JPH0316598Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ａ 産業上の利用分野 この考案は、食器洗浄機に関し、特に扉体の上
部に形成された開口部を開閉する天板体を備えた
食器洗浄機に関するものである。

ｂ 従来の技術 第２図ないし第４図は本出願人が既に出願して
いる食器洗浄機を示すものであり、全体がほぼ箱
形状の洗浄機本体１の下部にはラツク２０を有す
る上部の開口した洗浄槽２が設けられている。洗
浄機本体１の背部には上方向に延びた断面コ字状
の支柱３が設けられている。支柱３には上下動し
て洗浄槽２を開閉する扉体４が設けられている。
扉体４は、上部に四角状の開口部５を有すると共
に下部が開口した箱状の形状をしており、その前
面には取つ手６が取り付けられている。

支柱３の上部には軸部７を中心に開口部５を開
閉する断面コ字状の天板体８が設けられている。
天板体８の基端部９と支柱３の下部の係止部１０
との間にはばね部材１１が張架されており、この
張力と扉体４の重さとが重量的にバランスが取れ
た状態になつている。天板体８の両側に形成され
た一対の垂下部１２の先端と扉体４の内壁面との
間には、それぞれ両端部がそれらと回動自在のリ
ンク１３が設けられており、天板体８は扉体４の
上下動に伴い扇回動するようになつている。

支柱３と反対側にある天板体８の先端部１４は
扉体４の内側に折曲されて、天板体８の先端部１
４と開口部５との間には間げき部１６が設けられ
ている。この間げき部１６は扉体４の内側から垂
直方向に見ても見えないようになつていると共に
洗浄槽２内の湯気を支柱３側に放出するように形
成されている。また、洗浄槽２が扉体４で閉じら
れている時でも、洗浄槽２の上端部と扉体４の下
端部との間にはすき間１７が設けられている。

上記のように構成された従来の食器洗浄機にお
いては、食器（図示せず）を洗浄槽２から取り出
す場合、取つ手６を上方に軽く持ち上げることに
より、扉体４はばね部材１１の張力により持ち上
げられ、上方位置に持ち上げられたままの状態に
なる。洗浄槽２が解放される時、天板体８は軸部
７を中心に回動して扉体４の開口部５も解放さ
れ、洗浄機本体１内の湯気は開口部５から効率良
く外部に排出される。

洗浄槽２を閉じる場合には、取つ手６を軽く下
方に押し下げることにより、扉体４が下動してな
される。その時、扉体４の重さとばね部材１１の
張力とのバランス位置まではやや重いが、この位
置を過ぎると扉体４の重さによつて洗浄槽２は自
動的に閉じられる。また、扉体４の下動に併せて
天板体８は第３図の反時計方向に回動して開口部
５は閉じられる。その後、食器は洗浄ノズル、す
すぎノズル（図示せず）からの噴射水で洗浄され
るが、その時の湯気は、すき間１７を通つて洗浄
機本体１内に入つた外気と共に間げき部１６から
外部に放出されるために、煙突効果により効率良
く外部に放出される。

洗浄終了後においても、湯気はすき間１７を通
つて洗浄機本体１内に入つた外気と共に間げき部
１６から効率良く外部に放出されるので、洗浄終
了後洗浄槽２を扉体４により閉じたままの状態で
も食器は乾燥される。また、その湯気は支柱３方
向に放出されるので、洗浄機本体１の前で作業す
る作業者に湯気がかかるようなことはない。

ｃ 考案が解決しようとする問題点 上記のような従来の食器洗浄機においては、上
述のような利点を有するが、食器洗浄が終了した
後、先端部１４から落ちる液だれによりラツク２
０の食器に洗剤が付着して非衛生的であるという
問題点があつた。

また、洗浄ノズル、すすぎノズルからの噴射水
が扉体４の側面に跳ね返つて間げき部１６から外
部に漏れるという問題点もあつた。

さらに、洗浄完了後、第２図および第３図に示
すように扉体４を上昇させた場合、扉体４の内面
に付着した水滴等な作業者や食器等に滴下すると
いう問題点もあつた。

この考案は、かかる問題点を解決するためにな
されたもので、洗浄後液だれが食器に当たらず衛
生的であり、また洗浄の時各ノズルからの噴射水
が洗浄機本体１の外部に漏れない食器洗浄機を得
ることを目的とする。

