JPH0322360A

JPH0322360A - 鉛蓄電池

Info

Publication number: JPH0322360A
Application number: JP1157813A
Authority: JP
Inventors: Naoto Hoshihara; 直人星原; Yasuhiko Suzui; 鈴井　康彦; Nobuyuki Takami; 高見　宣行; Katsuhiro Takahashi; 勝弘高橋
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Current assignee: Panasonic Holdings Corp
Priority date: 1989-06-20
Filing date: 1989-06-20
Publication date: 1991-01-30
Anticipated expiration: 2015-10-16
Also published as: JP3099329B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】産業上の利用分野本発明は鉛蓄電池の改善に関するものであり、とくに、
自動車用鉛蓄電池のメンテナンスフリー性能を維持しな
がら、格子と活物質との密着性を高めてへ高温雰囲気中
での充放電寿命の向上を図るものである。

従来の技術一般乗用車の普及とともに、自動車用鉛蓄電池に対して
も保守管理の不要なメンテナンスフリー化が要求される
ようになってきた。その為、自己放電が少なく、液べり
の少ないメンテナンスフリーｔ池用の格子合金として、
Ｐｂ　−　Ｃａ　　系合金が実用化されてきた。

また、近年のカーエレトロニクスの発展により電装品の
装着が増え、電池に対する負荷が増大してきた。さらに
、エンジンルーム内が緻密になるとともに、自動車の増
加で渋滞が重なり、電池が高温状態で使用されることが
多くなってきた。このように、電気負荷が増加し環境温
度が高くなり非常に苛酷な条件で使われるようになって
きた。

発明が解決しようとする課題そのため、Ｐｂ−Ｃａ系合金を格子に用いてメンテナン
スフリー性を保ちながら、耐久力を高めるために、ｐ　
ｂ　−Ｃ　ａ　−Ｓ　ｎ三元合金製の圧延シートを格子
に用いて耐食性を高めたり、格子断面積を大きくしたり
、活物質量を増やしさらに活物質で格子を包み込む構造
を構或させるなどの手段が開発されてきた。

このように市場の強い要望であるメンテナンスフリー性
能をＰｂ−Ｃａ系合金の開発で達するとともに、苛酷な
使用条件に対する耐久力を高めるために、改善が図られ
てきた。しかしながら、近年の車両の高温化傾向は非常
に厳しく、高温耐久力の強化が必要である。

本発明はメンテナンスフリー性を維持しながら、高温雰
囲気中での充電効率を高めて、充放電サイクルでの長寿
命化を図るものである。

−ｆなわち、カーエレクトロニクスの発展で電気負荷が
増大しエンジンルーム内が緻密になり、道路状態も渋滞
が増えて、エンジンノレームが高温状態になる傾向が急
増している。そのため、電池も高温に対する耐久力が求
められてきた。そこで、耐食性を高め、充電受入れ性を
一層高めるとともに、高温耐久性を改善して寿命性能を
向上させるものである。

課題を解決するための手段本発明は、カルシウム（Ｃａ）を０．０２Ｗｔ％〜０．
１５Ｗｔ％、スズ（Ｓｎ）をＯ〜５，ｏｗｔ％含み、残
部が鉛（Ｐｂ）からなるＰｂ　−　（，Ｌ系合金製の格
子体表面に、アンチモン（Ｓｂ）を０，８ｗｔ％〜６ｏ
宵ｔ優を含むＰｂ−Ｓｂ合金に、ビスマス（Ｂｉ），砒
素（五ｓ３，銅（Ｃｕ　）　，銀（Ａｇ），鉄（Ｆｅ　
）からなる群の元素のうち少なくとも１種類を含有した
合金層を配した格子体を用いることにより、Ｐｂ−Ｏａ
系合金のメンテナンスフリー性能を維持しながら充電受
入れ性を改善し、さらに耐食性を高め、高温耐久力を向
上させるものである。

