JPH0321651B2 - - Google Patents

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JPH0321651B2
JPH0321651B2 JP61166573A JP16657386A JPH0321651B2 JP H0321651 B2 JPH0321651 B2 JP H0321651B2 JP 61166573 A JP61166573 A JP 61166573A JP 16657386 A JP16657386 A JP 16657386A JP H0321651 B2 JPH0321651 B2 JP H0321651B2
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shrink
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yarn
shrinkable
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Mikiaki Tsucha
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Honshu Paper Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] 本発明は、熱収縮フイルムによる包装体(以下
これを「シユリンク包装体」という)を製造する
場合に用いる包装用シユリンクフイルムの製造法
に関する。 [従来の技術とその問題点] 加熱収縮性を付与した合成樹脂フイルム(以下
これを「シユリンクフイルム」という)により、
商品を個別包装したり、販売あるいは輸送単位に
集合包装することは広く行なわれている。このよ
うにして得られる包装体は、優れた透明性、美粧
性に加えて商品のバージン性を確保できるので、
消費者に信頼感を与える安全性の高い包装とし
て、特に菓子、即席ラーメンなどの食品ならびに
薬品の包装分野などにおいて、ますます重用され
る傾向にある。 ところで上記シユリンク包装体は、シユリンク
フイルムが緊張状態で被包装物(商品)の外周面
に密着しているため、これを開封する際、表面の
シユリンクフイルムを破りにくいという問題があ
つた。そこで、従来はかかる不便を解消させる目
的で、シユリンク包装体に対して次のようなイー
ジーオープン用の開封手段を設けるようにしてい
る。すなわち、 フイルム面に、予めミシン孔よりなる切取線
を形成しておく方法、 シユリンク加工を施した後の包装体に対して
そのフイルム面にノツチ(切溝)を入れたうえ
で、その上に開封リボンを接着させる方法、 フイルム内面に収縮可能なカツトテープを取
付ける方法、 以上のような手段が採用されていた。しかしな
がら上記の方法はフイルムにミシン孔をあける
ため美粧性が悪くなるだけでなく、フイルムの収
縮前にそれを行つておく必要から、該フイルムが
収縮したときには、必ずしも被包装物との関係で
所定位置にミシン孔が収まることが少なく、位置
ズレをを起こすという難点があつた。そのうえ取
扱い中にミシン孔から自然に裂断する虞れもあつ
た。 一般に、シユリンク包装法では、シユリンクフ
イルムを加熱収縮させる過程で、フイルムと被包
装物との間の空気の膨張現象を利用しつつ、加熱
温度を調節することにより、当該フイルムの収縮
速度をコントロールすることが行なわれている
が、上記のようにミシン孔をあけた場合には、そ
の孔より空気が抜けてしまうためにフイルムの収
縮速度をうまく制御できないという欠点もあつ
た。 一方、前記の方法はノツチと開封リボンを別
個に設ける必要があるので、工程が繁雑となり、
生産性が劣るほか、開封に際しフイルムが部分的
にしか破れないという実用面での問題もあつた。 また、前記の方法は、カツトテープそれ自体
