JPH03183750A - 高強度を有する超塑性アルミニウム合金の製造方法 - Google Patents
高強度を有する超塑性アルミニウム合金の製造方法Info
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- JPH03183750A JPH03183750A JP1321651A JP32165189A JPH03183750A JP H03183750 A JPH03183750 A JP H03183750A JP 1321651 A JP1321651 A JP 1321651A JP 32165189 A JP32165189 A JP 32165189A JP H03183750 A JPH03183750 A JP H03183750A
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- Heat Treatment Of Steel (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
(産業上の利用分野)
本発明はCuを必須成分として含有する成分系で高強度
を有する超塑性アルミニウム合金の製造方法に関する。 (従来の技術及び解決しようとする課題)超塑性とは、
ある外的条件(温度、ひずみ速度〉の下で材料がくびれ
(nacking)なしに、数100〜1000%の巨
大な伸びを生じる現象であり、恒温変態を利用した変態
超塑性と微細粒結晶粒材料で見られる微細粒超塑性(構
造超塑性)とに大別される。そして、この微細粒超塑性
を起こさせるには、その材料の結晶粒を約10μm以下
に制御することが必須である。 このような超塑性材料の成分系、製造法は種々開発され
ているが1本発明者は、約10μ−の微細粒を持つ超塑
性アルミニウム合金材料に関し、先に、Cuを必須成分
として含有するAfi合金の製造方法(特公昭61−5
7386号)、ZnとMgを必須成分として含有するA
Q合金の製造方法(特公昭61−57384号)、Li
を必須成分として含有するAQ合金の製造方法(特公昭
62−3226号)を開発した。これにより、伸びが5
00%以上の十分な超塑性が得られた。 しかしながら、これらのアルミニウム合金材料は、熱処
理型の合金であるため、超塑性加工後に溶体化処理→時
効処理を施すが、その場合、第1表に示すように、強度
が耐力で30kg/+am”台にとどまり、この強度は
超塑性7475合金の46kg/am”よりも25%も
低く、超塑性による軽量一体構造化により、たとえ30
%の軽量化を行っても、強度が25%低いという問題が
ある。
を有する超塑性アルミニウム合金の製造方法に関する。 (従来の技術及び解決しようとする課題)超塑性とは、
ある外的条件(温度、ひずみ速度〉の下で材料がくびれ
(nacking)なしに、数100〜1000%の巨
大な伸びを生じる現象であり、恒温変態を利用した変態
超塑性と微細粒結晶粒材料で見られる微細粒超塑性(構
造超塑性)とに大別される。そして、この微細粒超塑性
を起こさせるには、その材料の結晶粒を約10μm以下
に制御することが必須である。 このような超塑性材料の成分系、製造法は種々開発され
ているが1本発明者は、約10μ−の微細粒を持つ超塑
性アルミニウム合金材料に関し、先に、Cuを必須成分
として含有するAfi合金の製造方法(特公昭61−5
7386号)、ZnとMgを必須成分として含有するA
Q合金の製造方法(特公昭61−57384号)、Li
を必須成分として含有するAQ合金の製造方法(特公昭
62−3226号)を開発した。これにより、伸びが5
00%以上の十分な超塑性が得られた。 しかしながら、これらのアルミニウム合金材料は、熱処
理型の合金であるため、超塑性加工後に溶体化処理→時
効処理を施すが、その場合、第1表に示すように、強度
が耐力で30kg/+am”台にとどまり、この強度は
超塑性7475合金の46kg/am”よりも25%も
低く、超塑性による軽量一体構造化により、たとえ30
%の軽量化を行っても、強度が25%低いという問題が
ある。
このため、超塑性加工後も高強度を有するAM−Cu−
(Mg)系、A Q −Cu −LL (Mg)系超
塑性アルミニウム合金材の開発が要望されていた。 なお、これらの成分糸が対象とされるのは、AQ−Cu
−(Mg)系は溶接可能なこと、AQ−Cu−Li−(
Mg)系は密度が約10%小さく、弾性率が約10%高
いという利点を有しているためである。 本発明は、か)る要請に応えるべくなされたものであっ
て、従来のA Q −Cu −(Mg)系、AQ−Cu
−Li (Mg)系超塑性アルミニウム合金の製造方
法では得られない超塑性加工後の強度を耐力> 40
kg / mlの如く向上し得る超塑性アルミニウム合
金の製造方法を提供することを目的とするものである。 (課題を解決するための手段) 前記問題点に鑑みて、本発明者は、Cuを必須成分とし
て含有する熱処理型の超塑性アルミニウム合金において
、超塑性加工後の強度を高め得る方策について鋭意研究
を重ねた結果、熱処理型アルミニウム合金がストレッチ
加工により強度が向上することに着目し、その強度向上
機構を熱処理型超塑性アルミニウム合金の製造法で実現
することに成功し、ここに本発明をなしたものである。 すなわち5本発明は、Cu:0.5〜7%を含有し、更
にCr:0.05〜0.5%、Mn:0.05〜0.5
%及びZr:0.05〜0.5%のうちの1種又は2種
以上を必須元素として含有し、必要に応じて、Li:0
.5〜4%、Mg:2.5%以下、V:0.05〜0.
