JPH03183033A - 誘導フォトンエコーを利用した光記録装置及び再生装置 - Google Patents

誘導フォトンエコーを利用した光記録装置及び再生装置

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JPH03183033A
JPH03183033A JP1318905A JP31890589A JPH03183033A JP H03183033 A JPH03183033 A JP H03183033A JP 1318905 A JP1318905 A JP 1318905A JP 31890589 A JP31890589 A JP 31890589A JP H03183033 A JPH03183033 A JP H03183033A
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light
recording
excitation light
time
optical
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JP1318905A
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English (en)
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Hisao Osawa
大沢 日佐雄
Kiyoshi Uchikawa
清 内川
Seishirou Saikan
斉官 清四郎
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Original Assignee
Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、誘導フォトンエコーを利用した全く新規な光
記録方法及び再生方法並びに記録装置及び再生装置に関
するものである。
更に詳しく言えば、本発明は、永続的又は過渡的ホール
バーニングが可能な記録媒体を使用するものである。
〔従来の技術〕
従来の随時書き込み可能な光記録方法は、一般に平面的
な光記録媒体に、細く絞ったレーザー光スポットを記録
すべき2値化情報に応じて、空間的に強度変調しながら
照射し、それにより記録層にバイナリ−ビットを形成す
るものである。
この場合、ビットは記録層に2次元的に形成されるので
、より高密度の記録を行う為には、より小さな光スポッ
トを作らねばならず、光学的な回折限界が記録密度を決
定していた。
このような2次元書き込みの限界を超えるために、更に
多くの次元を用いる方法が提案されているが、なかでも
、書き込み光の波長次元を利用する方法が活発に研究さ
れている。これは、一般にホールバーニング(Hole
 Burning)メモリーと呼ばれている。その中で
、メモリーが過渡的(比較的短時間で情報が消失する)
でなく永続的なものを特に Persistent 5pectral  旦ole
旦urn ing  又はP hotochemica
l  旦o1e Burning  を略してPHB又
はPSHBと呼んでいる。
ホールバーニング可能な記録媒体の利用には、■書き込
み光の波長次元を利用する記録再生方法(周波数領域メ
モリーと呼ばれることがある)の外に、■時間領域メモ
リーと呼ばれることがある記録再生方法がある。
■周波数領域メモリーでは、書き込み読み出し光として
、狭帯化した波長可変レーザーを用い、記録媒体の不均
一に広がったゼロフォノン吸収帯に波長制御されたホー
ル(光照射により透過率が波長選択的に高くなった部分
)を書き込み記録する。
一方、■時間領域メモリーでは、書き込み読み出し光と
してパルス光を用い、基本的には誘導フォトンエコーと
いう現象を利用して、2つのパルス光の時間相関を記録
する。この時、記録媒体の波長空間には、パルス光の時
