JPH0318504Y2 - - Google Patents

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JPH0318504Y2
JPH0318504Y2 JP1984182570U JP18257084U JPH0318504Y2 JP H0318504 Y2 JPH0318504 Y2 JP H0318504Y2 JP 1984182570 U JP1984182570 U JP 1984182570U JP 18257084 U JP18257084 U JP 18257084U JP H0318504 Y2 JPH0318504 Y2 JP H0318504Y2
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【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は防蝕用流電陽極に係り、特に、FRP
船や木造船等の、船体が絶縁体により構成される
船舶のプロペラおよびプロペラ軸の防蝕効果向上
に寄与し得る流電陽極の構造に関するものであ
る。
[従来の技術] 船舶のプロペラに発生する腐蝕は、それが全面
腐蝕であつても、局部腐蝕であつても、それらの
真の原因は電気化学的反応であつて、プロペラを
構成する合金と海水との間に生ずる電位差や合金
とそれに含まれる不純物との間に生ずる局部的な
電位差は金属をイオン化し、海水中に溶出した
り、金属の化合物を生成したりするのである。
この電位差は合金の種類、合金の表面に生成さ
れる被膜、海水の成分などの種々の因子によつて
変わつてくる。
金属が金属イオンになるにはそれだけの電位が
必要であるから、電位を下げて電位差をなくする
と金属のイオン化を抑えることができ、電気化学
的反応というものは停止し、腐蝕は起こらなくな
る。この電位差をなくし腐食を防止するためにと
られる方法が電気防蝕法である。
電気防蝕法には外部電源法と流電陽極法の2つ
があり、本考案が意図するものは流電陽極法であ
る。流電陽極法は別の電源を必要とせず、異種金
属間の固有電位差を利用するものであつて、プロ
ペラにプロペラ材よりも電位の低い金属をリード
線で接続し、持続的に防蝕電流を流入させる方法
である。この場合の陽極は電流を流す作用のある
陽極という意味で流電陽極と呼ばれるが、電流を
流すにつれて自らは消耗するので一名犠牲陽極と
も呼ばれている。
この流電陽極の取付方法は、鋼船の場合と
FRP船や木造船の場合とは異なるのでその点に
注意しなければならない。鋼船の場合は船体自体
が電気の良導体であるから必要な場所に直接に取
付けられるが、FRP船や木造船の場合には第3
図に示すように取付けられた流電陽極31とスタ
ンチユーブ32とを2mm以上の銅線36で電気的
に接続し、船体内においてスタンチユーブ32お
よびパツキンググランド33とシヤフト34とを
カーボンブラツシユ35または銅棒(銅板でもよ
い)にて常時電気的に接触するようにしなければ
ならない。
第4図はFRP船や木造船等の船体が絶縁体で
構成される船に流電陽極を取付ける場合の取付構
造を示す側断面図である。図示するように、犠牲
陽極となる金属本体41は、船体壁42の内外を
貫通する取付ボルト43とこれに螺合するナツト
44および座金45によつて船体壁42に直接取
付けられている。これらボルト43、ナツト44
および座金45は金属本体41と電気的に接続さ
れており、スタンチユーブへの接続銅線46は船
外側から導かれて座金45に接続されている。金
属本体41には、ボルト43やナツト44等が金
属本体41の表面から突出することのないよう、
これらを収納する凹部47が形成されている。こ
の凹部47にはアスフアルトまたはビニールパテ
等の絶縁体48が充填され、ボルト43、ナツト
44、座金45が海水に触れることのないように
シールされている。
[考案が解決しようとする問題点] 流電陽極の電圧はあまり大きなものではないの
で、ちよつとした抵抗でもあると電流の流れが悪
くなり十分な効果を得ることができない。そこで
防蝕電流の回路はできるだけ電流の流れやすいよ
うにしなければならない。
ところで、鋼船に流電陽極を取付ける場合、そ
の取付ボルトを船体に直接溶接することによつ