5%及びTi:O,15%以下のうちの1種又は2種以
上を含有し、残部がAQ及び不純物からなるアルミニウ
ム合金鋳塊に、300〜550℃の温度で6〜48時間
の均質化熱処理を施し、300〜550℃の温度で熱間
圧延を行った後、300〜550℃の温度において1段
階或いは2段階の加熱保持を行い、30℃/hr以上の
冷却速度で冷却してから、少なくとも50%以上の冷間
加工を行った後、300℃/hr以上の加熱速度で45
0〜550℃の温度域にl’ Q min〜1hr保持
し、4%以上の冷間加工を行うことを特徴とする高強度
を有する超塑性アルミニウム合金の製造方法を要旨とす
るものである。 以下に本発明を更に詳細に説明する。 (作用) まず、本発明者が知見を得るに至った基礎実験の結果を
示す。 第1図は、AA2519合金材(AQ−5,6%Cu−
0,26%Mg−0,29%Mn−0,1%V−〇、1
6%Zr−0,05%Ti)(板厚2 、0 mm)に
ついて、冷間加工量(ストレッチ量)と、溶体化処理及
び時効処理(535℃X 25m1n+WQ+ 163
’CX24hr)を施した後の機械的性質との関係を示
しており、これより、4%以上のストレッチで耐力>4
0kg/+*1が得られることがわかる。 また、第2表は2090合金材(AQ−2,7%Cu−
2,2%Li−0,12%Zr)についてストレッチと
時効処理(135℃又は165℃x48hr)後の機械
的性質との関係を示している。これにより、ストレッチ
によって20%の強度上昇が起こることがわかる。 この強度上昇に着目し、その要因を分析したところ、強
化析出相θ’−CuAQ、、S’−CuMgAQ、、T
1−CuLiAQ2がサブ組織や転位上へ優先析出する
ためであることが判明した。
(Mg)系、A Q −Cu −LL (Mg)系超
塑性アルミニウム合金材の開発が要望されていた。 なお、これらの成分糸が対象とされるのは、AQ−Cu
−(Mg)系は溶接可能なこと、AQ−Cu−Li−(
Mg)系は密度が約10%小さく、弾性率が約10%高
いという利点を有しているためである。 本発明は、か)る要請に応えるべくなされたものであっ
て、従来のA Q −Cu −(Mg)系、AQ−Cu
−Li (Mg)系超塑性アルミニウム合金の製造方
法では得られない超塑性加工後の強度を耐力> 40
kg / mlの如く向上し得る超塑性アルミニウム合
金の製造方法を提供することを目的とするものである。 (課題を解決するための手段) 前記問題点に鑑みて、本発明者は、Cuを必須成分とし
て含有する熱処理型の超塑性アルミニウム合金において
、超塑性加工後の強度を高め得る方策について鋭意研究
を重ねた結果、熱処理型アルミニウム合金がストレッチ
加工により強度が向上することに着目し、その強度向上
機構を熱処理型超塑性アルミニウム合金の製造法で実現
することに成功し、ここに本発明をなしたものである。 すなわち5本発明は、Cu:0.5〜7%を含有し、更
にCr:0.05〜0.5%、Mn:0.05〜0.5
%及びZr:0.05〜0.5%のうちの1種又は2種
以上を必須元素として含有し、必要に応じて、Li:0
.5〜4%、Mg:2.5%以下、V:0.05〜0.