に収縮能をもたせている関係から、このものを予
めシユリンクフイルムに接着または粘着させる際
の接着剤または粘着剤の熱で、該テープが包装前
に収縮してしまつて目的を達成し得ないという問
題もあつた。更にまた、前記カツトテープそれ自
体も、広幅のシートからこれを細幅に截断して形
成させねばならないといつた面倒な手間も要し
た。その上、カツトテープの場合にはその片面の
みに前記接着剤または粘着剤を塗布する必要があ
るので、塗工工程も複雑となり、しかもこのカツ
トテープを取付けるシユリンクフイルムよりも低
い温度で収縮するように、特別な材質としなけれ
ばならなかつた。これに加え、収縮性のカツトテ
ープは開封時における引きちぎり応力の関係から
包装フイルムよりも厚手のものを使用しなければ
ならず、そのため収縮用の加熱雰囲気炉を通過さ
せる際にも比較的低速で通過させなければならな
かつた。したがつて包装スピードがあがらず、勢
いコスト高となつてしまい、商用に適するもので
はなかつた。 [発明の概要] 本発明者は、先に特願昭60−158383号の発明と
して、前記〜の従来法に免れ難い欠点を解消
させる目的で、次のような内容の発明を提案し
た。すなわち、シユリンク時の温度によつては収
縮せず、専ら当該シユリンクフイルムの収縮時の
収縮応力によつてのみ収縮する性質を帯びた嵩高
な開封条を、収縮加工前に予め熱収縮性フイルム
の内面に取付けておいて、この開封条をフイルム
の収縮に伴つて収縮させるようになし、以てシユ
リンク包装体における従来型の開封手段の欠点を
解消させるようにした発明である。本発明は、こ
の先行発明にさらに改良を加えたものであつて、
特許請求の範囲に記載したような捲縮糸を開封条
に用い、このものを熱収縮性フイルムに接着させ
て成る包装フイルムの製造法を提案せんとしたも
のである。本発明によれば、従来のような高価な
カツトテープを使用することなく、またシユリン
クフイルムにミシン孔やノツチをあける必要な
く、安価な材料で、しかも加工の手間も少ない開
封手段を備えたシユリンク包装体を提供すること
ができる。 [問題点を解決するための手段] 上記問題点を解決するために本発明者は種々研
究の結果、前記のようなカツトテープに代る開封
手段として、単繊維の太さ2〜10デニールの合成
繊維を20〜150本集束させ、かつこの集束糸に対
し、30〜500回/mの撚りを付与すると共に、該
集束糸の縮み率が25%以上となるように捲縮を保
持させた捲縮糸をシユリンクフイルムに組み合わ
せることによつて前記目的に適つたシユリンク包
装体を得ようとしたものである。なお、本発明の
素材繊維としては前記合成繊維が用いられるが、
なかでもポリエステル、ナイロンまたはポリビニ
ルアルコールの熱可塑性繊維を用いることが好ま
しい。 [実施態様] まず、本発明に用いる収縮糸(符号30)を模
式的に図示すると第1図に示すとおりであつて、
図中、符号31は前記収縮糸を構成する単繊維を
示し、一例としてポリエステル(ポリエチレンテ
レフタレート)を原料に用い、これを紡糸ノズル
を介して30本の繊維束の状態で溶融紡糸し、かつ
その単繊維の太さを3デニールとする。第2図A
に符号32a及び32bで示す前記繊維束に対し
て、左右にそれぞれ800回の撚りを与えて所謂捲
縮加工を施こす。このようにした2束を撚り合せ
ると単繊維が60本合体し、かつ1m当り133回の
撚りが掛かつた収縮糸30が得られる。なお、ノ
ズルから紡糸されると同時に捲縮加工を施した単
繊維を集束させてもよいのは勿論である。また、
第2図Bに示すように断面円形に集束紡糸した単
繊維の集束剤を一旦除去した後、繊維束全体の断
面形状を符号32cで示す如く扁平な長方形状に
成形し直した上で改めて集束剤を用いて固定して
収縮糸を製造してもよい。更にまた、前記素材繊
維の形態としては、連続した長繊維でもよけれ