とくに、Ｃａを０．ｏｓｗｔ％〜０，１２Ｗｔ％，　Ｓ
ｎを０，Ｉ　Ｗｔ％〜ＩＷｔ％含み、残部がＰｂからな
るＰｂ−（ａ−Ｓｎ合金を母材として、その片面あるい
は両面に、Ｐｂ−Ｓｂｚ−よびＢｉ，▲ｓ，Ｏｕ，▲ｇ
　，Ｆｅのうち少なくとも１種類を添加量が０．２Ｗｔ
％以下含有する合金層を配した鉛合金シートをエキスパ
ンド加工して、格子体に用いるものであり、Ｐｂ−Ｓｂ
ｚ−よびＢｉ，▲ｓ，Ｏｎ，▲ｇ，Ｆｅの少なくとも１
種類を含有する合金層の厚みが、Ｐｂ−１ａ−Ｓｎ合金
の母材厚みの１．０％以下の薄い層としたものである。

以上のような格子体を用いることにより、Ｐｂ−Ｃａ−
Ｓｎ合金の優れたメンテナンスフリー性能を維持して、
高温雰囲気中で使用されたときの充電受入れ性を向上さ
せ、さらに長寿命を達或する耐久力の向上をはかるもの
である。

格子表面層に異種合金製の薄層を形或する方法としては
、母材合金板と異種合金箔とを重ね合わせて圧延する方
法、あるいは母材合金格子に異種合金を電析させるなど
の方法がある。

なお、本発明は正極、負極両方に用いてもよいが、正極
だけに用いたほうがメンテナンス性能の低下がほとんど
見られないので、メンテナンス性能を重視する場合は、
異種合金層を有する格子は正極用に用い、負極用ぱＰｂ
−Ｇａ−Ｓｎ合金格子を用いるとよい。

作用本発明はＰｂ−Ｃａ系合金格子の表面層にＰｂ−Ｓｂお
よびＢｉ　，Ａｓ　，Ｃｕ　，▲ｇ，Ｆｅの少な〈とも
１種類以上を含有する合金層を有した格子を用いること
により、Ｐｂ−Ｃａ　系合金格子のメンテナンス性能を
維持しながら、充電受入れ性を向上させるとともに、高
温耐久力を高めるものである。

格子表面に形吠されたＰｂ−Ｓｂ−（　Ｂｉ　，Ａｓ　
，Ｃｕ　，λｇ，Ｆｅｌ合金層中のＳｂ，Ｂｉ等は使用
中に正極活物質に吸着されて、活物質の粗大化を抑制し
微細な結晶構造を構或する。この微細な結晶を保つこと
によシ、高効率で充電されるものと考えられる。

また、充放電サイクノレをくり返し行うと、負極活物質
は収縮して、表面積が小さくなっていく。

その結果、一定電圧で充電する場合の正極の充電効率を
阻害する傾向がある。このような現象に対しても、極わ
ずかな量のＳｂ，Ｂｉ等が負極活物質に析出することに
より、正極の充電効率への影響を抑制する働きがあるも
のと考えられる。

さらに、正極活物質に吸着されたＳｂ，Ｂｉ等は活物質
同志の結合力を高めるとともに、格子と活物質との密着
性を高め、深放電のくり返しによる活物質の軟化を抑制
する働きがあると考えられる。

とくに、高温雰囲気中で使用される場合、格子の腐食が
侵攻し極板が増長して、格子と活物質が剥離する。そこ
で、活物質の結合力を高めることにより格子との密着性
も強くなり、高温耐久力を向上させるものと考えられる
。

以上のように、本発明は格子表面に配置されたＳｂおよ
びＢｉ等が正極活物質あるいは負極活物質に分散されて
、充電効率を高めていると思われる。この格子表面の合
金にＳｂおよびＢｉ等が含１れることで一層高効率な充
電受入れ性が認められた。合金中にＢｉ等を存在させる
ことにより、Ｓｂ　，Ｂｉ等の遊離を促進し、速やかに
正極活物質中に吸着されて、活物質同志の結合力を強め
、格子との密着性も高めて耐久力を改善するとともに、
極わずかな量が負極に析出し、減液量の増大を抑制しな
がら、充電効率を改善するものと推定される。