間相関に対応した特異な形状のホールが記録されている
次に■時間領域メモリーの従来法について詳しく解説し
、その問題点を明らかにする。
よく知られているように、物質の光励起状態はその密度
行列の運動方程式(Liovilleの方程式)で表現
でき、便宜的に密度行列の対角成分の緩和時間をT1時
間(縦緩和時間)、非対角成分の緩和時間を12時間(
横緩和時間)と呼んで区別している。縦緩和とは、光励
起状態がエネルギーの放出をともなって緩和する過程を
意味すると考えられており、横緩和とは入射光によって
物質中にもたらされた電気的分極の振動のコヒーレンシ
ーが乱されてゆく過程も示すと考えられている。
フォトンエコーという現象は、3次の非線形光学効果の
一種であると考えられるが、その中の誘導フォトンエコ
ーについて、第6.7図を用いて説明する。
物質をエネルギー共鳴的に適当なパルス光で励起する場
合を考える。まず時間原点に於て、Eoの光が入射する
。次に41時間にElの光を入射させ、更に6時間に第
3のパルスE!を入射すると、(t++t2)時間に今
度は逆に物質から光が放射されてくる。これがフォトン
エコー光である。
先のLiovilleの方程式を、回転波近似、及び弱
励起光近似による摂動展開により計算し、物質の不均一
幅が励起光スペクトル幅より充分広いと仮定すると、位
相整合性をみたすある特定の空間方向へのエコー波の電
場ベクトルの振幅は次式(1)で示される。式(1): ここで、簡単の為、E、、E、、E2を極めて時間幅の
狭いパルスと仮定すると、次式(2)に変形できる。
式(2): この場合、エコー光強度IP1!は、t(tg   t
t)に関し、それぞれ exp (4tt /Tt )、 eXp[2(tt  j+ )/’r+ ]で減衰する
ことがわかる。T、は先に述べた横緩和時間、T、は縦
緩和時間である。
上式からもわかるように、誘導フォトンエコーの生成に
関してはT1で緩和する成分、すなわち状態の密度行列
の対角成分が重要な意味を持つ。
E1パルス照射後の密度行列の対角成分を計算してみる
と、次式(3)が求まる。
[但し、W  = l +cos ωt+]ただし、E
、、E、の波数ベクトルはほとんど等しいとし、パルス
幅は充分短いとしている。Ωは二準位系の共鳴角周波数
である。これより、不均一幅内で状態分布が時間t、に
関係した量で変調されていることがわかる。これをポピ
ユレーショングレーティングとよんでいる。フォトンエ
コー光(波)は、E、パルス光が、このポピユレーショ
ングレーティングにより回折されて起きるとも解釈でき
る。
基本的に、誘導フォトンエコーを利用した時間領域メモ
リーにおいては、Eo及びElのどちらかがそれぞれ記
録励起光、データー光となり、両者で書き込み光を成す
また、読みだし過程においては、E2が再生励起光とな
り、生成したフォトンエコー光とともに読み出し光とな
る。例えばEoを記録励起光として、E、をデーター光
とした場合の、フォトンエコーによるデーター光の再生
の様子を第6図に示した。この時、データー光は、複数
のパルス光によってデジタル信号化してあり、また簡単
の為再生励起光E2をE。と等しくしである。
これより、時間領域メモリーにおいては、情報の記録量
は、T2時間により律則され、記録時間はT1により律
則されることがわかる。
光吸収に関与する2準位系の他に、一般にボトルネック
ステイトと呼ばれる緩和時間の長い状態が存在すると、
T1時間は比較的長くなる。PHB記録媒体のように光
励起状態がプロダクトステイトと呼ばれる化学的に準安
定な状態に移行できる場合には、基底状態におけるポピ
ユレーショングレーティングは低温において半永久的に
保持され、この場合には第6図における(11−1+ 
)を無限に長くしても再生励起光により、データー光を
エコー光として再生できることがわかる。
また、T+時間がT2時間よりも充分長い系では、tt
