JPH03173370A - 振動波モータ - Google Patents

振動波モータ

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JPH03173370A
JPH03173370A JP1312051A JP31205189A JPH03173370A JP H03173370 A JPH03173370 A JP H03173370A JP 1312051 A JP1312051 A JP 1312051A JP 31205189 A JP31205189 A JP 31205189A JP H03173370 A JPH03173370 A JP H03173370A
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JP
Japan
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composite resin
wave motor
resin layer
vibration wave
base material
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JP1312051A
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English (en)
Inventor
Takayuki Shirasaki
白崎 隆之
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Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は電気−機械エネルギー変換素子に電圧を印加す
ることにより振動体に進行性振動波を生じさせ、この振
動体に接触する部材との間で摩擦駆動により相対8勤を
起こさせる振動波モータ、特に大出力型の振動波モータ
に関するものである。
(従来の技術) 従来の振動波モータ特に大出力型の振動波モータは、例
えばステンレスからなる円環状振動体基板の裏面に薄い
円環形状の圧電素子群を固着すると共に、表面にタング
ステンカーバイド及びコバルトからなる超硬材料を溶射
し更に研磨等することで硬質の摺動面を形成させて振動
体を構成させ、他方これに接触する部材として、アルミ
合金等の支持体に、ガラス転移点が100℃以上の熱可
塑性樹脂、具体的にはポリイミド(pr)、ポリアミド
イミド(PAI)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポ
リエーテルエーテルケトン(PEEに)、ポリエーテル
スルホン(PES)、ボリアリレート(PAR) 、ポ
リスルホン(PSF)、芳香族ポリアミド(PA)等の
耐熱樹脂に、炭素繊維等の強化材を充填含有させて強化
型複合樹脂層とした振動体を固着させて構成させ、これ
ら振動体と接触する部材とが、該振動体に発生させた進
行性振動波により摩擦駆動で相対的に移動するものとし
て形成されている。
なお上記接触する部材と振動体の相対的な移動は、いず
れが固定でまたいずれが移動するものであってもよいが
、本明細書における以下の説明では説明の簡明化のため
に振動体を固定とし、接触する部材を9勤す゛る場合の
例として示し、従って該接触する部材は「移動体」と称
する。
さて上記従来の振動波モータにおいて、移動体の一部を
形成する強化型複合樹脂層としてガラス転移点が100
℃以上の熱可塑性樹脂を母材とした摺動体を用いている
のは、これらの耐熱性樹脂は材料物性の温度依存性が小
さく、モータ駆動時における温度上昇に対しても樹脂材
の軟化に起因するトルクダウンの現象がなく、また七−
夕の性能精度を安定できるからである。
また上記樹脂材に炭素繊維等の強化充填材を2合してい
るのは、第1には、例えばタングステンカーバイド及び
コバルトからなる振動体側の超硬材料の摺動面に対して
、移動体の摺動面の性状が常に安定し、しかも長時間駆
動の際も十分な耐摩耗性を保証するためであり、第2に
は、振動体の弾性率あるいは硬さ等の材料物性値を大き
くし、出力等モータの性能を向上するためであり、更に
第3には、摺動体の熱伝導性を向上して効率等モータの
性能を改善するためである。
(発明が解決しようとする課題) 上述の通り、振動波モータにおいて移動体の摺動面を提
供する摺動体にガラス転移点が100℃以上の耐熱性の
