JPH0319693Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、作業機を装着出来る刈取脱穀機に
関するものである。

従来技術 刈取脱穀機にあつては、前部の刈取搬送枠体を
車台から外して、その部位にショベルなどを装着
して作業を行なう装置は公知である。

また、刈取脱穀機の後部にロータリー式耕耘装
置を取付けて、切断した排藁を土中に埋め込む構
成のものがある。

考案が解決する問題点 この考案は、刈取脱穀機を、刈取脱穀作業をし
ないときに、他の作業機を着脱自由に取付けて有
効に活用せんとするものである。

特に、この考案は、刈取脱穀機の前部に装着さ
れている刈取搬送枠にそのままの状態で作業機を
取付けんとするものであつて、その刈取搬送枠の
上下移動を利用して、作業機の取付、取外しを比
較的簡単に行なうとともに、作業中も必要に応
じ、上下移動を利用して効果的に作業を行なわん
とするものである。

問題を解決するための手段 この考案は、上述の目的を達成するためにつぎ
の如き技術的手段を講じたものである。

すなわち、走行装置１を有する車台２上に脱穀
装置３を搭載して設け、該脱穀装置３の前方に刈
取搬送枠体４を上下回動自由に取付けて設け、該
刈取搬送枠体４には、前部低位置に前方から分草
体５と、刈取装置６との順に設け、該刈取装置６
の上方には、始端部を下方に終端部を上方に位置
させて傾斜させた穀稈引起し装置７を設け、該穀
稈引起し装置７に設けた係止装置８に、係止具９
を有する作業機１０を着脱自由に取付けてなる作
業機装着式刈取脱穀機である。

実施例 クローラーからなる走行装置１を有する車台２
上には、脱穀装置３・操縦座席１１を有し、前部
には油圧装置によつて上下回動させることのでき
る刈取搬送枠体４を支架して設けている。

分草体５は、刈取搬送枠体４の前部低位置に設
け、その後方には刈取装置６を設けている。

そして、穀稈引起し装置７は、引起しケース１
２から引起しラグ１３が突出して倒伏穀稈の引起
し作用ができるように、始端部を下方に終端部を
上方に傾斜状態にして、前記刈取搬送枠体４の前
部に取付けている。

係止装置８は、左右両側に位置する引起しケー
ス１２の外側に、上下２ヶ所に係止金具８ａ，８
ｂを設けて構成している。

そして、作業機１０は、実施例の場合は藁収集
装置であつて、前側底部にすくい板１４を有し、
後側には係止具９として上下２ヶ所に上部係止具
９ａと下部係止具９ｂとを設け、前記係止金具８
ａ，８ｂに係止する構成としている。１５はスタ
ンドを示す。

つぎにその作用について説明する。

まず、刈取脱穀作業が終つて、圃場に排出した
藁を収集する場合は、作業機１０を刈取脱穀機に
装着する。

その操作は、第１図に示すように作業機１０を
スタンド１５によつて立てた状態にしておき、刈
取脱穀機を前進させる。そのとき、作業者は、穀
稈引起し装置７の係止金具８ａ，８ｂの高さを、
作業機１０の係止具９ａ，９ｂの高さに合せるべ
く、刈取搬送枠体４を上下に昇降移動させる。

そして、係止金具８ａと上部係止具９ａ、及び
係止金具８ｂと下部係止具９ｂとをそれぞれ係合
させて引起しケース１２に作業機１０を連結す
る。

このように穀稈引起し装置７に作業機１０を連
結して、前進作業を開始すれば、圃場の藁は、す
くい板１４により収集することができる。

効 果 この考案は、上述のように、刈取搬送枠体に作
業機を着脱自由に装着するものであるから、取付
時、取外時及び作業中に、刈取搬送枠体を油圧装
置を介して上下に昇降移動させながら行なうこと
ができるから、操作がきわめて容易となる特有の
効果を奏する。

しかも、作業機を取付けるにあたり、刈取脱穀
機の構成部材を何んら取外す必要がなく、そのま
まの状態で取付けることもできる効果も併せて有
するものである。

ただし、低部において前方に突出している分草
体は、取付ける作業機の種類によつては取外した
方が具合が良い場合が考えられる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示すものであつて、
第１図は側面図、第２図は平面図、第３図は取付
状態の側面図である。 １……走行装置、２……車台、３……脱穀装
置、４……刈取搬送枠体、５……分草体、６……
刈取装置、７……穀稈引起し装置、８……係止装
置、９……係止具、１０……作業機、１１……操
縦座席、１２……引起しケース、１３……引起し
ラグ、１４……すくい板、８ａ，８ｂ……係止金
具、９ａ……上部係止具、９ｂ……下部係止具、
１５……スタンド。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 走行装置を有する車台上に脱穀装置を搭載して
   設け、該脱穀装置の前方に刈取搬送枠体を上下回
   動自由に取付けて設け、該刈取搬送枠体には、前
   部低位置に前方から分草体と刈取装置との順に設
   け、該刈取装置の上方には、始端部を下方に終端
   部を上方に位置させて傾斜させた穀稈引起し装置
   を設け、該穀稈引起し装置に設けた係止装置に、
   係止具を有する作業機を着脱自由に取付けてなる
   作業機装着式刈取脱穀機。