JPH03199523A - 鋼矢板打設方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、鋼矢板を円滑に建込ための鋼矢板打設方法に
関する。

〔従来の技術〕

鋼矢板は、たとえばバイブロハンマー等の振動式杭打装
置によって、地盤中に連続して打ち込まれるとともに、
鋼矢板側部に条設された噛み合わせ溝により、互いに隣
接する鋼矢板同士を連結させ、連続矢板壁を形成するた
めに使用される板状あるいは立型断面形状の土木・建設
用資材である。

具体的には、たとえば河川・港湾・海岸等においては護
岸のための構築物として、また建設現場においては構造
物掘削の際にその土留め壁として、その使用に供されて
いる。

鋼矢板の打設に際し、従来よりその打込み方法には、鋼
矢板に打撃振動を与えながら圧入するバイブロハンマー
工法、鋼矢板頭部に打撃を与えながら打ち込む打撃工法
、あるいは油圧ジヤツキ等によるジヤツキ工法等多種の
工法が存する。

前者のバイブロハンマー工法の場合には、第５図に示さ
れるように、たとえばクレーン等（図示せず）により吊
索１０３を介して吊下げられたバイブロハンマー１０１
のチャック１０２によって、鋼矢板１００頭部のウェブ
部分がチャッキングされ、その状態でバイブロハンマー
１０１による振動とその重みによって鋼矢板１００の圧
入が行われ、これらの建込施工を順次隣接しながら行う
ことで鋼矢板１００．１００・・・により連続矢板壁が
構築される。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、第４図に示されるような断面が略コ字状
の鋼矢板１００の場合には、前記したようにバイブロハ
ンマーによる打設圧入力は、鋼矢板１００のウェブ１０
０ａ位置をチャッキングしているチャック１０２より鋼
矢板１００に伝達されるため、鋼矢板１００の断面重心
位置Ｏと打設圧入力作用位置Ｓがｌだけずれることにな
り、その偏心距離ｌに相応する偏心モーメントＭが鋼矢
板１００に作用する。この偏心モーメントＭは図中−点
鎖線で示されるように鋼矢板１００に回転およびねじれ
を与えることとなり、そのため鋼矢板１００は深さ方向
の傾斜、あるいは継手部１０３の摩擦抵抗の増大等を引
き起こし、打設困難あるいは継手部損傷等の弊害を招い
ていた。

そこで本発明の目的は、偏心モーメント発生を抑止する
とともに、それに伴う鋼矢板の傾斜および継手部の摩擦
抵抗の増加等の弊害を除去し、鋼矢板を円滑に建込し得
る鋼矢板の打設方法を提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

上記課題は、鋼矢板建込装置におけるチャッキング装置
を複数設け、各チャッキング部位を結ぶ図心位置と鋼矢
板横断面重心位置とがほぼ一致するようにチャッキング
部位を設定した上で鋼矢板の打設を行うことで解決でき
る。

〔作用〕

従来、たとえばバイブロハンマーによって鋼矢板打設を
行う場合、バイブロハンマーのチャッキング装置によっ
て鋼矢板頭部の一点のみをチャッキングし、そのチャッ
キング部から鋼矢板に打設圧入力を伝えていた。しかし
、鋼矢板の断面形状が、板状の場合には特に問題となる
ことが無かったが、多少断面形状が複雑な立体的形状と
なった場合には、その打設圧入力作用位置と断面重心点
とにずれが生じ、このずれのため鋼矢板に偏心モーメン
トが発生していた。そこで本発明においては、バイブロ
ハンマーのチャッキング装置によるチャッキング部を複
数とすることにより、打設圧入力の作用位置を前記複数
のチャッキング部位を結ぶ図心位置にシフトさせ、鋼矢
板横断面重心位置とほぼ一致させるようにしたため、鋼
矢板には偏心モーメントが発生しなくなる。

〔発明の具体的な構成〕

本発明を第１図〜第２図に示す実施例に基づいて詳説す
る。

第１図は本発明に係るバイブロハンマーによる鋼矢板打
設図であり、第２図は第１図の■−■矢視図である。

第１図において、バイブロハンマー１は、建設現場まで
搬入されたトラッククレーン（図示せず）の吊索４によ
って吊下げられており、この状態において、前記バイブ
ロハンマー１のチャック２ａ。