熱可塑性樹脂に炭素繊維を充填した強化型複合樹脂を用
いることで、モータ駆動による温度上昇時においてもモ
ータの性能及び精度は安定し、振動体の摺動面を形成す
る超硬材料に対して長時間駆動しても耐摩耗性は十分で
あり、更に出力効率等のモータ性能も高い値を示す。
しかしながら例えば上記タングステンカーバイド及びコ
バルトからなる超硬材料を溶射しその後研磨して形成し
た。振動体の摺動面に、上記耐熱性の熱可塑性樹脂に炭
素繊維等を強化した移動体の複合樹脂層、の摺動面を加
圧接触すると、負荷トルクが大、@いときは問題ないも
のの、無負荷時あるいは低負荷時には、駆動によって摺
動摩擦に基づくいわゆる「鴫きJの現象が発生するとい
う問題があった。
さらに、例えば定格運転条件として決められたlOQr
pm、4.kg−cmで連続運転を行なうと、複合樹脂
層の摺動面がその部分的な不均一性によると思われる5
%程度のトルクムラが見られることがあった。
本発明はこのような士駆動波モータにおいて問題となっ
ている無負荷時あるいは低負荷時の駆動に際しての「口
1き」を解消することができる新規な構成の振動波モー
タ、特に大出力型の振動波モータを提供することを目的
とする。
また本発明の別の目的は、耐熱性と潤滑性を有し、かつ
高トルク、高効率の振動波モータを提供することを目的
とする。
更にまた本発明の別の目的は、トルクムラのない振動波
モータを提供するところにある。
(課題を解決するための手段) 上記目的を実現するためになされた本発明の振動波モー
タの特徴は、進行性振動波を生ずる振動体に、該撮動体
との接触面を提供する複合樹脂層を備えた部材を加圧接
触させて、振動体と該加圧接触する部材を該振動体に生
じさせた進行性振動波により摩擦駆動で相対移動させる
振動波モータにおいて、上記複合樹脂層は、芳香族ポリ
エステルを母材として充填材を配合した層であって、か
つ母材が表層では面方向に配向すると共に内部では配向
せずに形成されているという構成をなすところにある。
本発明の振動波モータは、代表的には電気−機械エネル
ギー変換素子からなる駆動相に電圧を印加することによ
り、この駆動相が設けられた円環状の振動体に進行性振
動波を生じさせ、この振動体に加圧接触された移動体を
摩擦駆力させる振動波モータとして構成されるものであ
り、上記移動体は、例えば熱良導性のアルミ合金等の支
持体と、この支持体に一体化されて上記振動体に接触す
る摺動面を)是供する上記複合樹脂層とから構成される
。また本発明の振動波モータにおける上記振動体には、
従来のものと同様に、金属製等の振動体基板の表面にタ
ングステンカーバイド及びコバルトの超硬材料を溶射し
て必要に応じて研磨して摺動面を形成させたものを用い
ることができ、またニッケルに炭化硅素を共析した無電
解ニッケルメッキの硬質面を摺動面として形成させたも
の等を用いることができる。
本発明の振動波モータは、上述したように移動体の支持
体上に形成した複合樹脂層が、芳香族ポリエステルを母
材として用いて形成されたものであることを特徴とする
ものである。この芳香族ポリエステルは、第3図に示す
如く溶融時に分子鎖が折れ曲がり難く、棒状を保持して
、わずかな剪断応力を受けるだけで一方向に配向する結
晶性を有していて、冷却すると分子が配向したまま固化
する物性をもったいわゆる液晶性ポリマーの一つである
このような芳香族ポリエステルの物性により、例えば型
を用いて射出成形した成形品は、第4図で説明されるよ
うに多層構造を有し、表層は分子鎖が流動方向に強く配
向した層として生し、この面方向の強さあるいは弾性率
は迫常のエンジニャリングプラスチックにガラス繊維を
数lθ%加えたに相当する性質を示す。しかも流動方向
に対する直角方向の曲げ弾性率の太きさは、上記した多
層構造に由来するため、上記面方向に比べて1/4程度
であるという強い異方性を示すと共に、この構造異方性
のために高弾性率でありながら、ゴムのように高い振動
減衰特性を示すという性質がある。
従って上記したように、アルミ合金等の熱良導性の支持
体に、この芳香族ポリエステルを母材として形成した複
合樹脂層は、面方向に関しては高い弾性率を示すが、そ
の面の法線方向に関しては低い弾性率を示す層となる。
これにより、振動体に発生された進行性振動波が該振力
体に加圧接触する上記移動体に伝えられる際に、この移
動体の摺動面の面方向(周方向)の振動変位は小で、摺
動面の法線方向の振動変位は大となるので、摩擦駆動時
における伝達効率が大きく、モータの性能低下が小さく
