JPH03183471A - 酸素拡散方法及び装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は、高酸素濃度の溶解液を培養槽内で拡散する
ことを目的とした酸素拡散方法及び装置に関する。

（従来の技術〉 従来マイクロキャリアによる細胞培養において、細胞の
高密度化や、培養容量が大きくなると、細胞が消費する
酸素を補うことが困難になる。そこでアルファーラバル
（ＡＬＦＡ−ＬＡＶＡＬ）社のケムセル（ＣＩＩＥＭＣ
ＥＬＬ）システムは、第３図に示すように、培養器へ酸
素を供給している。即ち、培養器内に、ステンレスフィ
ルター２２（細胞や培養液は通過するが、マイクロキャ
リアは通さない約８０μ孔径）とフィルター内に数枚の
撹拌板２３（孔のおいている）及びフィルター内下部へ
通る送気管２４を有し、送気管２４へ酸素等ガスを送り
、下部から気泡を発生させる。フィルター内を気泡が上
昇中に、上下振動している撹拌板２３によって気泡の微
細化が図られ、フィルター内培養液の０層濃度が上昇し
、フィルター２２（撹拌板と共に上下振動）の表面から
培養器２５内へ０２を移動（拡散）させるものである。

前記方式は、培養器２５内へ気泡を出さずにガス（酸素
）を補うことを目的としている（気泡を出して良いなら
ば培養器内へ直接ガスをスバージング（バブリング）す
れば良いからである）。

（発明により解決すべき課題） 前記公知の装置によれば、振動を強くすると微細気泡に
なり、培養槽への酸素の移動量が増す反面、フィルター
内で発泡し、フィルター表面乃至上面のオーバーフロー
管から微細気泡が流れ出る問題点があり、一方、振幅を
小さくすると酸素供給が不足する問題点があった。

（課題を解決する為の手段） 然るにこの発明は、フィルター内で気相と液相な接触さ
せれば余剰の気泡による発泡は必ず起こることを考え、
外部で高濃度酸素溶解液を作り、この液をフィルター内
に連続的に導入し、フィルター表面を介し、液・液によ
る酸素の濃度差のみで培養器内へ酸素を拡散・移動させ
る。この導入液はフィルター内の別の口から系外へ取出
し、ガス吸収装置を介し再度戻す循環ラインを形成させ
る。

フィルターは低速で回転又は上下振動させ、フィルター
表面（酸素拡散面）の液流を作ることにより拡散効率を
上昇させると同時に、細胞やマイクロキャリアのフィル
ター面への付着を防止し、酸素拡散の経時的な効率低下
を防止する。

即ちこの発明の方法は、培養槽外で作った酸素の高濃度
溶解液を培養槽内の培養液中へ設けた複層の同心円状フ
ィルター筒内へ導き、前記フィルター筒に振動を与える
ことにより、前記高濃度液中の酸素を培養槽内の培養液
に拡散させることを特徴とした酸素拡散方法である。ま
た、高濃度溶解液は、複層の同心円状フィルター筒の最
内側底部付近に供給したものである。次に、フィルター
筒には、回転し、又は上下振動して振動を付与したもの
である。この発明の装置は、最内側フィルター筒の上部
と排出筒の下端を一体構成し、前記排出筒内へ所定間隙
を保って給液筒を挿通して、その下端をフィルター筒内
へ開口すると共に、給液筒内へ回転軸又は上下振動軸を
挿通し、該回転軸又は上下振動軸の下端部と、前記最内
側フィルター筒以外のフィルター筒の下端部とを連結し
、前記給液筒には給液管を連結し、前記排出筒に排液管
を連結したことを特徴とする酸素拡散装置である。

前記におけるフィルター筒は、２層又は３層の同心円状
とすることが好ましい。

（作　　用） 即ちこの発明によれば、培養液中のフィルター内へ高酸
素濃度の溶解液を導き、フィルターを回転し、又は上下
振動して前記溶解液を拡散させたので、発泡するおそれ
なく高い効率で酸素を供給することができる。

