JPH0320365B2 - - Google Patents
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- JPH0320365B2 JPH0320365B2 JP55126098A JP12609880A JPH0320365B2 JP H0320365 B2 JPH0320365 B2 JP H0320365B2 JP 55126098 A JP55126098 A JP 55126098A JP 12609880 A JP12609880 A JP 12609880A JP H0320365 B2 JPH0320365 B2 JP H0320365B2
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- chlorella
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Description
本発明は経口投与用制ガン剤に関する。さらに
詳しく言えば、本発明は、クロレラをヘキサン、
エーテル、クロロホルム、メタノール、エタノー
ル、アセトン又はこれらの2種以上の混合物で処
理した後、冷水を用いて抽出し、得られた抽出物
より分子量約10000以下の成分を透析又はゲル
過により除き、得られた水溶液を凍結乾燥して得
た分子量約40000〜50000の粉末状物質を有効成分
とする経口投与用制ガン剤を提供するものであ
る。 従来、制ガン剤と称される物質としては、すで
に数多くの物質が臨床治療用に用いられている
が、そのほとんどは注射剤として投与されるもの
である。ところで注射剤による投与は一般的に副
作用が発現し易く、また注射による投与はその投
与形式それ自体が煩雑であるという欠点があるた
め、経口投与により、高い制ガン効果を発現する
物質の開発が望まれている。 本発明者等は、経口投与により高い制ガン効果
を示す物質で、しかも副作用の心配のない物質を
得るべく鋭意研究を行つたところ、本発明によ
り、クロレラを原料としてかかる目的に適う物質
が得られることを見出した。 本発明は、かかる知見に基いてなされたもので
ある。 以下に本発明を詳細に説明する。 本発明者等は、先にクロレラを原料として制ガ
ン作用を有する物質を製造することに成功したが
(特開昭52−79016号)、この場合得られた物質は
注射による投与において制ガン効果を発現する
が、経口投与においては満足すべき効果を示さな
いものであつた。 本発明により、クロレラを原料として提供され
る物質は、経口投与により、高い制ガン効果を示
し、かつ毒性が著しく低いという特徴的利点を有
するものである。 本発明において、原料として使用し得るクロレ
ラについては、その種類は特定されるものではな
いが、具体的な例示としてはクロレラ・レギユラ
リス、クロレラ・エリプソイデア、クロレラ・ピ
レノイドーサー、クロレラ・ブリガリスなどは好
ましい例としてあげることができる。原料クロレ
ラの製造法は、太陽光線を利用して屋外で培養す
る方法とタンク内で無菌的に培養する方法とに大
別されるが、屋外で培養する方法においては細菌
の混入が避けられず、その結果クロレラからの抽
出操作にあたつて抽出物中に細菌に由来する毒性
発現物質が混入する可能性もあるため、本発明に
おいて用いられるより好ましい原料クロレラはタ
ンク内で無菌的に培養して得られるクロレラであ
る。 クロレラをタンク内で無菌的に培養する方法と
しては、例えば特公昭50−11466号の方法をあげ
ることができる。 本発明の制ガン剤を製造するにあたつては、ま
ず原料クロレラをヘキサン、エーテル、クロロホ
ルム、メタノール、エタノール、アセトン又はこ
れらの2種以上の混合物で処理し、脱脂した後、
次いで得られた粉末物質を冷水を用いて抽出す
る。次いで得られた抽出物より、分子量約10000
以下の成分を除く操作として水による透析、ある
いはゲル過による分子分画を行う。次いで得ら
れた水溶液を凍結乾燥すると粉末状物質が得られ
る。 本発明の制ガン剤の有効成分として用いられる
上記の粉末状物質は水溶性であり、蛋白質約50
%、炭水化物約25%、核酸系物質約25%を含む淡
黄褐色のものである。 本発明の制ガン剤は、経口投与により高い制ガ
ン効果を示すことが特徴的であり、その有効投与
量は、経口投与で1mg〜1000mg/Kg/日であつ
て、通常の経口投与医薬品における製剤化方法に
より、消化器管からの吸収に好適な剤形、例えば
錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤、経口用液剤な
どとして各種の医薬製剤とすることができる。 以下に本発明の制ガン剤に使用する粉末状物質
の製造列ならびに上記粉末状物質の薬理作用なら
びに毒性に関する薬理学的実験例を掲げるが、本
発明はこれらの例示によつて特定されるものでは
ない。 実施例 1 屋外で培養して得られたクロレラを洗浄した後
凍結乾燥して得た粉末1Kgをとり、これにクロロ
ホルム−メタノール(2:1)混液20を加えて
脱脂し、次いでクロロホルム、メタノールを除去
した後、得られた粉末物質からその500gをとり、
それに2の蒸留水を加えて4℃にて72時間抽出
する。この水抽出物を5000回転で10分間遠心分離
し、得られた上清を4℃にて蒸留水に対して1昼
夜透析した後その内液をセフアデツクスG−75を
用いてゲル過して分子量約40000〜50000の成分
を分画し、次いで凍結乾燥すると、30gの粉末物
質が得られた。 実施例 2 無菌的に培養して得られたクロレラ粉末を洗浄
した後、凍結乾燥して得られた粉末1Kgを用い、
実施例1と同様にしてクロロホルム−メタノール
(2:1)混液で処理して得られた粉末よりその