5%及びTi:O,15%以下のうちの1種又は2種以
上を含有し、残部がAQ及び不純物からなるアルミニウ
ム合金鋳塊に、300〜550℃の温度で6〜48時間
の均質化熱処理を施し、300〜550℃の温度で熱間
圧延を行った後、300〜550℃の温度において1段
階或いは2段階の加熱保持を行い、30℃/hr以上の
冷却速度で冷却してから、少なくとも50%以上の冷間
加工を行った後、300℃/hr以上の加熱速度で45
0〜550℃の温度域にl’ Q min〜1hr保持
し、4%以上の冷間加工を行うことを特徴とする高強度
を有する超塑性アルミニウム合金の製造方法を要旨とす
るものである。 以下に本発明を更に詳細に説明する。 (作用) まず、本発明者が知見を得るに至った基礎実験の結果を
示す。 第1図は、AA2519合金材(AQ−5,6%Cu−
0,26%Mg−0,29%Mn−0,1%V−〇、1
6%Zr−0,05%Ti)(板厚2 、0 mm)に
ついて、冷間加工量(ストレッチ量)と、溶体化処理及
び時効処理(535℃X 25m1n+WQ+ 163
’CX24hr)を施した後の機械的性質との関係を示
しており、これより、4%以上のストレッチで耐力>4
0kg/+*1が得られることがわかる。 また、第2表は2090合金材(AQ−2,7%Cu−
2,2%Li−0,12%Zr)についてストレッチと
時効処理(135℃又は165℃x48hr)後の機械
的性質との関係を示している。これにより、ストレッチ
によって20%の強度上昇が起こることがわかる。 この強度上昇に着目し、その要因を分析したところ、強
化析出相θ’−CuAQ、、S’−CuMgAQ、、T
1−CuLiAQ2がサブ組織や転位上へ優先析出する
ためであることが判明した。
そこで、この強度上昇機構を熱処理型の超塑性アルミニ
ウム合金の製造に導入して、超塑性加工後にサブ組織や
転位を十分に含むようにすれば。 より大きい強度が得られることが期待されるとの知見を
得たので、更に詳細に成分組成並びに製造条件について
実験研究を重ねた結果1本発明を完成したものである。 次に、本発明におけるアルミニウム合金の成分限定理由
について説明する。 Cu: Cuは、0.5%未満では充分な強度が得られず、また
、7%を超えると伸びの低下が著しくなるので、Cu量
は0.5〜7%の範囲とする。 Cr、Mn、Zr: Cr、Mn、Zrは、Cr、Mg、A Q、、Cu、M
n。 AQ、□ZrAQ3等の金属間化合物粒子の形成のため
に適量を添加するが、それぞれ0.05%未満では後述
するように微細な結晶粒が得られず、また、それぞれ0
.5%を超えて含有すると鋳造時に充分に固溶されず、
巨大金属間化合物が発生して充分な伸びが得られない、
したがって、 Cr、Mn及びZrはそれぞれ0.05
〜0.5%のはんいで添加する。但し、これらは少なく
とも1種添加すれば足りる。 Li、Mg、V、Ti: Li、Mgは強度上昇、V、Tiは組織の微細化の効果
があるので、必要に応じて、それらのうちの少なくとも
1種を適量で添加することができるが、Liが4%を超
える場合、Mgが2.5%を超える場合、■が0.5%
を超える場合、Tiが0゜15%を超える場合には、巨
大な金属間化合物の生成や伸びの低下を招くので望まし
くない。また、Liが0.5%未満の場合或いは■が0
.05%未満の場合には上記の強度への寄与や組織微細
化の効果が小さいため望ましくない、したがって、Li
量は0.5〜4%、 MgJiは2.5%以下、V量は
0.05〜0.5%、Ti量は0.15%以下で添加す
る。 なお、不純物として含有されることがあるFe、Siの
含有量がそれぞれ0.15%を超えると不溶性の晶出物
が発生して伸びの低下が著しくなるので、極力抑制し、
それぞれ0.15%以下とするのが望ましい。 次に、本発明の製造条件について説明する。 上記成分組成のアルミニウム合金鋳塊には、内部に不均
質に分布している主要元素の均質化及び熱間加工性を向
上させるため、300〜550℃の温度において6〜4
8時間の均質化熱処理を施し、300〜550℃の温度
で熱間加工を行って所定の板厚とする。これにより、粗
い鋳造組織は熱間ファイバー組織となると同時に組織内
にZn、Mg、Cu等の析出物及びMn、Cr、Zr、
V、Tj等の遷移元素の一部が部分析出する。 この熱間加工後、300〜550℃の温度において1段
階或いは2段階の加熱保持を行い、少なくとも30℃/
hr以上、好ましくはioo℃/hr以上の冷却速度で
冷却して固溶元素の強制固溶を図る。すなわち、この加
熱保持によりCu、Mg、Zn、Si等は固溶され、一