<’r’2において書き込み過程を繰り返すことにより
、密度行列の対角成分における変調成分を蓄積すること
ができる。この場合は充分弱い光で、比較的強いエコー
光を発生できる。この過程を一般に蓄積誘導フォトンエ
コーの過程と呼んでいる。
この様な基本原理を応用した従来法〔例えばOpt、 
Commu、 、 65.185(1988)、 op
t、 Lett、 、 13.536(1988)、 
Opt、 Lett、 、 11.724(1986)
 )では以下のような問題点があった。
(1)永続的(過渡的に比べ好ましい)つまり記憶時間
の長いPHB記録媒体は、一般にT7時間が短いという
傾向にあるので、たくさんの情報を記録させようとした
場合、データー光には超短光パルスを用いなければなら
ない。
ところが、超短光パルスは原理的に環境による影響を受
けやすいうえに、現在までのところ発生の再現性にも問
題を残している。
従って、事実用的な光パルスとなるとパルス幅は1ピコ
秒程度が限界であり、これがためメモリー容量が比較的
小さいという第1の問題点があった。
(2)再生したエコー光を検出、デコードするのに、従
来技術では光強度の時間変化を観測しなければならなか
った。
高速の光検出器、例えばストリークカメラのようなもの
を用いても、その時間分解能は現在のところlピコ秒程
度であるし、また通常、検出器の時間分解能が良くなっ
ても感度は良くならない。
先にも述べたようにデーターパルス列内でエコー光強度
は、exp (−4t+ /Tt )で減衰する。
永続性のある大容量時間メモリーにおいて、高速のデー
ター転送レートで、しかも S/N比良くエコー光をデコードできるようなダイナミ
ックレンジの広い光検出器は現在のところない。
従って、従来技術は、永続性のある大容量時間メモリー
において、高速のデーター転送レートで、しかもS/N
比良く情報を再生することはできないという第2の問題
点を有していた。
そのため、先に次の基本発明が威され、特許出願された
(特願平1−74197号及び1989年2月17日(
社)高分子学会発光の88/10ミクロシンポジウム講
演要旨集第21〜24頁参照〉。
〔基本発明〕
この基本発明によれば、第2図に例示されるように、 ra)インコヒーレント光光源; b)光源a)からのインコヒーレント光を記録励起光と
データー光とに2分割するビームスプリッタ; C)記録励起光電場とデーター光電場の遅延時間を、記
録すべき情報に応じて変化させる変調手段(第5図参照
); 及び d)記録励起光とデーター光を記録媒体の同一位置に照
射させる光学系; からなることを特徴とする、誘導フォトンエコーを利用
した光記録装置」 が提供される。
また、基本発明によれば、第3図に例示されるように、 rB)インコヒーレント光光源; b)光源a)からのインコヒーレント光を再生励起光と
プローブ光とに2分割するビームスプリッタ C)再生励起光とプローブ光を記録媒体の同一位置に照
射させる光学系; d)再生励起光電場とプローブ光電場の遅延時間を、任
意に設定できるか又は第1の所定値から第2の所定値に
掃引できる 検索変調手段(第5図参照): e)再生励起光の照射を受けて記録媒体から発せられる
により生成するフォトンエコー光とプローブ光とを、少
なくとも空間の一点で重ね合わせる重畳手段; 及び f)前記重畳手段により得られる合成光を電気信号に変
換する光検出器; からなることを特徴とする、誘導フォトンエコーを利用
した再生装置」 が提供される。
式(11より明らかなように、フォトンエコーの時間特
性は、記録励起光、データー光、再生励起光の電場時間
相関関数で書き表すことができる。
例えば、各パルスEO1El、Et、の時間特性を等し
くし、更に時間に関する自己相関関数がパルス幅程度の
半値幅を持つと仮定すると、(tI+tg)時間後に生
成するエコーも記録及び再生励起光パルス以上の半値幅
を持つことになる。
