JPH03199302A - 成形用組成物およびこれを用いた焼結体の製造方法 - Google Patents

成形用組成物およびこれを用いた焼結体の製造方法

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JPH03199302A
JPH03199302A JP34473889A JP34473889A JPH03199302A JP H03199302 A JPH03199302 A JP H03199302A JP 34473889 A JP34473889 A JP 34473889A JP 34473889 A JP34473889 A JP 34473889A JP H03199302 A JPH03199302 A JP H03199302A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、タングステンカーバイド、チタンカーバイド
およびタンタルカーバイドからなる群より選ばれる超硬
材料を形成する粉末と有機バインダーからなる成形用組
成物およびこれを用いた焼結体の製造方法に関する。
[従来の技術] 超硬合金等の超硬材料を形成する粉末と有機バインダー
からなる従来の成形用組成物および超硬材料からなる製
品の製造方法としては、有機バインダーとしてポリビニ
ルブチラール、ポリスチレン、もしくはポリプロピレン
を用いた成形用組成物、およびその組成物を射出成形し
、成形物を水素または水蒸気雰囲気において有機バイン
ダーを分解散逸させたのち焼結する製造方法が知られて
いる(例えば、特開昭51−126308号公報)。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら従来の組成物では、脱脂の際、成形体が自
重により変形したり、有機バインダーの熱分解性が悪く
、また、分解ガスにより割れ、膨れが生じ易いため、保
形用の治具を使い、または成形体をセラミック粉や金属
粉に埋め変形を防ぎ、400℃付近まで0.1〜b 速度で分解ガスの発生量を押さえ脱脂を行う必要があっ
た。そのため、焼結に移る前に成形体の表面に付着した
粉を払い落とす工程が必要であったり、脱脂に長時間を
要するなど、工業的な生産を困難にしていた。
[課題を解決するための手段] 本発明の成形用組成物は、タングステンカーバイド、チ
タンカーバイドおよびタンタルカーバイドからなる群よ
り選ばれる超硬材料を形成する粉末と、熱変形温度(以
下TDと略記)130℃以上の熱可塑性成分(A成分)
からなる有機バインダーを混合してなる組成物、該有機
バインダー中に融点が30〜100℃の成分(B成分)
をさらに含有する組成物である。ここで、1゛DはAS
TM  D648に従い、荷重4 、6kg/ art
で測定された値で示すものとする。
また、本発明の焼結体の製造方法は、タングステンカー
バイド、チタンカーバイドおよびタンタルカーバイドか
らなる群より選ばれる超硬材料を形成する粉末と、T 
D 130℃以上の熱可塑性成分(A成分)からなる有
機バインダーを溶融混練して成形用組成物を作成し、こ
の組成物を所望の形状に成形し、次いでこの成形体から
有機バインダーを加熱除去し、得られた脱脂体を焼結す
ることを特徴とする製造方法である。
本発明の成形用組成物においてA成分としては、ポリカ
ーボネー1〜、ポリフェニレンオキサイド、ポリフェニ
レンサルファイド、ポリフッ化ビニデン、ポリアセター
ル(トリオキサンのみからなるホモポリマーおよび1〜
リオキサンとエチレンオキサイド、ジオキソラン、置換
ジオキソラン、1.4−ジオキサンなどとのコポリマー
)、ポリアミド(例えば、ナイロン6.11.12.6
6あるいはこれらの共重合体)、ポリエステル(例えば
、ポリエチレンテレフタレー1〜、ポリブチレンテレフ
タレート)、ポリアリールサルホン、ポリアリールエー
テル、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリエー
テルエーテルケトンなどがあり、これらのうちから1種
もしくは2種以上を適宜混合して用いることが出来る。
これらのうち好ましいものはTDが150℃以上の熱可
塑性成分であり、中でもポリアセタールは溶融粘度が低