でざる。
また複合樹脂層の母材をなす上記芳香族ポリエステルは
耐熱性樹脂であり、曲げ弾性率等の樹脂物性の温度依存
性は小さく、従ってこれを構成材料として用いた上記移
動体は、モータ駆動時から定常駆動状態の間の温度上昇
においても摺動面の沈み込み量等の変化は殆どなく、摩
擦係数も小さいのでモータのトルクダウンの現象は発生
せず、トルク変動は小さいという利点がある。
このような複合樹脂層を形成する方法、及び移動体の支
持体上に一体化する方法としては、−殻内には、射出成
形、押出成形により上記異方性構造をもつ複合樹脂材料
からなる摺動体を形成し、これを接着剤を用いて支持体
上に固着−株化することによって構成することができる
。また複合樹脂層の支持体上への固着は、ガラス転移点
が100℃以上の接着剤を用いて行なうことができ、こ
のような接着剤として具体的には、 100℃での耐熱
接着力及び熱老化性等が十分考慮された化学反応型のエ
ポキシ系接着剤を例示することができる。
上記の芳香族ポリエステルは、特に限定されるものでは
ないが代表的にはrベクトラ、(商品名;セラニーズ社
製)、「ザイダー」(商品名:ダートコ社製)及び「エ
コノール」(商品名;住友化学社製)等を例示すること
ができる。
本発明の上記構成における移動体の摺動面を提供する複
合樹脂層には、耐摩耗性、熱伝導性の改良により駆動時
の温度上昇を抑制してモータの性能向上、精度の安定化
と効率の向上のために強化充填材を充填することができ
る。このような充填材としては、ガラス繊維、特には炭
素繊維等の繊維型強化充填材を例示することができる。
このような繊維型強化充填材、特に炭素繊維としては従
来の耐ハ性熱可塑性樹脂に配合されていたと同様のもの
を用いることができるが、−殻内には長さ0.1〜o、
smm s直線7〜12μ■程度のものが好ましい。
炭素繊維の充填量は一般的には全芳香族ポリエステルに
対し重量比で10〜40%を充填することが好ましい、
充填量が10%以下で伴耐摩耗強度の不足という問題が
あり、他方40%を越えて炭素繊維を充填することは技
術的に困難であり、又耐摩耗強度の点でも不必要である
また複合樹脂層の強化充填材としては、上記炭素繊維等
の繊維型強化充填材に代えて、非繊維型の強化充填材、
代表的にはカーボングラファイト、カーボンピース、カ
ーボンブラック等の無定形あるいは球形の炭素を用いる
こともできる。この非繊維型強化充填材を添加した場合
には、uIA維型強化充填材を添加した場合に比べて複
合樹脂層の摺動面の性状が均一化されるために、トルク
ムラの低減に一層効果がある。
このような無定形あるいは球形の炭素は、殻内には平均
粒径で10〜30μm程度のものが好ましく、具体的な
球形の炭素としては「ユニペックスGCPJ (商品名
;ユニチカ社製)、「クレムMS及びKS、 (商品名
;呉羽化学社製)等がある。
この無定形あるいは球形の炭素等の非繊維型強化充填材
を用いる場合の充填量は、−殻内には全芳香族ポリエス
テルに対し・重量比で5〜30%程度とすることが好ま
しい。充填量が10%以下では耐摩耗強度の不足という
問題があり、他方40%を越えると充填配合の困難さと
いう問題がある。
上記移動体の摺動面を提供する複合樹脂層は、その弾性
率の異方性と樹脂の多層構造によって振動体と移動体の
摺動面をより均一に加圧接触させることができるので、
摩擦駆動時における損失が小さく、更に振動体の有効で
ない振動成分を減衰させることができ、上記のように炭
素繊維等の繊維型強化充填材あるいは非繊維型強化充填
材を充填することによって移動体の摺動面を形成する層
の弾性率と硬度を大きくした場合にも、従来型の大出力
型振動波モータで問題となっていた無負荷時あるいは低
負荷時の「鳴き」を―消できる特徴がある。
また上記強化充填材として炭素繊維を用いる場合にはこ
れと共にチタン酸カリウムウィスカを用いることもでき
、これにより、微細繊維であるチタン酸カリウムウィス
カはその添加によって摺動面の性状の均一性を改善し、
トルクムラの減少が得られる。しかしこのチタン酸カリ
ウムウィスカの充填量があまり多くなると熱伝導性の低
下という問題があるため、充填量は、芳香族ポリエステ
ルに対し重量比で30%以下の炭素繊維と共にlθ%以
下程度の範囲で充填することが好ましい。
また複合樹脂層には更に、摺動面の潤滑性改善により摺
動特性を向上させる目的で、例えばポリテトラフルオロ
エチレン(PTFE)等のフッ素樹脂を潤滑材として添
