JPH0316400Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案はロールブラインドのスクリーンの巻上
げ高さを規制する装置の改良に関する。

［従来の技術］ ロールブラインドのスクリーンにあらかじめ設
定した高さに巻上げる装置であつて、停止時にシ
ヨツクが発生しないものとしては、実公昭58−
21919号により開示されたものが知られている。
その装置はロールパイプを回転自在に支持する固
定軸の延長部にボルトを設け、そのボルトにナツ
トとしての移動こまをねじばめし、その移動こま
をロールパイプと共に回転させ、ボルト上にばね
で移動こま側に付勢したストツパを設けたもので
あり、移動こまをスクリーンの高さに相当する位
置に設定すると、スクリーンを所定の高さに巻上
げ停止させることが可能であり、ストツパはばね
で付勢されているから、シヨツクはばねに吸収さ
れスクリーンは静かに停止する。しかし、移動こ
まがストツパに当たつた後もロールパイプは移動
こまを回そうとするため移動こまのナツトとボル
トのねじ山が強固に結合し、次にその停止位置か
らスクリーンを引下げる操作が重くなるという問
題があつた。

［考案が解決しようとする問題点］ 本考案の目的は上記に鑑みてあらかじめ設定し
た高さに巻上げたスクリーンの引下げ操作が重く
ならないスクリーン巻上げ高さ規制装置を提供す
ることにある。

［問題点を解決するための手段］ 前記目的を達成するため本考案の特徴とする手
段は、ロールパイプと共に回転しながらボルト上
を移動する移動こまに係合部を設け、その係合部
をボルトと同軸に設けたコイルばねブレーキの自
由端に係合させ、移動こまがそのコイルばねブレ
ーキを締めてロールパイプの回転を停止させるよ
うにしたことにある。コイルばねを密着式とし移
動こまの係合部を円錐面状に形成してコイルばね
の内面に摩擦係合させてシヨツクを有効に吸収す
ると共に迅速に作用させることが望ましい。

［作用］ ロールブラインドのロールパイプがスクリーン
を巻上げる方向に回転すると、移動こまはボルト
上をコイルばねに向つて進行し、あらかじめ設定
した高さにスクリーンが巻上がると、移動こまの
係合部がコイルばねの自由端をコイルばねが締着
する方向に回すから、コイルばねはブレーキドラ
ムに締着して移動こまの回転すなわちロールパイ
プの回転を停止させる。したがつて、スクリーン
を巻下げたときの移動こまの位置をスクリーン巻
上げ高さに応じて設定すれば、スクリーンはその
位置まで巻上がつて停止する。ロールパイプが急
速に回転しても、停止するときは移動こまを介し
てコイルばねによりシヨツクが吸収されるから、
ロールパイプは静かに停止する。

巻上げたスクリーンをを引下げるときは、移動
こまがコイルばねから直ちに離れるか、又はコイ
ルばねを弛む方向に回しながら離れるので、スク
リーンはコイルばねに関係なく直ちに下降する。

［考案の効果］ 本考案の装置はロールパイプと共に回転しなが
ら、ボルト上を移動する移動こまをコイルばねに
係合させ、コイルばねをブレーキドラムに締着さ
せてロールパイプの回転停止させる機構であり、
制動力は移動こまの回転方向に直接作用するか
ら、従来の制動力が軸方向に作用して、移動こま
とボルトを強く係合させて次のスクリーン引下げ
操作が重くなるものとは異なり、停止位置からの
スクリーンの引下げも常に軽快に行うことができ
るという優れた効果を有する。

［実施例］ 本考案の装置を図面に示す実施例に基づいて説
明する。第１図に示すように、ロールブラインド
のロールパイプ１０は一端において固定軸２０に
回転自在に支持され、固定軸２０は壁面等に固定
されたブラケツト１２に保持される。

