JPH0322310Y2 - - Google Patents

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JPH0322310Y2
JPH0322310Y2 JP1989038320U JP3832089U JPH0322310Y2 JP H0322310 Y2 JPH0322310 Y2 JP H0322310Y2 JP 1989038320 U JP1989038320 U JP 1989038320U JP 3832089 U JP3832089 U JP 3832089U JP H0322310 Y2 JPH0322310 Y2 JP H0322310Y2
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needle
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hot air
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Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この考案は表面が緻密で滑らかな感触の整毛面
を有するベルベツト調不織布に関する。
〈従来の技術〉 従来、不織布表面の意匠効果の向上および柔ら
かな感触を得るために、表面にカツトパイルによ
り立毛を形成したり、ニードルパンチ加工による
立毛の形成が行われていた。
例えば、前者の構成の不織布としては、交絡層
状体にフオークニードルを用いてループパイルを
形成し、その先端部を剪断してカツトパイルを形
成し、ビロード調の風合いをもたせた不織布があ
げられる(例えば特開昭61−132667号公報参照)。
また後者の不織布の例としては、不織布と意匠
布とを重ね合わせ、不織布側から意匠布側へニー
ドルパンチ加工を行なつて、意匠布面上に不織布
の立毛繊維を形成した不織布があげられる(例え
ば実開昭62−148596号公報参照)。
〈考案が解決しようとする課題〉 しかし、このような従来構成の立毛不織布は、
前者のものにあつては、フオークニードル加工の
ベツド構造から、パイル間隔が制約されるためパ
イル密度が粗くなる。そのため、不織布が自動車
等の内装材として立体成形加工された場合、その
曲折部分においてパイルの間に基布部が露呈す
る、いわゆる目割れを生ずるという問題があつ
た。
また、後者のものにおいては、曲折による目割
れの発生は防止できるものの、立毛長が不揃いで
不織布表面の外観、感触が粗雑になるという問題
があつた。
この考案は、従来技術の有するこのような問題
点にかんがみなされたものであり、その目的とす
るところは、表面が緻密で滑らかな感触の整毛部
を有するベルベツト調不織布を提供しようとする
ものである。
〈課題を解決するための手段〉 この考案は上記目的を達成するためになされた
ものであり、 プレパンチ加工された交絡層状体の一面にベロ
アニードルとブラシベルトとを備えたベロアニー
ドルロツカーによるニードルパンチ加工により起
毛部が形成されるとともにその起毛部の剪毛によ
り整毛面が形成され、かつ、交絡層状体他面には
熱風貫通式加熱後による加熱処理により繊維の収
縮による緻密層が形成されてなることを特徴とす
るベルベツト調不織布である。
〈構成の説明〉 以下、更に図面に基づいてこの考案の概略を説
明する。
第1図はこの考案のベルベツト調不織布の構成
を示す断面図である。
図において1はベルベツト調不織布であり、そ
の交絡層状体2の一面側に起毛長が揃えられた整
毛面4と、他面側に交絡繊維が高密度化された緻
密層5とを備えて構成されている。
ベルベツト調不織布1を形成する交絡層状体2
の構成繊維としては、天然繊維または合成繊維の
あらゆる短繊維原料が使用可能であり、この繊維
は、例えば繊度1.5d〜30d、カツト長38mm〜128
mm、目付量70g/m2〜400g/m2で所望厚さに展
綿積層され、層状体2aが形成される。
第2図はこのベルベツト調不織布1の製造ライ
ンの一例を示す。
この製造ラインは、ウエブ成形機8、プレパン
チ機9、ベロアニードルロツカー10、シヤーリ
ング機19、熱風貫通式加熱機20を主体とし