加することができる。このフッ素樹脂の添加量は、これ
を単独に複合樹脂層に充填する場合には母材に対し5〜
40%程度充填することができるが、上記繊維型強化充
填材あるいは非繊維型強化充填材と共に母材に充填混合
する場合には、あまり多くなると硬度の低下による出力
或は効率低下という問題があるため、−数的には18%
以下程度とされる。
(実 施 例) 以下本発明を図面に示す実施例に基づいて説明する。
第1図は本発明による振動波モータの一実施例を示す縦
断面図である。
この図において、2はステンレス等の金属部材からなる
円環状の振動体基板であり、その裏面側には、薄い円環
形状の圧電素子群1が耐熱性のエポキシ樹脂系接着剤で
同心的に固着され、また表面側の摺動面は、進行性振動
波の振動振幅を大縫くとるために周方向に多数の溝部が
軸方向に切り込まれて櫛歯状をなしている。
3は高熱伝導性の金属材からなる筐体であり、その中心
部に第1のボール軸受11が設けられると共に、この第
1のボール軸受11の軸心と同心的に上記振動体2がネ
ジ4で固定されている。
10は中間にフランジ部10cが形成された出力軸であ
り、その一端部側10aは上記第1のボール軸受11の
内輪に軸方向擢勅が可能に貫通支持され、また他端部側
10bは、後記する第2のボール軸受12の内輪及び後
記するバネ圧調整ナツト部材18の軸孔に軸方向摺動自
在かつ回転自在に貫通している。 15は上記出力軸1
0のフランジ部10cにネジ16で固定された円盤状の
中間部材であり、その外周端部には、環状に形成された
移動体7が同心的に外゛装嵌合して固定されている。
上記移動体7は、アルミ合金等の熱伝導性の高い金属か
らなる環状の支持体5と、この支持体5の表面に、耐熱
性のエポキシ系接着剤で同心的に接着された摺動体6と
から構成され、この摺動体6は本例では例えば厚み1m
mの環状体として後述する配合及び構造をもった複合樹
脂層として形成される。この摺動体6が振動体2の摺動
面に接触する。
またこの移動体7は、その底部に設けられたゴム製の弾
性シート部材17を介して中間部材15に支持された構
造に設けられていて、上記出力軸10のフランジ部10
cと上記第2のボール軸受12どの間に弾装されたコイ
ル状の圧縮バネ部材14が発生する軸荷重が、この弾性
シート部材17を介して支持体5の軸方向に与えられて
、振動体2の摺動面と移動体7の摺動体6とが加圧接触
されるようになっている。
8は振動波モータの筐体カバーであり、ネジ9により筺
体3に固定されている。そしてその中央部に形成された
軸受嵌合孔8bには第2のボール軸受12が軸方向摺動
可能に嵌合され、更にこの軸受嵌合孔8bの内周面には
、螺子部8Cが形成されてバネ圧調整ナツト部材18が
螺着されている。バネ圧調整ナツト部材18は、第2の
ボール軸受12の外輪!2aにのみ接し、また第2のボ
ール軸受12の内輪12bは出力軸10に対して軸方向
摺動可能でかつ回転可能に設けられていて、バネ圧調整
ナツト部材18に形成された2個の小孔18a、18a
に例えば先端部に2木の差し込み棒が形成された治具(
図示せず)の該差し込み棒を差し込んで時計方向に回す
ことで、このバネ圧調整ナツト部材18が図中左方向に
螺進しながら第2のボール軸受12を同方向に押し圧縮
バネ部材14を縮めてバネ力を大きくし、また逆方向に
回すと圧縮バネ部材14を広げてバネ力を弱くできるよ
うになっており、これによりバネのたわみによる出力軸
10の軸荷重調整が可能とされている。なお出力軸10
の軸荷重調整後に、筐体カバー8の小孔8aから接着剤
を流し込んで、!2のボール軸受12の外輪1.28を
筐体カバー8に固着するのが通常である。
また、圧縮バネ部材14の一端と第2のボール軸受12
どの間には、第2のボール軸受12の内輪12bにのみ
当接するスペーサ13が配置され、このスペーサ13に
圧縮バネ部材14の一端が当接し、出力軸が支障なくス
ムーズに回転できるようにしている。なお、圧縮バネ部
材14には、たわみに対する軸荷重の変動を小さくする
ためにバネ定数の極力小さなものが好ましく用いられる
上記した振動体2の圧電素子群1は、第2図に示すよう
に、夫々図示の如く分極処理された駆動用のA圧電素子
群!a及びB圧電素子群1bと、振動状態を検出する2
つの振動検出用圧電素子1cと、接地用の共通電極1d
から構成され、B圧電素子群1bはA圧電素子群1aに
対し、励起されるべき振動数の波長(λ)の174だけ
ずれたピッチで配置されている。