ば、あるいは紡糸した繊維を適当な長さに切断し
て所謂スフ形態としてもよい。 ところで、第3図の符号1は、本発明に係るシ
ユリンクフイルムを用いて製造した包装体の一例
を示すもので、同じく符号2は、シユリンクフイ
ルムを示し、このものは被包装物3の全体を周り
から収縮状態で包被している。図示の例では、被
包装物3の上面における中心線上において、前記
フイルム2の内面に、本発明の収縮糸30を後記
のようにフイルムに対し点状に接着させておくの
である。なお、符号5は、シユリンク包装するに
当つて帯状の収縮用フイルムの両側縁をセンター
シールしたときに生ずる縦シール部、同じく6は
被包装物の前後に生ずる横シール部である。ま
た、前記の収縮糸は、シユリンクフイルム2に対
して接着剤7により固着せしめられるが、糸その
ものは、後記のように収縮用フイルムの収縮作用
に追随して見掛けの長さが縮んでゆくのである。 進んで、前記包装フイルムを製造しながらオン
ラインでシユリンク包装体を形成させる場合の一
例について具体的に述べる。第4図において符号
2aは収縮用フイルムの原反巻取りであつて、こ
こから引出されてくる帯状の収縮前フイルム2b
に対して、前記収縮糸30を同速で繰り出させな
がら、これを前記帯状フイルム2の裏面(図にお
いて下面)に接着させる。接着剤としては、好ま
しくはホツトメルト系接着剤が使用され、ロール
塗布または浸漬法によつて収縮糸に適用される
が、この接着剤の適用温度は、通常100〜160℃の
範囲にあるので、前記の収縮糸はこの温度の影響
を受けて変質するようなことはない。 上記のようにして第4図に示す収縮糸30に
は、予め接着剤が塗布され、次いでこの糸は圧着
ローラ10および受ローラ11によつて位置決め
されながら、シユリンクフイルムの内面(シユリ
ンク包装後においてフイルムの内側)に位置する
ように連続的に接着される。糸つきの帯状フイル
ムは、次いでフオルダー12に導かれ、ここで被
包装物3のまわりをオーバーラツピングしながら
シーラ13を介して前記フイルムの両側縁が重ね
合された状態でチユーブ状にセンターシールされ
る。符号14は、キヤリーベルトであつて、その
内部に組込まれた位置制御装置15によつて包装
体の移送速度を制御すると共に後段に設けられた
溶断シーラ16との同期が図られることは、通常
の収縮包装法におけると同様である。なお、キヤ
リーベルトを経由した被包装物はフイルムと共に
溶断シーラ16により連続フイルムの部分が截断
されて独立したシユリンク前の包装体となる。な
お、第5〜6図は、前記溶断シーラ16の拡大縦
断面図と、このシーラにより溶着と切離しを同時
に行う場合の状態を示す平面図で、同図において
符号16aは可動台にして、その下面においてヒ
ータ16bと截断刃16cが取付けられると共
に、受け台16dには支承板16eが組込まれて
いる。これらの機材によつて第6図に示すような
カツトライン形状Lにしたがつた截断と横シール
が施されて、個別化された包装体が形成され、こ
の包装体が、次段に位置する加熱雰囲気炉に投入
されるのである。すなわち前記包装体は第4図に
示す加熱雰囲気炉17に導入され、この炉中でシ
ユリンクフイルム2は140〜180℃に加熱され、そ
の結果、収縮を生じて被包装物3の周面に密着し
て製品としてのシユリンク包装体1が形成され
る。なお、前記の収縮糸を接着するシユリンクフ
イルムとしては、通常一般に用いられている素
材、すなわち加熱収縮性を付与した公知の合成樹
脂フイルム、例えばポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル等のフイルム
をそのまま使用することができ、一軸延伸フイル
ム、二軸延伸フイルムのいずれをも用いることが
できる。 ちなみに、シユリンク包装に当つては前述のよ
うにフイルムを加熱雰囲気下におくことが必要で
