JPH0318216Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、カーボン等を塗布した複写用紙の複
数枚重ねたものを最上層紙から最下層紙まで一度
に印字する複写方式に使用できない非衝撃式プリ
ンタについて、十分に対応し使用できる控紙葉付
三折封書帳票に関する。

詳しくは、前記プリンタを使用しながらも、本
考案の帳票は、控紙葉に同時に印字できることに
特徴を有するものである。

［従来の技術］ 従来より、クレジツトカードの利用明細や請求
書等の種々の通知業務に三折封書が使用されてい
る。

［考案が解決しようとする課題］ しかしながら、従来、請求書等作成作業に際
し、衝撃式プリンタを用いる場合には、例えばワ
ンタイムカーボン紙を内装し、控用紙と三折封書
帳票を重層した複写帳票を用いて印字することに
よつて通知事項の控を同時に作成し、控を分離保
管する方式をとることができた。しかしながら、
非衝撃式プリンタにおいては、上記のような複写
が不可能であるため、控を作成するために通知内
容と同一またはこれに追加、削除した内容の情報
を、別の帳票に印字することが必要であり、作業
の複雑化や誤りの発生等の問題があつた。実公昭
58−28867号には用紙の流れ方向に三折封筒と控
紙を連接した控紙付封筒用帳票が開示されている
が、その帳票では封筒と控紙の分離作業や三折さ
れた控紙の保管、検索の煩雑化に問題がある。

本考案は上記問題点の解消された非衝撃式プリ
ンタに使用できる控紙葉付三折封書帳票の提供を
目的とする。

［課題を解決するための手段］ 本考案は上記目的を達成するために、本考案の
控紙葉付三折封書帳票においては、両側に送り孔
縁部を有し、上下縁の切離用ミシン線を介して連
接し連続帳票を構成する帳票であつて、用紙の流
れ方向に対して直角方向に控紙葉と封書紙葉が同
一の平面上に連接されて一体として単位紙葉を構
成し、前記控紙葉は前記封書紙葉と対応する位置
関係に共通に顧客名記入欄、通知情報記入欄を設
け、前記封書紙葉は上下縁に平行する２つの折り
線により流れ方向に連接する上紙、中紙、下紙に
仕切られ、控紙葉と切離し後は上記折り線で扇折
りすることができ、該封書紙葉に限り、前記扇折
りによつて当接する表裏各２面の折り線縁を除く
３辺縁部に通常の状態では接着しない接着剤条線
が前記折り線を介在して対称のもとに塗布され、
該接着剤条線は上下縁に平行する接着剤条線が中
央部分で分断され、かつ各当接面の側縁沿いの接
着剤条線が上下に分断され、当接面間の折り線に
近い条線部分が当該折り線から間隔をあけかつ側
縁寄りに、遠い条線部分が前記の近い条線部分よ
り内側寄りに塗布され、しかも前記側縁沿いの接
着剤条線の内側並びに上紙と中紙の折り線の両側
および下紙下縁に沿つて該辺縁部を切除できる開
封用ミシン目が刻設された控紙葉と封書紙葉が一
体化されたことを特徴とする控紙葉付三折封書帳
票である。

［作用］ 本考案の控紙葉付三折封書帳票は、控紙葉と縦
三折りとされる上紙、中紙、下紙の三部分からな
る封書紙葉とがプリント後に切離されるまでは、
同一の平面上に連接されて一体のもとに単位紙葉
を構成している。

しかも、プリント後、切離された封書紙葉の場
合、それのみに設けた接着剤条線によつて縦三折
りの封書に形成される。一方、控紙葉について
は、封書紙葉表面の中紙、下紙に印字された通知
情報等と同一内容または主要な情報が同時に印字
され、特別に加工されることなく、そのまま控と
して保管されることになるものであつて、それぞ
れが別個の機能を果すものである。

