47をスパッタリング
する。スパッタリングされた炭化鉄はセラ稟ツタなどの
材質からなる基板48に達して炭化鉄薄膜となる。上記
の過程で、窒素ボンベ44から特性量の窒素ガスを反応
室41に導入すると、基板48に生成される磁性膜は炭
窒化鉄となる。このとき窒素ボンベ44から反応室4l
に窒素を導入する時間と回数を制御することにより、夕
一ゲット47を取り替えることなしに、任意の膜厚の炭
化鉄と炭窒化鉄の多層膜を或膜することができる。
上記のような製造方法によって戒膜された軟磁性薄膜に
ついて、以下第1表および第3図から第18図を用いて
その特徴を説明する。なお本実施例に於いては、鉄と炭
素の比は炭化鉄の層と炭窒化鉄の層において、ほぼ同じ
値を示し、また各層の膜厚によらず全膜厚が2μm程度
になるように層数を調節してある。さらに各磁性層は生
膜後320゜Cで1時間アニールしてある。
まず第1表は、炭化鉄層の膜厚が25nm、炭窒化鉄層
の膜厚が20nm、炭化鉄層の炭素濃度がモル百分率で
17%、炭窒化鉄層の窒素濃度がモル百分率で4%の本
実施例の軟磁性薄膜と、炭素濃度がモル百分率で17%
、窒素濃度がモル百分率で5.5%の窒化鉄の単層膜、
および炭素濃度がモル百分率でそれぞれ17%(炭化鉄
l)と24%(炭化鉄2)の炭化鉄単層膜との特性を比
較した表である。
第1表において、比透磁率は20MHzにおける値であ
り、耐候性は3%塩水噴霧中に200時間放置した後の
薄膜の飽和磁束密度と放置前の飽和磁束密度との比で表
してある。
以下余白 第1表から明らかなように本実施例では、単層膜では得
ることのできない、高い飽和磁束密度と透磁率と耐久性
とを兼ね備えた軟磁性薄膜を実現することができる。
第3図.第4図および第5図はそれぞれ、炭窒化鉄屑の
厚さを25nmに固定して炭化鉄層の膜厚を0.6 n
m〜3000nmまで変化させた場合の飽和磁束密度、
保磁力および20MHzでの比透磁率の変化を示したグ
ラフである。このとき炭化鉄屑中の炭素濃度はモル百分
率で17%、炭窒化鉄屑中の炭素濃度はモル百分率で1
6%、窒素濃度はモル百分率で5.5%である。
第3図,第4図および第5図から明らかなように、炭素
濃度がモル百分率で17%の炭化鉄屑と、炭素濃度がモ
ル百分率で16%、窒素濃度がモル百分率で5.5%、
膜厚が25nlI1の炭窒化鉄屑とを積層した場合、炭
化鉄層の膜厚が0 . 6nmより大きく、1000n
mより小さい時に良好な軟磁気特性を備えた磁性薄膜を
実現することができる。
第6図,第7図および第8図はそれぞれ、炭化鉄層の厚
さを20nmに固定して炭窒化鉄層の膜厚を0.5 n
m〜3500nmまで変化させた場合の飽和磁束密度、
保磁力および20MHzでの比透磁率の変化を示したグ
ラフである。このとき炭窒化鉄屑中の炭素濃度はモル百
分率で16%、窒素濃度はモル百分率で5.5%で、炭
化鉄屑中の炭素濃度はモル百分率で17%である。
第6図.第7図および第8図から明らかなように、膜厚
が20nmで炭素濃度がモル百分率で17%の炭化鉄屑
と、炭素濃度がモル百分率で16%、窒素濃度がモル百
分率で5.5%の炭窒化鉄の層とを積層した場合、窒化
鉄層の膜厚が0.6nmより大きく、300 nmより
小さい時に良好な軟磁気特性を備えた磁性薄膜を実現す
ることができる。
第9図,第10図および第11図はそれぞれ、炭化鉄層
の厚さを25nm、炭窒化鉄屑の厚さを20nmに固定
して、炭化鉄屑の炭素濃度をモル百分率で1.0%〜3
8%まで変化させた場合の飽和磁束密度、保磁力および
20MHzでの比透磁率の変化を示したグラフである。
このとき炭窒化鉄層中の炭素濃度はモル百分率で16%
、窒素濃度はモル百分率で5.5%である。
第9図,第10図および第11図から明らかなように、
膜厚が25nmの炭化鉄層と、膜厚が20nmで炭素濃
度がモル百分率で16%、窒素濃度がモル百分率で5.