モしてA圧電素子群1aとB圧電素子群1bに、互いに
位相が90°異なる周波電圧を印加することにより、振
動体2の表面に進行性振動波が発生し、この振動体2に
上述の如く加圧接触された移動体7が摩擦駆動され、中
間部材15を介して出力軸10を回転させる。
以上の構成の振動波モータにつき、移動体7の複合樹脂
層である撮動体6の材質を検討するために下記第−表の
配合からなる摺動体を形成しく実施例1〜4及び参考例
1〜フ)、下記に従ってその曲げ弾性率を測定した。
なお複合樹脂層をなす摺動体は、である芳香族ポリエス
テル樹脂に非繊維型強化充填材としてカーボングラファ
イトを充填した例(実施例1)、繊維型強化充填材とし
てPAN系の平均長さ0゜3Il111、平均直径7μ
mlの炭素繊維を充填した例(実施例2.3)、潤滑剤
としてフッ素樹脂を充填した例(実施例4)を夫々下記
表中の割合で分散配合し、射出成形法により厚み1 a
a+の板状体とした。
なお参考例1〜6としては、表中記載の耐熱性熱可塑性
樹脂に炭素繊維を分散充填した複合樹脂層を下記第−表
に示すように構成し、実施例と同様に成形してその曲げ
弾性率を測定した結果を同表に示した。また参考例7は
芳香族ポリエステル樹脂を単独で用いた例とした。
m且!旦皇I ASTM D792に基づき測定したもので、厚み3.
2mm板を用いた。
第 表 ただし表中において LCP(1) :芳香族ポリエステル(ベクトラ;前出
)曲げ弾性率の大きい炭素繊維強化型は出力或は効率が
大きくなるが、トルクムラが大となる、一方弁繊維強化
型は出力或は効率が相対的に小さいがトルクムラは小さ
い。
上記表から明らかであるように炭素繊維を強化充填した
複合樹脂を比較すると、芳香族ポリエステルを母材とし
て用いた複合樹脂層としての摺動板は曲げ弾性率が大き
な値を示していることが理解される。しかし非繊維型強
化充填剤を配合した摺動板、フッ素樹脂を充填した摺動
板は、曲げ弾性率が炭素繊維を強化充填した複合樹脂摺
動板より低いことがわかる。
実施例 上記第−表に示された配合の摺動体を支持体に固着して
移動体を作製し、これを用いて第1図の振動波モータを
製作した。撮動体2の振動体基板は、その熱膨張係数が
固着される圧電素子群1の面方向の熱膨張係数に近似し
、金属としては比較的熱膨張係数が小さく、また内部損
失も小さい弾性材料であるマルテンサイト系ステンレス
を用いて、直径が73++m、軸方向寸法が7mmの円
環状のものとして形成し、また移動体が加圧接触される
摺動面は、上述したタングステンカーバイド及びコバル
トからなる超硬材料を溶射して硬質面(Hv = 11
00)とした。化学ニッケルに炭化硅素を共析した無電
解メツキの硬質面(Hv =900 )としたものも用
いた。
移動体は、上記振動体と概ね同寸法の円環状支持体を一
般的なアルミニウム合金により形成し、上記摺動体を複
合樹脂層としてエポキシ系接着剤を用いて接着固定した
。この摺動体6は射出成形品であるl 0mm厚の板材
の片側面が摺動面となるように約1 mm圧で削り出し
、支持体5に固着後、摺動面を微小量切削(又は研磨)
して最終的に1 ohm厚にすると共に、摺動面に強化
充填材が露出するようにしたが、これはモータの初期性
能と経時的性能に差が出ないようにしたためである。 
なお参考例2,4.5の複合樹脂層には摺動時の潤滑性
向上のためにPTFEを5%充填した。
以上の摺動体からなる複合樹脂層(上記参考例1〜6、
及び実施例1〜4)を固着した移動体を、第1図で説明
した大出力型の振動波モータに組込み、「口1き」、「
出力」、及び「トルクムラ」を下記に従って測定した。
[鳴きの測定コ 第1図の撮勤彼モータにおける圧縮ばね部材14が発生
する加圧力を9 kgfに設定し、FFTを用いて無負
荷回転時の鳴きを測定した。測定結果を概略鳴きあり及
び口1きなしとして示した。
し出力の測定] 定格トルク(4kgcm)での出力の大きさを低速型ト
ルク検出器を用いて測定した。測定結果を出力の大きさ
により犬、中、小に分けた。
[トルクムラの測定] 定格(4Jcm、10100rpで連続駆動したときの
トルクムラを低速型トルク検出器を用いて測定した。測
定結果は、トルクの変動量により中、小に分けた。
なお鳴き及び出力の測定ではいずれの例でも撮動体2の
振動振幅量は予め設定した一定量で行なった。
また定格時のトルクムラの測定では定格値が得られるよ
うに摺動体の材料毎に振動体2の振動振幅量を設定した
第   二   表 上記表の結果から明らかであるように、 無負荷時の鳴
