JPH0317237B2 - - Google Patents

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JPH0317237B2
JPH0317237B2 JP22678883A JP22678883A JPH0317237B2 JP H0317237 B2 JPH0317237 B2 JP H0317237B2 JP 22678883 A JP22678883 A JP 22678883A JP 22678883 A JP22678883 A JP 22678883A JP H0317237 B2 JPH0317237 B2 JP H0317237B2
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conductive
hole
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substrate
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Morimitsu Wakabayashi
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Hokuriku Electric Industry Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、表面側と裏面側とを電気的に接続す
るスルーホール導電部を備えた電子回路用基板及
びその製造方法に関するものである。
従来技術 電子回路用基板の表裏両面の導電部を電気的に
接続するスルーホール導電部としては、基板の貫
通孔の内面及び該貫通孔の両開口端周辺部に形成
されたメツキ層からなるものと、基板の貫通孔内
面及びその両端開口部周辺に形成された導電塗料
層からなるものとが知られているが、メツキ層か
らなるスルーホール導電部は、吸湿及び乾燥の繰
返しや冷熱サイクルによつて生じる基板の膨脹収
縮に追従し難いため、基板が膨脹収縮すると貫通
孔の開口端付近でクラツクが生じて断線に至るこ
とがあつた。特に基板として吸湿性が大きい紙フ
エノール樹脂積層基板が用いられる場合には、吸
湿及び乾燥に伴う基板の膨脹収縮が甚だしいた
め、特に貫通孔の両端開口部の角部付近でメツキ
層にクラツクが生じ易く、信頼性に乏しかつた。
一方導電塗料を用いたスルーホール導電部は、
基板の膨脹収縮にも良く追従するため、クラツク
が生じることは無いが、この場合はスルーホール
導電部に対して半田付けを行うことができないた
め、基板に電子部品を取付ける場合に問題があつ
た。
そこで基板の貫通孔の内面及、いその両端開口
部周辺に導電塗料を塗布した後、該導電塗料の層
の上に化学メツキを施して半田付けを可能にした
スルーホール導電部が、特公昭58−7079号、特公
昭57−41120号、特公昭57−16192号、特開昭56−
88394号、特公昭57−22432号等により提案されて
いる。しかしながら、この様な構造にした場合に
は、導電塗料層をメツキ液に浸漬した際にメツキ
液が導電塗料層に浸透して導電塗料層中の樹脂を
劣化させるという問題が生じた。このように導電
塗料層中の樹脂が劣化すると、基板に対する導電
塗料層の接着力が弱くなり、後で半田付けを行つ
た際等に熱を受けると、導電塗料層が基板から剥
離する等のトラブルを生じることがあつた。また
導電塗料は耐熱性が低いため、その上にメツキを
施したスルーホール導電部は耐熱性が劣り、該メ
ツキ層に対して半田付けを施す際の耐熱性能が低
下するのを避けられなかつた。
発明の目的 本発明の目的は、基板の膨脹収縮により亀裂が
生じることがない上に半田付け性を有し、しかも
剥離強度及び耐熱性が高いスルーホール導電部を
備えた電子回路様基板及びその製造方法を提案す
ることにある。
発明の構成 本発明の電子回路用基板は、貫通孔を有する絶
縁基板と、前記貫通孔の内面と該貫通孔の両端開
口部周辺とを覆うように形成された導電塗料層