て、防蝕電流の回路を形成することができる。こ
のため、従来の流電陽極にはリード線を接続する
ための専用端子が構成されていない。そして、
FRP船においても木造船においても、鋼船に用
いられる流電陽極と同じものが使用されているた
め、上述のごとく例えば座金のように、適当にリ
ード線を接続できる場所を見つけて、これに繋ぎ
込んでいるのが現状である。したがつて適切な防
蝕電流の回路を形成することが難しく、従来では
流電陽極を取付ける効果はほとんど得られていな
いのが現状である。
また鋼船においても、船体を回路の一部とする
よりも、リード線で回路を形成する方が好ましい
のはもちろんである。
さらに、従来の流電陽極取付構造では、船体を
貫通する取付ボルトによつて直接流電陽極が固定
されているので、消耗した流電陽極を交換する際
にはこの取付ボルトを緩める必要があり、そのこ
とによつて貫通部の水密牲を損いやすいという問
題点もあつた。
この考案の目的は、FRP船や木造船などの、
船体が絶縁体により構成される船のプロペラおよ
びプロペラ軸の防蝕効果向上に寄与しうる流電陽
極を提供することである。さらに、良好な水密性
を維持するために、船体壁を貫通する部材を取外
さなくても犠牲陽極となる金属体を取外すことの
できる構造を提供しようとするものである。
[問題点を解決するための手段] この考案は、船舶の船体壁に取付けられる防蝕
用流電陽極であつて、支持部材と、貫通軸と、金
属本体と、端子部とを備えている。支持部材は、
導電性材料から作られ、船外に位置する船体壁外
面にその裏面を対向させた状態で配置される。貫
通軸は、導電性材料から作られ、支持部材を船体
壁に固定するために船体壁を貫通して支持部材の
裏面に固着されている。金属本体は、流電陽極法
における犠牲陽極となるものであつて、支持部材
の表面に導電性を保つてねじを介して取付けられ
る。端子部は、貫通軸上に設けられ、被防蝕体か
ら導かれたリード線の一端を接続する。
[実施例] 以下に本考案の好適一実施例について添付図面
に従つて説明する。
第1図は本考案にかかる防蝕用流電陽極の一実
施例においてもの取付状態を示す側断面図、第2
図はその平面図である。
図示するように、本実施例の流電陽極は、犠牲
陽極となる金属本体1と、これを支持して被装着
体としての船体壁2に取付けるための支持部材3
とに分割構成されている。
金属本体1は底面および頂面がほぼ長方形の角
錐台に形成され、それぞれの稜線は丸く面取りさ
れている。頂点から底面へ貫通する貫通孔4が2
箇所形成され、底面には支持部材3を嵌装するた
めの凹部5が形成されている。
支持部材3はほぼ長方形の板状部材であり、前
記貫通孔4に相当する位置に雌ねじ6が立設され
ている。また雌ねじ6が立設される位置の支持部
材3の裏面の位置には船体壁2を貫通してその裏
側へ突出する取付ボルト7が支持部材固定手段と
して植設されている。雌ねじ6は貫通孔4のほぼ
下半分の高さ位置まで挿入される。また支持部材
3の下端面、すなわち取付ボルト7側の面にはゴ
ム板8が貼付けられて、船体壁2の貫通部分の水
密性を保持している。船体壁を貫通して船内側へ
突出する取付ボルト7にはナイロンパツキン9を
介してナツト10、座金11さらにナツト12が
螺着されている。リード線15の端子はナツト1
2と座金11との間に挾みつけ接続することがで
き、端子部が形成される。ナイロンパツキン9は
ナツト10によつて締付けられ、船体壁2の貫通
部分を完全にシールすることができる。
一方、貫通孔4内には、雌ねじ6上部に位置し
て、座金状の保持金具13が埋設されており、貫
通孔4の上方から挿入されて雌ねじ6に螺合する
取付ねじ14を着座させる。
端子部としての座金11およびナツト12と金
属本体1とは、取付ボルト7、支持部材3、雌ね
じ6、取付ねじ14および保持金具13を介して
電気的に接続されており、リード線15と金属本
体1との電気的接続を確実にすることができる。
また、取付ねじ14の周囲は貫通孔4との間に
アスフアルトまたはビニールパテ等の絶縁体16
が充填され、海水に直接触れることがない。
上述のごとく構成された流電陽極は、取付ねじ
14の着脱のみで金属本体1を船体壁2から取外
すことができ、船体壁の貫通部分に関係なく金属
本体の交換が容易に行なえる。またリード線15
