JPH0317525B2

JPH0317525B2 -

Info

Publication number: JPH0317525B2
Application number: JP59281612A
Authority: JP
Inventors: Fumio Yamaguchi
Original assignee: NETSUKOO KK
Current assignee: NETSUKOO KK
Priority date: 1984-12-26
Filing date: 1984-12-26
Publication date: 1991-03-08
Also published as: JPS61153167A

Description

【発明の詳細な説明】産業上の利用分野本発明は、焼却炉、ボイラの如き熱発生機関等
の排ガス中に含まれる粉塵を分離回収して環境汚
染を防止するための集塵装置に関するものであ
る。

従来の技術焼却炉、ボイラの様な熱発生機関等の排ガス中
に含まれる粉塵を分離回収する集塵装置は、近年
の環境汚染の深刻化に伴つて種々のものが提案さ
れている。

例えば特開昭57−56063号公報に開示された集
塵装置は、粉塵分離筒内に吸い込まれた粉塵を比
重差による重力沈降によつてガスから分離してダ
ストバンカー内に回収するものであるが、かかる
装置では粉塵が旋回流発生筒に設けた排出口に堆
積して詰まりを生じ、以後の集塵作業における集
塵率を低下させる原因となつていた。

これを改良するものとして特開昭59−39321号
公報に開示された集塵装置は第３図及び第４図に
示すように、排ガス発生源の排気系路に連なる１
次集塵筒２０と、上記１次集塵筒２０に連なる２
次集塵筒２１からなり、上記１次集塵筒２０を排
ガス導入筒部２２と、同心状に配置された内筒２
７で環状通路２８を形成し、当該環状通路２８に
傾斜案内羽根２９を放射状に設け、上方に流れる
排ガスに旋回流を生じさせる旋回流発生筒部２３
と、上記旋回流発生筒部２４から上方に延び大気
に開放された清浄ガス放出筒部２５とを連続して
一体に有する筒部で形成し、上記の２次集塵２１
を、上記１次集塵筒２０で分離された粉塵を含む
排ガスを導入する粉塵ガス導入筒部３１と、上記
粉塵ガス導入筒部３１の下部に設けた逆円錐形状
の粉塵捕採筒部３２とで構成し、上記１次集塵筒
部２０の粉塵分離筒部２４と２次集塵筒２１の粉
塵ガス導入筒部３１とを接線方向に沿う通路で連
結すると共に、上記２次集塵筒２１の粉塵ガス導
入筒部３１中心と１次集塵筒２０の清浄ガス放出
筒部２５下方の中心とを連通管３６で連結し、２
次集塵筒２１の粉塵捕集筒部３２の下端に、分離
された粉塵を回収するための回収容器３５を設け
たものである。

上記構成により、１次集塵筒内で排ガスに旋回
流を与えて、この排ガスを清浄ガスと多量の粉塵
を含む粉塵ガスとに遠心分離し、この粉塵ガスを
２次集塵筒内に導入して、再び旋回流を与えて、
更に遠心分離し、粉塵を回収容器に取出すように
したものである。

発明が解決しようとする課題従来の集塵装置では粉塵分離筒内でのサイクロ
ンとしての分離能力は粉塵の自重沈降程度の分離
能力しかなく、従つて、低燃焼時に管内流速が低
下した場合、サイクロン効果は殆ど無く、集塵出
来なかつた。

課題を解決するための手段本発明は、排ガス発生源の排気筒路に連なる１
次集塵筒と、上記１次集塵筒に連設される２次集
塵筒とから成り、上記１次集塵筒を、排ガス導入
筒部と、傾斜案内羽根を設けて上方に向けて流れ
る排ガスに旋回流を生じさせる旋回流発生筒部
と、粉塵分離筒部と、上記粉塵分離筒部から上方
に延びた大気に開放された清浄ガス放出筒で構成
し、上記２次集塵筒を上記１次集塵筒で分離され
た粉塵を含む排ガスを導入する粉塵ガス導入筒部
とその下部に設けた粉塵捕集筒部で構成し、上記
１次集塵筒の粉塵分離筒部と２次集塵筒の粉塵ガ
ス導入筒部とを接続方向に沿う通路で連結すると
共に、上記２次集塵筒の粉塵ガス導入筒部中心の
清浄ガスを動力フアンを介して管路により１次集
塵筒の旋回発生筒部内でかつ、傾斜案内羽根の直
下から上方に向けて供給し、更に２次集塵筒の粉
塵捕集筒部の下端に分離された粉塵を回収する回
収容器を設けた集塵装置である。

作用本発明に係る集塵装置は１次集塵管内で排ガス
に旋回流を与えて、この排ガスを清浄ガスと多量
の粉塵を含む粉塵ガスとに遠心分離し、この粉塵
ガスを２次集塵筒内に導入して、再び旋回流を与
えて、この粉塵ガスを清浄ガスと粉塵とに遠心分
離し、上記粉塵のみを回収するようにしたものに
於て、２次集塵筒で分離した清浄ガスを動力フアンに
よつて１次集塵筒の旋回流下方から上方に向けて
強制的に導出し、上記旋回流による排ガスの循環
を強化したものである。