つまり、この場合は、再生されたデーター光は時間に関
してパルス幅程度の“ぼけ”を持っていると言える。
本明細書においては、自己相関関数がパルス幅程度の幅
を持つ光を「コヒーレント光Jのパルス光と呼ぶことに
するが、このような光を用いている限り、先に述べたよ
うな大容量時間メモリーに関する問題点を解決すること
は難しい。
そこで、光電場の時間に関する自己相関関数の半値幅が
、パルス幅より狭い光を用いることを考える。本明細書
においては、このような光を「インコヒーレント光」の
パルス光と呼ぶ。
この場合は、再生されたデータ光の時間に関する“ぼけ
”は各励起光及びデーター光の相関時間(すなわち自己
相関関数の半値幅)程度に抑えることができる。
Wiener−Khinchin定理よれば、光の電場
相関時間は、そのパワースペクトルの半値幅の逆数程度
であるから、極端に広いスペクトル幅の光を励起光に用
いれば、生成するエコーの時間に関する“ぼけ”を10
フェムト秒以下にまですることができる。
即ち、インコヒーント光を用いれば、コヒーレント光を
用いた場合よりも、記録密度つまりは記憶容量を100
倍以上に向上させることが可能になる。これが書き込み
過程における基本発明の原理である。
次に読みだし過程について述べる。
従来技術では、光強度の時間変化を検出する方法で、イ
ンコヒーレント光により生成されたエコー光を精度良く
検出することは、原理的に無理である。
先に述べた10フェムト秒以下の時間分解能は光電場の
位相成分に注目した時に得られるのであり、その光強度
からは得られない。
基本発明では、光の位相成分を検出するため、電波工学
で良く知られたヘテロダイン検波法を応用した。
つまり、生成したエコー光に位相特性が既知の光(プロ
ーブ光)を重ね合わせ、その合成光の強度変化を検出す
るのである。先の式(1)のエコー光電場にプローブ光
E、を重ねた時の光強度における干渉項を書き出すと、
次式(4)となる。
5ocRe exp[−iω(t、−t、−t、)]X
Xこのとき、GW、GRはそれぞれE、、E、及びE=
、E*の時間相関関数を表している。
E、、E2を同じインコヒーレント光源からの光とし、
El、ElをそれぞれE。+Etを適当な時間遅延系を
通して生成した場合、Gv、GRはインコヒーレント光
の相関関数となる。
インコヒーレント光の相関時間が時間に対して大きく変
動しなければ、Gy =GR=Gとおける。
この場合SはGの相関関数の形をしており、その相関時
間はインコヒーレント光の相関時間と同程度である。
これにより、E、の記録媒体への到達時間を掃引した場
合、ta   tg=t+の時、インコヒーレント光の
相関時間程度の時間精度を以てエコー光を検出できる。
また、Elを遅延時間の異なる複数のE0光の重ね合わ
せとした場合は、E、内における時間相関の項を無視す
れば、式(4)は線形な式となる。
これにより、ts   ttを掃引すれば、複数のエコ
ー光を独立に検出できる。
以上が基本発明の読みだしの原理である。
〔発明が解決しようとする課題〕
現在、過渡的もしくは永続的ホールバーニングが可能な
記録媒体に誘導フォトンエコーを用いた光記録を行う場
合、記録媒体の一点に、例えば約t、 oooビットの
データを書き込み、再生することができると言われてい
る。
これを実現するため、基本発明の装置の具体的実施例で
は、(1)記録装置の場合、変調手段として、(2)再
生装置の場合、検索変調手段として、それぞれ第5図に
示す如き遅延装置(基本発明の実施例3で言う時間変調
器のこと)が必要になる。
この装置は、回転可能な円盤15の円周に沿って多数の
円形の窓があけてあり、この窓に厚さの異なるガラス板
16(固体の透明媒質の一種)が嵌め込まれている。
多数のガラス板16は、遅延時間(光走行時間)がそれ
ぞれlピコ秒づづ増加するように、薄いものから順に厚
くなったものが配置されている。
従って、基本発明の実施例の装置(第5図)では、1.