く、成形しやすく、かつ熱分解性も良好であるため好ま
しく用いられる。
有機バインダーとしては上記A成分と融点が30℃〜1
00℃の成分(B成分)の併用が好ましい。
このようなり成分としては、ポリアルキレンゲリコール
類(ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、ポリテトラメチレングリ−コール、エチレンオキサ
イド−プロピレンオキサイド共重合体など通常分子量1
000〜2百万のもの)、ワックス類(石油ワックス、
天然ワックス、合成ワックスなど)、常温で固体の各種
低分子量化合物(ステアリン酸などの高級脂肪酸、ステ
アリルアルコールなどの高級アルコール、ステアリン酸
アルミニウムなどの金属石鹸、ジステアリルアミンなど
の脂肪族アミン、各種界面活性剤)などがあり、これら
のうちから1押あるいは2種以上を適宜混合して用いる
ことができる。
A成分としてポリアセタール樹脂を用いたとぎは、相溶
性の点から、B成分としてポリアルキレングリコールが
好ましく、さらには、ポリエチレングリコールが特に好
まし2い。ポリエチレングリコールの分子量としては通
常1000〜2百万が用いられるが、成形性と脱脂時の
変形防止効果に優れることから、分子量1000〜1百
万のものがより好ましい。
打機バインダーには、Δ、B成分の他に成形性を改善す
るためTDが130℃未満の第3成分(C成分)を加え
ても良い。このようなC成分こしては、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリ−4−メチルペンテン−1,ポリ
プロピレン、ポリスチレン、・ポリ−α−メチルスチレ
ン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリメタクリル酸
エステル類、ポリアルキレンカーボネーl−類(ポリエ
チレンカーボネー1−、ポリプロピレンカーボネー1へ
)、ポリエチレンオキサイドなどがあげられるが、相溶
性の点からポリエチレンオキサイドが好ましい。 有機
バインダーはさらに、常温で液状の可塑剤(ジエチルフ
タレー何−、ジブチルフタレ−1へなど)や超硬材料を
形成する粉末に対するバインダーの濡れ性を良くするた
めの界面活性剤や各種カップリング剤等を通常使用され
る範囲で含有していても良い。
有機バインダー中のA成分は組成物に流動性を付与する
と共に、脱脂時の変形を防止する役目を果たす。TDが
130℃未満の成分では変形防止効果が不十分となるた
め、Ab!分のTDを130℃以上に定めた。バインダ
ー中に占めるバインダーのA成分の量は通常20〜10
0重量%、好ましくは30−・60重量%である。A成
分の量が20重量%より少ないと、成形体の強度が不足
しハンドリングが困難となる。
B成分は組成物の流動性を増して、射出成形を容易にす
ると共に、脱脂時の変形防止効果をさらに高め、脱脂速
度を早める役目を果たし7ている。
その融点が30℃未満では成形体の強度が弱くなり、1
00℃を越えると変形防止効果が不十分となるため融点
の範囲を30〜100℃と定めた。バインダー中に占め
るB成分の量は、通常0〜80重量%、好ましくは40
〜70重量%である。B成分の量が80重量%を越える
と成形体の強度が低下する。
バインダー中に占めるC成分の量は通常0〜60重量%
、好ましくは0〜30重量%である。C成分の量が60
重量%を越えると脱脂中に成形体が変形しやすくなる。
超硬材料を形成する粉末としては、WC,TaC,Ti
C,NbC,Mo□C1、VC,NbC1Hf C等の
金属炭化物とGo、Ni、 Cr、Fe等の金属からな
る材料があるが〜これらの中で、本発明においてば、W
C,TaCおよびT i Cからなる群よりなる超硬材
料を形成する粉末が好ましい。例えば、すC/TiC/
Co=94/115(重量比)、1ilc/TiC/に
o=34/60/6(重量比)、WC/TiC/TaC
/Co=59/7/22/12(重量比)等が挙げられ
る。
これらの粉末には、粉末の焼結助剤、成形助剤物性向ヒ
のため他の粉末等を適宜あらかじめ添加しておくことも
できる。添加の方法こしては、単に混合してもよいし、
粉末表面にコーティングしても良い。
超硬材料を形成する粉末の平均粒径は通常o、oi〜5