て、上記の順に設備されている。
ウエブ成形機8においては、混綿、開繊されて
膜状に展綿されたウエブを積層し、層状体2aが
形成される。プレパンチ機9では、その層状体2
aをレギユラーニードルによりプレパンチ加工を
行つて、交絡層状体2が形成される。
ベロアニードルロツカー10では、交絡層状体
2にベロアニードル12によるニードルパンチ加
工を施して起毛部3が形成される。このベロアニ
ードルロツカー10は、第3図、第4図に示すよ
うに、多数のベロアニードル12を下向きに植設
したニードルボード11が上下動可能に設けられ
ており、その下方には無端状のブラシベルト15
が、駆動輪18,18に駆動されて、間欠的に移
動可能に設けられている。
ベロアニードル12は、第5図、第6図に示す
ように断面が三角形状で、先端より同一距離の稜
線上に三つのバーブ12aが設けられている。ブ
ラシベルト15は、移動方向に直交して平行した
多数のブラシホルダ17を有し、ブラシホルダ1
7上には剛性が大きく、かつ起毛部3長よりも長
い剛毛束16が植設されている。
このベロアニードルロツカー10のブラシベル
ト15上に、交絡層状体2が供給されてニードル
パンチ加工が行われる。そして、交絡層状体2は
ブラシベルト15とともに移動し、ニードルボー
ド11の下降によりベロアニードル12が交絡層
状体2内へ進入する。このとき、ベロアニードル
12のバーブ12aが交絡層状体2の短繊維を係
合しながら没入し、ベロアニードル12先端部お
よびバーブ12aが、交絡層状体2を貫通して剛
毛束16内に進入し、所定の針深度に達してから
上昇する。
これにより、バーブ12aに係合した短繊維
は、第4図における交絡層状体2の下面側に引出
されるとともに係合部分でカツトされて残留し、
起毛3として形成される。そして、ベロアニード
ル12が上昇端に達してその先端が交絡層状体2
から抜け出すと、交絡層状体2およびブラシベル
ト15が所定距離移動して、次のニードルパンチ
加工が行われる。このようにニードルパンチ加工
が連続して繰返されて、一面側に多数の起毛部3
を有する交絡層状体2が形成される(第7図参
照)。
シヤーリング機19はロール状の回転切断刃を
有し、その回転切断刃により、供給された交絡層
状体2の起毛部3先端部を剪毛して、起毛部3長
を揃え、整毛面4を形成する。
熱風貫通式加熱機20では、整毛面4を有する
交絡層状体2に熱風を貫通させて加熱し、整毛面
4の反対側の面に緻密層5の形成を行う。この熱
風貫通式加熱機20は、第8図は示すように交絡
層状体2が横断可能に形成された函体21を有
し、函体21内には、無端状のネツトコンベヤ2
5が交絡層状体2を所定方向へ移送可能に設けら
れている。函体21内はネツトコンベア25によ
り、その上方側の熱風流入室22と下方側の熱風
吸引室23とに二分され、熱風吸引室23の一端
部の排出口24は図示しない吸引フアンに連通さ
れている。また熱風流入室22は、ダンパー26
を介してブロアー27、ヒーター28からなる熱
風源に連通されている。
そして、熱風貫通式加熱機20に供給された交
絡層状体2は、その整毛面4を上側にしてネツト
コンベア25とともに移動する。このとき、ブロ
アー27、ヒーター28による熱風は、整毛面4
側より交絡層状体2内へ進入し、更に他面側より
熱風吸引室23へ貫通して排出口24より排出さ
れる。
この熱風の貫通速度は、整毛面4部では影響を
受けることが少なく、交絡層状体2部の通過時に
その速度が減殺される。特に熱風吸引室23に近
い側には、熱風の通過が滞る淀み状態が生ずる。
このため、整毛面4の反対側の面の繊維が他の部
分の繊維よりも大きく熱収縮し、短繊維の交絡を
一層緊密にして緻密層5が形成される。
これにより、交絡層状体2の一面に整毛面4を
有し、他面に緻密層5を有するベルベツト調不織
布1が形成される。
〈実施例〉 以下、この考案の実施例を第1図を用いて説明
する。
交絡層状体2の構成繊維としては、実施例では
ポリエステル繊維を使用し、その繊維を15d、カ
ツト長64mm、目付量250g/m2で厚さ3mmに展綿、
積層して層状体2aを形成する。
この層状体2aをプレパンチ機9においてプレ
パンチ加工を行つて交絡層状体2を形成する。
この交絡層状体2をベロアニードルロツカー1