［実施例］ 以下図面を参照して本考案の控紙葉付三折封書
帳票をより詳細に説明する。

控紙葉付三折封書帳票を構成する単位紙葉１
は、非衝撃式プリンタで印字可能とするため、控
紙葉２と封書紙葉３を同一帳票内であつて同一面
のもとに左右に配設されたものである。すなわ
ち、控紙葉２と封書紙葉３を用紙の流れ方向に対
し、直角方向に同一の平面上に連接し一体として
形成され、両側に送り孔縁部４が設けられる。単
位紙葉１の上下縁は切離用ミシン線５を介して連
続帳票に形成される。控紙葉２の表面は、封書紙
葉３の中紙、下紙の表面と対応する位置関係に、
後述する封書紙葉３の顧客宛名記入欄、通知情報
記入欄と共通するそれら記入欄が配設される。該
記入欄には、前記通知情報と同一内容または主要
な情報内容に限つて印字され、封書紙葉３から切
離された後は、そのまま控として記録され保管す
ることになる。封書紙葉３は上下縁に平行する折
り線６，６′により上紙７、中紙８、下紙９の３
部分に仕切られる。控紙葉２を除く封書紙葉３に
は、控紙葉２からの切離し後において、封書を形
成するに必要な接着剤が設けられるが、前記折り
線６，６′による扇折りの際当接する上紙、中紙
の表面および中紙、下紙の表面にはそれぞれの中
間折り縁を除く３辺縁沿いに通常の状態では接着
することのない接着剤条線１０，１１（または１
１ａ，１１ｂ）が前記折り線６，６′を介在し対
称のもとに塗布されている。両側縁並びに折り線
６の両側および下紙下縁にそれらの接着剤条線の
内側相当部位に開封用ミシン目１２，１３が刻設
され、これは封書紙葉３を扇折りして形成される
封書の３周辺の開封の際使用される（第３図）。
なお、前記折り線６，６′をミシン線にしてもよ
く、型押でもよい。事後処理機によつては、折り
加工を必要としない場合もある。

接着剤には感圧自着剤を用いることが好まし
く、該接着剤条線１０，１１は、上下縁に平行す
る接着剤条線１０が中央部分で分断されている。
また各当接面の側縁沿いの接着剤条線１１が上下
に分断されており、当接面間の折り線６または
６′に近い条線部分１１ａが折り線６または６′か
ら間隔をあけ、かつ側縁寄りに塗布され、遠い条
線部分１１ｂが近い条線部分１１ａより内側好ま
しくは条線幅を越えて内側に開封用ミシン目１２
寄りに塗布することが好ましい。感圧自着剤の使
用は非衝撃式プリンタ、殊に静電転写方式のプリ
ンタにおける定着の際の加熱に伴なうトラブルの
発生の回避に有用であり、側縁沿いの接着剤条線
１１を分断し左右に片寄せるのは連接帳票として
連接縁で扇折りしたときに接着剤が互いに当接し
感圧自着剤の好ましくない接合を回避するのに役
立つ。接着剤条線を折り線を中にして間隔をあけ
ることにより折り線における正確な折畳みが可能
になる。すなわち、折畳みに先だつて接着剤同志
が接着するのを防止し、適正な接合を促すと共
に、また前記した上下縁に平行する接着剤条線１
０が中央部分で分断されていることと相まつて、
接合時の空気の排出が可能になるからである。

本考案の帳票は、必要により控紙葉２との封書
紙葉３の連接縁部１４沿いに送り孔縁部１５を設
けてもよく（第１，２図）、その場合は封書紙葉
３の両側縁に送り孔部が存在することになるの
で、印字後の折畳み等の作業が円滑になり作業性
の向上に寄与する。

控紙葉２と封書紙葉３との連接縁部１４、並び
に封書紙葉と送り孔縁部１５，４との連接部１
６，１７はスリツト位置の指示線であるが、該部
に切離案内線またはミシン線を設けることができ
る。