0μm、好ましくはO81〜20μmである。0.01
より小さくても、また、50μmより大きくても有機バ
インダーと溶融混練した組成物の成形時の成形性が悪化
する。
本発明の組成物において粉末の組成物全体に占める量は
、通常30〜70体積%、好ましくは40〜60体積%
である。粉末量が70体積%を越えると粉末と有機バイ
ンダーを均一に混練することが困難になり、かつ成形が
困難になる。30体積%より少ないと脱脂時の成形体の
変形が大きくなる。
本発明の組成物は、各成分を溶融混線し冷却後粉砕(組
枠)あるいはペレット化することによ′す製造できる。
上記において混練はバンバリーミキサ−・、プラス1〜
ミル、ニーダ−1加圧ニーダ−、ロールミル、スクリュ
ー式押出機など通常の混線機を用い、混練温度100〜
350℃、好ましくは150〜250℃で、温度コント
ロールは定温、昇温、降温などで行う、、混線時間は通
常10分〜10時間、好ましくは10分〜3時間で行う
、混線の方法として、全部を一度に仕込み混練する方法
、また、有機バインダー成分を加熱混練した後、超硬材
料を形成する粉末を加え加熱混練する方法等があるが特
に限定されるものではない。 本発明の組成物を用いて
射出成形、押出成形、プレス成形などによりシート状ま
たは複雑形状物を成形し、脱脂し、焼結し、必要により
加工して成形品を得る。
射出成形する場合、通常のプランジャー式、スクリュー
式などの射出成形機を用いることができる。成形条件は
金型形状や組成物により異なるが、成形圧力は通常10
0〜3000kg/ant、好ましくはZOO〜200
0kg/ aK 、成形温度は通常150〜350℃、
好ましくは150〜250°Cである。加熱により熱分
解しやすい組成物においては、減圧下あるいは不活性雰
囲気中で混線、成形する方法を採用するのが好ましい。
脱脂は通常、酸化性、還元性または不活性ガス雰囲気下
で、減圧、常圧または加圧下で通$0.5〜100℃/
Hr、好ましくは0.5〜bテlOO〜500℃、好ま
しくは140〜3oo℃まで昇温し、その温度で通常0
〜10時間以内、好ましくは0−1時間以内保持するこ
とにより行われる。
本発明の組成物からなる成形体は、形を保持するために
粉末の中に埋め込んだり、治具で支えたりする必要はな
く、そのまま脱脂炉中の棚仮に並べて脱脂できる。ここ
で成形体を置く棚板として通風可能な構造のものを用い
、成形体の下面にも雰囲気ガスの流れを当てることによ
って脱脂時開を短縮することが出来る。このような棚板
としてステンレスなどの金網やセラミックなどを格子状
に成形したものなどが用いられる。
焼結は通常、酸化性、還元性または不活性ガス雰囲気下
で減圧、常圧または加圧下で600℃〜2,5OO℃で
行う。昇温速度は通常50〜100℃/hrであり最高
温度で10分〜10時間保持する。真空中で焼結する場
合、真空度は通常1O−1Torr以上、好ましくは1
O−2Torr以上である。
脱脂を粉末中に埋め込んで行う従来法においては、焼結
に移る前に脱脂体の表面に付着している粉を払い落とす
工程が必要で有り、脱脂から焼結まで連続的に行うこと
が困難であっったが、本発明の方法によれば、そのよう
な工程は不要であり同一の加熱炉または脱脂用加熱炉と
焼結用加熱炉を連結した加熱炉で連続して焼結まで行う
ことが可能である。
[実施例] 以下、実施例および比較例により本発明をさらに説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例I WC−95重重量、Go−5重量%からなる超硬合金粉
末、WC−94重量%、T i C−1重量%、Co−
5重量%からなる超硬材料を形成する粉末とTDI30
℃以上の4種類の樹脂[ポリカーボネート(PC)、ポ
リアセタールコポリマー(Co−POM) 、ポリアセ
タールホモポリマー(POM) 、ポリサルホン (P
SF)を組み合わせ合計8種の成形用組成物を作成した
。超硬合金粉末の量は組成物の50体積%となるように
し、混線は加圧ニーダ−を用い、使用する樹脂に応じ1
80〜360℃の温度で約45分間混練した。次に上記
組成物を150〜380℃で加熱プレスして第1図に示
すような試験片(100mm x 10mn x 4 