方、遷移金属のZr。 Cr、Mn等はAQとの金属間化合物(ZrAfli、
Cr、Mg、AQl、、MnAQ、等)を析出する。加
熱保持時間は0.5〜20時間でよいが、加熱保持温度
が高いほど、短時間でよい。急速加熱、急速冷却が可能
な連続焼鈍炉により行う場合には400〜550℃の温
度で10秒〜10分間行なってもよい。 加熱保持を2段階で行う場合は、先ず、300〜550
℃の温度で0.5〜10時間の第1回の加熱保持を行い
、続いて第2回の加熱保持温度まで冷却し、300〜4
50℃の温度で0.5〜50時間の第2回の加熱保持を
行い、30℃/hr以上の冷却速度で冷却するのが望ま
しい、この加熱保持の温度が高いほど短時間でよい。こ
のような2回の加熱保持において、第1回の加熱保持に
より析出している溶質元素はその大部分が固溶され、続
く第2回の加熱保持によって遷移元素のZr、Cr、M
n等とAlとの金属間化合物(MnAQ、、Cr、 M
g3 A Q 1@等)が析出する。この2段階の加
熱保持は、加熱保持を1回行った場合に比較して、遷移
元素の析出形態が微細なこと及び若干のCu、Mg、Z
n、Si等とAQとの高温時効析出物が形成されるため
、加熱保持後の冷却速度も30℃/hr以上でよく、製
造がより容易となり、かつ、冷間加工中に生成される転
位の密度がより高くなり、更に微細な結晶粒が生成され
、超塑性伸びの大きい材料が得られる。 加熱保持後の冷却速度は、30℃/hr未満では微細粒
が得られにくくなるので、30℃/hr以上とする。 冷却後、少なくとも50%以上の冷間圧延を行う、50
%未満の加工率では十分微細な結晶粒が得られない。 次いで、冷間圧延後、300℃/hr以上の加熱速度で
450〜550℃以上の温度域でLogin〜lhr保
持する。300℃/hr未満の加熱速度では大きい再結
晶核発生頻度が得られず、微細粒が発生しない、450
℃未満の温度及びLogin未満では再結晶が十分に完
了しない。また550℃以上の高温ではバーニング等の
恐れがある。 このようにして、熱処理された材料中には微細結晶核を
起点とし新しい結晶粒が順次形成される。 したがって、微細結晶核が高密度はど結晶粒が微細にな
り、超塑性伸びが大きくなる。 しかし、超塑性加工後に熱処理(溶体化処理。 時効処理)を施すと、前述のように耐力が低い。 このため、本発明では、最後に、4%以上の冷間加工を
付与する。冷間加工の量が4%未満では。 十分な転位が導入されないので、超塑性加工中のS’
、T□相等の析出が期待されない。冷間加工量に上限は
ないが、10%以下が望ましい。なお。 この冷間加工は冷間圧延、ストレッチ等のいずれの手段
でもよい。 このようにして製造されたアルミニウム合金材は、Q、
5Tm(’r+:融点)以上の温度(400℃以上)で
超塑性加工されると、結晶粒界すベリと粒界拡散による
原子の移動とにより、巨大な伸びが発現する。 しかも、所定の伸びが得られた材料には、粒内に十分な
転位とサブ組織が存在し、これらが所定の溶体化処理後
にもMn A Q s 、 Cr2 Mg3 A Q
1m、7、rAQ、等により保持され、時効中にθ’
−CuAflz、S’−CuMgAfi、、T、−Cu
MgAQ 2の析出サイトを提供するので、従来材より
も高強度を有する材料が得られる。 次に本発明の実施例を示す。 (実施例) 第3表に示す化学成分を有するアルミニウム合金鋳塊を
大気中又はArガス雰囲気中で作製し、480℃の温度
で12時間の均質化熱処理を施した後、450〜550
℃の温度で熱間圧延を行って4.2〜6.3■厚の板と
した。 次いで、第4表に示す製造工程(加熱保持焼鈍。 冷間圧延)により2.5鵬鳳厚の板を作製した後、所定
の熱処理と冷間加工(ストレッチ)を施した。 得られた材料について、475〜520℃の温度で歪速
度I X 10−”/secで約200%の超塑性変形
を行い、溶体化処理及び時効処理を施して、機械的性質
を調査した。その結果を第4表に併記する。 第4表より明らかなように、本発明例はいずれも、超塑
性加工後の耐力が40 kgf/ mm”以上の高強度
を示している。 一方、最後に4%以上の冷間加工を行わない場合(Nn
5〜Nα7)、或いはこの冷間加工を行った場合でも、
4%未満の冷間加工の場合(NQ9)や、加熱保持後の
冷間圧延が50%未満であったり(Nci8)、熱処理
条件が本発明範囲外の場合(Nα10〜Na1l)には
、いずれも高い強度が得られない。
ウム合金の製造に導入して、超塑性加工後にサブ組織や
転位を十分に含むようにすれば。 より大きい強度が得られることが期待されるとの知見を