あつて、その温度はフイルムの種類によつても異
なるが、通常140〜180℃の範囲にある。 本発明で用いる収縮糸は、前記した接着剤の温
度による影響と、上記の加熱雰囲気に曝された場
合の影響とを受けることのない性質を帯びてお
り、一方ではシユリンクフイルムの加熱収縮に追
従して見掛けの長さが変り得るような糸にしてい
る。更にまた、前記第5〜6図に示すようなシユ
リンクフイルムの溶断に際して、収縮糸も同時に
溶断し得る性質をもたせるようにしている。それ
がため本発明においては収縮糸そのものの素材
を、ポリエチレン、ポリエステル、ナイロン、ポ
リ塩化ビニルまたはポリプロピレン等の熱可塑性
合成繊維でつくり、その上で、該繊維の太さ、撚
り数、集束数並びに捲縮の程度を表わす縮み率を
後記の数値範囲に保持させ、もつて加熱溶断なら
びにシユリンクフイルムの収縮に追従した収縮を
常時支障なく行なわせるようにしたものである。 要するに本発明は、前記したシユリンク包装に
不可欠な要件をすべて充足させることができるよ
うにした収縮糸を開封条に用いて成るシユリンク
フイルムの製造法である。しかして、前記したよ
うにシユリンクフイルムの加熱収縮に追従して収
縮糸も収縮する性質を帯びさせるためには、当該
収縮糸の素材繊維に附与する捲縮度合が、集束糸
を10本束ね1Kgの荷重をかけたときの長さと無荷
重としたときの長さの比を縮み率で表わして25%
以上とすることを要する。なお、集束糸の撚り数
を30〜500回/mとする理由は、前記撚り数が30
回/mに満たないと使用に当つて集束糸が個々に
分離してしまう場合があり、他方、500回/mを
越えると、前記収縮が円滑に行なわれず、フイル
ムとの関係でヒキツレが生ずると共に、該糸をフ
イルムに圧着させるに際して糸が扁平に広がりに
くいからである。また、繊維の太さと繊維の本数
の関係もこれを特許請求の範囲に規定した範囲内
に保つ必要があつて、下限値たる2デニール×20
本を下廻ると、強度的にシユリンクフイルムの開
封が難しく、一方、上限値たる10デニール150本
を上廻るとフイルムの収縮に追従し難く、それに
加えて加熱溶断も行い難いし、この糸をフイルム
に圧着させるに際にも糸が扁平に広がりにくいか
らである。 さらにまた、収縮糸の縮み率を25%以上となる
程度の捲縮を施しておくことが必要であるが、縮
み率があまり大きいと、接着剤を適用した後これ
をフイルムに接着する際、接着後に糸がフイルム
とは無関係に収縮してしまつて、両者が剥がれて
しまつたり、あるいはフイルムが縮んでシワが発
生したりするからである。なお、接着剤塗布後に
おいては伸びの無い糸であることが望ましく、接
着剤塗布後においては精々10%程度の伸び率を有
する糸であることが必要である。 以上のとおり、本発明の収縮糸を開封条とした
シユリンクフイルムは、特許請求の範囲に規定し
た範囲の要件を備えることが必要で、それを外れ
た糸は本発明が対象とするシユリンク包装体の開
封手段としての開封糸に適さない。 次いで、前記のような収縮糸30に、所定の接
着剤(例えばホツトメルト接着剤)を塗布してか
ら、このものを第4図に示すようにシユリンクフ
イルム2に接着させた後、これを該フイルムの加
熱収縮に必要な加熱雰囲気炉17に導入した場合
の作用について以下説明する。第7〜8図に模式
的に示すように該フイルム2に接着剤4を介して
取付けられた収縮糸30は、フイルム2が図に矢
印で示すように収縮すると、糸そのものもその収
縮力を受けて各単繊維が第8図のように半径方向
に膨らみ、あるいは縮れた状態にある糸の縮れ密
度が高まるように作用して、全体としての有効長
を短縮するような挙動を示し、その結果、収縮糸
そのものの長さおよび太さがシユリンクフイルム
2の収縮度合に応じて短くなつたり、あるいは太
くなつたりして前記フイルムの収縮に追従した形
