JPH0320710Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の技術分野］ 本考案は、冷凍室の底部に設置されてその上面
に被冷凍物が載置される矩形板状の冷却器の取付
構造に関する。

［考案の技術的背景とその問題点］ この種の冷却器を備えた冷蔵庫にあつては、冷
却器の裏面に対する着霜の成長を防止するために
その冷却器の裏面に循環風が流通するダクトを設
けることが行われている。ところが、この構成で
は、上記ダクトに水が浸入するとこれが氷結して
ダクトの機能が損われることがあるため、従来で
は、冷却器の周囲にパツキン、シール部材等を設
けることが行なわれているが、これでは部品点数
が増えて構造が複雑化する問題点があつた。

［考案の目的］ そこで本考案の目的は、冷却器をその裏面に水
が浸入しない状態に極めて簡単な構成で取付ける
ことができる冷却器の取付構造を提供するにあ
る。

［考案の概要］ 本考案は上記目的を達成するために、冷却器の
左、右縁に夫々外方へ伸びるフランジ部を有する
立上がり部を形成すると共に、冷却器の後縁に立
上がり部を形成し、その冷却器の前縁を冷凍室の
底面壁に形成された第１のコ字状支持部に圧入さ
せ、且つ冷却器の後縁立上がり部を冷凍室の背面
壁に形成された第２のコ字状支持部に嵌入させる
と共に、冷却器の左、右立上がり部が有するフラ
ンジ部を冷凍室の左、右側壁に前後方向へ伸びる
ように形成された凹部に夫々挿入するようにした
ものである。

［考案の実施例］ 以下、本考案の一実施例について図面を参照し
ながら説明する。

第１図において、１は冷蔵庫本体、２はフアン
装置、３はフアン装置２により第１図中矢印で示
す如く強制的に循環される冷凍室４及び冷蔵室５
の空気を冷却する主冷却器である。６は本考案が
対象とする被冷凍物載置用の冷却器で、これは矩
形板状部６ａの裏面に冷媒パイプ６ｂを添設して
成る。そして、斯る冷却器６の裏面には、循環風
が流通するダクト６ｃが形成されており、以て冷
却器６の裏面に対する着霜が防止されるようにな
つている。

さて、以下においては第２図、第３図及び第４
図も参照して冷却器６の取付構造について説明す
る。即ち、冷却器６の左、右縁及び後縁には夫々
立上がり部７，８，９が形成されており、特に
左、右縁の立上がり部７，８には夫々外方へ伸び
るフランジ部７ａ，８ａ（第４図参照）が形成さ
れている。一方、１０は冷凍室４の底面壁たるプ
ラスチツク製底板で、この底板１０は冷却器６と
の間に前記ダクト６ｃを形成するように位置さ
れ、そのダクト６ｃの前端に対応した部位には前
記冷却器６の前縁が圧入される溝１１ａを有した
第１のコ字状支持部１１が形成されている。ま
た、冷凍室４の背面壁たる主冷却器カバー１２の
下端には冷却器６の後縁立上がり部９が嵌入され
る溝１３ａを有した第２のコ字状支持部１３が形
成されている。さらに、冷凍室４の左、右側壁た
る冷蔵庫本体１の内箱１ａの左、右側面には夫々
凹部１４，１４が形成されており、この凹部１
４，１４内には前記底板１０の左、右に夫々形成
されたフランジ部１０ａ，１０ａ及び冷却器６の
フランジ部７ａ，８ａが入り込むようになつてい
る。

尚、冷却器６を設置する場合には、まず冷却器
６の前縁を第１のコ字状支持部１１の溝１１ａに
圧入させて両者を一体化し、斯様に組立てられた
底板１０及び冷却器６の各フランジ部１０ａ，１
０ａ，７ａ，８ａを凹部１４内に挿入し、この後
主冷却器カバー１２をその第２のコ字状支持部１
３が有する溝１３ａに対し冷却器６の後縁立上が
り部９が入り込むように設置する。

上記した本実施例によれば、冷却器６の左、右
縁及び後縁に夫々立上がり部７，８，９が形成さ
れているから、この部分から冷却器６の裏面に水
が浸入する虞がなく、また冷却器６の前縁は底板
１０が有する第１のコ字状支持部１１の溝１１ａ
内に圧入されているから、この部分でも冷却器６
の裏面に水が浸入する虞がなくなるものである。
従つて従来のようにパツキン、シール部材等の部
品を必要とせず、その構成の簡単化及びこれに伴
うコストの低下を図り得る。

［考案の効果］ 本考案によれば以上の説明によつて明らかなよ
うに、冷凍室の底部に設置されてその上面に被冷
凍物が載置される矩形板状の冷却器をその裏面に
水が浸入しないように取付ける際に、パツキン、
シール部材等を必要としない簡単な構成で済むも
のであり、以てコスト安になし得るものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
は冷蔵庫の上半部の断面図、第２図は要部の斜視
図、第３図及び第４図は同要部の夫々縦断側面図
及び縦断正面図である。 図中、４は冷凍室、６は冷却器、７，８，９は
立上がり部、７ａ，８ａはフランジ部、１０は底
板（底面壁）、１１は第１のコ字状支持部、１１
ａは溝、１２は主冷却器カバー（背面壁）、１３
は第２のコ字状支持部、１３ａは溝部、１４は凹
部を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 冷凍室の底部に設置されてその上面に被冷凍物
   が載置される矩形板状の冷却器を取付けるための
   ものにおいて、前記冷却器の左、右縁に夫々外方
   へ伸びるフランジ部を備えた状態に形成された立
   上がり部と、前記冷却器の後縁に形成された立上
   がり部と、前記冷凍室の底面壁に形成され前記冷
   却器の前縁が圧入される溝を有した第１のコ字状
   支持部と、前記冷凍室の背面壁に形成され前記冷
   却器の後縁立上がり部が嵌入される溝を有した第
   ２のコ字状支持部と、前記冷凍室の左、右側壁に
   前後方向へ伸びるように形成され前記冷却器の
   左、右立上がり部の各フランジ部が挿入される凹
   部とを備えたことを特徴とする冷却器の取付構
   造。