きをみると、参考例1〜6の摺動体では全て鳴きの現象
が見られたが、実施例1〜4では全く鳴きの現象の発生
がなく、芳香族ポリエステルの振動減衰特性、材料の弾
性異方性と多層構造が確認された。
また定格時(4kgcm)の出力をみると、参考例が4
.8〜5.4Wの範囲にあるのに対し、実施例の2は8
.4Wと大幅に大きな出力を示し、実施例3も7.0W
の大きな値を示した。また実施例1は5.1W 、実施
例4は4.9Wと参考例に比べ若干低い値であるが実用
的な使用には、支障ない範囲であり、他方上述の通り鳴
き防止、特に次記トルクムラの点で効果が認められた。
更に定格時の連続駆動時のトルクムラをみると、実施例
2.3は参考例1,2.4及び6と路間等であり、実施
例1.4は4 kgcmに対して3%以下でありた。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明の大型振動波モータは、従
来、移動体の摺動体を形成するために用いられていた耐
熱性の熱可塑性樹脂に替えて、芳香族ポリエステルを用
いることにより、耐熱性を有し、しかも無負荷時あるい
は低負荷時の駆動に際し「鴫き」を回避することができ
る新規な構成の大型振動波モータを提供で診るという効
果がある、 また本発明の振動波モータは、耐熱性と潤滑性を有し、
しかも高トルクで高効率の振動波モータを得ることがで
きるという効果がある。
また無定形又は球形の炭素等である非繊維型強化充填材
を充填した場合には、特に優れたトルクムラの低減とい
う効果が得られた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を適用して構成される振動波モータの構
成概要を縦断面図として示した図、第2図は振動体を構
成する圧電素子群の配置を説明する平面図である。 第3図及び第4図は本発明を適用して形成した移動体の
複合樹脂層の構造を説明するための図であり、第3図は
母材である芳香族ポリエステルの分子構造を示した図、
第4図(a) 、 (b)は芳香族ポリエステルを用い
て構成した成形品の多層構造を説明するための図である
。 1・・・圧電素子群    2・・・振動体5・・・支
持体      6・・・摺動体7・・・移動体 15・・・中間部材     17・・・弾性シート部
材第1図  65 他4名 第 2 図 (a) 第 図 χ関していないコア

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、進行性振動波を生ずる振動体に、該振動体との接触
    面を提供する複合樹脂層を備えた部材を加圧接触させて
    、振動体と該加圧接触する部材を該振動体に生じさせた
    進行性振動波により摩擦駆動で相対移動させる振動波モ
    ータにおいて、上記複合樹脂層は、芳香族ポリエステル
    を母材とし充填材を配合して成形した層であって、該母
    材は表層では面方向に配向すると共に内部では配向せず
    に形成されていることを特徴とする振動波モータ。 2、請求項1において、複合樹脂層が型を用いて成形し
    た成形品であることを特徴とする振動波モータ。 3、請求項1又は2において、複合樹脂層が強化充填材
    として、母材に対し重量比で10〜40%の炭素繊維を
    含有することを特徴とする振動波モータ。 4、請求項1又は2において、複合樹脂層が強化充填材
    として、母材に対し重量比で30%以下の炭素繊維、及
    び重量比で10%以下のチタン酸カリウムウィスカを含
    有することを特徴とする振動波モータ。 5、請求項1又は2において、複合樹脂層が強化充填材
    として無定形又は球形の炭素を含有することを特徴とす
    る振動波モータ。 6、請求項5において、無定形又は球形の炭素が、母材
    に対し重量比で5〜30%のカーボングラファイト、カ
    ーボンブラック、カーボンビーズのいずれかであること
    を特徴とする振動波モータ。 7、請求項3ないし7のいずれかにおいて、複合樹脂層
    が充填材として、重量比で10%以下のフッ素樹脂を含
    有することを特徴とする振動波モータ。 8、請求項1又は2において、複合樹脂層が充填材とし
    て、重量比で5〜40%のフッ素樹脂を含有することを
    特徴とする振動波モー タ。
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