態となる。なお、第7〜8図では収縮糸30に一
定間隔で接着剤4が付着されているが、収縮糸3
0に接着剤4が全面に付着されていても、収縮糸
は同様な動きをする。それは、前記収縮糸がシユ
リンク時の熱によつては化学的にも物理的にも変
化しないだけでなく、その糸自体が多数本の繊維
が絡み合つた状態の下に全体として嵩高に保持さ
れているので、塗工された接着剤または粘着剤は
糸の表面部分にしか付着せず、糸内部の繊維は相
互に自由に動き得る状態にあるからである。その
結果、前記接着剤を介してフイルムに接着または
粘着させた後でも収縮糸自体はフイルムの収縮に
つれて見掛けの長さが短くなるように作用するの
である。 以上が本発明における収縮糸の熱収縮時におけ
る作用であるが、前記の糸はシユリンク包装時に
おける加熱作用には影響を受けることなく、糸そ
のものがシユリンクフイルムと同時に収縮するも
のであり、かくして、この糸がシユリンクフイル
ムの内面に組込まれているので、開封に際しては
該フイルムに加わる内側からの力によつて極めて
円滑に破ることができるようになるのである。 なお、前記収縮糸30は、シユリンク包装後に
おいて包装体の横シール部6の部分から第3図に
示すように、その一部を引出すか、あるいは符号
7で示すように収縮糸が配設されている部分のフ
イルム2に対し局部的に破線を設けておいて、そ
の部分から収縮糸の一部を抓むことができるよう
にするのがよい。 また、本発明の収縮糸30を第4図における圧
着ロール10と受ロール11のニツプ間でフイル
ム2に接着させる際、該糸の撚り数が比較的小さ
い場合には、第2図Bに示すように断面扁平に広
がるので、フイルムとの密着性が高まる。 しかして収縮糸を開封条としたシユリンクフイ
ルムは、シユリンク後の包装体1に対し該フイル
ムの内面において、それと一体に密着した状態
で、しかも弛みなく配設されるようにとりつけら
れ、その結果、この包装体を開封するに際して該
糸を前記引出し部分を介して引張れば、極めて簡
単にシユリンク包装体を開披することができる。 ちなみに、本発明の収縮糸に予め接着剤を付着
させた後、これを巻取状態にしてシユリンク包装
機にセツトしておいてもよいし、或いはまた、収
縮糸を接着させたシユリンクフイルムそのものを
巻取としておき、これを任意のシユリンク包装機
にセツトするようにしてもよい。 進んで、本発明の実施例を、比較例と共に説明
する。 実施例 1 ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート)
を原料として、これを紡糸ノズルを通して30本の
繊維束の状態で溶融紡糸し、かつその単繊維の太
さを3デニールとする。前記繊維束を左右に800
回の撚りを与え、かつ捲縮加工を施した後、これ
ら2束を撚り合せて単繊維を60本に合体し、さら
に1m当り133回の撚りが掛つたポリエステル繊
維の収縮糸を得た。この収縮糸の縮み率を別記の
試験方法で測定したところ45%であつた。この収
縮糸を用いて第4図において説明した標準包装機
によりシユリンクフイルムと接着しつつ、それに
引き続いてシユリンク包装体の製造を行なつた。 シユリンクフイルムそれ自体としては、厚さ
15μのポリプロピレンフイルムを用い、前記で得
られた収縮糸を次の組成からなる接着剤を用いて
該フイルムの裏面に接着させた。すなわち、融点
66℃のパラフインワツクス55部、メルトインデツ
クス=4で、酢酸ビニル含有量26%のエチレン酢
酸ビニル樹脂25部、水素添加テルペン樹脂20部か
らなるホツトメルト接着剤を用いて、溶融温度
100℃でフイルムの中央部に接着させる。以後は
第4図で説明した通り、糸つきの帯状フイルム
は、被包装物をオーバーラツピングしながら、シ
ーラによりセンターシールされ、更に溶断シーラ
により横シールとカツトラインLの截断が施され
て個別化された包装体が形成される。次いで、こ