実施例第１図は、本発明に係る集塵装置を例示する一
部縦断側面図、第２図はその平面図である。

第１図及び第２図において、本発明に係る集塵
装置は、１次集塵筒２０と２次集塵筒２１を具備
している。

上記１次集塵筒２０は、焼却炉、ボイラの様な
熱発生機関等の排ガス発生源〔図示せず〕の排気
系路に接続された排ガス導入筒部２２と、旋回流
発生筒部２３と、粉塵分離筒部２４と、清浄ガス
放出筒部２５とを上方に向けて一連に形成した筒
状構造体である。

上記旋回流発生筒部２３は、排ガス導入筒部２
２より大径の外筒２６と、この外筒２６の内部
で、かつ、外筒２６と同心状に設置された、上下
端を円錐形に形成した内筒２７、上記外筒２６と
内筒２７との間に形成された環状通路２８に放射
状に配置固定された傾斜案内羽根２９とで構成し
ている。

上記粉塵分離筒部２４は、本実施例では上下２
段に形成され、下側の第１の粉塵分離筒２４′は、
上記旋回流発生筒部２３の外筒よりも大径の筒体
で、上下端にテーパー部２４′ａ，２４′ｂを有し
ており、下方のテーパー部２４′ｂで上記旋回流
発生筒部２３の外筒２６に接続されている。上側
の第２の粉塵分離筒２４″は、上記第１の粉塵分
離筒２４′を僅かに小形化した略相似形をなし、
第１の粉塵分離筒２４′とは、直管状筒体３０に
よつて連結されている。上記直管状筒体３０の下
端は第１の粉塵分離筒２４′の内部に突出してお
り、この突出部位は下方に縮径するテーパー状に
形成されている。

上記清浄ガス放出筒部２５は、直管状の筒体
で、上端は大気中に開口し、下端は第２の粉塵分
離筒２４″内に突出して第２の粉塵分離筒２４″内
で開口している。

一方、上記２次集塵筒２１は、上記１次集塵筒
２０で分離された粉塵を含む排ガスを導入する粉
塵ガス導入筒部３１と、この粉塵ガス導入筒部３
１の下部に設けた逆円錐状の粉塵捕集筒部３２
と、上記粉塵ガス導入筒部３１の上端中心部に設
けた筒部３３とで構成されている。上記放出筒部
３３は、直管状の筒体で、上端は閉塞されてお
り、下端は上記粉塵ガス導入筒部３１の頂壁部３
１ａを貫通して粉塵ガス導入筒部３１内に突出し
て開口している。

上記１次集塵筒２０と２次集塵筒２１とは、１
次集塵筒２０の粉塵分離筒部２４と２次集塵筒２
１の粉塵ガス導入筒部３１との間に、共通接線方
向に沿う排ガス流路が形成されるように、架設さ
れた連絡管３４によつて連結されている。尚、本
実施例では、前述の様に、１次集塵筒２０の粉塵
分離筒部２４が２段式であるため、上記連絡管３
４は、第１の粉塵分離筒２４′から粉塵ガス導入
筒部３１に至る第１の連絡管３４′と、第２の粉
塵分離筒２４″から上記第１の連絡管３４′の途中
に合流する第２の連絡管３４″の２本が架設され
ている。また、上記２次集塵筒２１の筒部３３と
１次集塵筒２０の旋回流発生筒部２３は動力フア
ン４０を介して管路４１により連結されている。
この管路４１の先端は旋回流発生筒部２３内で、
かつ傾斜案内羽根２９の直下位置に上方に向けて
開口している。

上記２次集塵筒２１の粉塵捕集筒部３２の下端
開口部には、適当な粉塵回収容器３５が配置され
ている。

上記装置における集塵要領と以下に説明する。

排ガス発生源で発生した粉塵を含む排ガスが、
排気系路、排ガス導入筒部２２内を上昇して旋回
流発生筒部２３の環状通路２８に流入し、この環
状通路２８内に設けられた傾斜案内羽根２９を通
過すると、上記排ガスには、旋回流が与えられ、
比重の大きい粉塵は、この旋回流に起因する遠心
力によつて環状通路２８の外周に向かつて移動
し、環状通路２８の外周、即ち、旋回流発生筒部
２３の外筒２６の内周面に沿つて旋回しながら粉
塵分離筒部２４に向けて上昇する。第１の粉塵分
離筒２４′に流入した排ガス旋回流の外周側は、
粉塵を多量に含む粉塵ガスの旋回流となつてお
り、内周側は、粉塵を殆ど含まない清浄ガスの旋
回流となつている。上記粉塵ガスは、第１の粉塵
分離筒２４′の内壁面に沿つて旋回するうち、こ
の旋回流の接線方向に設けた第１の連絡管３４′
に向かつて流入する。一方、上記清浄ガスは旋回
を続けながら第２の粉塵分離筒２４″に流入し、
清浄ガスに僅かに含まれる粉塵は、旋回流に起因
する遠心力によつて外方に向かつて移動し、粉塵
分離筒２４″の内周面に沿つて旋回するうちに第
２の連絡管３４″に向かつて流入し、更に除塵さ
れた清浄ガスは、清浄ガス放出筒部２５から大気
中に放出される。