5%の炭窒化鉄の層とを積層した場合、炭化鉄屑中の炭
素濃度が3.0〜35%の時に良好な軟磁気特性を備え
た磁性薄膜を実現することができる。
第12図.第13図および第14図はそれぞれ、炭化鉄
層の厚さを25nm、炭窒化鉄層の厚さを20nmに、
q 10 炭窒化鉄層中の炭素と鉄とのモル比をほぼ17対83に
固定して、炭窒化鉄層の炭素濃度をモル百分率で0.2
%〜26%まで変化させた場合の飽和磁束密度、保磁力
および20MHzでの比透磁率の変化を示したグラフで
ある。このとき炭化鉄層中の炭素濃度はモル百分率で1
7%である。
第12図.第13図および第14図から明らかなように
、膜厚が25nmので炭素濃度がモル百分率で17%の
炭化鉄層と、膜厚が20nmで層中の炭素と鉄とのモル
比がほぼ17対83に固定された炭窒化鉄の層とを積層
した場合、炭窒化鉄層中の窒素濃度が0.2〜15%の
時に良好な軟磁気特性を備えた磁性薄膜を実現すること
ができる。
第15図は、炭化鉄層の厚さを25n+nに固定して、
炭窒化鉄層の膜厚を0.6nm〜3000nmまで変化
させたそれぞれの薄膜を、3%塩水噴霧中に200時間
放置して、放置前の各薄膜の飽和磁束密度と放置後のそ
れぞれの飽和磁束密度との比を表したグラフである。
このとき炭化鉄層中の炭素濃度はモル百分率で17%、
炭窒化鉄層中の炭素濃度はモル百分率で16%、窒素濃
度はモル百分率で5.5%である。
第l5図から明らかなように、モル百分率で17%の炭
素濃度の炭化鉄層と、膜厚が20nm、炭素濃度がモル
百分率で16%、窒素濃度がモル百分率で5.5%の炭
窒化鉄層とを積層した場合、炭化鉄層の膜厚がlnm以
上3000nm以下の場合に良好な耐候性を備えた磁性
薄膜を実現することができる。
第16図は、炭化鉄層の厚さを25nmに固定して炭窒
化鉄層の膜厚を0.5nm〜3500nmまで変化させ
たそれぞれの薄膜を、3%塩水噴霧中に200時間放置
して、放置前の各薄膜の飽和磁束密度と放置後のそれぞ
れの飽和磁束密度との比を表したグラフである。
このとき炭窒化鉄屑中の炭素濃度はモル百分率で16%
、窒素濃度はモル百分率で5.5%、炭化鉄屑中の炭素
濃度はモル百分率で17%である。
第16図から明らかなように、膜厚が25nmでモル百
分率で17%の炭素濃度の炭化鉄層と、炭素濃度がモル
百分率で16%、窒素濃度がモル百分率で11 12 5.5%の炭窒化鉄屑とを積層した場合、炭窒化鉄屑の
膜厚が0.5nm以上の場合に良好な耐候性を備えた磁
性薄膜を実現することができる。
第I7図は、炭化鉄層の厚さを25nm、炭窒化鉄層の
厚さを20nwlに固定して、炭化鉄層の炭素濃度をモ
ル百分率で1.0%〜38%まで変化させたそれぞれの
薄膜を、3%塩水噴霧中に200時間放置して、放置前
の各薄膜の飽和磁束密度と放置後のそれぞれの飽和磁束
密度との比を表したグラフである。
このとき炭窒化鉄層中の炭素濃度はモル百分率で16%
、窒素濃度はモル百分率で5.5%である。
第17図から明らかなように、膜厚が25nmで炭化鉄
層と、膜厚が20nmで炭素濃度がモル百分率でl6%
、窒素濃度がモル百分率で5.5%の炭窒化鉄の層を積
層した場合、炭化鉄層の炭素濃度がモル百分率で3%以
上の場合に良好な耐候性を備えた磁性薄膜を実現するこ
とができる。
第18図は、炭化鉄層の厚さを25nm、炭窒化鉄層の
厚さを20nmに、炭窒化鉄層中の炭素と鉄とのモル比
をほぼ17対83に固定して、炭窒化鉄層の炭素濃度を
モル百分率で0.2%〜26%まで変化させたそれぞれ
の薄膜を、3%塩水噴霧中に200時間放置して、放置
前の各薄膜の飽和磁束密度と放置後のそれぞれの飽和磁
