JPH0319153B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は、複数台のエレベータを複数の階床間
で運転制御するエレベータの群管理制御装置にお
いて、伝送ラインを介して接続されたCRTデイ
スプレイ装置によりマンマシンインターフエイス
を可能としたエレベータの群管理制御装置に関す
る。

〔発明の技術的背景〕

近年、複数台のエレベータを並設してこれらを
複数の階床間で運転制御するには、エレベータの
運転効率の向上及びエレベータ利用者へのサービ
ス向上を図る為に、各階床のホール呼びに対して
応答するエレベータをマイクロコンピユータ等の
小形コンピユータを用いて合理的且つすみやかに
割当てるようにすることが行なわれている。すな
わち、ホール呼びが発生すると、そのホール呼び
に対してサービスする最適なエレベータを選定し
て早期割当てるとともに、他のエレベータはその
ホール呼びに応答させないようにしている。

このような方式の群管理制御装置において、最
近では例えば特開昭58−52162号公報に示されて
いるような学習機能を有するものがある。このエ
レベータ群管理制御装置は、学習データを活用し
て計算機内部にて自動的に最適な制御パラメータ
の設定を行なうようにしたものである。つまり、
実交通状態を入力として計算機に組込まれた所定
のアルゴリズムにより最適パラメータを自動的に
設定するようにしたものである。

〔背景技術の問題点〕

ところで、出勤時間帯設定データ、省エネ時間
帯設定データなどの基準を定める場合、例えば同
一構成、同一交通需要のビルであつてもそのビル
を管理するユーザ（一般的にビル管理と呼ばれ
る）にとつて“最適”と判断される基準は、その
ビルの基本管理方針により必ずしも同一ではな
い。つまり、メーカが設定した所定のアルゴリズ
ムにより設定された値は、あくまでも推奨値であ
り、中にはユーザにより補正を行なわなければな
らない制御パラメータも存在する。

しかし、従来のエレベータの群管理制御装置の
ように計算機内部で自動的に制御パラメータの設
定が行なわれてしまうと、ユーザの意向を満足さ
せることはできない。。

〔発明の目的〕

本発明は上記のような事情に鑑みてなされたも
ので、実交通状態を表示してユーザが実交通状態
を把握した上で適切な判断に基く制御パラメータ
の設定を可能とすることにより、客先からの要望
を満たすことのできるサービスおよび性能を向上
させたエレベータの群管理制御装置を提供するこ
とを目的とする。

〔発明の概要〕

本発明は、かかる目的を達成するため、キーボ
ードを有するCRTデイスプレイ装置、CRT制御
装置を設置してCRTデイスプレイ装置のキーボ
ードによる入力指令により、リアルタイムで各時
間帯の交通測定結果を表示させるとともにその入
力指令が設定データの場合にはプログラム中のパ
ラメータを変更可能とし、客先の要望の受け入れ
が可能な機能を付加してマンマシンインターフエ
イスを可能にしたことを特徴とするものである。

〔発明の実施例〕

以下、図面を用いて本発明による一実施例につ
いて説明する。

第１図は、本発明の一実施例が適用されるエレ
ベータ群管理制御装置のシステム構成を示すブロ
ツク図である。

第１図において、群管理制御装置は、乗場呼び
制御用演算制御装置（CPU）１、群管理制御用
演算制御装置（CPU）２、データ収集・処理用
演算制御装置として学習制御用演算制御装置
（CPU）３、CRT制御装置４、キーボード５を備
えたCRTデイスプレイ装置６より構成されてい
る。群管理制御用CPU２は各単体の主制御装置
７−１〜７−ｎと伝送ラインを介して接続され、
主制御装置７−１〜７−ｎより各エレベータの情
報が入力されると、主制御装置７−１〜７−ｎに
対して乗場呼びの割付け制御、分散待機制御等の
制御出力信号を送出し、また乗場呼び制御用
CPU１から乗場呼びの情報が入力されると割付
け号機を決定して主制御装置７−１〜７−ｎに対
して割付出力信号を送出するものである。乗場呼
び制御用CPU１は、主に表示ランプLAに対して
各乗場呼びの登録、消去の制御を行ない、また押
釦スイツチPBにより乗場呼びが発生すると群管
理制御用CPU２に対して情報を伝送するもので
ある。