rrxa)に成形した。次いで、上記成形体を、第2図
に示すように一定間隔L (1,2および3国)だけ離
して設置した支持棒の上に載せ、楯風炉中2℃/Hrの
昇温速度で、使用した樹脂に応じて250〜500℃ま
で昇温しで、樹脂分の80%以上を熱分解除去した。次
に得られた脱脂体の変形程度を第3図に示すように、熱
変形量′(h)で評価した。結果は表1に示すように、
有機バインダーとしてTDが138℃のポリカポネート
を使った場合、支持棒の間隔が広いときにいくぶん変形
が認められるものの、TDが150℃以上の樹脂を用い
た他の試験片では全く変形は認められなかった。
表−1 比較例1 有機バインダーとしてT D 110℃のポリスチレン
(ps)およびT D 110℃のポリプロピレン(p
p)を用い、実施例1と同様に試験片の作成、脱脂を行
い、脱脂時の変形量を評価した。結果は表1に示すよう
に、支持棒の間隔を1a++と狭くしても大きな変形を
示した。脱脂時の雰囲気を水素および水蒸気にしても変
化はなかった。
実施例2 WC−95重重量、Go−5重量%からなる平均粒径2
μmの超硬材料を形成する粉末と有機バインダーとして
実施例1で用いたPOMまたはGo−POMにポリエチ
レングリコール(PEG4000:平均分子量4000
、融点56℃)を加えたものを用い、表2に示すような
組成割合で混練した。混練は加圧ニーダ−を用い160
〜200℃で45分間行い、冷却しながら破砕して射出
成形用組成物を得た。
次に、射出成形機を用い、加熱筒温度:150〜170
℃、金型温度=80℃、射出圧カニ 1500kg/ 
ajの条件で上記組成物を第1図と同じ形の試験片を成
形した。得られた成形体を観察したところ、すべて良好
な外観を示していた。
上記成形体を実施例1と同様にして媚態炉中にセットし
、昇温速度2℃/)[rで200℃まで昇温し、直ちに
自然放冷により冷却した。得られた脱脂体のバインダー
除去率は約98%であった。脱脂体は表3に示すように
全く変形しておらず、また、割れ、膨れ等の異常も認め
られなかった。
表−2(単位:重量%、 WC−Co粉体積割合:50
%)表−3 実施例3 超硬材料を形成する粉末を、WC−94重量%、TaC
−1重量%、Co−5重量%からなる平均粒径1μmの
粉末にした以外は実施例2と同様に組成物を作成し、射
出成形、脱脂を行った。成形体の外観は全て良好であっ
た。
また、脱脂率は約98重量%で変形のない脱脂体が得ら
れた。組成割合を表4に、脱脂結果を表5に示す。
比較例2 有機バインダーとして比較例1で用いたポリプロビレン
とパラフィンワックス(PW:融点58℃)を表−4(
単位 重量%) 表5 用い、混練温度を150〜180℃とした以外は実施例
2と同じ条件で射出成形組成物を作成した。組成割合を
表2に示す。
引き続き、加熱筒温度150℃、金型温度50℃、射出
圧力1000kg/aMで射出成形を行い、実施例2と
同じ試験片を作成した。成形体をWtfAしたところ外
観は全て良好であった。次いで、実施例2と同条件で脱
脂を行い脱脂率と脱脂体の変形量を評価した。脱脂率は
約85%であり、結果は表3に示すように、支持棒の間
隔りをlαと狭くしても大きく変形し良品は全く得られ
なかった。
比較例3 超硬材料を形成する粉末をシC−94重量%、TaC〜
1重量%、重量−5重量%からなる平均粒径1μmの粉
末にした以外は、比較例2と同様にして組成物を作成し
、射出成形、脱脂を行った。脱脂率は85%であった。
表4に組成割合を、表5に脱脂結果を示す。成形体の外
観は良好であったが、脱脂体は支持棒を間隔りを1cm
と狭くしても大きく変形し良品は全く得られなかった。
実施例4 実施例3において成形体を10メツシユのステンレス製
金網の上に置いて成形体の下面にも熱風が当たるように
した以外は実施例2および3と同様にして脱脂体を得た
。脱脂体の外観は良好であっり、脱脂率は98%であっ
た。
実施例5 実施例2で得た脱脂体を真空焼結炉中で真空度10” 
’Torr、1420℃x2時間焼結を行い、相対密度
99%の焼結体を得た。また、実施例3で得た脱脂体を
同様に焼結を行い、相対密度99%の焼結体を得た。
以上の実施例および比較例から判るように、有機バイン
ダーがポリプロピレンとワックスのようなTDの低い成