控紙葉２と封書紙葉３の幅は同一にする必要は
ないが、封書紙葉３については定形郵便封書が形
成されるよう設計されることが好ましい。

封書紙葉の上紙７の表面は顧客宛名記入欄に、
中紙、下紙の表面は請求明細その他通知情報記入
欄にそれぞれ使用される。なお、封書紙葉の余白
部分である帳票紙葉の上紙７と対応する欄には、
例えば請求先の顧客宛名、整理番号その他の記録
事項のために使用される。単位紙葉１は、印字後
連続体のままセパレーター等の処理機で連接縁部
１４でスリツトし、更に１単位毎に控紙葉と封書
紙葉に分離される。控紙葉は送り孔を利用してバ
インターにフアイルすることができる。分離され
た封書紙葉３は送り孔縁部４（および１５）を利
用しプレスシーラのような縦折り可能な事後処理
機のスリツターにより、連接部１６，１７から送
り孔縁部４（および１５）を分離し、切離用ミシ
ン線５で封書単位体に切離し、折り線６，６′の
位置で三折りし加圧して封書に形成する。

［考案の効果］ 本考案の帳票はカーボン等を塗布した複写用紙
の複数枚重ねたものを最上層紙から最下層紙まで
一度に印字する複写方式を使用できない非衝撃式
プリンタに用いることが可能なものであつて、控
紙葉にも同時に印字できるので、従来のように別
個に控を作成する必要がないものである。しかも
特別の加工を要することなく、そのまま控として
供されるものであるから、作業の複雑化、転記に
よつて生じる誤りの発生を回避することのできる
ものである。また非衝撃式プリンタ、殊に静電転
写方式のプリンタは、等速プリントを行なうため
に、スキツプ機能により非等速プリントとなるプ
リンタの処理時間が印字ライン数に影響されるの
と異なり帳票の縦寸法で処理時間が決定される。
従つて上記構成の本考案の控紙葉付三折封書帳票
は、控が流れ方向に連接され、横折封書を二度打
ちして控を作成する方式よりもプリント時間が短
縮され、かつ従来の方式（実公昭58−28867号）
では控紙葉と封書紙葉の分離に手作業や、特別の
装置を必要とするのに対し、通常の事後処理装置
で処理が可能となつたものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の控紙葉付三折封書帳票の実施例
を示し、第１図は平面図、第２図は裏面図、第３
図はａ封書作成状態、ｂ作成された封書、ｃ開封
状態をそれぞれ示す斜視図である。 １……単位紙葉、２……控紙葉、３……封書紙
葉、７……上紙、８……中紙、９……下紙、１
０，１１……接着剤条線、１２，１３……開封用
ミシン目。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 両側に送り孔縁部を有し、上下縁の切離用ミシ
   ン線を介して連接し連続帳票を構成する帳票であ
   つて、用紙の流れ方向に対して直角方向に控紙葉
   と封書紙葉が同一の平面上に連接されて一体とし
   て単位紙葉を構成し、前記控紙葉は前記封書紙葉
   と対応する位置関係に共通に顧客名記入欄、通知
   情報記入欄を設け、前記封書紙葉は上下縁に平行
   す２つの折り線により流れ方向に連接する上紙、
   中紙、下紙に仕切られ、控紙葉と切離し後は上記
   折り線で扇折りすることができ、該封書紙葉に限
   り、前記扇折りによつて当接する表裏各２面の折
   り線縁を除く３辺縁部に通常の状態では接着しな
   い接着剤条線が前記折り線を介在して対称のもと
   に塗布され、該接着剤条線は上下縁に平行する接
   着剤条線が中央部分で分断され、かつ各当接面の
   側縁沿いの接着剤条線が上下に分断され、当接面
   間の折り線に近い条線部分が当該折り線から間隔
   をあけかつ側縁寄りに、遠い条線部分が前記の近
   い条線部分より内側寄りに塗布され、しかも前記
   側縁沿いの接着剤条線の内側並びに上紙と中紙の
   折り線の両側および下紙下縁に沿つて該辺縁部を
   切除できる開封用ミシン目が刻設された控紙葉と
   封書紙葉が一体化されたことを特徴とする控紙葉
   付三折封書帳票。