（実施例　１） 次に、この発明の実施装置を第１図に基づいて説明する
。

ステンレス網製の内外２層のフィルター筒ｌ、１ａを培
養槽２の培養液３内へ直立挿入し、前記フィルター筒］
ａの上部と、排出筒４の下端とを一体固定化し、排出筒
４の上部は、培養槽２の頂板２ａに貫通固定する。前記
排出筒４の内側へ所定の間隙を保って給液筒５を挿通し
、該給液筒５の下端は、前記給液筒５の中央部へ挿通し
た回転軸６の下端円板６ａの立上り筒Ｉ８の内側へ開口
させ、前記回転軸６の上端にモータ７の出力軸を連結し
、回転軸６の下端円板６ａに、前記フィルター筒１の下
端を連結固定する。前記給液筒５の上部に給液管８を連
結し、前記排出筒４の上部に排液管９を連結したもので
、図中１０は撹拌器である。前記排出筒４の上部外側は
、培養槽２の頂板２ａに固定され、給液筒５は排出筒４
に固定されている。また、フィルター筒ｌの上部案内リ
ング１９は、排出筒４の外側と微小の隙間を有している
ため１回転軸６の回転と共に回転する。前記実施例にお
いて、ポンプ（図示していない〉により高酸素濃度の溶
解液が矢示１１のように給送されると、矢示１２、Ｉ３
のように流動してフィルター筒ｌａ内へ放出される。フ
ィルター筒１ａは低速回転（例えば５０ｒ、ｐ、ｍ、）
　Ｌ／ている。溶解液は矢示Ｉ４のように上昇し乍ら高
酸素濃度溶解液の酸素はフィルター１８．１を通して培
養液３中へ横方向へ拡散する。一方、フィルター筒１ａ
の上部内側の培養液は矢示１５．１６のように排出筒４
内に流入し、排液管９を経て矢示１７のように酸素の供
給を受ける装置に運ばれる。この場合に給液量と排液量
を等量（ポンプ容量を同一にする）にすれば、フィルタ
ー１．１ａを通した培養液の出入がなく、かつ培養液量
の変動はない。

（実施例　２） 第２図の実施例は、ステンレス網製の内外３層のフィル
ター筒Ｉ、１ａ、１ｂを培養槽２の培養液３内へ直立挿
入し、前記フィルター筒１ｂの上部と排出筒４の下端と
を一体固定化し、排出筒４の上部は、培養槽２の頂板２
ａに貫通固定する。

前記排出筒４の内側へ所定の間隙を保って給液筒５を挿
通し、該給液筒５の下端は、前記給液筒５の中央部へ挿
通した振動軸２０の下端円板６ａの立上り筒１８の内側
へ開口させ、前記振動軸２０の上端に振動機２１の出力
軸を連結し、振動軸２０の下端円板６ａに、前記フィル
ター筒ｌ、１ａの下端を連結固定する。前記給液筒５の
上部に給液管８を連結し、前記排出筒４の上部に排液管
９を連結したもので、図中ＩＯは攪拌機である。

前記給液筒５の最上端と上下振動軸２０は、ダイアフラ
ム５ａを介してシールされている。振動機２１は１例え
ばアーム（図示していない）によって、頂板２ａに固定
化されている。

前記排出筒４の上部外側は、培養槽２の頂板２ａに固定
され、給液筒５は排出筒４に固定されている。また、フ
ィルター筒１、Ｉａの上部案内リング１９は、排出筒４
の外側と微小間隙を有しているため、振動軸２０の振動
によってフィルター筒１ｂ以外のフィルター筒は振動す
る。

前記実施例における給排液挙動は、総て実施例Ｉと同一
であるので、その説明を省略する。但し、回転軸６の回
転に代えて、振動軸２０が振動してフィルター筒１、Ｉ
ａに微振動を与えることになる。

（発明の効果） この発明は、高酸素濃度の溶解液を培養液中に挿入した
フィルター筒に供給し、フィルター筒の回転又は」二下
微振動によって高酸素濃度溶解液の酸素を培養液に拡散
させるので、発泡やフィルター面の目詰りのおそれなく
、高い効率で酸素を補給し得る効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の実施例の断面図、第２図は同じく他
の実施例の断面図、第３図は従来の装置の一部断面図で
ある。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １　培養槽外で作つた酸素の高濃度溶解液を培養槽内の
   培養液中へ設けた複層の同心円状フィルター筒内へ導き
   、前記フィルター筒に振動を与えることにより、前記高
   濃度液中の酸素を培養槽内の培養液に拡散させることを
   特徴とした酸素拡散方法 ２　高濃度溶解液は、複層の同心円状フィルター筒の最
   内側底部付近に供給した請求項１記載の酸素拡散方法 ３　フィルター筒には、回転し、又は上下振動して振動
   を付与した請求項１記載の酸素拡散方法 ４　最内側フィルター筒の上部と排出筒の下端を一体構
   成し、前記排出筒内へ所定間隙を保って給液筒を挿通し
   て、その下端をフィルター筒内へ開口すると共に、給液
   筒内へ回転軸又は上下振動軸を挿通し、該回転軸又は上
   下振動軸の下端部と、前記最内側フィルター筒以外のフ
   ィルター筒の下端部とを連結し、前記給液筒には給液管
   を連結し、前記排出筒に排液管を連結したことを特徴と
   する酸素拡散装置