上記粉塵分離筒部２４から第１、第２の連絡管
３４′，３４″を経て２次集塵筒２１の粉塵ガス導
入筒部３１内に流入した粉塵を多量に含む粉塵ガ
スは、第１、第２の連絡管３４′，３４″から粉塵
ガス導入筒部３１内への流入が接線方向からの流
入であるため、上記粉塵ガス導入筒部３１内で再
び旋回流となり、逆円錐形状の粉塵捕集筒部３２
内を旋回しながら降下する。上記粉塵ガスが粉塵
捕集筒部３２内を旋回しながら降下する際、粉塵
ガスに含まれる多量の粉塵は、遠心力により外方
に飛散して粉塵捕集筒部３２の内周壁に衝突し、
この内周壁に沿つて沈降して回収容器３５内に堆
積する。上記の如くして粉塵ガスは除塵されて清
浄ガスとなり、この清浄ガスは粉塵捕集筒部３２
の中心部における上昇流となつて旋回しながら粉
塵ガス導入筒部３１の上部に配置した清浄ガス放
出筒部３３に至る。

上記分離された清浄ガスは動力フアン４０を介
して管路４１により、１次集塵筒２０の旋回流発
生筒部２３内の傾斜案内羽根２９下方位置より上
方に向けて圧送供給され、１次集塵筒２０の排ガ
ス導入筒部２２から旋回流発生筒部２３に流入す
る排ガスの流入速度を増加し、傾斜案内羽根２９
通過後の排ガスの旋回速度を増大させることによ
り粉塵の遠心分離効果を強化する。

発明の効果従来の無動力型の集塵装置は、前述の様に粉塵
分離筒部に於けるサイクロンとしての分離能力は
例えば約200μ以上の粗大な粉塵が自重沈降する
に過ぎず、特に低燃焼時管内流速が４ｍ／sec程
度以下に低下するとその分離能力は失われるが、
本発明に係る動力型の集塵装置は動力フアンによ
る強制循環により排ガスの流入速度を増加し、そ
れに伴つて排ガスの旋回速度を増大し、粉塵の遠
心分離効果を強化するので圧力損失を負荷し得、
前記の低管内流速以下の場合でも、3μ程度の微
細な粉塵を分離する能力を維持し、極めて効率よ
く機能することが出来るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明に係る集塵装置を例示する一
部縦断側面図、第２図は第１図の平面図、第３図
は従来の集塵装置を例示する一部縦断側面図、第
４図は第３図の平面図である。２０……１次集塵筒、２１……２次集塵筒、２
２……排ガス導入筒部、２３……旋回流発生筒
部、２４……粉塵分離筒部、２５……清浄ガス放
出筒部、２９……傾斜案内羽根、３１……粉塵ガ
ス導入筒部、３２……粉塵捕集筒部、３３……清
浄ガス放出筒部、３４……連絡管（通路）、３５
……回収容器、４０……動力フアン、４１……管
路。

Claims

【特許請求の範囲】１排ガス発生源の排気経路に連なる１次集塵筒
と、上記１次集塵筒に連設される２次集塵筒とか
ら成り、上記１次集塵筒を、排ガス導入筒部と、傾斜案
内羽を設けて上方に向けて流れる排ガスに旋回流
を生じさせる旋回流発生筒部と、粉塵分離筒部
と、上記粉塵分離筒部から上方に伸びた大気に開
放された清浄ガス放出筒とで構成し、上記２次集塵筒を、上記１次集塵筒で分離され
た粉塵を含む排ガスを導入する粉塵ガス導入筒部
と、その下部に設けた粉塵捕集筒部とで構成し、上記１次集塵筒の粉塵分離筒部の第１の粉塵分
離筒と２次集塵筒の粉塵ガス導入筒部とを接線方
向に沿う第１の連絡管で連結すると共に、第２の
粉塵分離筒を、第２の連絡管で上記第１の連絡管
の途中に連結し、上記２次集塵筒の粉塵ガス導入筒部中心の清浄
ガスを、粉塵ガス導入筒部の上端中心部に設けた
筒部から、動力フアンを介して管路により１次集
塵筒の旋回発生筒部内で、かつ、傾斜案内羽根の
直下から上方に向けて供給し、更に２次集塵筒の粉塵捕集筒部の下端に、分離
された粉塵を回収するための回収容器を設けたこ
とを特徴とする集塵装置。