JPH03165895A - 有機性廃水のメタン醗酵による処理方法および処理装置 - Google Patents

有機性廃水のメタン醗酵による処理方法および処理装置

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JPH03165895A JP2146842A JP14684290A JPH03165895A JP H03165895 A JPH03165895 A JP H03165895A JP 2146842 A JP2146842 A JP 2146842A JP 14684290 A JP14684290 A JP 14684290A JP H03165895 A JPH03165895 A JP H03165895A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明はビール製造工程廃液のような有機性廃水を中温
及び高温メタン菌により生物処理する場合に適する有機
性廃水のメタン醗酵による処理方法および処理装置に関
するものである。
（従来の技術） 上記のような有機性廃水の処理方法としては、活性汚泥
による好気性処理とメタン菌による嫌気性処理とが知ら
れており、特に最近では嫌気性固定床を用い、中温及び
高温メタン菌により有機物をメタンガスと二酸化炭素に
分解する処理方法が注目されている。ところがビール・
製造工程廃液のようなアルコール廃液をメタン醗酵処理
する場合、ＢＯＤ負荷を１〜３Ｋｇ／ｒｒｒ・日程度と
低くすると支障なく処理ができるものの、ＢＯＤ負荷を
これ以上に高めると次第にＢＯＤ除去率が低下し、十分
な処理効果が得られないという問題があった。
そこで特開昭６４−４７４９８号公報に示されるように
、アミノ酸等の栄養素及びξネラルをアルコール廃液中
に添加してメタン醗酵の効率を上昇させることが提案さ
れているものの、実ラインにおける本発明者等のテスト
によれば、ＢＯＤ負荷とＢＯＤ除去率の点でなお満足で
きないものであった。
一方、本発明者等の研究によれば、この種の嫌気性固定
床を用いた処理装置においては、嫌気性処理装置の有効
容量に対する微生物を担持した量旦体の見かけの表面積
の大きさが処理能力に大きく影響する。すなわち、嫌気
性処理においては廃水中のＢＯＤが液相中の酸発酵菌の
働きにより有機酸にまで分解（酸発酵）され、生或した
有機酸が担体表面に固定化されたメタン菌の働きにより
メタンガスに分解されるため、嫌気性処理をスムーズに
進行させるためには後段のメタン発酵が前段の酸発酵に
負けないことが重要である。このため、メタン菌の住処
である担体の表面積を酸発酵菌の住処である液相の容量
に対して所定の比率以上とする必要があり、従来は特開
昭６３−２４８４９７号公報に示されるように担体表面
積／有効液容量の値を２０ｒｒｆ／ｒｒｌ以上とするこ
とが必要であった。
（発明が解決しようとする課題） 本発明は上記したような従来の問題点を解決して、ビー
ル製造工程廃液等の有機廃液を１０Ｋｇ／　ｎｌ・日以
上の高いＢＯＤ負荷を維持しつつ９０％以−１二の高い
ＢＯＤ除去率で処理することができる有機性廃水のメタ
ン醗酵による処理方法および装置を提伊するために完威
されたものである。
また本発明は、担体表面積／有効液容量の値を従来より
も大幅に小さくした装置により、上記の目的を達威する
ことができる有機性廃水のメタン醗酵による処理方法お
よび装置を提供するために完威されたものである。
（課題を解決するための手段〉 本発明者等は上記のＲＮを解決するために研究を重ねた
結果、ＢＯＤ負荷を高めるとＢＯＤ除去率が低下する原
因は栄養素の不足によるメタン菌の増殖速度の低下にあ
り、特にニッケル、鉄、コバルトの３元素を従来考えら
れていた量よりもかなり多量に添加することがメタン菌
の増殖活性向上に必要であることを究明した。またこれ
らの元素の添加により担体に固定化されたメタン菌の増
殖活性を向上させれば、従来必要とされていたよりも担
体表面積／有効液容量の値を小さくできることを確認し
た。
本発明は上記の知見に基づいて完威されたものであり、
第１の発明は、嫌気性固定床を・用いて有機性廃水をメ