得たので、更に詳細に成分組成並びに製造条件について
実験研究を重ねた結果1本発明を完成したものである。 次に、本発明におけるアルミニウム合金の成分限定理由
について説明する。 Cu: Cuは、0.5%未満では充分な強度が得られず、また
、7%を超えると伸びの低下が著しくなるので、Cu量
は0.5〜7%の範囲とする。 Cr、Mn、Zr: Cr、Mn、Zrは、Cr、Mg、A Q、、Cu、M
n。 AQ、□ZrAQ3等の金属間化合物粒子の形成のため
に適量を添加するが、それぞれ0.05%未満では後述
するように微細な結晶粒が得られず、また、それぞれ0
.5%を超えて含有すると鋳造時に充分に固溶されず、
巨大金属間化合物が発生して充分な伸びが得られない、
したがって、 Cr、Mn及びZrはそれぞれ0.05
〜0.5%のはんいで添加する。但し、これらは少なく
とも1種添加すれば足りる。 Li、Mg、V、Ti: Li、Mgは強度上昇、V、Tiは組織の微細化の効果
があるので、必要に応じて、それらのうちの少なくとも
1種を適量で添加することができるが、Liが4%を超
える場合、Mgが2.5%を超える場合、■が0.5%
を超える場合、Tiが0゜15%を超える場合には、巨
大な金属間化合物の生成や伸びの低下を招くので望まし
くない。また、Liが0.5%未満の場合或いは■が0
.05%未満の場合には上記の強度への寄与や組織微細
化の効果が小さいため望ましくない、したがって、Li
量は0.5〜4%、 MgJiは2.5%以下、V量は
0.05〜0.5%、Ti量は0.15%以下で添加す
る。 なお、不純物として含有されることがあるFe、Siの
含有量がそれぞれ0.15%を超えると不溶性の晶出物
が発生して伸びの低下が著しくなるので、極力抑制し、
それぞれ0.15%以下とするのが望ましい。 次に、本発明の製造条件について説明する。 上記成分組成のアルミニウム合金鋳塊には、内部に不均
質に分布している主要元素の均質化及び熱間加工性を向
上させるため、300〜550℃の温度において6〜4
8時間の均質化熱処理を施し、300〜550℃の温度
で熱間加工を行って所定の板厚とする。これにより、粗
い鋳造組織は熱間ファイバー組織となると同時に組織内
にZn、Mg、Cu等の析出物及びMn、Cr、Zr、
V、Tj等の遷移元素の一部が部分析出する。 この熱間加工後、300〜550℃の温度において1段
階或いは2段階の加熱保持を行い、少なくとも30℃/
hr以上、好ましくはioo℃/hr以上の冷却速度で
冷却して固溶元素の強制固溶を図る。すなわち、この加
熱保持によりCu、Mg、Zn、Si等は固溶され、一
方、遷移金属のZr。 Cr、Mn等はAQとの金属間化合物(ZrAfli、
Cr、Mg、AQl、、MnAQ、等)を析出する。加
熱保持時間は0.5〜20時間でよいが、加熱保持温度
が高いほど、短時間でよい。急速加熱、急速冷却が可能
な連続焼鈍炉により行う場合には400〜550℃の温
度で10秒〜10分間行なってもよい。 加熱保持を2段階で行う場合は、先ず、300〜550
℃の温度で0.5〜10時間の第1回の加熱保持を行い
、続いて第2回の加熱保持温度まで冷却し、300〜4
50℃の温度で0.5〜50時間の第2回の加熱保持を
行い、30℃/hr以上の冷却速度で冷却するのが望ま
しい、この加熱保持の温度が高いほど短時間でよい。こ
のような2回の加熱保持において、第1回の加熱保持に
より析出している溶質元素はその大部分が固溶され、続
く第2回の加熱保持によって遷移元素のZr、Cr、M
n等とAlとの金属間化合物(MnAQ、、Cr、 M
g3 A Q 1@等)が析出する。この2段階の加
熱保持は、加熱保持を1回行った場合に比較して、遷移
元素の析出形態が微細なこと及び若干のCu、Mg、Z
n、Si等とAQとの高温時効析出物が形成されるため
、加熱保持後の冷却速度も30℃/hr以上でよく、製
造がより容易となり、かつ、冷間加工中に生成される転
位の密度がより高くなり、更に微細な結晶粒が生成され
、超塑性伸びの大きい材料が得られる。 加熱保持後の冷却速度は、30℃/hr未満では微細粒
が得られにくくなるので、30℃/hr以上とする。 冷却後、少なくとも50%以上の冷間圧延を行う、50
%未満の加工率では十分微細な結晶粒が得られない。 次いで、冷間圧延後、300℃/hr以上の加熱速度で
450〜550℃以上の温度域でLogin〜lhr保
持する。300℃/hr未満の加熱速度では大きい再結
晶核発生頻度が得られず、微細粒が発生しない、450
℃未満の温度及びLogin未満では再結晶が十分に完