一方、格子表面の合金層は非常に薄く、ＰｂＯｔｈ系合
金母材の厚みに対して１０％以下である。

格子体の電気化学特性はＰｂ−ＣｆＬ系合金の特性を有
しており、高い水素過電圧を有している。そのため、本
発明の電池は自己放電が少なく、電解液の減少も少ない
Ｐ　ｂ　−Ｃ　ａ　系合金のもつ優れたメンテナンスフ
リー性能を維持している。

なか、格子表面層のＳｂＯ量は０．ｓｗｔ％未満では本
発明の充電効率を高める顕著な効果が認められなかった
。筐た、５　０　ｗｔ％　　を越えると、Ｓｂの負極へ
の析出量が急増するなどにより、減液速度が増加し、メ
ンテナンス性能が低下するので、メンテナンスフリーを
要望される分野へは適していない。

さらに、少なくともＢｉ　，Ａｓ　，Ｃｕ　，▲ｇ，ｙ
ｅのうち１種類以上を０，２Ｗｔ％以下と微量含有する
ことで、とくに充放電をくり返したときの負極の充電電
位を一定に保って寿命末期まで優れた充電効率を維持さ
せるものと考えられる。０，２　Ｗ　ｔ　％を越えると
メンテナンス性能が減少するのでメンテナンスを望筐れ
る用途には適さない。１た、好ましくは０．１Ｗｔ優以
下である。

母材合金には０，０２Ｗｔ％〜０．１ｓｗｔ％のＣａを
有し優れたメンテナンス性能を発揮する。ｏ．１５ｗｔ
％を越えると耐食性が低下するので好ましくない。筐た
、５，ＯＷｔ％以下のＳｎを加えることにより、さらに
耐食性が向上する。とくに、０．０５ｗｔ％〜０　，　
１　２　Ｗ　ｔ％のＣａと０，Ｉ　Ｗ　ｔ　％　〜１　
，ＯＷｔ％のＳｎを有するＰｂ合金製の冷間圧延シート
を加工したエキスパンド格子を用いることで優れたメン
テナンスフリー性能を有している。

実施例つぎに、実施例により本発明の構纜と効果について説明
する。

Ｐｂ−０，０７Ｗｔ％Ｃａ−０，２５Ｗｔ％Ｓｎ合金を
用いて、厚さ１０ｎ，幅８０Ｍの連続鋳造板をつくり、
母材とした。

この母材合金板に厚さ０．１　ｆｆのＰｂ−ｓ，ｏｗｔ
％Ｓｂ−０．ｏｓｗｔ％Ｂ　＝　−　ｏ　．ｏ１▲ｇ合
金箔を重ね合わせて、冷間圧延を行い表面に異種合金層
を有する圧延シートを作った。上記圧延シートをエキス
パンド加工して活物質を充填し、正極板を作った。

上記正極板とＰｂ−０．０７Ｗｔ％Ｃａ−０．２５ｗｔ
％Ｓｎ合金母材を用いた負極板とをボリエチレ冫の多孔
性シ一トセパレータを介して、極板群を構或し、電池（
▲）を組み立てた。

電池は５時間率容量が４８▲Ｈとした。比較例として、
Ｐｂ−０，０７ｗｔ％　Ｃａ−０，２５ｗｔ％　Ｓｎ合
金母材を用いた正極板と負極板を使って、電池（Ｂ）を
組み立てた。

これらの電池（▲），（Ｂ）を用いて充放電サイクμ寿
命試験を行った。試験は放電を２６▲で８分間行い、充
電を１４．８Ｖの定電圧で１２分間（最大電流２６人）
行う充放電を１サイクルとした。