タン醗酵により処理するに当たり、メタン菌の増殖に必
要な栄養元素であるニッケル、鉄、コバルトを、廃水の
ＢＯＤ濃度に対して旧／ＢＯＤが２５Ｘ１０−’以上、
Ｆｅ／ＢＯＤが６０Ｘ１０−’以上、Ｃｏ／ＢＯＤがＬ
２５Ｘ１０−６以上に維持しつつ処理を行わせることを
特徴とするものである。
また第２の発明は、嫌気性処理装置内に充填した担体の
見かけの表面積と装置の有効容量との比（担体表面積／
有．効液容量）を１Ｏｍ２／ｍ３以上とした装置を用い
て上記の処理を行うことを特徴とするものである。
更に第３の発明は、上記の発明を実施するための装置の
発明であって、嫌気性処理装置内に充填？た担体の見か
けの表面積と装置の有効容量との比（担体表面積／有効
液容量）を１０ｍ２／ｍ３以上としたことを特徴とする
ものである。
ここで見かけの表面積とは、担体の幾何学的形状から計
算される表面積であり、担体素材の内部に入り込んだ微
細な細孔、割れ目等により形威される素材自身の表面積
は含んでいない。また有効液量とは、装置内の廃水が存
在する容量から担体の占める体積を引いた容量、すなわ
ち実際に処理すべき廃水の量を意味する。
（実施例） 以下に本発明を図面を参照しつつ更に詳細に説明する。
第１図はビール製造工程廃液をメタン醗酵処理する装置
を示すもので、（】）は処理槽、（２）は高温メタン菌
を固定化した多孔性セラξツクス担体、（３）は有機性
廃水のタン■ク、（４）はメタン醗酵により生じたメタ
ンガスを貯溜するガスホルダー、（５）は処理水タンク
である。また（６）は処理槽（１）内のＰＨを所定値に
維持するためのアルカリタンク、（７）は栄養源タンク
である。
本実施例の装置により処理される有機性廃水としては、
トルーブ廃液、麦粕脱水廃液、廃棄ビール、廃棄ジュー
ス、又はこれらの混合液等のビール製造工程廃液のほか
に、大豆ホエー廃水、豆腐製造工程廃水、ウイスキー蒸
留廃水等がある。そしてこれらの廃水の戒分を分析する
と、ニッケル、鉄、コバルトは全く含まれていないか、
含まれていてもその量はごく微量である。
そこで本発明においては、栄養源タンク（７）から従来
周知の栄養源のほかに、ニッ、ケル、鉄、コバルトを必
要に応じて添加する。添加量は廃水のＢＯＤ濃度に対し
てＮｉ／ＢＯＤが２５Ｘ１０−６以上、Ｆｅ／ＢＯＤが
６０　Ｘ　１０−６以上、Ｃｏ／ＢＯＤが１．２５　×
１０−６以上となるようにする。更に廃水中の窒素及び
リンの濃度が、Ｎ／ＢＯＤが６Ｘ１０−”以上、Ｐ／Ｂ
ＯＤが１．５　Ｘ　１０　−３以上となるようにするこ
とが好ましい。
廃水中のニッケル、鉄、コバルトの量を上記のように限
定した理由は、ビール製造工程廃液の高温メタン菌によ
る処理についてのデータを集威した第２図以下のグラフ
に示される通りである。
即ち、第２図に示されるように、Ｎｆ／ＢＯｌｌＯ値が
２５Ｘ１０−’以上の領域ではＢＯＤ負荷が１．０Ｋｇ
／　ｒｒｒ　・日を越えるが、これ以下ではＢＯＤ負荷
が低下し、これらの元素を全く添加していなかった従来
法ではＢＯＤ負荷は３Ｋｇ／ｒｄ・日程度に過ぎないこ
とが分かる。また第３図に示されるように、Ｆｅ／ＢＯ
Ｄの値が６０Ｘ１０−’以上の領域ではＢＯＤ負荷が１
０Ｋｇ／ボ・日を越えるが、・これ以下ではＢＯＤ負荷
はやはり低下し、従来法では３Ｋｇ／ｒｒｉ・日程度に
過ぎない。
更に第４図に示されるように、Ｃｏ／ＢＯＤが１．２５
Ｘ１０６以上でＢＯＤ負荷が１０Ｋｇ／　ｎ｛・日を越
えることとなる。
そしてこれらの条件が満足された場合には、第５図に示
されるように、１０Ｋｇ／　ｒｄ・日以上のＢＯＤ負荷
を維持しつつ、９０％を越える高いＢＯＤ除去率を達威
することができることが確認された。なおこれらのデー
タは高温メタン菌についてのものであるが、中温メタン
菌についても同様の傾向を確認することができた。
このように比較的多量のニッケル、鉄、コバルトの添加
が有効に作用するのは、これらがメタン醗酵を行う際の
補酵素の形或に寄与するためと考えられる。
また上記の実施例では、処理槽（１）内に充填した多孔
性セラξツクス担体（２）の見かけの表面積と処理槽（
１）の有効容量との比（担体表面積／有効液容量）を７
Ｏｎｆ／ｎ｛としたのであるが、次にこの値を神々に変
化させて処理可能な最大ＢＯＤ負荷を測定した。このと