0に導入して、ベロアニードル12によりニード
ルパンチ加工を行つて、一面に多数の起毛部3を
形成する。このベロアニードル12によるニード
ルパンチ加工は、実施例ではパンチ密度約400
本/cm2で行われ、交絡層状体2の一面より最大6
mm起毛したカツトパイル状の起毛部3が形成され
た。なお、このニードルパンチ加工は、第5図、
第6図に示すようなベロアニードル12の使用に
限定されるものではなく、例えば、バーブの位置
が先端より各々異なる距離に設けられたいわゆる
レギユラーニードルを用いても、略同様な起毛部
3を形成することができる。
起毛部3が形成された交絡層状体2は、シヤー
リング機19において起毛部3の先端部を最大2
mm剪毛し、その長さが略一定に揃えられて整毛面
4を形成した。
この交絡層状体2を熱風貫通式加熱機20に導
入して、繊維の軟化点温度(230〜240℃)の熱風
により約2分間の貫通加熱を行い、整毛面4の反
対側面に緻密層5を形成する。この緻密層5は、
実施例では交絡層状体2の厚さの約30%の厚さを
有して緻密化されている。これにより、交絡層状
体2の剛性が高められるとともに、整毛面4が一
層緻密な外観を呈し、かつ滑らかな感触を発現す
るベルベツト調不織布1を得た。
このように形成された不織布1は、緻密層5の
形成面に合成ゴム等による裏打ち加工を施すか、
またはハードボード等に貼着して自動車等の内装
材として利用される。
なお、起毛部3の長さ、およびその先端部の剪
毛する長さは随意に設定可能である。また、熱風
貫通加熱の条件は、構成繊維および不織布の風合
等に合わせて随意に設定されるものである。
更に、ベロアニードルロツカー10により得ら
れた起毛部3を有する交絡層状体2は、その状態
においても内装材等に利用することが可能であ
る。
〈考案の効果〉 以上のような構成を有するベルベツト調不織布
によれば、一側の面にベロアニードルロツカーの
パンチ加工により形成された起毛部を剪毛した整
毛面を有し、他側の面に熱風の貫通加熱による緻
密層が形成されているので、表面となる整毛面側
が緻密な外観を呈するとともに、滑らかな感触を
得ることができる。
また、ループパイルの間隔が制約されることが
ないので、密度の高い起毛部からなる整毛面を形
成することができる。従つて、このベルベツト調
不織布を立体形状に成形加工した場合、その曲折
部分で目割れが生ずることがない。
更に従来のように、ループパイル形成後にその
先端部を剪断してカツトパイルを形成することが
ないので、繊維の損耗が少なく交絡層状体の歩留
りを向上させることができる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の実施例のベルベツト調不織
布の構成を説明する断面図、第2図はその製造ラ
インの説明図、第3図はベロアニードルロツカー
を説明する側面図、第4図はベロアニードルロツ
カーの要部拡大側面図、第5図はベロアニードル
の要部側面図、第6図は第5図のA−A線断面
図、第7図は起毛部が形成された交絡層状体の断
面図、第8図は熱風貫通式加熱機の概略断面図で
ある。 1……ベルベツト調不織布、2……交絡層状
体、3……起毛部、4……整毛面、5……緻密
層、10……ベロアニードルロツカー、12……
ベロアニードル、15……ブラシベルト、20…
…熱風貫通式加熱機。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 プレパンチ加工された交絡層状体の一面にベロ
    アニードルとブラシベルトとを備えたベロアニー
    ドルロツカーによるニードルパンチ加工により起
    毛部が形成されるとともにその起毛部の剪毛によ
    り整毛面が形成され、 かつ、交絡層状体他面には熱風貫通式加熱機に
    よる加熱処理により繊維の収縮による緻密層が形
    成されてなることを特徴とするベルベツト調不織
    布。
JP1989038320U 1989-03-31 1989-03-31 Expired JPH0322310Y2 (ja)

Priority Applications (1)

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