分のみからなる場合は、脱脂時に成形体の自重による変
形が起こった。
一方、本発明の組成物によれば、バインダー成分として
TDが130℃以上の成分を用いることにより、さらに
は融点が30〜100℃の成分を併用することにより、
支持棒の間隔が広くなっても(即ち、成形品がより大型
になっても)、また密度が高く自重により変形しやすい
タングステンカーバイドやタンタルカーバイドを主成分
とする超硬材料を形成する粉末を使用した場合において
も、変形のない良好な脱脂体を得ることが出来た。また
、ポリアセタールのようにTDが150℃と高くかつ熱
分解しやすい成分と、やはり熱分解しやすいポリエチレ
ングリコールのような低融点成分との混合バインダーを
用いることにより、上記の変形防止効果がより顕著にな
る上に、比較的低温で短時間に脱脂を行うことができた
。なお、上記実施例では密度が高いタングステンカーバ
イドを主成分とする超硬材料を形成する粉末について実
施した結果のみを示したが、密度が低い超硬材料を形成
する粉末についても従来組成に比べ脱脂体の変形がより
少なくなる結果が得られている。
[発明の効果] 発明の組成物および焼結体の製造方法は下記の効果を奏
する。
■ 脱脂時の自重による変形が防止されるため、従来、
脱脂の際必要であった粉体中への埋め込みや、保形用の
治具などが不要となり、生産性および製品の精度が上が
る。
■ 複雑形状品や大型成形品のように、粉体中への埋め
込みや治具による保形がやりにくいもの、および、タン
グステンカーバイドやタンタルカーバイドを主成分とす
る超硬材料を形成する粉末をのように密度が高く自重に
よる変形が起こりやすいものでも、変形のない脱脂体を
得ることができる。
■ 脱脂体を粉体中から取り出す工程が不要となるため
、脱脂工程から焼結まで連続生産することが可能となり
、生産性を」二げることかできる。
■ 従来の組成物を用いたものよりも低温短時間で脱脂
することができる。
■ 低温で脱脂ができるため、超硬材料を形成する粉末
の酸化が起こらず、カーボン含量を変化させることなく
安定した焼結体が得られる。
【図面の簡単な説明】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、タングステンカーバイド、チタンカーバイドおよび
    タンタルカーバイドからなる群より選ばれるカーバイド
    からなる超硬材料を形成する粉末と熱変形温度130℃
    以上の熱可塑性成分(A成分)からなる有機バインダー
    を混合してなる成形用組成物。 2、形成する粉末が該カーバイドとコバルト、ニッケル
    、クロムおよび鉄からなる群より選ばれる金属からなる
    請求項1記載の組成物。 3、A成分がポリアセタールである請求項1または2記
    載の組成物。 4、有機バインダーが、融点30℃〜100℃の成分(
    B成分)をさらに含有する請求項1〜3のいずれか記載
    の組成物。 5、B成分が有機バインダーの40〜70重量%を占め
    る請求項4記載の組成物。 6、A成分がポリアセタールでありB成分がポリエチレ
    ングリコールである請求項4また5記載の組成物。 7、タングステンカーバイド、チタンカーバイドおよび
    タンタルカーバイドの含量が50〜99重量%の超硬材
    料を形成する粉末である請求項1〜6のいずれかに記載
    の組成物。8、タングステンカーバイド、チタンカーバ
    イドおよびタンタルカーバイドからなる群より選ばれる
    超硬材料を形成する粉末と有機バインダーを加熱混練し
    て請求項1〜7のいずれかに記載の成形用組成物を作成
    し、この組成物を所望の形状に成形し、次いでこれらの
    成形体から有機バインダーを加熱除去し、得られた脱脂
    体を焼結することを特徴とする焼結体の製造方法。 9、成形体を、通風可能な棚板上に置き、成形体の下面
    にも雰囲気ガスの流れがあたるようにして有機バインダ
    ーの加熱除去を行う請求項8記載の製造方法。 10、成形体から有機バインダーを加熱除去するときの
    雰囲気ガスが空気である請求項9記載の製造方法。
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