JPH03193007A - 電子レンジ用調理器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、電子レンジ用調理器に関し、さらに詳しくは
、食品調理面が非粘着性を有し、電子レンジで容器自体
が発熱して、食品がこびりつくことなく焦げ目のつく調
理が簡便かつ安全にできる電子レンジ用調理器に関する
ものである。

「従来の技術」 電子レンジで食品の調理を行う際に使用する器物は２種
に大別される。

１つは、器物自体はマイクロ波による影響をほとんど受
けず、発熱しないもので、例えば、耐熱ガラス製の器物
、ポリプロピレン、ポリカーボネート等のプラスチック
ス製の器物等である。これらは、単に容器としての機能
しか有しないものである。

他の１つは、フェライト（Ｆｅ、、０４）等の強誘電体
を有し、この強誘電体がマイクロ波により誘電加熱され
、その熱で調理物を加熱する機能を有するものである。

この例としては、特開昭６０−２２３９１９号、同６１
−１３８０２８号公報に示されるものがある。

「発明が解決しようとする課題」 従来の、後者のこの種の器物は発熱体としてフェライト
を用いているものがほとんどであった。

しかしながら、フェライトは不純物としてＦｅ２　ｏ。

を含み、Ｆｅ２Ｏ３がマイクロ波による発熱性を有しな
いため、この不純物の含有率のばらつきにより発熱性が
変化するため発熱性が不安定となる欠点を有していた。

上記に鑑み、本発明はこのような問題点を解決するため
開発されたものである。

「課題を解決するための手段」 即ち本発明は、金属皿の上面に弗素樹脂被覆を設け、下
面に主としてカーボンと耐熱性の結着剤とからなる発熱
層を設けたことを特徴とする電子レンジ用調理器である
。

なお本発明の実施の態様として少なくとも下記が含捷れ
る。

（イ）発熱層に用いられる耐熱性の結着剤が主としてフ
ェニル基を含むシリコーンゴムからなり、発熱層に含ま
れるカーボンの組成比が２０重量％以上６０重量％以下
で、発熱層の厚みが２曙以上であることを特徴とする上
記本発明の電子レンジ用調理器。

以下に詳細に本発明を説明する。

本発明者らは、前記従来技術の問題点を勘案し、鋭意検
討した結果、発熱体と（７てカーボン粉末を用いること
により、この問題点か解決できることを見い出し、本発
明に到った。

即ち、カーボンはフェライトに比べ安価に高純度のもの
が入手しやすいため工業的に有利に発熱性の安定な調理
器を供給することができる。

第１図はこの本発明の一具体例の断面図である。

金属皿（２）の上面に、弗素樹脂被覆（１）が設けられ
調理時に調理物がこびりつかない様に構成されている。

金属皿（２）の下面にはカーボンと耐熱性の結着剤とか
らなる発熱層（３）が設けられ、適切な量、組成、構造
に構成されている。発熱層（６）が電子レンジでマイク
ロ波により誘電加熱され、その熱が金属皿（２）に伝わ
り弗素樹脂被覆（１）上の調理物が加熱される。

「作用」 金属皿の上面に設ける弗素樹脂被覆の主たる材質として
は、ＰＴＦＥ（四弗化エチレン樹脂）、ＰＦＡ（四弗化
エチレン−パーフロロビニルエーテル共重合体）、ＦＥ
Ｐ（四弗化エチレン・六弗化プロピレン共重合体）、Ｅ
ＴＦＥ（四弗化エチレン・エチレン共重合体）、ＣＴＦ
Ｅ（三弗化塩化エチレン樹脂）、及びこれらの混合物が
用いられるが、耐熱性の最もすぐれた四弗化エチレン樹
脂が主成分であることが好ましい。

弗素樹脂を被覆する方法としては、金属表面を粗面化し
た上に弗素樹脂分散液を塗布し、焼付ける方法あるいは
金属表面に接着剤を塗布した後に弗素樹脂分散液を塗布
し、焼付ける方法または、弗素樹脂フィルムを貼合わせ
る方法等かあるが、いずれを用いてもよく、特に限定さ
れるものではない。