と、前記貫通孔の開口部周辺を覆う前記導電塗料
層の端部と前記基板の板面の導電路を形成すべき
部分とを覆うように形成された接着材料層と、前
記接着材料層を覆うように設けられて該接着材料
層により前記基板に対して接着された粉状導電物
質からなる導電層と、前記導電層の表面と該導電
層により覆われていない前記導電塗料層の表面と
を覆うように形成された導電メツキ層とにより構
成されている。
また本発明の製造方法は、絶縁基板に貫通孔を
形成する工程と、前記貫通孔内及び該貫通孔の開
口端付近に導電塗料を付着させる工程と、前記導
電塗料が流動性を有する状態で前記絶縁基板に前
記貫通孔の軸線方向に向かう遠心力を作用させる
ことにより前記貫通孔の内面と該貫通孔の開口端
周辺とを覆う導電塗料層を形成するとともに該導
電塗料層の内側に透孔を形成する工程と、前記貫
通孔の開口端周辺を覆う前記導電塗料層の端部と
前記基板の板面の導電路を形成すべき部分とを覆
うように接着剤を塗布して接着材料層を形成する
工程と、前記接着剤が接着性を保持している状態
にあるときに前記基板に粉状導電物質をふりかけ
て前記接着材料層を覆う導電層を形成する工程
と、前記導電層の表面と該導電層により覆われて
いない前記導電塗料層の表面とを覆うようにメツ
キ層を形成する工程とを行うことを特徴とする。
本発明の電子回路用基板は、複数の電子部品が
取付けられる印刷回路基板等に限られるものでは
なく、可変抵抗器用基板のような単一電子部品の
基板をも包含する。
接着材料層を形成する接着材料としては、封孔
性及び耐熱性の優れた材料、例えばエポキシ系の
接着材料を用いる。
中間導電層を形成する粉状導電物質は、導電性
の良好な金属の粉末であればよいが、この粉状導
電物質としては、例えば銅の粉末や銀の粉末が好
適である。
上記のように、スルーホール導電部の表面層を
メツキ層により構成すると、スルーホール導電部
に半田付け性をもたせることができるので、基板
に電子部品を装着するに当たつて電子部品のリー
ドをスルーホール導電部に直接半田付けすること
ができ、部品の取付けを容易にすることができ
る。
特に上記のように基板の貫通孔の開口部周辺を
覆う導電塗料層の端部と該基板の板面の導電路を
形成すべき部分とを覆うように接着材料層を形成
し、該接着材料層の上に粉状導電物質からなる導
電層を形成して該導電層の上にメツキを施すよう
にすれば、該粉状導電物質からなる導電層は耐熱
性が高いため、半田付けを行つた際にスルーホー
ル導電部が半田により食われる現象が生じるのを
防ぐことができ、半田付けが施される可能性が最
も強い貫通孔の開口部周辺における半田付け性を
大幅に向上させることができる。
また上記の構成ではスルーホール導電部を構成
するメツキ層と基板との間に導電塗料層が介在す
るので基板の膨脹収縮を導電塗料層で吸収してメ
ツキ層に無理がかかるのを防ぐことができ、メツ
キ層に亀裂が生じるのを防止することができる。
更に上記の構成によれば貫通孔の開口部周辺に
おけるスルーホール導電部の基板からの剥離強度
を大幅に向上させることができる。すなわち、一
般に導電塗料は、銀等の導電材料成分と樹脂成分
とを混合したものからなり、導電性を発現させる
為には、樹脂成分を40%以下に抑える必要がある
とされているが、この様な導電塗料を印刷乾燥さ
せた場合は、導電塗料層中に無数の気孔が形成さ
れ、該導電塗料層は液が浸透し易い多孔質の状態
となる。従つてこの導電塗料層の上に直接無電解
メツキを施した場合には該導電塗料層中にメツキ
液が浸透して樹脂成分の接着力を弱め、該導電塗
料層が基板から剥離し易くなる。しかるに本発明
においては、貫通孔の開口部周辺を覆う導電塗料
層の端部を覆うように接着材料層が形成されるた
め接着材料層の封孔性により導電塗料層の気孔を
埋めて該導電塗料層内にメツキ液が浸透するのを
阻止することができ、メツキの際に貫通孔の開口
部周辺を覆う導電塗料層と基板との接着強度が弱
くなるのを防ぐことができる。従つてスルーホー
ル導電部の両端部の剥離強度を高めることができ
る。なお貫通孔の内面を覆う導電塗料層は接着材