学習制御用CPU３は、乗場呼び制御用CPU１，
群管理制御用CPU２に伝送ラインを介して接続
されており、群管理システムの乗場呼びの発生需
要、乗場呼び応答時間等の乗場呼びに関する情
報、各階床での乗降客の需要、かご呼びの発生需
要等のかごに関する情報を入力し、各時間帯ごと
に統計的なデータの処理を行ない、所定の記憶部
へセツトするものである。そして、前述のデータ
を基にして、派生かご呼び予測データ、省エネル
ギー指令データ、分散待機データ、特定階デー
タ、交通パターンデータ等を算出し、判定して群
管理制御用CPU２、乗場呼び制御用CPU１に対
して指令データを転送するものである。

一方、デイスプレイ装置６はCRT制御装置４
を介して学習制御用CPU３に接続され、デイス
プレイ装置６に備えられているキーボード５によ
りキー入力指令が与えられるようにしてある。こ
こで、学習制御用CPU３はキーボード５からの
入力指令に対して次のような機能を有している。
すなわち、キーボード５よりキー入力指令を
CRT制御装置４を介して学習制御用CPU３に入
力すると、この学習制御用CPU３は指令情報の
解読を行ない、指令に応じてCRT制御装置４に
対してデータの転送を行なつたり、群管理制御用
CPU２、乗場呼び制御用CPU１に対してデータ
の転送を行ない、CRTデイスプレイ装置６から
の指令に対する制御を行なう機能を有している。

次に、第２図乃至第６図を参照して、本発明に
よる作用を具体例に基いて説明する。

第２図及び第３図は、本発明によるCRTデイ
スプレイ表示データの一例を示すものである。学
習制御用CPU３に有する記憶装置には、CRT表
示データの情報が記憶されている。例えば第２図
に示すように、測定結果データ、未応答時間分布
データ、各ホール別グラフデータ等のCRTデイ
スプレイ装置６に表示すべきデータが各時間帯、
曜日ごとに分類して記憶されている。そして
CRTデイスプレイ装置６に備えられているキー
ボード５から入力指令が出されると学習制御用
CPU３はその入力指令に対応するデータを解読
し、そのデータを所定の出力フオーマツトによつ
てCRT制御装置４に出力することにより、CRT
デイスプレイ装置６にデータ表示が行なわれる。

第３図は、CRTデイスプレイ装置６に表示さ
れるデータの具体例を示すもので、CRTデイス
プレイ装置６には第２図に示されている各項目に
それぞれ対応した測定結果データ、未応答時間分
布グラフ、各ホール別需要グラフが表示される。

測定結果データにおいては、例えば月曜日の
８：00〜８：30のデータ表示の指令入力がキーボ
ード５よりあつた場合の例であり、上部に曜日，
時間表示を行ない、これより順次下方にAVE−
TIM（平均未応答時間）、MAX−TIM（最大未応
答時間）、MAX−FLR（最大未応答呼び発生の階
床及び方向）、TIM−60（未応答時間60秒以上
率）、TIM−30（未応答時間30秒以下率）、KCAL
−SN（かご呼び先着率）のデータが表示される。

また、未応答時間分布グラフにおいては、上
昇、下降乗場呼び別に各階床ごとの乗人数が棒グ
ラフの形で表示される。

さらに各ホール別需要グラフにおいても同様に
横軸に未応答時間、縦軸に個数百分率にて分布曲
線が表示される。

第４図は、上述のCRTデイスプレイ装置６に
対してデータを表示させる動作例を示すフローチ
ヤートであり、キーボード５の入力指令により表
示モードの指令があると起動される動作を示すル
ーチンである。

つぎに第５図、及び第６図によりCRTキーボ
ード５の入力指令による群管理制御データのマニ
ユアル入力動作の一例を説明する。

第５図はキーボード５から指令を出すためのメ
ツセージデータの一例であり、第６図は、データ
の入力動作を示すフローチヤートである。

群管理制御パラメータのキーボード入力可能な
データの具体例として、第５図に示すように出勤
時間帯の時間入力、昼食時間帯の時間入力等があ
る。ここで、出勤時間帯の入力指令を例にとり動
作を説明する。

CRTキーボード５の操作により、制御パラメ
ータデータのキーボード入力モードになると、第
６図に示すルーチンが起動される。キーボード５
による入力モードが、出勤時間帯の入力であると
解読されると、第５図のデータテーブル中の出勤
時間帯の入力案内データをCRT制御装置４を介
して出力することにより、ユーザーに対して
CRTデイスプレイ装置６上にメツセージを表示
する。ユーザーがそのメツセージに従い、出勤時
間帯の日時，曜日，時間などをキーボード５によ
り正しいフオーマツトでデータを入力すると、ま
ずデータの合理性がチエツクされ、適切である場
合は上記出勤時間帯に関するデータに対して指定
された期間の間学習などによる自動切換機能から
マニユアルキーボード入力を優先させ、学習制御
用CPU３は群管理制御CPU２に対して指令を行
ない優先操作を実施する。すなわち、ユーザがキ
ーボード５を介して設定データを学習制御用
CPU３に入力すると、この学習制御用CPU３で
は学習により収集されたデータをもとに所定のア
ルゴリズムにより設定された測定データよりも設
定データを優先して実際に制御上参照されるパラ
メータテーブルにセツトする。