200gをとり、これに蒸留水1を加え−20℃に
て一夜凍結した後、室温にて融解する。得られた
融解液を蒸留水に対して一夜4℃にて透析した
後、内液をセフアデツクスG−75を用いてゲル
過して分子量の異なる二つの画分にわけて、さら
に分子量約40000〜50000の分画を含む液をとり、
これを凍結乾燥して40gの粉末物質を得た。 実験例 1 ザルコーマ180腫瘍細胞をICRマウス(雌、7
週令)のソケイ部皮下にマウス1匹当り2×106
個移植し、その後24時間目より1日1回10日間に
わたり連続して、実施例2により得られた粉末物
質を水道水に溶解した溶液を胃ゾンデを用いて経
口的に投与した。腫瘍移植後25日目に腫瘍を摘出
しその重量を測定し、次式により腫瘍抑制率を算
出した。 抑制率(%)=対照区平均腫瘍重
量−試験区平均腫瘍重量/対照区平均腫瘍重量×100 対照群マウスには、水道水のみを用いて同様に
して投与した。得られた結果を表1に示す。
詳しく言えば、本発明は、クロレラをヘキサン、
エーテル、クロロホルム、メタノール、エタノー
ル、アセトン又はこれらの2種以上の混合物で処
理した後、冷水を用いて抽出し、得られた抽出物
より分子量約10000以下の成分を透析又はゲル
過により除き、得られた水溶液を凍結乾燥して得
た分子量約40000〜50000の粉末状物質を有効成分
とする経口投与用制ガン剤を提供するものであ
る。 従来、制ガン剤と称される物質としては、すで
に数多くの物質が臨床治療用に用いられている
が、そのほとんどは注射剤として投与されるもの
である。ところで注射剤による投与は一般的に副
作用が発現し易く、また注射による投与はその投
与形式それ自体が煩雑であるという欠点があるた
め、経口投与により、高い制ガン効果を発現する
物質の開発が望まれている。 本発明者等は、経口投与により高い制ガン効果
を示す物質で、しかも副作用の心配のない物質を
得るべく鋭意研究を行つたところ、本発明によ
り、クロレラを原料としてかかる目的に適う物質
が得られることを見出した。 本発明は、かかる知見に基いてなされたもので
ある。 以下に本発明を詳細に説明する。 本発明者等は、先にクロレラを原料として制ガ
ン作用を有する物質を製造することに成功したが
(特開昭52−79016号)、この場合得られた物質は
注射による投与において制ガン効果を発現する
が、経口投与においては満足すべき効果を示さな
いものであつた。 本発明により、クロレラを原料として提供され
る物質は、経口投与により、高い制ガン効果を示
し、かつ毒性が著しく低いという特徴的利点を有
するものである。 本発明において、原料として使用し得るクロレ
ラについては、その種類は特定されるものではな
いが、具体的な例示としてはクロレラ・レギユラ
リス、クロレラ・エリプソイデア、クロレラ・ピ
レノイドーサー、クロレラ・ブリガリスなどは好
ましい例としてあげることができる。原料クロレ
ラの製造法は、太陽光線を利用して屋外で培養す
る方法とタンク内で無菌的に培養する方法とに大
別されるが、屋外で培養する方法においては細菌
の混入が避けられず、その結果クロレラからの抽
出操作にあたつて抽出物中に細菌に由来する毒性
発現物質が混入する可能性もあるため、本発明に
おいて用いられるより好ましい原料クロレラはタ
ンク内で無菌的に培養して得られるクロレラであ
る。 クロレラをタンク内で無菌的に培養する方法と
しては、例えば特公昭50−11466号の方法をあげ
ることができる。 本発明の制ガン剤を製造するにあたつては、ま
ず原料クロレラをヘキサン、エーテル、クロロホ
ルム、メタノール、エタノール、アセトン又はこ
れらの2種以上の混合物で処理し、脱脂した後、
次いで得られた粉末物質を冷水を用いて抽出す
る。次いで得られた抽出物より、分子量約10000
以下の成分を除く操作として水による透析、ある
いはゲル過による分子分画を行う。次いで得ら
れた水溶液を凍結乾燥すると粉末状物質が得られ
る。 本発明の制ガン剤の有効成分として用いられる
上記の粉末状物質は水溶性であり、蛋白質約50
%、炭水化物約25%、核酸系物質約25%を含む淡
黄褐色のものである。 本発明の制ガン剤は、経口投与により高い制ガ
ン効果を示すことが特徴的であり、その有効投与
量は、経口投与で1mg〜1000mg/Kg/日であつ
て、通常の経口投与医薬品における製剤化方法に
より、消化器管からの吸収に好適な剤形、例えば
錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤、経口用液剤な
どとして各種の医薬製剤とすることができる。 以下に本発明の制ガン剤に使用する粉末状物質
の製造列ならびに上記粉末状物質の薬理作用なら
びに毒性に関する薬理学的実験例を掲げるが、本
発明はこれらの例示によつて特定されるものでは
ない。 実施例 1 屋外で培養して得られたクロレラを洗浄した後
凍結乾燥して得た粉末1Kgをとり、これにクロロ
ホルム−メタノール(2:1)混液20を加えて
脱脂し、次いでクロロホルム、メタノールを除去
した後、得られた粉末物質からその500gをとり、
それに2の蒸留水を加えて4℃にて72時間抽出
する。この水抽出物を5000回転で10分間遠心分離
し、得られた上清を4℃にて蒸留水に対して1昼
夜透析した後その内液をセフアデツクスG−75を
用いてゲル過して分子量約40000〜50000の成分
を分画し、次いで凍結乾燥すると、30gの粉末物
質が得られた。 実施例 2 無菌的に培養して得られたクロレラ粉末を洗浄
した後、凍結乾燥して得られた粉末1Kgを用い、
実施例1と同様にしてクロロホルム−メタノール
(2:1)混液で処理して得られた粉末よりその
200gをとり、これに蒸留水1を加え−20℃に
て一夜凍結した後、室温にて融解する。得られた
