JPH0320555Y2 - - Google Patents

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JPH0320555Y2
JPH0320555Y2 JP17949685U JP17949685U JPH0320555Y2 JP H0320555 Y2 JPH0320555 Y2 JP H0320555Y2 JP 17949685 U JP17949685 U JP 17949685U JP 17949685 U JP17949685 U JP 17949685U JP H0320555 Y2 JPH0320555 Y2 JP H0320555Y2
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vane
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suction port
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Description

【考案の詳細な説明】 考案の目的 (産業上の利用分野) この考案は車両用空調装置等に使用されるベー
ン圧縮機に関するものである。
(従来の技術) 従来、ベーン圧縮機としてシリンダをアルミニ
ウム系金属により形成して軽量化を目的としたも
の(実開昭59−27101号公報)が提案されている。
又、第6図に示すようにアルミニウム系金属製
のシリンダ41には、その内周面に沿つて鉄系金
属製の切欠楕円環状をなすライナ42を設けると
ともに、アルミニウム系金属製のロータ(図示
略)を収容し、前記ライナ42にはそれぞれシリ
ンダ41に貫設した吸入口43、吐出口44に対
応する位置に吸入孔45、吐出孔46を貫設し、
同吐出孔46の上下両側には前記吸入口43に係
止され、シリンダ41の周方向への回転を防止す
るためのストツパ47を形成して、シリンダ4
1、ロータの焼きつき防止を目的としたもの(特
開昭57−157087号公報)が提案されている。
(考案が解決しようとする問題点) ところが、前者ではシリンダをアルミニウム系
金属で形成しており、シリンダの吸入口付近では
ベーン先端には低い吸入圧が作用し、ベーン下端
には吐出圧よりも若干低い背圧が作用するので、
シリンダ内周面へのベーンの押圧力が高く、しか
も、この吸入口の幅分だけベーンとシリンダとの
接触面積が小さいため、同吸入口付近が摩耗し易
いという問題点がある。又、高速運転時にはベー
ンの飛び出しが遅れ、ベーン先端がシリンダ内周
面に沿わず吸入口付近に衝突を起こすため、この
部分でシリンダが変形するという問題点がある。
又、後者においては、シリンダ41、ロータ
(図示略)をアルミニウム系金属により形成し、
ライナ42を鉄系金属により形成しているため、
シリンダ41及びロータと、ライナ42との熱膨
張率が異なり、ライナ42はストツパ47により
シリンダ41の周方向への回転が防止されている
だけなので、シリンダ41の熱膨張に追従して膨
張せず、ロータとライナ42とが接触してロータ
が摩耗するという問題点がある。
考案の構成 (問題点を解決するための手段) この考案は前記問題点を解決するため、シリン
ダの円筒状又は楕円筒状中空部内に、ベーン溝内
に摺動可能に嵌合したベーンを有するロータを配
設したベーン圧縮機において、シリンダ及びロー
タをアルミニウム合金等の軽合金により形成し、
シリンダ内周面の少なくとも吸入口前後付近を含
むように弾性変形可能な鉄等の耐摩耗性に優れた
弧状の摩耗抑制板を接合し、同摩耗抑制板板をシ
リンダの熱膨張に追従してシリンダ内周面方向へ
強制的に移動させる連結手段により連結するとい
う手段を採用している。
(作用) シリンダの吸入口付近ではベーン下端に作用す
る背圧と、ベーン先端に作用する吸入圧との差が
大きいため、シリンダ内周面へのベーンの押圧力
が大きく、又、吸入口付近はベーンとシリンダと
の接触面積が小さいために面圧が上昇するが、吸
入口前後付近を含むように弾性変形可能な鉄等の
耐摩耗性に優れた弧状の摩耗抑制板を接合してい
るので、シリンダ内周面の摩耗が防止されるとと
もに、高速運転時のベーンの飛び出しの遅れによ
つて起こるベーンのシリンダ内周面への衝突によ
る該内周面の変形が防止される。
又、摩耗抑制板をシリンダの熱膨張に追従して
移動させる連結手段を設けたので、シリンダの熱
膨張に伴つて摩耗抑制板は強制的に弾性変形され
てシリンダ内周面に追従移動し、ロータとシリン
ダとの間のクリアランスが適正に保持される。