のものは加熱雰囲気炉中に導かれ、温度150〜160
℃でシユリンクフイルムが加熱されて該フイルム
が収縮すると同時に、包装体中央部裏面に接着さ
れた収縮糸はフイルムの収縮に追従して収縮し、
一方、シユリンクフイルムは被包装物の周面に密
着して最終製品としてのシユリンク包装体が得ら
れる。 このシユリンク包装体の製造条件、製造中の状
態及び得られたシユリンク包装体の評価を行なつ
た結果を第1表に示す。
【表】
【表】 実施例2〜3、比較例1〜7 実施例1の手順に従つて第1表に示す熱可塑性
繊維から収縮糸を得て、同様にシユリンク包装体
の製造を行なつた結果を第1表に示す。比較例7
は、参考までに熱可塑性繊維以外の木綿を用いた
結果を示す。 第1表に示す収縮糸の特性を評価する試験方法
は次のとおりである。 縮み率 実施例、比較例で得られた収縮糸を10本束ね、
糸の片端を固定し、他の一端をバネはかりで1Kg
の荷重をかけて引張り、そのときの糸の長さを測
る。次いでその糸を固定した点から20cmの所を切
断し、30秒経過後、引張り時20cmであつた部分の
荷重が0になつたことによつて、どれだけ糸が縮
まつたかを次式で算出する。 縮み率(%)=20cm−切断後の糸の長さ/20cm×100 接着剤塗工後の糸の伸び 接着剤を塗工した収縮糸の1本に10gの荷重を
かけて垂下し、糸の長さを1000mmとする。次いで
荷重の重りを1Kgとして、荷重10Kgのときの長さ
より伸びた長さを測定し、元の長さ1000mmに対す
る伸び率で出す。 収縮性 シユリンクフイルムに接着された収縮糸が、加
熱雰囲気電気炉内でシユリンクフイルムの収縮に
追従して均一に収縮する性能を示す。 厚紙を丸めた円筒の内面に、収縮糸の試験片と
して有効長さが30cmになるように、収縮糸の一端
を接着テープで貼りつけた後、温度約120℃のド
ライヤー熱風を風速約1m/秒で吹きつけ5秒間
曝し、その長さを測定する。 元の長さ(有効長30cm)に対して収縮した長さ
の比率を収縮率として算出して、使用したシユリ
ンクフイルムの収縮率と対比して、シユリンクフ
イルムの収縮に追従して収縮する性能を評価し
た。 ◎:すぐれている 〇:良好 △:やや劣る X:不良 加熱圧着扁平性 収縮糸をシユリンクフイルムに接着するに際
し、糸をできるだけ扁平に押し広げて、幅を広
く、厚さが薄くなることが望ましいので、収縮糸
が有するこの性能を評価する。 収縮糸を120℃に加熱されたヒーター内蔵の溝
付ロールに導いて溝に通し、別にフイルム原反ロ
ールより導かれたシユリンク前フイルムと収縮糸
とを20m/分の同速で繰り出させながら、前記溝
付ロール上でフイルムの下面に収縮糸を密着さ
せ、次いで2本のロールからなる圧着ローラ(押
圧力1.5Kg/cm)を通して得られた収縮糸(フイ
ルムに接着後の糸)の扁平度合を糸の太さの広が
りで評価した。 糸の太さの広がり率 ◎:201%以上…すぐれている 〇:126〜200%…良好 △:50〜125%…やや劣る X:50%未満 熱刃による溶断性 シユリンク包装機上における包装物の横シール
の溶断適性を評価する。 標準包装機の溶断シーラ(温度160℃、100回
転/分)における熱刃による溶断性を目視による
観察で評価した。 ◎:すぐれている 〇:良好 △:やや劣る X:不良 開封し易さ 実施例、比較例で得られたシユリンク包装体を
用いて、開封条のつまみ易さ及びつまみを引張り
開封したときのフイルムの切り口の均一性を評価
した。 ◎:すぐれている 〇:良好 △:やや劣る X:不良 第1表に示すとおり、本実施例の単繊維の太さ
2〜10デニールの合成繊維であるポリエステル、
ナイロン、ポリビニルアルコール等の熱可塑性繊
維に30〜500回/mの撚りを付与し、縮み率を25
%以上とした収縮糸を用いてなるシユリンク包装
体は、比較例により得られたシユリンク包装体に