束密度との比を表したグラフである。
このとき炭化鉄屑中の炭素濃度はモル百分率でI7%で
ある。
第18図から明らかなように、膜厚が25nmで炭素濃
度がモル百分率で17%の炭化鉄層と、膜厚が20nm
で層中の炭素と鉄とのモル比がほぼ17対83に固定さ
れた炭窒化鉄の層とを積層した場合、炭窒化鉄層中の窒
素濃度が3%と28%以外の場合に良好な耐候性を備え
た磁性薄膜を実現することができる。
以上の結果から、C濃度がモル百分率で3〜35%の炭
化鉄の層と、N濃度がモル百分率で0.2〜15%の炭
窒化鉄の層とが交互に配置され、かつ炭化鉄の単層の厚
さを0.5〜1000nm、炭窒化鉄の単層の厚さを0
.5〜300nmに設定することにより、高い耐久性と
透磁率を兼ね備えた、飽和磁束密度13 14 の高い軟磁性薄膜を提供することができる。
以下本発明の第2の実施例の磁気ヘッドについて、図面
を参照しながら説明する。
第19図は、本発明の第2の実施例の磁気ヘッドの一部
の断面図である。第19図において31は表面を充分に
研磨・洗浄したセラミック基板である。
32は本発明の軟磁性薄膜で、膜厚が25nmで炭素濃
度がモル百分率で17%の炭化鉄層と、膜厚が20nm
で炭素濃度がモル百分率で16%、窒素濃度がモル百分
率で5.5%の炭窒化鉄の層とを積層したもので、積層
数は炭化鉄屑が50層、炭窒化鉄層が51層である。
なお軟磁性薄膜32はセラミック基板3l上全面にスパ
ッタリング方によって形威された後、イオンミリング法
あるいはウエットエッチング法などにより所定の磁気コ
ア形状にパターニングする。33・34・35はそれぞ
れSiOzなどのギャップ材・有機絶縁層、導体コイル
であり、順次スパッタリング法などの威膜法により全面
に堆積された後、イオンミリング法あるいはウエットエ
ッチング法15 などにより所定の形状にバターニングしたものである。
36は31と同じ軟磁性薄膜を同じ層数だけ形威したも
のである。37は保護膜でA1203などの絶縁層を全
面に堆積させたものである。
以上のように構威された第19図に示す堆積物を所定の
形状に切り出し、ヘッド先端側39を研磨して磁気ギャ
ップ38を形威して、一つの薄膜磁気ヘッドとする。
上記磁気ヘッドの磁気特性を、同一条件で別の基板上に
形威した薄膜によって測定した結果、飽和磁束密度は1
.88テスラ、磁化困難方向の保持力は0.170e、
20MHzにおける比透磁率は3800と優れた特性を
示すことが確認された。
また上記ヘッドの電磁変換特性を従来のコバルト系非品
質合金薄膜ヘッドとを比較すると、再生出力が約25%
向上することを確認した。また摂氏60’C、相対湿度
90%の恒温恒湿槽中で、従来のコバルト系非晶質合金
薄膜を用いたヘッドの再生出力が30%ダウンするまで
放置したところ、本実施例の磁気ヘッドの再生出力には
ほとんど変化がみ16 られなかった。
以上のように本実施例によれば、本発明の軟磁性薄膜を
透磁層に使用することにより、飽和磁束密度が1.88
テスラと高く、かつ高い透磁率と耐触性とを兼ね備えた
磁気ヘッドを提供することができる。
以下本発明の第3の実施例の軟磁性薄膜について、図面
を参照しながら説明する。
第2図は本発明の第3の実施例の軟磁性薄膜における炭
化鉄と炭窒化鉄と酸化珪素などの非磁性体の層との層状
構造を示した断面図である。第2図において、21は炭
化鉄、22は炭窒化鉄、23は酸化珪素などの非磁性体
である。
本実施例においては、膜厚が25nmで炭素濃度がモル
百分率で17%の炭化鉄層と、膜厚が16nmで炭素濃
度がモル百分率で16%、窒素濃度がモル百分率で5.