なお、環境温度は８０″Ｃで行った。そして、３６０サ
イクルごとに３０ＯＡで３０秒間放電した。この３０秒
目の電圧が７．２ｖ以下になったときを寿命とした。

第１図に充放電サイク〃寿命試験結果を示す。

図から明らかなように本発明の電池（▲）は１８００サ
イクルと、比較に用いた従来電池（Ｂ）の１２００サイ
クルに比べて優れた寿命性能を示した。

つぎに、これらの電池（▲＞，（Ｂ）を分解し、極板の
劣化状態を調べた。本発明の電池（Ａ）は高温雰囲気中
で充放電サイクＮがくり返されて、格子の腐食が進み、
極板の変形が見られた。筐た、極板表面の活物質が軟化
していた。とくに、格子と活物質との界面に亀裂が生じ
て、容量が低下し寿命状態となった。一方、従来電池（
Ｂ）の極板も変形が大きかった。しかし、活物質の軟化
は少なく、高温下での充電不足により、硫酸鉛の結晶が
或長していた。

なｋ，充放電サイクノレ中の電解液の減少量は本発明の
電池（▲）も従来電池（Ｂ）と同様に少なかった。

実施例では、Ｂｉ，▲ｇを微量添加した例を示した。も
ちろん、実施例に示した以外のＣｕ，▲Ｓ．Ｆｅを用い
ても同様の効果が得られた。これらの元素がＳｂとの相
乗効果によって、充電不足を解消し、活物質の結合力を
強め、高温耐久力を改善するものと思われる。

発明の効果本発明は優れたメンテナンス性能を有しながら、高温耐
久性を大幅に改善し、カーエレクトロニクスの発展する
新時代の自動車用電池を提供するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の電池の充放電サイクル試険結果を示す
図である。 ▲・・・・・・本発明の電池、Ｂ・・・・・・従来例の
電池。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）カルシウム（Ｃａ）を０．０２ｗｔ％〜０．１５
ｗｔ％、スズ（Ｓｎ）を０〜５．０ｗｔ％含み、残部が
鉛（Ｐｂ）からなるＰｂ−Ｃａ系合金製の格子体表面に
、アンチモン（Ｓｂ）を０．８ｗｔ％〜５０ｗｔ％を含
むＰｂ−Ｓｂ合金に、ビスマス（Ｂｉ）、砒素（Ａｓ）
、銅（Ｃｕ）、銀（Ａｇ）、鉄（Ｆｅ）からなる群の元
素の少なくとも１種類を含有した合金層を配した格子体
を有することを特徴とした鉛蓄電池。
（２）Ｃａを０．０５ｗｔ％〜０．１２ｗｔ％、Ｓｎを
０．１ｗｔ％〜１ｗｔ％含み、残部がＰｂからなるＰｂ
−Ｃａ−Ｓｎ合金を母材として、その片面あるいは両面
に、Ｐｂ−ＳｂおよびＢｉ、Ａｓ、Ｃｕ、Ａｇ、Ｆｅか
らなる群の少なくとも１種類を有する合金層を配した鉛
合金製エキスパンド格子を用いたことを特徴とした特許
請求の範囲第１項記載の鉛蓄電池。
（３）格子表面層に含有するＢｉ、Ａｓ、Ｃｕ、Ａｇ、
Ｆｅの添加量が０．２ｗｔ％以下である特許請求の範囲
第１項記載の鉛蓄電池。
（４）Ｐｂ−Ｃａ−Ｓｎ合金の母材表面に、厚みが母材
合金の１．０％以下の薄い層からなるＰｂ−Ｓｂおよび
Ｂｉ、Ａｓ、Ｃｕ、Ａｇ、Ｆｅからなる群の少なくとも
１種類を含有する合金層を有する格子を用いたことを特
徴とした特許請求の範囲第１項記載の鉛蓄電池。