また、弗素樹脂の被覆は金属板を皿に成形する前でもよ
く又成形後に被覆してもよく、また更には他の部材を複
合化した後でもよく、特に限定されるものではない。

弗素樹脂被覆の厚さは通常１５〜５０μｍ好ましくは２
０〜４０μｍの範囲で、これらの数値は被覆の形成性や
耐久性が好適な範囲である。

金属皿の下面に設ける発熱層はカーボン及びその結着剤
からなる。

カーボンは粒状、粉末状のいずれでもよいが、結着剤へ
の分散性や作業性から２００μ以下の粒径のものが好ま
しく用いられる。

結着剤は、耐熱性の材料であればよく、ガラス、陶器、
磁器、耐熱エンジニアリングプラスチック、シリコーン
ゴム等から選ばれる。

加工性の上から特に好捷しくはシリコーンゴムが選ばれ
る。シリコーンゴムの中ではポリジメチルシロキサン、
ビニル基を含有するポリジメチルシロキサン、フェニル
基を含有するポリジメチルシロキサン、フッ素系シリコ
ーンゴム等いずれでもよいが、耐熱性の面からはフェニ
ル基含有ポリジメチルシロキサンか好適に用いられる。

第２図は発熱層中、シリコーンゴムに対するカーボンの
配合比率と発熱層の厚みが調理面の温度の上昇に与える
影響を示したものである。電子レンジによる加熱は５分
間である。使用した電子レンジはシャープ（株）製ハイ
クツカーＲＥ−１２２、出力５０　ロＷ、温度測定は表
面温度計による直接測定である。カーボンの配合比率が
２０重量％をこえると顕著な温度上昇を示す。

また配合比率は約６０重量％が最大で、これ以上のカー
ボンを混合した場合、発熱体自前自己保持性がないまで
に機械的強度が低下するので好捷しくない。

また発熱層の厚みが２１１Ｉｌ１１をこえると温度上昇
は顕著になり、これ以下では放熱の影響もあって、温度
上昇は小さい。

「実施例」 以下に本発明の実施例を述べる。

実施例１： 外径ｍ２００ｗｎ、厚さ０．８　ｔｔａｎのアルミニウ
ム板の表面に電気化学エツチングを施して微細な凹凸を
設け、その面に四弗化エチレン樹脂分散液を塗布し、３
８０℃で２０分間焼付けを行った。

四弗化エチレン樹脂被覆面を上面にしてプレス成型を行
ない、内のり約１７０（転）のアルミニウム板を得た。

塗布焼付けしたのち、カーボン（東海カーボン社製ジー
ストＳ）を５０重量％含有するシリコーンゴム（信越化
学製ＫＥ５５２ＢＵ）を発熱層として、直径メ１７０Ｗ
ｌ、厚さ４セに成型し、金型でプレス加硫を行ない、脱
型後さらに２次加硫を行って調理器を得た。

この調理器を第３図に示すようなトレー（ポリ−４−メ
チル−１−ペンテン製）（４）及び支持具（シリコーン
ゴム製）（５）の上にのせ電子レンジ（シャープ（株）
ｆＲハイクツカーＲＥ−１２２、出力５００Ｗ）にて３
分間加熱したところ、調理面の温度は２４０℃であった
（第１表参照）。

３分間の空焼きの後、市販の冷凍ピザ（明治乳業ビッツ
ァ＆ビッツァ）をのせさらに３分間電子レンジにて加熱
したところ、ピザ生地の裏面に良好な焦は目がつき、上
面のチーズも溶けて、良好な調理ができた。

実施例２〜３ 実施例１と別のロフトのカーボンを用いたことを除いて
実施例１と全く同様にして調理器を得た。電子レンジに
て３分間加熱した結果を第１表に示す。

比較例１〜３ 発熱体としてカーボンにかえＡ、ＥＳＣ３つのロットの
フェライトを用いフェライト７０％をシリコーンゴムに
配合し、発熱層として直径＄１７０ｍ、厚さ１．２閣に
成形し、その他は実施例１と同じ条件にて調理器を得た
。フェライトの各ロットの純度評価と共に、電子レンジ
にて３分間加熱した結果を第１表に示す。

第　１　表 「発明の効果」 本発明により、電子レンジで食品がこびりつくことなく
、焦げ目のつく調理が簡便にできる電子レンジ用調理器
が安定かつ安価に製造することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の調理器の一具体例の断面図、第２図は
本発明に於ける発熱層中のシリコーンゴムに対するカー
ボンの配合量と発熱層の厚みが、調理面の温度上昇に与
える影響を示したグラフ、第６図は本発明の調理器の使
用形態の一具体例の断面図を夫々例示している。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）金属皿の上面に弗素樹脂被覆を設け、下面に主と
   してカーボンと耐熱性の結着剤とからなる発熱層を設け
   たことを特徴とする電子レンジ用調理器。
2. （２）発熱層に用いられる耐熱性の結着剤が主としてフ
   ェニル基を含むシリコーンゴムからなり、発熱層に含ま
   れるカーボンの組成比が２０重量％以上６０重量％以下
   で発熱層の厚みが２ｍｍ以上であることを特徴とする請
   求項（１）の電子レンジ用調理器。