5%の炭窒化鉄の層と、膜厚が4nmの酸化珪素の層と
をそれぞれ50層ずつ積層したもので、第2の実施例と
全く同様の薄膜磁気ヘッドを形威し、電磁変換特性を第
2の実施例の薄膜ヘッドをと比較すると、高周波領域で
再生出力がさらに20%向上することを確認した。
また摂氏60゜C、相対湿度90%の恒温恒湿槽中で、
従来のコバルト系非晶質合金薄膜を用いたヘッドの再生
出力が30%ダウンするまで放置したところ、本実施例
の磁気ヘッドも、第2の実施例のヘッドと同様に再生出
力にはほとんど変化がみられなかった。
なお本発明の実施例において、製造方法は本発明の製造
方法のみを挙げたが、製造方法はスパッタ法に限らずプ
ラズマCVD法や、ECRCVD法等でもよい。
また本発明の実施例に於いては、鉄と炭素の比は炭素鉄
の層と炭窒化鉄の層において、ほぼ同じ値を示している
が、必ずしも炭化鉄の層と炭窒化鉄の層において一致し
ている必要はない。
また本発明の実施例に於いては、各層の膜厚によらず全
膜厚が2μm程度になるように層数を調節してあるが、
ヘッドに組み込める厚さであればよい。
17 18 さらに本発明の実施例に於いては、各磁性層は生膜後3
20゜Cで1時間アニールしてあるが、250゜C〜5
50’Cの温度でもよい。
発明の効果 以上のように本発明は、C濃度がモル百分率で3〜35
%の炭化鉄の層と、N濃度がモル百分率で0.2〜15
%の炭窒化鉄の層とが交互に配置され、かつ炭化鉄の各
層の厚さが0.5〜1000nm、炭窒化鉄の各層の厚
さが0.5〜300nmであるという構成を備えること
により、炭化鉄の層の高透磁率と窒化鉄の層の高耐久性
とが互いに補い合って、1.5テスラ以上の飽和磁束密
度と高い透磁率と耐久性とを兼ね備えた軟磁性薄膜を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1の実施例の軟磁性薄膜における炭
化鉄と炭窒化鉄との層状構造を示した断面図、第2図は
本発明の第1の実施例の軟磁性薄膜における炭化鉄と純
鉄との層状構造を示した断面図、第3図は炭窒化鉄層の
厚さを固定したとき19 の、炭化鉄層の膜厚と飽和磁束密度との関係を示したグ
ラフ、第4図は炭窒化鉄屑の厚さを固定したときの炭化
鉄層の膜厚と保磁力との関係を示したグラフ、第5図は
炭窒化鉄層の厚さを固定したときの炭化鉄層の膜厚と比
透磁率の変化を示したグラフ、第6図は炭化鉄層の厚さ
を固定したときの炭窒化鉄層の膜厚と飽和磁束密度との
関係を示したグラフ、第7図は炭化鉄屑の厚さを固定し
たときの炭窒化銖層の膜厚と保磁力との関係を示したグ
ラフ、第8図は炭化鉄屑の厚さを固定したときの炭窒化
鉄層の膜厚と20MHzでの比透磁率との関係を示した
グラフ、第9図は炭化鉄層中の炭素濃度を変化させた場
合の、膜厚25nmの炭化鉄層と膜厚20nmの炭窒化
鉄層との積層膜の、炭化鉄屑中の炭素濃度と、飽和磁束
密度との関係を示したグラフ、第10図は炭化鉄層中の
炭素濃度を変化させた場合の、膜厚25nmの炭化鉄層
と膜厚20nmの炭窒化鉄屑との積層膜の、炭化鉄層中
の炭素濃度と、保磁力との関係を示したグラフ、第11
図は炭化鉄層中の炭素濃度を変化させた場合の、膜厚2
5nmの20 炭化鉄屑と、膜厚20nmの炭窒化鉄層との積層膜の、
炭化鉄層中の炭素濃度と、比透磁率との関係を示したグ
ラフ、第12図は炭窒化鉄屑中の窒素濃度を変化させた
場合の、膜厚25nmの炭化鉄層と膜厚20。nmの炭
窒化鉄層との積層膜の、炭窒化鉄層中の窒素濃度と、飽
和磁束密度との関係を示したグラフ、第13図は炭窒化
鉄屑中の窒素濃度を変化させた場合の、膜厚25nmの
炭化鉄屑と膜厚20nmの炭窒化鉄層との積層膜の、炭
窒化鉄層中の窒素濃度と、保磁力との関係を示したグラ
フ、第14図は炭窒化鉄層中の窒素濃度を変化させた場
合の、膜厚25nmの炭化鉄層と、膜厚20nmの炭窒
化鉄層との積層膜の、炭窒化鉄層中の窒素濃度と、比透
磁率との関係を示したグラフ、第15図は炭化鉄層の膜
厚を変化させた薄膜を、3%塩水噴霧中に200時間放
置して、放置前の各薄膜の飽和磁束密度と放置後のそれ