000ビツトのデータを書き込む場合、1、000個の
異なる遅延時間を作り出すための同数の厚さの異なるガ
ラス板を用意しなければならないと言う第3の問題点が
あった。
その上、ガラス板のついている円盤(支持具)を大きく
動かさねばならず、遅延時間が多数ある場合には、所望
のガラス板を選択するランダムアクセス作業に非常に長
い時間を必要とすると言う第4の問題点があった。
本発明の目的は、これらの第3、第4の問題点を解決す
ることにある。
〔課題を解決するための手段〕
そのため、本発明は、第1に、 a)インコヒーレント光光源: b)光源a)からのインコヒーレント光を記録励起光と
データー光とに2分割するビームスプリッタ; C)記録励起光電場とデーター光電場の遅延時間を、記
録すべき情報に応じて変化させる変調手段; 及び d)記録励起光とデーター光を記録媒体の同一位置に照
射させる光学系; からなる誘導フォトンエコーを利用した光記録装置にお
いて、 前記変調手段として、 c1)遅延時間を生じさせる透明媒質の複数個及び c2)前記透明媒質の2個以上を組み合わせて重畳する
ことにより、複数の異なる遅延時間を作り出すことので
きる駆動機構 からなる光遅延装置を使用したことを特徴とする装置を
提供する。
また、第2に、本発明は、 a)インコヒーレント光光源; b)光源a)からのインコヒーレント光を再生励起光と
プローブ光とに2分割するビームスプリッタ; C)再生励起光とプローブ光を記録媒体の同一位置に照
射させる光学系; d)再生励起光電場とプローブ光電場の遅延時間e) を任意の所定値に設定するか又は第1の所定値から第2
の所定値に掃引することができる検索変調手段; 再生励起光の照射を受けて記録媒体から発せられるによ
り生成するフォトンエコー光とプローブ光とを、少なく
とも空間の一点で重ね合わせる重畳手段; 及び f)前記重畳手段により得られる合成光を電気信号に変
換する光検出器; からなる誘導フォトンエコーを利用した再生装置におい
て、 前記検索変調手段として、 c1)遅延時間を生じさせる透明媒質の複数個及び c2)前記透明媒質の2個以上を組み合わせて重畳する
ことにより、複数の異なる遅延時間を作り出すことので
きる駆動機構 からなる光遅延装置を使用したことを特徴とする装置を
提供する。
〔作用〕
ガラス板など透明媒質が一個の場合は、厚さに応じた特
定の遅延時間しか作り出せないが、複数個重ねれば離散
的ではあるが他の遅延時間をつくることができる。
更に、その透明媒質の厚さをcL  (j=1,2゜3
、・・・・m)としたとき、任意のjに対しd  〉Σ
  d。
の関係が成り立つような厚さにしておけば、個々の透明
媒質を光路に挿入するか抜き出すかによって、2′″通
りの遅延時間を生成することができる。
すなわち、少ない透明媒質の組み合わせだけで、多くの
遅延時間を生成できる。例えば、l0枚のガラス板で1
024の異なる遅延時間を作ることができる。
以下、参考例、実施例及び応用例により本発明をより具
体的に説明するが、本発明はこれに限られるものではな
い。
〔参考例−・・・光遅延装置〕
第1図は、変調手段と検索変調手段を兼用できる光遅延
装置の概略平面図であり、この装置は、透明媒質の1種
であるガラス板(61)の複数個とこれを支持する同数
のアーム(62)とアームを動かすことによりガラス(
6I)をデータ光又はプローブ光の光路中に挿入・引出
しを繰り返しできる駆動機構(63)とからなる。
ガラス板(61)として、屈折率1.475の石英ガラ
スを用い、光遅延時間が0.8ピコ秒、1.6ピコ秒、
3.2ピコ秒、6.4ピコ秒、12.8ピコ秒になるよ
うに、厚さdlをそれぞれ0.51mm、 1.01m
m。
2.02mm、 4.04mm、 8.08mmとした
これらをデータ光・プローブ光の光路に対し直角になる
向きに移動できるアームで支持し、光路方向に並べであ
る。従って、これらのガラス板(61)を光路中に適宜
組み合わせて挿入することにより、0秒から25ピコ秒
まで0.8ピコ秒間隔で遅延時間を変化させることがで
きる。
尚、記録・再生中に石英ガラスの厚さが変化しないよう
に、遅延装置全体を恒温槽の中に入れて使用する。
〔実施例I−・・・・・・−−一光記録装置〕第2図は
、本実施例の光記録装置の主要構成を示す概念図である
。但し、変調手段6として参考例の光遅延装置60を使
用した。
光源lは、インコヒーレント光を発する記録励起光光源
とインコヒーレント光を発するデーター光光源とを兼ね