比較して、収縮性、加熱圧着扁平性、熱刃による
溶断性、開封し易さなどの特性がいずれもすぐれ
ている。また耐熱性についても何等問題なかつ
た。 これによりシユリンク包装機において、本発明
の収縮糸を開封条に用いてなるシユリンクフイル
ムを使用すると、前記開封条はフイルムの収縮に
追従して円滑に収縮し、包装体は、何等のヒキツ
レを起さずに美麗な包装形態となり、しかも前記
開封条を介しての開封も至つて行い易いなど、す
ぐれた性能を示す。 [発明の効果] 以上に説明したように、本発明により得られる
熱収縮性フイルムに取付けられた収縮糸は、シユ
リンク包装体の開封手段として極めて適切なもの
であつて、開封条それ自体はシユリンク時の熱お
よび接着剤の熱によつては収縮せず、前記フイル
ムの収縮時にのみ、その長さがフイルムの収縮に
追従して収縮し、しかもフイルムや糸等がひきつ
れたり、たるみを生じたりすることもなく、体裁
の優美なシユリンク包装体が得られる。また、従
来のカツトテープを使用したシユリンク包装体に
較べ、包装コストが低く、その上、開封の容易な
シユリンク包装品を得ることができる点でも極め
て有用である。 また、本発明の収縮糸つきのシユリンクフイル
ムは、被包装物をラツピングする直前においても
連続的に生産し得るから生産効率も高く、しかも
任意のシユリンク包装機に適用し得るという利点
がある。これに加え、従来のように予めシユリン
クフイルムに開封用のミシン孔をあける必要もな
いばかりでなく、シユリンク加工に際しても、膨
脹空気が抜ける虞れがなく、美麗なシユリンク包
装体を得ることができる等、種々の利点を発揮す
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、シユリンク包装体用収縮糸の模式的
拡大側面図、第2図A〜Bは、同じくその拡大断
面図、第3図は本発明の収縮糸を用いて成るシユ
リンク包装体を示す斜視図、第4図は本発明の収
縮糸とシユリンクフイルムを用いてシユリンク包
装体を製造する場合の一例を示す説明図、第5図
は前記シユリンク包装におけるフイルムの溶断シ
ーラを示す拡大縦断面図、第6図は同上シーラに
よる溶着および切離状態を示す平面図、第7図は
収縮前のフイルムに取付けた収縮糸の状態を示す
模式的拡大側面図、第8図は同上収縮後の拡大側
面図である。 1……シユリンク包装体、2……シユリンクフ
イルム、3……被包装物、4……接着剤、7……
破断線、12……フオルダー、13……シーラ、
14……キヤリーベルト、16……溶断シーラ、
17……加熱雰囲気電気炉、30……収縮糸、3
1……単繊維、32,32b,32c……集束
糸。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 単繊維の太さ2〜10デニールの合成繊維を20
    〜150本集束させ、かつこの集束糸に対し30〜500
    回/mの撚りを付与させ、さらに縮み率が25%以
    上になるように捲縮を保持させた集束糸を開封条
    に用い、この開封条に接着剤または粘着剤を塗工
    するに当り、塗工後における開封条の伸び率がほ
    ぼ10%以下になるようしてから熱収縮性フイルム
    に対して前記開封条を接着または粘着させたこと
    を特徴とする開封性シユリンクフイルムの製造
    法。 2 合成繊維がポリエステル、ナイロンまたはポ
    リビニルアルコール等の熱可塑性繊維を開封条と
    して用いた特許請求の範囲第1項記載の易開封性
    シユリンクフイルムの製造法。
JP61166573A 1986-07-17 1986-07-17 易開封性シュリンクフィルムの製造法 Granted JPS6333270A (ja)

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