料層で覆われておらず、スルーホール導電部の内
周部を構成する導電塗料層中の樹脂成分はメツキ
液の影響を受けるが、貫通孔の内面は該貫通孔を
打抜く際に粗面になつており、導電塗料層と貫通
孔内面との結合は非常に強固である為、貫通孔の
内面部分において導電塗料層中の樹脂成分が多少
メツキ液により劣化されても接着強度には余り影
響が無い。また一般に剥離強度が問題になるのは
リード線等が半田付けされるスルーホール導電部
の両端付近であり、スルーホール導電部の内周部
の剥離強度は余り問題にならないため、スルーホ
ール導電部の内周部の剥離強度が多少低下しても
実用上問題になることはない。
更に上記のように、導電塗料層の上にメツキ層
を形成する構造をとると、メツキ層の厚みを薄く
することができるので、スルーホール導電部をメ
ツキ層のみで形成する場合に比べてメツキ層の形
成に要する時間を大幅に短縮することができる。
上記本発明の方法のように、貫通孔内に導電塗
料を付着した後該導電塗料が流動性を有している
状態で基板に貫通孔の軸線方向に向く遠心力を作
用させると、導電塗料が貫通孔の軸線方向に流動
して貫通孔の内面に塗料が均一に塗布されると同
時に余分な塗料が除去されるので、貫通孔の内面
に均一な厚さの導電塗料層を容易に形成すること
ができる。この場合導電塗料層の内側に透孔が形
成されるので、各スルーホール導電部に電子部品
のリード線を挿入する為の透孔を形成することが
できる。従つて各スルーホール導電部を電子部品
の取付け部として用いて基板に対する電子部品の
実装密度を向上させることができ、電子装置の小
形化に寄与することができる。
実施例 以下添附図面を参照して本発明の実施例を説明
する。
第1図は本発明の一実施例を示したもので、同
図において1は紙フエノール樹脂積層板からなる
絶縁基板であり、この絶縁基板1の表裏両面を電
気的に接続するスルーホール導電部が設けられる
部分には貫通孔2が形成されている。3は貫通孔
2の両端開口部を囲む領域と貫通孔2の内周面と
を覆うように形成された導電塗料層である。この
導電塗料層3は銀塗料や銅塗料のように樹脂中に
導電材料を混入して導電性を持たせた塗料からな
つている。4は貫通孔2の両端開口部周辺に接触
している導電塗料層3の両端部3a,3aと基板
1の板面の内、後で導電路(配線部分)が形成さ
れる部分1aとを覆うように形成された接着材料
層、5は該接着材料層4の上に粉状導電物質をふ
りかけることにより形成された導電層である。6
は導電層5の表面と導電層5により覆われていな
い導電塗料層3の内周面とを覆うように無電解メ
ツキにより形成されたメツキ層である。上記導電
塗料層3、接着材料層4、導電層5及びメツキ層
6により基板の表裏両面を電気的に接続するスル
ーホール導電部7が構成されている。また基板1
の板面に直接接触している接着材料層4の上に形
成された導電層5と該導電層5を覆うメツキ層6
とにより配線部分を構成する導電路8が構成され
ている。
上記のようなスルーホール導電部を備えた電子
回路用基板を製造するには先ず、基板1の所定箇
所にパンチングプレス等により貫通孔2を形成し
た後、貫通孔2の両端開口部周辺及び貫通孔2の
内周面を覆うように導電塗料を付着して導電塗料
層3を形成する。この場合用いる導電塗料として
はメツキの付着性が良好であるという点で銀塗料
が好適であるが、カーボンを含有した導電塗料に
銅や銀の粉末を添加した導電塗料等を用いること
もできる。またニツケルを含有させて銀のマイグ
レーシヨンを防止した銀塗料等を用いることもで
きる。貫通孔2への導電塗料の塗布は、例えば貫
通孔2に挿入した細棒に銀塗料を付着して該細棒
を貫通孔の軸線方向に移動させる方法により行う
ことができる。スルーホール導電部に電子部品の
リード線を挿入し得るようにするため、スルーホ
ール導電部は透孔状に形成する必要があり、その
ためには、導電塗料層3の形成の際に貫通孔2が
導電塗料により充填されるのを防ぎ、導電塗料層
3の内側に均一な透孔が形成されるようにする必
要がある。そのため本発明の製造方法では、貫通