たものであり、これから発せられた光をビームスプリッ
タ2で記録励起光とデーター光に分ける。
記録励起光は反射鏡3で進路を直角に曲げられ、レンズ
4(本発明でいう光学系の一部)に入射し、そこで集光
されてホールバーニング可能な記録媒体5を照射する。
データー光は、ビームスプリッタ2を出て、変調手段6
に入り、ここで記録すべき情報に応じて、記録励起光電
場とデーター光電場の遅延時間が変化するように変調さ
れる。ここを通って初めて真のデーター光となる。
変調されたデーター光は、レンズ4に入射し、そこで集
光されて、PHB記録媒体5の記録励起光の照射位置と
同一の位置を照射する。
記録励起光とデーター光は、媒体5を同時に照射しても
異なる時間に照射してもよい。
〔実施例2−−−・・・−・再生装置〕第3図は、本実
施例の再生装置の主要構成を示す概念図である。但し、
検索変調手段7として参考例の光遅延装置60を使用し
た。
光源1は、インコヒーレント光を発する再生励起光光源
とインコヒーレント光を発するプローブ光光源とを兼ね
たものである。
光源1から発せられた光は、ビームスプリッタ2で再生
励起光とプローブ光に分けられる。
再生励起光は、反射鏡3で進路を直角に曲げられ、レン
ズ4(本発明でいう光学系の一部)に入射し、そこで集
光されてホールバーニング可能な記録媒体5を照射する
プローブ光は、ビームスプリッタ2を出て、検索変調手
段7に入り、ここで、再生励起光電場とプローブ光電場
との遅延時間が、第1の所定値から第2の所定値に変化
するように掃引される。
このとき、再生励起光電場とプローブ光電場との時間に
関する相関関数が少なくとも極大値を少なくとも1つも
つ関係が満たされている。
掃引されたプローブ光は、レンズ4に入射し、そこで集
光されて、記録媒体5の再生励起光の照射位置と同一の
位置を照射する。
エコー光は、記録励起光とデーター光と再生励起光の3
者の入射方向により所定の1方向又は複数方向に発する
媒体5から発したエコー光と媒体5を透過したプローブ
光は、重畳手段8で重畳され、互いに干渉し合って合成
光となる。
合成光は、最後に光検出器9に入射して電気信号に変換
される。この電気信号は、媒体に記録された情報に従い
変調される。
〔実施例3−・・・・・・光記録再生装置〕第4図は、
本実施例の光記録再生装置の主要構成を示す概念図であ
る。
光源1は、CWモード同期Ar+レーザー励起キトンレ
ッド色素レーザーであり、繰り返し周波数的80MHz
のパルス光を出力する。
このとき出力光をOEPのゼロフォノン吸収帯を励起で
きるように、複屈折フィルター(図示せず)を使い、波
長630nmを中心として、スペクトル幅:約30cn
+−’のインコヒーレント光とした。
この光パルスの繰り返し周波数は、約80MHzであり
、相関時間は約500フエトム秒である。
光源1から発せられたインコヒーレント光は、ビームス
プリッタ2で(a)記録励起光(Eo)又は再生励起光
(E、)と(b)データー光(E 1)又はプローブ光
(E、)に分けられる。
前者(a)のうち再生励起光は、光変調器(音響光学素
子)12により5MHzで光強度変調(AM変調)され
る。これは、再生時にS/N比を上げる目的で設置され
ており、本発明に必須のことではない。
その後、三角プリズム13、反射鏡3を経て、レンズ4
再生励起光は反射鏡3で進路を直角に曲げられ、レンズ
4に入射し、そこで集光されてホールバーニング可能な
記録媒体5を照射する。
他方、後者(b)は、ビームスプリッタ2を出た後、光
学補償器11を透過する。光学補償器11は、再生励起
光が光変調器12を通ることにより「再生励起光に遅延
時間の波長分散が生じた」のを補償するため、プローブ
光に同様の遅延時間の波長分散を生じさせる目的で設置
上であり、本発明に必須のことではない。
従って、光学補償器11としては、光変調器12と全く
同一のものを動作させずに使用することが好ましい。
光学補償器11を透過したデーター光又はプローブ光は
、三角プリズム13を経て、変調手段6と検索変調手段
7を兼用した時間変調器に入射する。ここで、データー
光は、記録すべき情報に従い、記録励起光電場とデータ
ー光電場の遅延時間が変化するように変調される。
他方、プローブ光は、再生励起光電場とプローブ光電場
との遅延時間が、第1の所定値から第2の所定値に変化
するように掃引される。
こうして変調されたデーター光又は掃引されたプローブ
光は、レンズ4に入射し、そこで集光されて、記録媒体