２ｂ、２ｃによって鋼矢板３がチャッキングされている
。

バイブロハンマー１は、前記したように鋼矢板３をチャ
ッキングするためのチャックとして、三つのチャック２
ａ、２ｂおよび２ｃを有し、第２図に示すように鋼矢板
３頂部のウェブ３ａ位置と両フランジ３ｂ、３ｃの三点
をチャッキングしている。そのため、打設圧入力は前記
三点から鋼矢板に伝わることとなるため、前記打設圧入
力の合力作用位置は前記複数のチャッキング部位を結ぶ
図心位置Ｓとなり、鋼矢板横断面重心位置Ｏとほぼ一致
するようになる。

鋼矢板３の打設に際しては、前記チャッキング状態にお
いて鋼矢板３の先端部位を地盤に当接させ、バイブロハ
ンマー１によって引き起こされる打撃振動とバイブロハ
ンマー１の自重により慣入方向圧入力が加えられ、鋼矢
板３の打設が行われる。

鋼矢板３は第２図に示されるようにウェブ３ａと両フラ
ンジ３ｂ、３ｃから構成される略コ字状断面となってお
り、前記両フランジ３ｂ、３ｃの側端部位は、外側へ折
り返されており、鋼矢板３の長手方向に条溝３ｄ、３ｅ
が形成され、隣接する鋼矢板を継ぐための継手部となっ
ている。前記条溝３ｄ、３ｅは、第５図に示されるよう
に隣接する鋼矢板３．３の条溝３ｄ、３ｅと互いに噛み
合うようになっており、互いに隣接する鋼矢板３．３の
条溝３ｄ、３ｅを介して連続一体となり矢板壁が形成さ
れる。

前記条溝３ｄ、３ｄ同士の嵌合は、鋼矢板３の打設の際
に、既に打設完了した鋼矢板３の頭部位条溝３ｄあるい
は３ｅに対して、打設しようとする鋼矢板３の先端部位
条溝３ｄあるいは３ｅを嵌合させ、同時にこの噛み合わ
せをガイドとして打ち込まれることにより行われる。

ところで、本実施例においては、チャッキング装置によ
って、鋼矢板３頂部のウェブ３ａ位置と両フランジ３ｂ
、３ｃの三点をチャッキングしているが、前記両フラン
ジ３ｂ、３ｃの二点をチャッキングして鋼矢板打設を行
うこともできる。この場合には、前記両フランジ３ｂ、
３ｃの二点のチャッキング位置はウェブ寄りとし、打設
圧入力の合力作用位置Ｓを鋼矢板横断面重心位置Ｏとほ
ぼ一致するように調整する必要がある。

一方、第３図に示されるような略Ｓ字形の鋼矢板ｌＯの
場合でも、バイブロハンマーのチャッキング装置を、三
つのチャックｌｌａ、ｌｌｂ、１１ｃを有するものとし
、フランジｌＯａ、ウェブ１０ｂおよびフランジｌｏｃ
の３点をチャッキングするようにすればよい。この場合
にも、フランジ１０ａおよびフランジ１０ｃの二点のチ
ャッキングとしても、打設圧入力の合力作用位置を鋼矢
板横断面重心位置とほぼ一致させることができるため、
同様の効果を得ることができる。

他方、本実施例においては、打設手段としてバイブロハ
ンマ一方式を取上げたが、他の打設方法においても同様
の効果を上げ得る。要は打設力の合力点を鋼矢板横断面
重心位置とほぼ一致させればよい。また逆に鋼矢板を引
抜く場合でも同様にすることで、鋼矢板に偏心モーメン
トを与えることなく、円滑に引抜きを行うことができる
。

〔発明の効果〕

以上詳説したように本発明によれば、鋼矢板の横断面重
心位置と鋼矢板に加えられる打設圧入力の合力作用位置
を略一致させるようにすることで、偏心モーメントが発
生しないため、鋼矢板の軸方向傾斜および継手部の摩擦
抵抗の増加を防止することができ、円滑に鋼矢板打設を
行うことができる。

さらに、偏心モーメントが発生しないようにしたことで
、鋼矢板の打込み長を増長し得るとともに、鋼矢板の打
伸びおよび打縮みを防止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係るバイブロハンマーによる鋼矢板打
設図であり、第２図は第１図の■−■矢視図であり、第
３図は他の鋼矢板断面形状の場合のチャッキング位置図
、第４図は従来法による鋼矢板打設の場合の力学的挙動
を説明するための図、第５図は従来法によるバイブロハ
ンマーによる鋼矢板打設要領図である。 第１図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）鋼矢板建込装置におけるチャッキング装置を複数
   設け、各チャッキング部位を結ぶ図心位置と鋼矢板横断
   面重心位置とがほぼ一致するようにチャッキング部位を
   設定した上で鋼矢板の打設を行うことを特徴とする鋼矢
   板打設方法。