ｄ 問題点を解決するための手段 この考案に係る食器洗浄機は、先端部１４の下
方に先端部１４からの液だれをラツク２０の外部
に導く遮へい板２２を設け、またこの遮へい板２
２の下部折曲部２４と扉体４の内壁面との間に空
げき部２５を形成し、この空げき部２５の直下に
扉体４の下端部が内側に折曲されたトイ２６を設
けたものである。

ｅ 作用 この考案においては、洗浄の時、間げき部１６
に向かう噴射水は遮へい板２２により阻まれるの
で、噴射水が間げき部１６から洗浄機本体１の外
部に漏れることはない。その後、洗浄槽２を扉体
４で閉じたままの状態に放置した場合には、先端
部１４からの液だれは、遮へい板２２によりラツ
ク２０の外部に導かれる。また、扉体４の内面に
付着した水滴等はトイ２６内に受け止められる。

ｆ 実施例 以下、この考案の実施例を図について説明す
る。第１図はこの考案の一実施例を示す側断面図
であり、第２図ないし第４図と同一または相当部
分は同一符号を付し、その説明は省略する。

図において、天板体８の先端部１４の下方には
取り付け板２１を介して扉体４に固定された遮へ
い板２２が設けられている。取つ手６側に下向き
に傾斜した遮へい板２２の両端にはそれぞれ上部
折曲部２３、下部折曲部２４が形成されている。
上部折曲部２３は先端部１４の内側に位置してお
り、下部折曲部２４と扉体４の内壁面との間には
空げき部２５が設けられている。空げき部２５の
直下には扉体４の下端部が内側に折曲されたトイ
２６が設けられている。

このように構成されている食器洗浄機において
は、洗浄の時、洗浄ノズル、すすぎノズルからの
噴射水は、食器に当たつた後扉体４の天面、天板
体８または遮へい板２２に当たり、間げき部１６
から洗浄機本体１の外部に漏れることはない。

洗浄の後、扉体４を上昇させ洗浄槽２を解放し
た状態で放置した場合には、先端部１４からの液
だれは、遮へい板２２の表面を流下し空げき部２
５から扉体４の内壁面に沿つてトイ２６に集めら
れるので、食器が液だれによる洗剤で汚れる心配
はないし、作業者に液だれがかかる心配もない。
一方、洗浄の時および洗浄の後も洗浄槽２内の湯
気は間げき部１６から何等支障なく放出される結
果、洗浄終了後洗浄槽２を扉体４により閉じたま
まの状態でも食器は乾燥される。

ｇ 考案の効果 以上説明したように、この考案によれば、先端
部１４の下方に先端部１４からの液だれをラツク
２０の外部に導く遮へい板２２を設けたので、洗
浄後液だれが食器に当たらず衛生的である。ま
た、洗浄の時、間げき部１６に向かう各ノズルか
らの噴射水は遮へい板２２により阻まれるので、
噴射水は間げき部１６から洗浄機本体１の外部に
漏れることなく、清潔な外観を保つことができ
る。さらに、扉体４の下端部に内側に折曲された
トイ２６を設けたので、洗浄完了後、扉体４を上
昇させたとき、扉体４の内面に付着した水滴等が
作業者や食器等に滴下するようなことは防止され
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施を示す要部側断面
図、第２図は従来の食器洗浄機の一例を示す全体
斜視図、第３図は第２図の要部側断面図、第４図
は第３図の別の使用状態を示す要部側断面図であ
る。 １……洗浄機本体、２……洗浄槽、３……支
柱、４……扉体、５……開口部、８……天板体、
１６……間げき部、２０……ラツク、２２……遮
へい板、２４……下部折曲部、２５……空げき
部、２６……トイ。なお、各図中同一符号は同一
または相当部分を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ラツク２０を有し上部が開口した洗浄槽２と、
   この洗浄槽２から上方向に延びて設けられている
   支柱３と、この支柱３に上下動自在に設けられ前
   記洗浄槽２を閉じる下部の開口した扉体４と、前
   記支柱３に一端が回動自在に設けられ扉体４の上
   部に形成された開口部５を開閉する天板体８とを
   備え、前記天板体８の先端部１４が前記扉体１４
   の内側に折曲されて前記先端部１４と前記開口部
   ５との間に間げき部１６が設けられている食器洗
   浄機において、前記先端部１４の下方に設けられ
   先端部１４からの液だれを前記ラツク２０の外部
   に導く遮へい板２２と、この遮へい板２２の下部
   折曲部２４と扉体４の内壁面との間に形成された
   空げき部２５と、この空げき部２５の直下に設け
   られ扉体４の下端部が内側に折曲されたトイ２６
   とを有することを特徴とする食器洗浄機。