5の記録励起光又は再生励起光の照射位置と同一の位置
を照射する。
ここでは、エコー光は、プローブ光が媒体5を透過して
出射する方向と同一の方向に発するように光学系その他
が構築されており、従って、とりたてて重畳手段8は図
示されていないが、プローブ光の媒体5を透過した光は
、エコー光とプローブ光の重畳した合成光である。
プローブ光の透過方向には、フォトマルチプライヤ−か
らなる光検出器9が設置されており、合成光は電気信号
に変換される。この電気信号は、ついでロックインアン
プ10で処理されて、AM変変調骨分けが出力として取
り出される。
光変調器12とロックインアンプ10をパルスジェネレ
ーター17で同期をとりながら5MHzで光強度変調す
ることにより、ヘテロダイン信号のS/N比を高めるの
である。
その結果、出力は、ノイズが除去され、媒体に記憶され
た情報に応じてきれいに変調されている。
尚、14は、媒体5を低温に冷却するための液体ヘリウ
ム・クライオスタットである。今のところ媒体5を極低
温に冷却しないと実施が難しい。
〔応用例−・−・−−一−−−−−−−記録再生〕(1
)永続的ホールバーニング可能な記録媒体5として、 
オクタエチルポルフィン(OEP)をポリメチルメタク
リレート(PMMA)中に3 X 10−’重量パーセ
ント溶かした、厚さ1111111程度のフィルムを記
録層とするディスクを用意した。
(2)光記録再生装置として実施例3の装置を用いた。
(3)記録媒体5を液体ヘリウム・クライオスタット1
4内に設置し、温度を5Kに保持した。この時T2緩和
時間は数200ピコ秒である。
(4)次に第1図に示す光遅延装置のガラス板61を適
宜挿入・引出しすることにより、そこを透過する光の光
遅延時間を0.8又は1.6ピコ秒づつ変化させる。
(5)何も書き込まれていない媒体5の同一位置に、光
遅延時間を1.6ピコ秒間隔で変化させ、光出力30μ
W1各時間点での書き込み時間10秒で連続的に書き込
みを行なった。
その後、E2.E3の出力和を0.lμWまで絞って、
光遅延時間0゜8ピコ秒間隔で読み出しを行なったとこ
ろ、第8図に示す結果が得られた。
このときの所用時間は、記録時に約2分再生時に約4分
であり、光遅延時間を変化させるために要する時間を全
所用時間に比べ無視できるほど短くできた。
〔発明の効果〕
以上の通り、本発明によれば、ガラス板の如き透明媒質
の数が少なくても、光の波長レベルでの光遅延時間の制
御が実現可能となった。その結果、光遅延装置の小型化
を成すことができる。
また、光遅延装置のランダムアクセス時間が短縮でき、
記録・再生を高速化できる。このため、誘導フォトンエ
コーによる光メモリーの実用化が近づいたと言える。
また、分光学の分野で、過渡光学現象を研究するために
広く利用されているポンプ・プローブ分光用の高精度・
高分解能の光遅延装置としても、本発明の光遅延装置を
利用できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の実施例に使用した光遅延装置の概略
平面図である。 第2図は、本発明の実施例1にかかる光記録袋の主要構
成を示す概念図である。 第3図は、本発明の実施例2にかかる再生装置の主要構
成を示す概念図である。 第4図は、本発明の実施例3にかかる光記録再生装置の
主要構成を示す概念図である。 第5図は、基本発明の実施例に開示された光遅延装置(
時間変調器)の概略平面図である。 第6図は、誘導フォトンエコーの説明図である。 第7図は、誘導フォトンエコーを利用した時間領域メモ
リーの説明図(従来技術)である。 第8図は、応用例における読みだし出力(電気信号)を
示す波形図である。 〔主要部分の符号の説明〕 1・・・・・・インコヒーレント光光源2−−−ゼーム
スプリッタ 3−−一一−−反射鏡 4−・・−レンズ 5−・・−PHB記録媒体 6°−・・変調手段(光遅延時間の変調手段)7゛・・
・・−検索変調手段(光遅延時間の変調手段)8・・・
・・・重畳手段 9−・−・・光検出器 0・−・・・・ロックインアンプ ト・・・・光学補償器 2・・・・・・“光変調器(音響光学素子)3・−−−
−−三角プリズム 4・−・°・°液体ヘリウムクライオスタット5−一一
一・円盤 6・・・・・・ガラス板 7−・−一一一パルスジエネレータ− 60・・・・−光遅延装置

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 a)インコヒーレント光光源; b)光源a)からのインコヒーレント光を記録励起光と