孔2に挿入した細棒に導電塗料層を付着して該細
棒を移動させる等の方法により導電塗料を貫通孔
の内周面及びその両端開口部周辺に塗布した後、
導電塗料が流動性を有する状態にあるときに基板
1を回転ドラムの内周に配置して該ドラムを回転
させることにより貫通孔2の軸線方向に遠心力を
作用させる。この様な方法をとると貫通孔内の余
分な導電塗料が遠心力により貫通孔の外部に流出
する為、貫通孔の内面に均一に導電塗料を付着さ
せることができ、また導電塗料層3の内側に均一
な内径の透孔を形成することができる。
上記遠心力の付与は、導電塗料を塗布した基板
をドラムの内周に配置してドラムを高速回転させ
ることにより行えばよいため、基板の厳密な位置
決め等は不要であり、この遠心力付与工程は電子
回路用基板の自動化製造ラインに容易に組込むこ
とができる。
上記のようにして導電塗料層4を形成した後、
封孔性及び接着性に優れた接着剤、例えばエポキ
シメラミン樹脂の液を、スクリーン印刷により貫
通孔2の開口部周辺を覆う導電塗料層の両端部3
a,3a及び基板の板面の導電路が形成される部
分に付着させて接着材料層4を形成する。次いで
この接着材料が硬化する前に、即ち接着性を保持
している状態で該接着材料層4の上に粉状の導電
物質をふりかけ、導電層5を形成する。この場合
用いる粉状導電物質としては銅の粉末や銀の粉末
が好適である。粉状導電物質は接着材料層の上に
しか固着され無いため、粉状導電物質をふりかけ
た後は、基板に振動を与えて導電物質の粉をふる
い落すだけで不要箇所に付着した粉状導電物質を
除去することができる。従つて導電層5の形成に
当たつてマスクは一切不要でありる。また導電物
質をふりかける作業及びふるい落す作業は単純な
作業であるのでこの工程も容易に自動化ラインに
組込むことができる。
前記接着材料層4を硬化させて導電層5を基板
1に対して固定した後、基板を例えば化学銅メツ
キ液に浸漬し、導電層5の表面と該導電層により
覆われていない導電塗料層の内周面とにメツキ層
6を形成する。この場合メツキ層は導電塗料層3
の内周面と、導電層5の表面とにのみ付着するの
で、マスクを施す必要がなく、製造工数を削減す
ることができる。
本発明においては、導電層とメツキ層との双方
により導電路が形成されるのでメツキ層の厚さを
薄くすることができ、メツキに要する時間を短縮
することができる。実験によると、上記メツキ液
への浸漬は90分程度行えば充分であり、メツキ層
のみによりスルーホール導電部を形成する場合に
基板を10時間以上もメツキ液に浸漬しておく必要
があるのに比べてメツキ工程に要する時間を大幅
に短縮できることが明らかになつた。
上記のように基板両面の導電路を粉状導電物質
とメツキとにより形成すると、銅箔により導電路
を形成する場合に比べて大幅にコストを引下げる
ことができる。また耐熱性の高い粉状導電物質と
メツキとにより形成された導電路8は半田付けに
耐える充分な耐熱性を有しているため、必要な場
合には導電路8の上に更に半田メツキを施して該
導電路8の導電性を高める処理を施すことも可能
である。
次に本発明の効果を確認するために行つた実験
について述べる。実験では基板として紙フエノー
ル樹脂積層基板を用い、導電塗料としては銀塗料
を用いた。また接着材料層4を形成する接着剤と
しては、エポキシを主剤としてメラミン等を添加
し更に印刷性を持たせるためにエアロジル等のフ
イラーを含有させたエポキシメラミン樹脂液を用
い、粉状導電物質としては、銅の粉末を用いた。
メツキ液としてはPH12〜13のアルカリ銅メツキ液
を用い、基板を該メツキ液中に40〜50℃で約60分
浸漬することにより3〜5μの銅メツキ層を得た。
実験ではまず基板上に1.5×1.5mm、2.0×2.0mm
及び2.5×.2.5mmの3種類の正方形のパターンを
有するサンプル領域を設定して各領域に導電塗料
層を形成し、各導電塗料層の上に接着材料層を形
成した後該接着材料層の上に粉状導電物質をふり
まいて導電層を形成し、更にメツキ層を形成して
本発明のサンプルAを作成した。また上記と同様
