JPH0321636Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は車両用シートのヘツドレストに関し、
より詳しくは自動車のシート（座席）に取付けら
れるヘツドレスト本体をその左右から支持するた
めの支持部材の改良に係るものである。

（従来の技術） この種のヘツドレストとしては、シートバツク
のバツクフレームの上縁左右両側に、カバー部材
に被包されているヘツドレスト支持部材の下部
が、溶接等適宜方法によつて固定され、前記ヘツ
ドレスト支持部材の上部がバツクフレーム上方に
突設し、このヘツドレスト支持部材間にヘツドレ
スト本体が装着される。このヘツドレスト本体
は、ヘツドレスト支持部材のヘツドレスト本体側
に設けたガイド部材のガイド溝に、上下方向に移
動可能に取付けられる。前記ガイド部材はカバー
部材内に配設され、ガイド部材の上端部がカバー
部材に直接接していた。

（考案が解決しようとする問題点） 上記構成にかかる車両用シートのヘツドレスト
によれば、ガイド溝が形成されたガイド部材はカ
バー部材により直接被包されているため、ガイド
部材の上部のカバー部材に硬い物があたると、ガ
イド部材上端部がエツジとなつてカバー部材が破
損してガイド部材が露出し危険であつた。

この考案はかかる問題点を解決するためになさ
れたもので、ガイド部材上部のカバー部材に硬い
物があつたり、又はカバー部材に衝撃を加えて
も、カバー部材が破損することなく安全な車両用
シートのヘツドレストを得ることを目的とする。

（問題点を解決するための手段） 本考案に係る車両用シートのヘツドレストは、
ガイド部材の上端部とカバー部材との間に緩衝部
材を設け、この緩衝部材をガイド部材の上端縁を
被覆する被覆部とガイド部材の上端開口に嵌合す
る嵌合部とで形成して成るものである。

（作用） この考案においては、緩衝部材の嵌合部をガイ
ド部材の上端開口に嵌合し、緩衝部材の被覆部で
ガイド部材の上端縁を被覆しているため、カバー
部材からの衝撃力を緩衝部材が緩和、吸収する。
従つて、ガイド部材の上端縁によるカバー部材の
破損が防止できる。

（実施例） この考案にかかる一実施例を第１図ないし第４
図に基づいて説明する。

同図中、１１は自動車シートで、シートクツシ
ヨン１２とシートバツク１３とからなり、シート
バツク１３の上部にはヘツドレスト１４が装着さ
れている。

このヘツドレスト１４はそのヘツドレスト本体
１５が左右からバツクフレーム（図示せず）の上
縁左、右両側に対向配設した一対の支持部材１
６，１６により支持されている。

この支持部材１６は下端をバツクフレームに固
定した支持杆２２と、この支持杆２２の上端に固
定したガイド部材１８と、このガイド部材１８と
支持杆２２とを被覆するカバー部材１７とから成
つている。

そして、ガイド部材１８は断面Ｃ字状からな
り、ガイド部材１８の対向面には上、下方向に沿
つて開口１８ｄが形成され、ガイド部材１８の上
端部１８ｂには上端開口１８ｅが形成されてい
る。更に、ガイド部材１８にはヘツドレスト本体
１５のステー（図示せず）を挿入するガイド溝１
８ａが縦方向に並設されている。

このガイド溝１８ａは縦方向に係合部１９と係
止部２０とから構成され、係合部１８はその内径
が略ステーの外径と同一に形成され、また係止部
２０は上下の係合部１９間に設けた狭小部で、そ
の幅はステーの外径より狭く形成され、その幅方
向に弾性が生じ、その幅が所定以上の力により広
がるように形成されている。

ガイド部材１８の上端部１８ｂには合成樹脂製
の緩衝部材２１が嵌合し、ガイド部材１８の上端
縁１８ｃを被覆している。

この緩衝部材２１はガイド部材１８の上端開口
１８ｅに嵌合する嵌合部２１ａとガイド部材１８
の上端縁１８ｃを被覆する被覆部２１ｂとからな
り、ガイド部材１８に固定して取付けられてい
る。即ち、緩衝部材２１はガイド部材１８の上端
縁１８ｃを覆い、上端縁１８ｃがカバー部材１７
に接することを防止している。

カバー部材１７はガイド部材１８の外側面と緩
衝部材２１の被覆部２１ｂ及び支持杆２２を被覆
している。

上記構成にかかる自動車シートのヘツドレスト
によれば、ヘツドレスト本体１５を支持する支持
部材１６のガイド部材１８の上端縁１８ｂにはカ
バー部材１７との間に緩衝部材２１が設けられ、
ガイド部材１８の上端縁１８ｃをこの緩衝部材２
１の被覆部２１ｂで覆い、上端縁１８ｃがカバー
部材１７に接することを防止している。

その為、ガイド部材１８の上方のカバー部材１
７に硬い物があたつたり、又は衝撃力が加わつて
も、そのカバー部材１７がガイド部材１８の上端
縁１８ｃにより破損することなく、ガイド部材１
８をカバー部材１７により確実に被覆することが
でき安全なヘツドレストが得られる。

なお、上記実施例では、緩衝部材２１を合成樹
脂製の成形品として説明したが、これに限られる
ものではなく、緩衝部材を有する部材であれば良
い。

（考案の効果） この考案によれば、ガイド部材の上端部とカバ
ー部材との間に緩衝部材を設け、緩衝部材の嵌合
部をガイド部材の上端開口に嵌合し、緩衝部材の
被覆部でガイド部材の上端縁を被覆している。そ
の為、カバー部材からの衝撃力は緩衝部材で吸収
することができ、ガイド部材の強度が向上すると
共に、ガイド部材の上端縁によつてカバー部材が
破損することなく、安全なヘツドレストを得るこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る一実施例を示す車両用シ
ートの斜視図、第２図は第１図に示すヘツドレス
トの支持部材の斜視図、第３図は第２図に示す支
持部材の緩衝部材とガイド部材との分解斜視図、
第４図は第２図の−線に沿う断面図である。 図中、１４はヘツドレスト、１５はヘツドレス
ト本体、１６は支持部材、１７はカバー部材、１
８はガイド部材、１８ｂはガイド部材の上端部、
２１は緩衝部材である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 バツクフレームの上縁左、右両側に対向配設し
   た一対の支持部材と、この左、右の支持部材間に
   設けたヘツドレスト本体とからなり、 前記支持部材は、下端を前記バツクフレームに
   固定した支持杆と、この支持杆の上端に固定した
   ガイド部材と、このガイド部材と前記支持杆とを
   被覆するカバー部材とからなり、 前記ガイド部材は対向面に上、下方向に沿つて
   開口を形成し且つ上端部に上端開口を有する断面
   Ｃ字状からなり、 前記カバー部材は前記ガイド部材の外側面と上
   端部及び前記支持杆を被覆してなり、 前記ヘツドレスト本体は前記支持部材のガイド
   部材に沿つて上、下方向へ移動可能に取付け、 前記ガイド部材にはその上端部と前記カバー部
   材との間に緩衝部材を設け、 前記緩衝部材は前記ガイド部材の上端縁を被覆
   する被覆部と、前記ガイド部材の上端開口に嵌合
   する嵌合部とからなり、 前記ヘツドレスト本体が前記支持部材のガイド
   部材に沿つて上、下方向へ移動してなる車両用シ
   ートのヘツドレスト。