(実施例) 以下、この考案を具体化した一実施例を第1〜
3図について説明すると、楕円筒状中空部を有す
るアルミニウム合金製のシリンダ1の両端面には
フロントサイドプレート2及びリヤサイドプレー
ト3が接合され、これらによつてロータ収容用の
楕円筒状空間が形成されている。フロントサイド
プレート2の前面には吸入室5を有するフロント
ハウジング4が設けられ、吸入室5は吸入口6及
び吸入フランジ7を介して外部回路と連通されて
いる。フロントハウジング4の後面には、フロン
トサイドプレート2と、リヤサイドプレート3
と、シリンダ1の外周を囲繞するようにリヤハウ
ジング8が接合され、同リヤハウジング8にはリ
ヤサイドプレート3の後側に底部を油溜室10と
し、かつ、上部には吐出ガス中のオイルを分離す
るオイルセパレータ(図示略)を有する油分離室
9が形成され、同油分離室9は吐出口11及び吐
出フランジ12を介して外部回路と連通されてい
る。
前記フロントサイドプレート2及びリヤサイド
プレート3の中心部には、一対のラジアルベアリ
ング13によりシヤフト14が積極回転可能に支
持されており、同シヤフト14に固着されたアル
ミニウム合金製のロータ15がシリンダ1の楕円
筒状中空部内に収容され、三ケ月状をなす一対の
室16が形成されている。
前記ロータ15の円周上には全幅に渡つて複数
個(この実施例では5個の場合を示す)のベーン
17を摺動可能に嵌合するベーン溝18が所要深
さをもつて形成され、内端部には背圧油を供給す
るための背圧通路19が形成されている。前記ベ
ーン17はその先端がシリンダ1の内周面に当接
することで前記三ケ月状の室16をそれぞれ複数
の圧縮室20に区画形成している。
第1図に示すように前記シリンダ1の内周面に
は、トツプ位置T.P(シリンダ1とロータ15と
が最も接近する位置)の終端から長径部付近にか
けて弾性変形可能な弧状の摩耗抑制板21が全幅
に渡つて接合されている。この摩耗抑制板21は
耐摩耗性に優れた鉄よりなり、第3図に示すよう
にその外表面の上下2ケ所には連結突条22が全
幅に渡つて形成され、同連結突条22をシリンダ
1に形成した連結凹部1aに嵌合して、同摩耗抑
制板21をシリンダ1の熱膨張に追従するように
している。この実施例では前記連結突条22と、
連結凹部1aとにより連結手段が構成されてい
る。又、同摩耗抑制板21の中間部2ケ所には吸
入口23が貫設され、シリンダ1に貫設された吸
入通路25と連通されるようになつている。
前記圧縮室20は前記フロントサイドプレート
2に貫設された連通孔24、前記吸入通路25、
及び前記吸入口23によつて吸入室5と連通され
ている。また、圧縮室20はシリンダ1に貫設さ
れた吐出口26を介して同シリンダ1の外周面と
リヤハウジング8の内周面間に形成された吐出室
27と連通され、さらに、同吐出室27はリヤサ
イドプレート3に貫設された連通孔28を介して
油分離室9と連通されている。なお、吐出口26
には吐出弁29及び弁押え30が設けられてい
る。
次に、上記のように構成されたベーン圧縮機に
ついてその作用を説明する。
第1図においてロータ15がP矢印方向に回転
されると、各ベーン17は先端がシリンダ1の内
周面に摺接してロータ15とともに回転する。圧
縮室20を形成するベーン17のうち先行するベ
ーン17が吸入口23の始端を通過すると、吸入
室5内の流体が流入を開始し、この流体の流入は
ベーン17が吸入口23の終端を通過するまで行
なわれる。
この圧縮室20を形成するベーン17のうち後
続のベーン17が吸入口23を通過し終わると、
この圧縮室20では圧縮行程が始まり、前記先行
するベーン17が吐出口26を通過した後、吐出
行程となり、圧縮された流体は圧力差により吐出
弁29を開き、圧縮室20から吐出口26を通つ
て吐出室27へ吐出される。そして、吐出室27
へ吐出された流体は油分離室9を通り、吐出口1
1、吐出フランジ12を介して吐出される。
さて、シリンダ1の吸入口23付近ではベーン
17下端に作用する背圧と、ベーン17先端に作
用する吸入圧との差が大きいために、シリンダ1
内周面へのベーン17の押圧力が大きくなり、
又、吸入口23の幅分だけベーン17とシリンダ
1との接触面積が小さいために面圧が上昇する
が、シリンダ1の内周面には、トツプ位置T.Pの
終端から長径部付近にかけて弧状の摩耗抑制板2
1を全幅に渡つて接合しているので、シリンダ1
の摩耗が防止される。
又、高速運転時にはシリンダ1のトツプ位置
T.Pを通過する際、ベーン溝18内に押し下げれ