き、Ｎｉ／ＢＯＤは５０Ｘ１０−ｂ，　Ｆｅ／ＢＯＤは
１２０　ＸＩＯ−６、Ｃｏ／ＢＯＤは２．５　ＸＩＯ−
’で一定とした。またこれと比較するために、ニッケル
、鉄、コバルトを添加せず、Ｎｉ／ＢＯＤが１０　Ｘ　
１０−６、Ｆｅ／ＢＯＤが４０×１０−６、Ｃｏ／ＢＯ
Ｄが１．０　ＸＩＯ−’の従来の廃水を用いて同様に担
体表面積／有効液容量の値を変え、処理可能な最大ＢＯ
Ｄ負荷を測定した。
この結果は第６図に示されるとおりであり、旧／ＢＯＤ
．．Ｆｅ／ＢＯＤ，　Ｃｏ／ＢＯＤの値が本発明の範囲
を外れる従来の場合には担体表面積／有効液容量の値を
２Ｏｎｆ／ｎ｛以上としないと最大ＢＯＤ負荷が１０Ｋ
ｇ／　ｒｆ・日を下回る。これに対して本願発明の場合
には担体表面積／有効液容量の値を１０ｎｆ／ｉｆとし
た場合にもなお、高い最大ＢＯＤ負荷を維持することが
できる。しかし本発明の場合であっても、担体表面積／
有効液容量の値が１Ｏｍ２／ｍ３よりも小さくなると、
最大ＢＯＤ負荷が１０Ｋｇ／　ｒｄ・日を下回ることと
なる。
このようにＮｉ／ＢＯＤ，　Ｆｅ／ＢＯＤ，　Ｃｏ／Ｂ
ＯＤの値を本発明の範囲内としたときには、担体表面に
固定化されたメタン菌のメタン発酵能力が強化され、メ
タン菌の量を減少させても十分なメタン発酵を行わせる
ことができるから、担体表面積／有効液容量の値を１０
ｒｒｆ／ｒｒｒまで下げても、後段のメタン発酵が前段
の酸発酵に負けることがなく、高いＢＯＤ負荷を維持す
ることができる。
（発明の効果） 本発明は以上の説明から明らかなように、メタン菌の増
殖等に必要な栄養元素であるニッケル、鉄、コバルトの
ＢＯＤ濃度に対する割合を所定の値に維持することによ
りメタン菌の増殖活性を高め１０ 、ビール製造工程廃液に代表される各種の有機廃液を１
０Ｋｇ／　ｒｒｒ・日以上の高いＢＯＤ負荷を維持しつ
つ９０％以上の高いＢＯＤ除去率で処理することができ
る。また本発明の装置によれば、担体表面に固定化され
たメタン菌のメタン発酵能力を強化したことにより、従
来は２０ｒｒｆ／ｒｒｒ以上とすることが必要であった
担体表面積／有効液容量の値を１Ｏｎ？／ボ以上にまで
下げることができ、しかも各種の有機廃液を高いＢＯＤ
負荷を維持しつつ高いＢＯＤ除去率で処理することがで
きる。
よって本発明は従来の問題点を解決した有機性廃水のメ
タン醗酵による処理方法および装置として、産業の発展
に寄与するところは極めて大きいものである。
【図面の簡単な説明】
第１図は本発明の実施例を説明する断面図、第２図はＮ
ｉ／ＢＯＤの値とＢＯ［］負荷との関係を示すグラフ、
第３図はＦｅ／ＢＯＤの値とＢｏｉｌ負荷との関係を示
すグラフ、第４図はＣｏ／ＢＯＤの値とＢＯＤ負荷との
関係を示すグラフ、第５図はＢＯＤ負荷とＢＯＤ除去率
１ｌ との関係を示すグラフ、第６図は担体表面積／有効液容
量の値と最大ＢＯＤ負荷との関係を示すグラフである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 １、嫌気性固定床を用いて有機性廃水をメタン醗酵によ
    り処理するに当たり、メタン菌の増殖に必要な栄養元素
    であるニッケル、鉄、コバルトを、廃水のＢＯＤ濃度に
    対してＮｉ／ＢＯＤが２５×１０＾−＾６以上、Ｆｅ／
    ＢＯＤが６０×１０＾−＾６以上、Ｃｏ／ＢＯＤが１．
    ２５×１０＾−＾６以上に維持しつつ処理を行わせるこ
    とを特徴とする有機性廃水のメタン醗酵による処理方法
    。 ２、嫌気性処理装置内に充填した担体の見かけの表面積
    と装置の有効容量との比（担体表面積／有効液容量）を
    １０ｍ＾２／ｍ＾３以上とした装置を用いることを特徴
    とする請求項１記載の有機性廃水のメタン醗酵による処
    理方法。 ３、嫌気性処理装置内に充填した担体の見かけの表面積
    と装置の有効容量との比（担体表面積／有効液容量）を
    １０ｍ＾２／ｍ＾３以上としたことを特徴とする請求項
    １記載の方法により有機性廃水のメタン醗酵による処理
    を行わせるための処理装置。
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