    データー光とに2分割するビームスプリッタ; c)記録励起光電場とデーター光電場の遅延時間を、記
    録すべき情報に応じて変化させる変調手段; 及び d)記録励起光とデーター光を記録媒体の同一位置に照
    射させる光学系; からなる誘導フォトンエコーを利用した光記録装置にお
    いて、 前記変調手段として、 c1)遅延時間を生じさせる透明媒質の複数個及び c2)前記透明媒質の2個以上を組み合わせて重畳する
    ことにより、複数の異なる遅延時間を作り出すことので
    きる駆動機構からなる光遅延装置を使用したことを特徴
    とする装置。 2 a)インコヒーレント光光源; b)光源a)からのインコヒーレント光を再生励起光と
    プローブ光とに2分割するビームスプリッタ; c)再生励起光とプローブ光を記録媒体の同一位置に照
    射させる光学系; d)再生励起光電場とプローブ光電場の遅延時間を任意
    の所定値に設定するか又は第1の所定値から第2の所定
    値に掃引することができる検索変調手段; e)再生励起光の照射を受けて記録媒体から発せられる
    により生成するフォトンエコー光とプローブ光とを、少
    なくとも空間の一点で重ね合わせる重畳手段; 及び f)前記重畳手段により得られる合成光を電気信号に変
    換する光検出器; からなる誘導フォトンエコーを利用した再生装置におい
    て、 前記検索変調手段として、 c1)遅延時間を生じさせる透明媒質の複数個及び c2)前記透明媒質の2個以上を組み合わせて重畳する
    ことにより、複数の異なる遅延時間を作り出すことので
    きる駆動機構からなる光遅延装置を使用したことを特徴
    とする装置。
JP1318905A 1989-03-27 1989-12-11 誘導フォトンエコーを利用した光記録装置及び再生装置 Pending JPH03183033A (ja)

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EP19900311677 EP0425278B1 (en) 1989-10-24 1990-10-24 Optical record reproducing method and apparatus utilizing stimulated photon echo
DE69028173T DE69028173T2 (de) 1989-10-24 1990-10-24 Methode zur Wiedergabe von einem optischen Aufzeichnungsträger und Vorrichtung, die stimulierte Photonenechos verwenden
US08/480,387 US5568460A (en) 1989-03-27 1995-06-07 Optical recording and/or reproducing apparatus and method utilizing stimulated photon echo
US08/472,725 US5636195A (en) 1989-03-27 1995-06-07 Optical recording method and reproducing method and recording apparatus and reproducing apparatus utilizing stimulated photon echo

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5589936A (en) * 1992-09-14 1996-12-31 Nikon Corporation Optical measuring apparatus for measuring physichemical properties

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US5589936A (en) * 1992-09-14 1996-12-31 Nikon Corporation Optical measuring apparatus for measuring physichemical properties

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