ぞれの飽和磁束密度との比と、炭化鉄層の膜厚と、の関
係を表したグラフ、第16図は炭窒化鉄層の膜厚を変化
させた薄膜を、3%塩水噴霧中に200時間放置して、
放置前の各薄膜の飽和磁束密度と放置後のそれぞれの飽
和磁束密度との比と、炭窒化鉄層の膜厚と、の関係を表
したグラフ、第17図は炭化鉄層の炭素濃度を変化させ
た薄膜を、3%塩水噴霧中に200時間放置して、放置
前の各薄膜の飽和磁束密度と放置後のそれぞれの飽和磁
束密度との比と、炭化鉄屑の炭素濃度と、の関係を表し
たグラフ、第18図は炭窒化鉄屑の窒素濃度を変化させ
た薄膜を、3%塩水噴霧中に200時間放置して、放置
前の各薄膜の飽和磁束密度と放置後のそれぞれの飽和磁
束密度との比と、炭窒化鉄層の窒素濃度と、の関係を表
したグラフ、第19図は本発明の第2の実施例の磁気ヘ
ッドの一部の断面図、第20図は本発明の磁性薄膜の製
造装置を表す概略図である。 11・・・・・・炭化鉄、12・・・・・・窒化鉄、2
1・・・・・・炭化鉄、22・・・・・・窒化鉄、23
・・・・・・酸化珪素などの非磁性体、31・・・・・
・セラミック基板、32・・・・・・本発明の軟磁性薄
膜、33・・・・・・ギャップ材、34・・・・・・有
機絶縁層、35・・・・・・導体コイル、36・・・・
・・31と同じ軟磁性薄膜、37・・・・・・保護膜、
38・・・・・・磁気ギャップ、39・・・・・・ヘッ
ド先21 22 端、41・・・・・・反応室、42・・・・・・排気系
、43・・・・・・アルゴンガスポンベ、44・・・・
・・窒素ガスボンベ、45・・・・・・高周波電源、4
6・・・・・・電極、47・・・・・・炭化鉄合金ター
ゲット、48・・・・・・基板。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)炭化鉄の層と炭窒化鉄の層とを交互に積層するこ
    とを特徴とする軟磁性薄膜。
  2. (2)C濃度がモル百分率で3〜35%の炭化鉄の層と
    、N濃度がモル百分率で0.2〜15%の炭窒化鉄の層
    とが交互に配置され、かつ炭化鉄の各層の厚さが0.5
    〜1000nm、炭窒化鉄の各層の厚さが0.5〜30
    0nmであることを特徴とする軟磁性薄膜。
  3. (3)C濃度がモル百分率で5〜30%の炭化鉄の層と
    、N濃度がモル百分率で5〜10%の炭窒化鉄の層とが
    交互に配置され、かつ炭化鉄の各層の厚さが5〜100
    nm、炭窒化鉄の各層の厚さが5〜90nmであること
    を特徴とする軟磁性薄膜。
  4. (4)スパッタ中に窒素ガスを供給することにより炭化
    鉄の層を製膜するのと同じターゲットで炭窒化鉄の層を
    製膜することを特徴とする軟磁性薄膜。
  5. (5)透磁層の少なくとも一部に請求項(1),(2)
    または(3)のいずれかの軟磁性薄膜が使用されること
    を特徴とする磁性ヘッド。
  6. (6)請求項(1),(2)または(3)のいずれかの
    軟磁性薄膜中に非磁性層を挿入することによって、再生
    効率を高めたことを特徴とする磁気ヘッド。
JP15654589A 1989-06-19 1989-06-19 軟磁性薄膜 Pending JPH0322404A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002033715A1 (fr) * 2000-10-20 2002-04-25 Migaku Takahashi Appareil et procede de production d'une couche mince magnetique, et une telle couche
JP4531331B2 (ja) * 2000-05-31 2010-08-25 高橋 研 磁性薄膜、その製造方法、その評価方法及びこれを用いた磁気ヘッド、磁気記録装置並びに磁気デバイス

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