の寸法のサンプル領域に導電塗料層を形成して該
導電塗料層の上に直接銅メツキを施した従来品の
サンプルBを作成し、両サンプルA、Bについて
パターン剥離試験を行つた。この試験においては
各パターンのメツキ層の上にリード線を半田付け
し、該リード線に付与する引張り力を徐々に増大
させて剥離が生じたときの引張り力を測定した。
その結果は第2図に示す通りであり、同図におい
て折れ線aは本発明のサンプルAの剥離試験結果
を示し、折れ線bは従来品のサンプルBの試験結
果を示す。第2図の結果から、本発明のように導
電塗料層の上に接着材料層と導電層とを形成して
からメツキ層を形成すると、剥離強度を大幅に高
め得ることが分る。
次に紙フエノール樹脂積層基板にパンチングに
より形成した貫通孔の内面及びその両端開口部付
近を覆うように銀塗料層を形成した後、該銀塗料
層の表面にメツキを施すことによりスルーホール
導電部を形成した従来の電子回路用基板と、本発
明の電子回路用基板とについて、スルーホール導
電部の端部に種々の温度で半田付けを施すことに
より半田食われ性の試験を行つた。その結果は第
3図に示す通りであり、同図において、折れ線a
は本発明の電子回路用基板の半田食われ性の試験
結果を示し、折れ線bは従来の電子回路用基板の
試験結果を示している。第3図において横軸は半
田付け温度を示しており、縦軸は各温度に耐え得
る時間を示しており、各折れ線よりも上方の領域
では半田食われ現象(スルーホール導電部が半田
と合金化して損傷する現象)が生じることを示し
ている。この結果から本発明によれば、従来の基
板に比べて半田付け時の耐熱性を大幅に向上させ
得ることが分る。
次に第4図は、温度サイクル試験の結果を示し
たもので、この試験では、紙フエノール積層基板
にパンチングにより形成した貫通孔の内面及びそ
の両端開口部付近にパラジウム溶液を塗布した後
銅メツキを施すことによりスルーホール導電部を
形成した従来の電子回路用基板と、本発明の電子
回路用基板とについて、半田付けを施した後、−
65℃で30分→常温で5分→+125℃で30分→常温
で5分→−65℃で30分の温度サイクルを繰返し
て、各サイクルが終了する毎にスルーホール導電
部の抵抗値を測定した。尚縦軸は各サイクル終了
時の抵抗値を初期抵抗値に対する割合い(%)で
示している。この試験結果から、従来の基板のス
ルーホール導電部では温度サイクルの繰返しによ
り抵抗値が増大してついには断線に至るが、本発
明の基板のスルーホール導電部は温度サイクルを
繰返しても抵抗値がほとんど変化しないことが分
る。
上記の例では紙フエノール樹脂積層基板を用い
たが、セラミツク基板を用いて上記実施例と同様
の構造のスルーホール導電部を形成した場合にも
全く同様の効果を得ることができる。
発明の効果 以上のように、本発明によれば、スルーホール
導電部の表面層をメツキ層により構成することに
より、スルーホール導電部に半田付け性をもたせ
たので、基板に電子部品を装着するに当たつて電
子部品のリードをスルーホール導電部に直接半田
付けすることができ、部品の取付けを容易にする
ことができる。特に本発明では、貫通孔の開口部
周辺を覆う導電塗料層の上に接着材料層を介して
耐熱性の高い粉状導電物質からなる導電層を形成
して該導電層の上にメツキを施すようにしたの
で、半田付けを行つた際にスルーホール導電部が
半田により食われる現象が生じるのを防ぐことが
でき、半田が施される可能性が最も強いスルーホ
ール導電部の端部付近の半田付け性を大幅に工場
させることができる。また接着材料層の封孔性に
より導電塗料層にメツキ液が浸透するのを阻止で
きるため、導電塗料層の基板に対する接着強度を
高く維持することができ、スルーホール導電部の
端部の剥離強度を高くすることができる利点があ
る。更に本発明のようにメツキ層と基板との間に
導電塗料層を介在させるようにすれば、基板の膨
脹収縮を導電塗料層で吸収してメツキ層に無理が
かかるのを防ぐことができるので、メツキ層に亀
裂が生じるのを防止することができ、これら相乗
効果により、従来のスルーホール導電部に比べて