が取付けられる端子部は船体の内側に設けられて
いるので、回路の保守点検に好都合である。
さらに、保持金具13を設けることによつて、
金属本体1の腐蝕が進行しても取付ねじ14と雌
ねじ6との締付状態を維持することができ、金属
本体1の取付状態の確実牲を維持することができ
る。
また、第3図を参照して従来技術における
FRP船や木造船での流電陽極の取付方法につい
て説明したが、この従来方法ではスタンチユーブ
32を介することによつてシヤフト34に防蝕電
流が流れ、防蝕の対象となるシヤフト34に対し
ては間接的にしか電流が流されない。このためシ
ヤフト34に対する有効な防蝕効果を完全に得ら
れない場合がある。しかし、本考案の流電陽極で
はリード線の接続が簡単であり、スタンチユーブ
を介さずとも直接カーボンブラツシユにリード線
を接続することができる。したがつて防蝕の対象
となるシヤフトに対して防蝕電流を直接流すこと
ができ、その防蝕効果がより効果的に発揮され
る。
尚、本実施例では、被装着体が船体壁であると
して説明したが、これに限られるものではなく、
例えば船内バラストタンクや船用熱交換器等の船
舶用設備、あるいは繁船柱や浮標等の港湾設備、
ほか海水使用の陸上設備、または鉄塔の脚部や各
種埋設タンク等の地中設備等であつてもよいのは
勿論である。
[考案の効果] 以上の説明より明らかなように本考案によれば
次のごとき優れた効果が発揮される。
すなわち、リード線を接続するための専用の端
子部を形成したので、FRP船や木造船等の、船
体が絶縁体により構成される船舶において、防蝕
電流の回路を確実に効果的に形成することがで
き、そのような船のプロペラおよびプロペラ軸の
防蝕効果を可及的に高めることができる。
また、支持部材を貫通軸を介して船体壁外面に
取付け、犠牲陽極となる金属本体をねじを介して
支持部材の表面に取付けているので、金属本体の
交換が容易に行なえ、その際に船体壁の貫通部に
おける状態をそのまま維持することができるの
で、たとえば水密性などの機能を損うことがな
い。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案にかかる防蝕用流電陽極の一実
施例においてその取付状態を示す側断面図、第2
図はその平面図、第3図はFRP船もしくは木造
船における流電陽極の取付方法を示す模式図、第
4図は従来の流電陽極の取付状態を示す側断面図
である。 図中1は金属本体、2は被装着体としての船体
壁、3は支持部材、7は支持部材固定手段として
の取付ボルト、11,12はそれぞれ端子部とし
ての座金およびナツトである。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 船舶の船体壁に取付けられる防蝕用流電陽極で
    あつて、 導電性材料から作られ、船外に位置する船体壁
    外面にその裏面を対向させた状態で配置される支
    持部材3と、 導電性材料から作られ、前記支持部材3を船体
    壁に固定するために船体壁を貫通して前記支持部
    材の裏面に固着される貫通軸7と、 流電陽極法における犠牲陽極となるものであつ
    て、前記支持部材3の表面に導電牲を保つてねじ
    を介して取付けられる金属本体1と、 前記貫通軸7上に設けられ、被防蝕体から導か
    れたリード線15の一端を接続するための端子部
    11,12と、 を備える、防蝕用流電陽極。
JP1984182570U 1984-11-30 1984-11-30 Expired JPH0318504Y2 (ja)

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JPS6198869U JPS6198869U (ja) 1986-06-24
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JPS6315330Y2 (ja) * 1981-06-05 1988-04-28

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JPS6198869U (ja) 1986-06-24

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