了しない。また550℃以上の高温ではバーニング等の
恐れがある。 このようにして、熱処理された材料中には微細結晶核を
起点とし新しい結晶粒が順次形成される。 したがって、微細結晶核が高密度はど結晶粒が微細にな
り、超塑性伸びが大きくなる。 しかし、超塑性加工後に熱処理(溶体化処理。 時効処理)を施すと、前述のように耐力が低い。 このため、本発明では、最後に、4%以上の冷間加工を
付与する。冷間加工の量が4%未満では。 十分な転位が導入されないので、超塑性加工中のS’
、T□相等の析出が期待されない。冷間加工量に上限は
ないが、10%以下が望ましい。なお。 この冷間加工は冷間圧延、ストレッチ等のいずれの手段
でもよい。 このようにして製造されたアルミニウム合金材は、Q、
5Tm(’r+:融点)以上の温度(400℃以上)で
超塑性加工されると、結晶粒界すベリと粒界拡散による
原子の移動とにより、巨大な伸びが発現する。 しかも、所定の伸びが得られた材料には、粒内に十分な
転位とサブ組織が存在し、これらが所定の溶体化処理後
にもMn A Q s 、 Cr2 Mg3 A Q
1m、7、rAQ、等により保持され、時効中にθ’
−CuAflz、S’−CuMgAfi、、T、−Cu
MgAQ 2の析出サイトを提供するので、従来材より
も高強度を有する材料が得られる。 次に本発明の実施例を示す。 (実施例) 第3表に示す化学成分を有するアルミニウム合金鋳塊を
大気中又はArガス雰囲気中で作製し、480℃の温度
で12時間の均質化熱処理を施した後、450〜550
℃の温度で熱間圧延を行って4.2〜6.3■厚の板と
した。 次いで、第4表に示す製造工程(加熱保持焼鈍。 冷間圧延)により2.5鵬鳳厚の板を作製した後、所定
の熱処理と冷間加工(ストレッチ)を施した。 得られた材料について、475〜520℃の温度で歪速
度I X 10−”/secで約200%の超塑性変形
を行い、溶体化処理及び時効処理を施して、機械的性質
を調査した。その結果を第4表に併記する。 第4表より明らかなように、本発明例はいずれも、超塑
性加工後の耐力が40 kgf/ mm”以上の高強度
を示している。 一方、最後に4%以上の冷間加工を行わない場合(Nn
5〜Nα7)、或いはこの冷間加工を行った場合でも、
4%未満の冷間加工の場合(NQ9)や、加熱保持後の
冷間圧延が50%未満であったり(Nci8)、熱処理
条件が本発明範囲外の場合(Nα10〜Na1l)には
、いずれも高い強度が得られない。
(発明の効果)
以上詳述したように、従来のA Q −Cu −(Mg
)合金系、A Q −Cu −Li −(Mg)系合金
の製造法では超塑性が得られても強度が低いのに対し1
本発明は、特定の製造条件により、特に4%以上の冷間
加工(ストレッチ)を施すので、超塑性加工後の材料の
強度を顕著に改善できる。
)合金系、A Q −Cu −Li −(Mg)系合金
の製造法では超塑性が得られても強度が低いのに対し1
本発明は、特定の製造条件により、特に4%以上の冷間
加工(ストレッチ)を施すので、超塑性加工後の材料の
強度を顕著に改善できる。
第1図はAA2519合金材における冷間加工量(スト
レッチ量)と熱処理後の機械的性質との関係を示す図で
ある。
レッチ量)と熱処理後の機械的性質との関係を示す図で
ある。
Claims (1)
- 重量%で(以下、同じ)、Cu:0.5〜7%を含有
し、更にCr:0.05〜0.5%、Mn:0.05〜
0.5%及びZr:0.05〜0.5%のうちの1種又
は2種以上を必須元素として含有し、必要に応じて、L
i:0.5〜4%、Mg:2.5%以下、V:0.05
〜0.5%及びTi:0.15%以下のうちの1種又は
2種以上を含有し、残部がAl及び不純物からなるアル
ミニウム合金鋳塊に、300〜550℃の温度で6〜4
8時間の均質化熱処理を施し、300〜550℃の温度
で熱間圧延を行った後、300〜550℃の温度におい
て1段階或いは2段階の加熱保持を行い、30℃/hr
以上の冷却速度で冷却してから、少なくとも50%以上
の冷間加工を行った後、300℃/hr以上の加熱速度
で450〜550℃の温度域に10min〜1hr保持
し、4%以上の冷間加工を行うことを特徴とする高強度