電気的及び機械的特性が大幅に優れたスルーホー
ル導電部を得ることができる。
また本発明の方法によれば、貫通孔に導電塗料
を付着した後該導電塗料が流動性を有している状
態で基板に貫通孔の軸線方向に向く遠心力を作用
させるので、導電塗料を貫通孔の軸線方向に流動
させて貫通孔の内面に塗料を均一に塗布すると同
時に余分な塗料を除去することができ、貫通孔の
内面に均一な厚さの導電塗料層を容易に形成する
ことができる。そしてこの方法によれば各スルー
ホール導電部に電子部品のリード線を挿入する為
の透孔を形成することができるので、各スルーホ
ール導電部を電子部品の取付け部として用いて基
板に対する電子部品の実装密度を向上させること
ができ、電子装置の小形化に寄与することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例の構造を示す断面図、
第2図乃至第4図は本発明と従来のものとを比較
するために行つた試験の結果を示す線図である。 1……基板、2……貫通孔、3……導電塗料
層、4……接着材料層、5……導電層、6……メ
ツキ層。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 貫通孔を有する絶縁基板と、前記貫通孔の内
    面と該貫通孔の両端開口部周辺とを覆うように形
    成された導電塗料層と、前記貫通孔の開口部周辺
    を覆う前記導電塗料層の端部と前記基板の板面の
    導電路を形成すべき部分とを覆うように形成され
    た接着材料層と、前記接着材料層を覆うように設
    けられて該接着材料層により前記基板に対して接
    着された粉状導電物質からなる導電層と、前記導
    電層の表面と該導電層により覆われていない前記
    導電塗料層の表面とを覆うように形成された導電
    メツキ層とを具備してなる電子回路用基板。 2 絶縁基板に貫通孔を形成する工程と、前記貫
    通孔内及び該貫通孔の開口端付近に導電塗料を付
    着させる工程と、前記導電塗料が流動性を有する
    状態で前記絶縁基板に前記貫通孔の軸線方向に向
    かう遠心力を作用させることにより前記貫通孔の
    内面と該貫通孔の開口端周辺とを覆う導電塗料層
    を形成するとともに該導電塗料層の内側に透孔を
    形成する工程と、前記貫通孔の開口端周辺を覆う
    前記導電塗料層の端部と前記基板の板面の導電路
    を形成すべき部分とを覆うように接着剤を塗布し
    て接着材料層を形成する工程と、前記接着剤が接
    着性を保持している状態にあるときに前記基板に
    粉状導電物質をふりかけて前記接着材料層を覆う
    導電層を形成する工程と、前記導電層の表面と該
    導電層により覆われていない前記導電塗料層の表
    面とを覆うようにメツキ層を形成する工程とを行
    うことを特徴とする電子回路用基板の製造方法。
JP22678883A 1983-12-02 1983-12-02 電子回路用基板及びその製造方法 Granted JPS60119795A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22678883A JPS60119795A (ja) 1983-12-02 1983-12-02 電子回路用基板及びその製造方法

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JP22678883A JPS60119795A (ja) 1983-12-02 1983-12-02 電子回路用基板及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS60119795A JPS60119795A (ja) 1985-06-27
JPH0317237B2 true JPH0317237B2 (ja) 1991-03-07

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