ロールパイプ１０のエンドキヤツプ１４を貫通
した固定軸２０に延長部２１がピン止めされ、そ
の延長部には内側に向けて外径が順次小さくなる
ブレーキドラム２２、ボルト２３、先端部２４が
設けられる。ブレーキドラム２２にはコイルばね
２５が締弛自在に密に巻かれ、その密着巻きコイ
ルばねのエンドキヤツプ側の端部はブレーキドラ
ム２２に係止される。コイルばね２５のボルト２
３側はブレーキドラム２２から突出して自由端と
なる。ボルト２３にはナツトとしての移動こま２
６が取付けられ、その移動こまの外周に設けられ
た溝２７はロールパイプ１０の内周面の突条１６
にはまる。したがつて、スクリーン３０を巻くロ
ールパイプ１０が回転すると、移動こま２６はロ
ールパイプと共に回転しながらボルト２３の上を
軸方向に移動する。先端部２４には支持カラー２
９が回転自在にはめられ、その支持カラーの外周
面の溝は移動こまと同様にロールパイプの突条に
はまる。移動こま２６のコイルばねに向う側に円
錐面状の係合部２８が設けられる。コイルばね２
５の自由端の内径は係合部２８の円錐面の最大径
よりも小さく、最小径よりも大きい。

ロールパイプ１０が回転してスクリーン３０が
あらかじめ設定した高さに巻上がると、第２図に
示すように、移動こま２６の係合部２８はコイル
ばね２５に嵌合し、係合部２８の円錐面がコイル
ばね２５の自由端を回すが、その回転方向はコイ
ルばね２５をブレーキドラム２２に巻き締める方
向になるから、コイルばね２５はブレーキドラム
に締着し、移動こま２６の回転すなわちロールパ
イプ１０の回転は制止される。その結果、スクリ
ーン３０はその位置に停止する。このとき、コイ
ルばね２５とブレーキドラム２２によるブレーキ
作用は、移動こま２６の回転方向に作用するか
ら、移動こま２６は軸方向の移動停止と同時に回
転も停止し、移動こま２６とボルト２３のねじ山
が強く結合することはない。

巻上げたスクリーン３０を引下げると、移動こ
ま２６はコイルばね２５を弛む方向に回転させる
から、コイルばね２５の係合部２８はすぐにコイ
ルばね２５の自由端を離れ、ロールパイプ１０は
軽く回転する。

このように、本考案の装置は、移動こまの回転
をコイルばねとブレーキドラムからなるブレーキ
により制動するから、従来の移動こまをストツパ
で制動する装置のように、移動こまの軸方向の移
動を止められた後もロールパイプにより回されて
移動こまとボルトのねじ山が強く結合するような
ことはないから、巻上げたスクリーンを再び引下
げる操作も常に軽快であるという従来のものには
ない格別の効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の装置を備えたロー
ルブラインドの要部断面図であり、スクリーンを
下げたときの状態を示す。第２図は第１図のロー
ルブラインドのスクリーンを所定の位置に巻上げ
たときの状態を示す断面図である。 図において符号１０はロールパイプ、２０は固
定軸、２１は延長部、２２はブレーキドラム、２
３はボルト、２５はコイルばね、２６は移動こ
ま、２８は係合部、３０はスクリーンをそれぞれ
示す。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ ロールブラインドのロールパイプを回動自在
   に支持する固定軸と、前記固定軸の延長部に設
   けられたボルトと、前記ボルトにナツトとして
   取付けられ前記ロールパイプと共に回転して前
   記ボルト上を移動する移動こまと、前記移動こ
   まを制動するブレーキからなる装置であつて、
   前記ブレーキは前記固定軸の延長部に設けられ
   たブレーキドラムと、前記ブレーキドラムに締
   弛自在に巻付けられて一端が前記固定軸の延長
   部に係止され他端が自由なコイルばねと、前記
   移動こまの前記コイルばね側に設けられた係合
   部からなり、前記移動こまの係合部が前記コイ
   ルばねの他端に係合して前記コイルばねを前記
   ブレーキドラムに締着させることにより前記ロ
   ールパイプの回転を停止させることを特徴とす
   るスクリーン巻上げ高さ規制装置。 ２ 移動こまの係合部は円錐面状に形成されてコ
   イルばねの他端内面に摩擦嵌合することを特徴
   とする実用新案登録第１項記載のスクリーン巻
   上げ高さ規制装置。 ３ コイルばねは密着式であることを特徴とする
   実用新案登録第１項又は第２項記載のスクリー
   ン巻上げ高さ規制装置。