を有する超塑性アルミニウム合金の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1321651A JPH03183750A (ja) | 1989-12-12 | 1989-12-12 | 高強度を有する超塑性アルミニウム合金の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1321651A JPH03183750A (ja) | 1989-12-12 | 1989-12-12 | 高強度を有する超塑性アルミニウム合金の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03183750A true JPH03183750A (ja) | 1991-08-09 |
Family
ID=18134882
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1321651A Pending JPH03183750A (ja) | 1989-12-12 | 1989-12-12 | 高強度を有する超塑性アルミニウム合金の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH03183750A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05212562A (ja) * | 1992-01-31 | 1993-08-24 | Sky Alum Co Ltd | ロールボンドパネルおよびその製造方法 |
DE102011014590A1 (de) * | 2011-01-27 | 2012-08-02 | Volkswagen Aktiengesellschaft | Verfahren zur Herstellung einer Aluminiumlegierung, eine Aluminiumlegierung sowie Verfahren zur Herstellung eines Aluminiumgussbauteils und ein Aluminiumgussbauteil |
WO2014159324A1 (en) * | 2013-03-14 | 2014-10-02 | Alcoa Inc. | Improved aluminum-magnesium-lithium alloys, and methods for producing the same |
JP2020066785A (ja) * | 2018-10-26 | 2020-04-30 | 日本軽金属株式会社 | インペラ用押出材及びその製造方法 |
-
1989
- 1989-12-12 JP JP1321651A patent/JPH03183750A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05212562A (ja) * | 1992-01-31 | 1993-08-24 | Sky Alum Co Ltd | ロールボンドパネルおよびその製造方法 |
DE102011014590A1 (de) * | 2011-01-27 | 2012-08-02 | Volkswagen Aktiengesellschaft | Verfahren zur Herstellung einer Aluminiumlegierung, eine Aluminiumlegierung sowie Verfahren zur Herstellung eines Aluminiumgussbauteils und ein Aluminiumgussbauteil |
DE102011014590A8 (de) * | 2011-01-27 | 2013-01-17 | Volkswagen Aktiengesellschaft | Verfahren zur Herstellung einer Aluminiumlegierung, eine Aluminiumlegierung sowie Verfahren zur Herstellung eines Aluminiumgussbauteils und ein Aluminiumgussbauteil |
WO2014159324A1 (en) * | 2013-03-14 | 2014-10-02 | Alcoa Inc. | Improved aluminum-magnesium-lithium alloys, and methods for producing the same |
JP2020066785A (ja) * | 2018-10-26 | 2020-04-30 | 日本軽金属株式会社 | インペラ用押出材及びその製造方法 |
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