融解液を蒸留水に対して一夜4℃にて透析した
後、内液をセフアデツクスG−75を用いてゲル
過して分子量の異なる二つの画分にわけて、さら
に分子量約40000〜50000の分画を含む液をとり、
これを凍結乾燥して40gの粉末物質を得た。 実験例 1 ザルコーマ180腫瘍細胞をICRマウス(雌、7
週令)のソケイ部皮下にマウス1匹当り2×106
個移植し、その後24時間目より1日1回10日間に
わたり連続して、実施例2により得られた粉末物
質を水道水に溶解した溶液を胃ゾンデを用いて経
口的に投与した。腫瘍移植後25日目に腫瘍を摘出
しその重量を測定し、次式により腫瘍抑制率を算
出した。 抑制率(%)=対照区平均腫瘍重
量−試験区平均腫瘍重量/対照区平均腫瘍重量×100 対照群マウスには、水道水のみを用いて同様に
して投与した。得られた結果を表1に示す。
【表】
実験例 2
体重25g前後のICR系マウス(雌、雄)を用い
て各種投与経路による急性毒性試験を行なつた。
試料は実施例2で得られた粉末物質を用いて、経
口投与では水道水に溶解したものを胃ゾンデを用
いて投与し、静脈内投与あるいは腹腔内投与では
生理食塩水に溶解したものを注射器によつて投与
した。LD50値はリツチフイールド−ウイルコク
ソン法により算出した。 表3にその結果を示す。
て各種投与経路による急性毒性試験を行なつた。
試料は実施例2で得られた粉末物質を用いて、経
口投与では水道水に溶解したものを胃ゾンデを用
いて投与し、静脈内投与あるいは腹腔内投与では
生理食塩水に溶解したものを注射器によつて投与
した。LD50値はリツチフイールド−ウイルコク
ソン法により算出した。 表3にその結果を示す。
Claims (1)
- 1 クロレラをヘキサン、エーテル、クロロホル
ム、メタノール、エタノール、アセトン又はこれ
らの2種以上の混合物で処理し、脱脂した後、得
られた粉末物質を冷水を用いて抽出し、得られた
抽出物より分子量約10000以下の成分を透析又は
ゲル過により除き、得られた水溶液を凍結乾燥
して得た分子量約40000〜50000の粉末状物質を有
効成分とする経口投与用制ガン剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP55126098A JPS5750921A (en) | 1980-09-12 | 1980-09-12 | Carcinostatic agent for oral administration |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP55126098A JPS5750921A (en) | 1980-09-12 | 1980-09-12 | Carcinostatic agent for oral administration |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5750921A JPS5750921A (en) | 1982-03-25 |
JPH0320365B2 true JPH0320365B2 (ja) | 1991-03-19 |
Family
ID=14926555
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP55126098A Granted JPS5750921A (en) | 1980-09-12 | 1980-09-12 | Carcinostatic agent for oral administration |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5750921A (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61113912U (ja) * | 1984-12-27 | 1986-07-18 | ||
JPS6241810U (ja) * | 1985-08-30 | 1987-03-13 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS51144713A (en) * | 1975-06-10 | 1976-12-13 | Atsushi Watanabe | Process for extracting an anti-tumor substance |
JPS5279016A (en) * | 1975-11-28 | 1977-07-02 | Yakult Honsha Kk | Production of antitumor agent |
-
1980
- 1980-09-12 JP JP55126098A patent/JPS5750921A/ja active Granted
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS51144713A (en) * | 1975-06-10 | 1976-12-13 | Atsushi Watanabe | Process for extracting an anti-tumor substance |
JPS5279016A (en) * | 1975-11-28 | 1977-07-02 | Yakult Honsha Kk | Production of antitumor agent |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5750921A (en) | 1982-03-25 |
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