ここで、省エネ時間帯のデータを例に具体的に
説明する。所定アルゴリズム上では、各時間帯の
平均未応答時間が10秒以下の時間帯に省エネオペ
レーシヨンを実施するものとする。

いま、ある時間帯の平均未応答時間が９秒であ
る場合に運転効率を優先して省エネ運転を行なわ
ないようなユーザの意向がある場合、前記時間帯
の省エネ運転時間帯のセツトを解除する。

またキーボード入力データが適切でない場合
は、エラーメツセージをCRTデイスプレイ装置
６に表示し、再入力をうながす。

上述の場合は１つのキーボード入力データにつ
いての説明であるが、他のキーボード入力データ
に関しても同様である。

尚、本発明においては、群管理制御装置の構成
として、乗場呼び制御用CPU１、群管理制御用
CPU２、学習制御用CPU３とCRT制御装置４の
場合を例にとつて説明したが、CRT制御装置４
と直接接続されるCPUが群管理制御用CPU２や
乗場呼び制御用CPU１に変化しても、また群管
理制御装置のなかのCPUの数が変化し、例えば
学習制御用CPU３の機能を群管理制御用CPU２
の中に含ませた場合なども、CRTデイスプレイ
装置６を制御するCPUにおいてソフトウエアを
起動すれば、同様の動作を行なわせることができ
る。

〔発明の効果〕

以上説明した通り本発明によれば、エレベータ
の群管理制御装置において、CRTデイスプレイ
装置、CRT制御装置を設置して、CRTデイスプ
レイ装置に備えられたキーボードの操作により、
各ビルにおけるエレベータの交通測定結果、需要
を表示することが可能となり、ユーザーサイドの
みでデータの把握ができ、しかもCRTデイスプ
レイ装置のメツセージをもとにプログラム中のパ
ラメータをマニユアル入力により変更可能として
客先のみでユーザーニーズが簡単に盛込むことが
できるインテリジエンス機能を有したマンマシン
インターフエイスが実現でき、サービスの向上を
はかることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の一実施例による群管理エレ
ベータのシステム構成を示すブロツク図、第２図
及び第３図は、本発明によるCRTデイスプレイ
装置への表示データの一例を示す図、第４図は、
同実施例の表示モードの動作を示すフローチヤー
ト、第５図は同実施例におけるCRTデイスプレ
イ装置のキーボード入力メツセージデータを示す
図、第６図は同実施例のデータ入力モードの動作
を示すフローチヤートである。 １……乗場呼び制御用CPU、２……群管理制
御用CPU、３……学習制御用CPU、４……CRT
制御装置、５……キーボード、６……CRTデイ
スプレイ装置、７−１〜７−ｎ……主制御装置。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 複数の階床間で運行制御される複数台のエレ
   ベータにおいて、乗場呼び情報と主制御装置より
   得られる各エレベータの情報とがそれぞれ入力さ
   れ前記主制御装置に対して乗場呼びの割付け制
   御、分散待機制御等の制御信号を出力し、また共
   通の乗場呼びに対しては割付号機を決定してその
   割付信号をそれぞれ出力する群管理制御用演算制
   御装置と、この群管制御用演算制御装置より各階
   床での乗降客の需要、かご呼びの発生需要、乗場
   呼び応答時間等の乗場呼びに関する情報とがそれ
   ぞれ入力されこれら各情報を各時間帯ごとに統計
   的にデータ処理を行なつて所定の記憶装置に記憶
   させるとともに所定の演算を行なつて前記群管理
   制御用演算装置に指令データを転送する学習制御
   装置と、キーボードを有しこのキーボードよりキ
   ー入力指令が表示制御装置を介して前記学習制御
   装置に入力されるとその指令情報に応じて前記記
   憶装置から転送される測定データの状態を表示す
   るデイスプレイ装置と、前記キーボードより設定
   データが前記学習制御装置に入力されるとこの設
   定データを該学習制御装置の学習により設定され
   る測定データよりも優先させて前記記憶装置の参
   照すべきパラメータデータエリアにセツトするデ
   ータ設定手段とからなるエレベータの群管理制御
   装置。