たベーン17がシリンダ1内周面に沿つて飛び出
すのが遅れ、トツプ位置T.Pを通過していくらか
回転した後、ベーン17がシリンダ1内周面に衝
突する。この衝突位置は回転数が高いほどトツプ
位置T.Pから離れ、トツプ位置T.P終端から吸入
口23までの間で起こるが、この部分には摩耗抑
制板21を接合しているので、ベーン17の衝突
によるシリンダ内周面の変形が防止される。
さらに、摩耗抑制板21を弾性変形可能とする
とともに、連結突条22と連結凹部1aとからな
る連結手段によりシリンダ1に連結しているの
で、シリンダ1の熱膨張に伴い、摩耗抑制板21
は強制的に弾性変形されて追従し、シリンダ1内
周面方向へ移動される。このため、ロータ17が
熱膨張してもロータ17とシリンダ1との間のク
リアランスが適正に保持される。
又、鉄よりなる摩耗抑制板21の軸方向の熱膨
張がアルミニウム合金よりなるシリンダ1の熱膨
張よりも若干小さいため、接合端面に僅かな隙間
が生ずる可能性があるが、摩耗抑制板21の接合
部分は吸入行程に相当する領域のため、隙間を通
しての漏洩は問題にならない。
なお、この考案は次のように実施してもよい。
(1) 第4図に示すように摩耗抑制板21の接合範
囲を延長し、圧縮圧力が上昇してベーン17先
端に作用する圧力が高くなる圧縮後期のみ、ア
ルミニウム合金のままとすること。
(2) 第5図に示すように摩耗抑制板21の外表面
に複数の連結突起31を設け、シリンダ1には
同連結突起31と対応する連結凹部(図示略)
を設けること。
(3) ベーン枚数に関係なく実施すること。
(4) 円筒状の中空部を有するシリンダと、偏心し
たロータを収容したベーン圧縮機に実施するこ
と。
考案の効果 以上詳述したように、この考案によれば吸入口
前後付近を含むように弾性変形可能な耐摩耗性に
優れた弧状の摩耗抑制板を接合しているので、吸
入口付近のシリンダ内周面に対しベーンが吸入圧
と吐出圧の差圧により強く押圧されても、吸入口
付近の摩耗を防止できるとともに、高速運転時に
おいてベーンの飛び出しの遅れによりベーンが吸
入口付近のシリンダ内周面に衝突しても、該内周
面の変形を防止できる。
又、前記シリンダと摩耗抑制板とを連結手段に
より連結しているので、摩耗抑制板はシリンダの
熱膨張に伴い強制的に弾性変形されて追従し、シ
リンダ内周面方向へ移動する。このため、ロータ
が熱膨張してもロータとシリンダとの間のクリア
ランスを適正に保持できる優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案に係るベーン圧縮機の横断面
図、第2図は同じく中央部縦断面図、第3図は摩
耗抑制板を示す拡大斜視図、第4図は摩耗抑制板
の別例を示す横断面図、第5図は摩耗抑制板の別
例を示す斜視図、第6図は従来のベーン圧縮機の
一部を示す分解斜視図である。 シリンダ……1、連結凹部……1a、フロント
サイドプレート……2、リヤサイドプレート……
3、フロントハウジング……4、ロータ……1
5、ベーン……17、ベーン溝……18、摩耗抑
制板…21、連結突条……22、吸入口……2
3、吐出口……26、連結突起……31、トツプ
位置……T.P。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 1 シリンダの円筒状又は楕円筒状中空部内に
    は、ベーン溝内に摺動可能に嵌合したベーンを
    有するロータを収容し、シリンダの端面にはフ
    ロントサイドプレート及びリヤサイドプレート
    を接合し、両サイドプレート、シリンダ、及び
    ロータにより囲まれた空間には吸入口及び吐出
    口を開口させ、外部から前記ロータを回転駆動
    させることにより、吸入口から吸入した流体を
    圧縮動作させて吐出口から吐出させるようにし
    たベーン圧縮機において、シリンダ及びロータ
    をアルミニウム合金等の軽合金により形成し、
    シリンダ内周面の少なくとも前記吸入口前後付
    近を含むように弾性変形可能な耐摩耗性に優れ
    た弧状の摩耗抑制板を接合し、同摩耗抑制板を
    シリンダの熱膨張に追従してシリンダ内周面方
    向へ強制的に移動させる連結手段により連結し
    たベーン圧縮機。 2 前記連結手段は摩耗抑制板の外表面に形成し
    た連結突条又は連結突起と、シリンダに形成し
    た連結凹部とからなる実用新案登録請求の範囲
    第1項に記載のベーン圧縮機。
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