JPH0315442Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、品物例えば巻たばこのブロツク
を、品物移送路に沿つて移動させ、例えば金属箔
からなるシート状の短寸の副素材を、品物の小部
分にかぶせ、かつ副素材より長尺のシート状の、
副素材と同一の材料からなる主素材を、品物の主
要部分のまわりでＵ形に折曲げ、その際に、主素
材と副素材が部分的に重なり合うようにして、品
物を主素材および副素材で包む装置に関する。

（従来の技術） このような装置に関する従来の技術は、例え
ば、1956年７月18日に英国で頒布された英国特許
第752789号明細書に開示されている。この英国特
許明細書に開示された技術では、主素材と副素材
が、別々の巻枠から送出された２つの別々のウエ
ブから、それぞれ切断分離され、これら主素材と
副素材が、互に独立に品物に供給されると見なさ
れる。

（考案が解決しようとする課題） 上述したような従来の技術によれば、主素材の
ウエブと副素材のウエブとが別々に用意される。

それで、例えば高速で運転される包装機械で
は、包装作業を中断することなく「からの巻枠」
を新しい「満杯の巻枠」の取替える作業が行なわ
れ、そのために複雑な巻枠取替え機構が必要にな
るが、この複雑な機構は、従来の技術によると、
二重に配備され、二重に作動されなければならな
い。

また、特に主素材および副素材が金属箔からな
る場合には、巻枠から送出された金属箔が、必要
に応じ、品物に供給される以前に、模様の打出し
のための打出しローラ設備に掛けられるが、この
打出しローラ設備も、従来の技術によれば二重に
配備される必要がある。

さらに、従来の技術によれば、主素材のウエブ
のための輸送装置と副素材のウエブのための輸送
装置が互に別個に配備されているので、これら輸
送装置は、品物移送路に沿う品物の移動に関連し
て調節されなければならないばかりでなく、互に
精密に調節されなければならず、従つて複雑で厄
介な調節手段が必要になる。

この考案は、上述したような二重配備による従
来の欠点を除去することを、その主な目的とす
る。

（課題を解決するための手段）） この目的の達成のため、この考案によれば、産
業上の利用分野において述べたような、品物を主
素材および副素材で包む装置において、 (a) 前記装置が、単一のウエブを供給する供給源
と、ウエブから主素材を切断分離するための刃
物を備えた主素材切断装置と、主素材を切断分
離したウエブから副素材を切断分離するための
刃物を備えた副素材切断装置とを有し、 (b) 副素材切断装置が、前記供給源と主素材切断
装置との間に配置され、 (c) 品物移送路が、主素材切断装置の下方で水平
に延長し、 (d) 主素材を案内する案内部材が、主素材切断装
置から品物移送路に交差するまで下方に延長
し、 (e) 主素材切断装置が、その表面に副素材を保持
するための手段を備え、 (f) 主素材切断装置と品物移送路の間に、前記案
内部材と異なる径路に沿つて主素材切断装置の
表面から品物移送路まで副素材を保持しながら
移送するための移送機構が配備される。

（作用および考案の効果） 上述したような構成のこの考案によれば、品物
に供給すべき主素材および副素材が共通の単一の
ウエブから切断分離されるようになつているの
で、複雑な巻枠取替え機構は、１個だけ配備すれ
ばよく、また模様打出しのための打出しローラ配
備が必要な場合に、この打出しローラ配備も１個
だけ準備すればよい。

さらに、この考案によれば、主素材と副素材に
共通のウエブのための輸送装置が、品物移動に関
連させて調節されればよく、このようにして、従
来の技術で主素材と副素材を別々のウエブからそ
れぞれ切断分離したことに起因する欠点は、この
考案によつて解消される。

しかも、この考案では、従来の技術と同様に主
素材および副素材の双方が、所定通りに品物に供
給できる。

（実施例） 以下、図面を参照しながら、この考案の実施例
について詳細に説明する。

包装機械の一部を図解的に示した実施例におい
て、品物１０特に巻たばこからなるブロツクは、
２つの部分からなる包装材の中に包まれる。この
包装材は、品物１０の主要部分を包む主素材１１
と、これより短い副素材１２（以下、便宜上、フ
ラツプ素材と称す）とからなる。主素材１１およ
びフラツプ素材１２は、重ね合わせ部１３が生じ
るように品物１０を包囲し、その際に、後方の端
面で、主素材１１の縁片１４とフラツプ素材１２
の縁片１５は、部分的に重ね合わされるように折
曲げられる。前述の素材は、例えば、巻たばこブ
ロツクを包装する銀紙からなる。

素材部分は、ウエブ１６から切り離される。ウ
エブは、１対の引張りローラ１７，１８によつて
連続的に巻枠（図示なし）から引出されて、切断
分離装置に供給される。よつてローラ１７，１８
は、ウエブ供給源である巻枠からウエブを送出す
るウエブ送出装置を構成する。

送出されたウエブ１６から個々の素材を切断分
離するための切断装置は、連続的に比較的長い主
素材１１と比較的短いフラツプ素材１２とを、
次々にウエブ１６から分離するように構成でき
る。この実施例においては、２種類の刃物群がウ
エブ１６の移送方向に前後に配置される。主ロー
ラ１９には、第１の分離用刃物２０が設けられ、
これは、この主ローラ１９によつて連続的に回転
する。分離用刃物２０の刃は、定置の対向刃物２
１の刃と協働する。刃物２０，２１によつて移送
方向に対して後方の主素材１１の端部が、後続す
るウエブ１６から切断分離される。

刃物２０，２１の手前に配置される刃物ローラ
２２に取付けられこれと共に回転する分離用刃物
２３は、定置の対向刃物２４と協働する。刃物２
３，２４は、フラツプ素材１２の後方の端部をウ
エブ１６から切断分離する。刃物の回転速度およ
び相互間の距離は、望ましい一定の素材長さが得
られるように選ばれる。

主素材１１は、分離過程ののちに適当な公知の
案内部材２５，２６の間で、ウエブ１６の送入平
面内でさらに移送され、しかも、矢印２８の方向
に間隔を置いて移送される品物１０の、包装軌道
２７の区域に移送される。包装軌道２７の上限お
よび下限は、これに対して横方向に移送される主
素材１１の区域で中断され、従つてこの主素材１
１は、包装軌道２７を貫通できる。この際に、案
内部材２５の下端は、包装軌道２７の下壁２９の
上縁とともに、品物１０の滑り込み開口を形成
し、これに対して横向きに保持される主素材１１
は、この区域で品物１０が移送される際に、この
品物をＵ字形に包む。よつて案内部材２５，２６
は、切断分離された主素材１１を移送する主素材
移送路を構成すると共に、この移送のための主素
材移送装置を構成し、またこの主素材移送路は、
包装軌道２７で構成される品物移送路に交差す
る。

フラツプ素材１２は、主素材から別れて別の位
置で品物１０に供給される。そのため主ローラ１
９は、フラツプ素材１２を保持する区域を備え
る。図示の実施例では、この保持区域に吸引孔３
０が配備され、この吸引孔は、軸線方向の吸引通
路３１から主ローラ１９の表面に達する。吸引通
路３１の開端は、主ローラ１９の端面のところの
固定配置の環状片３３の中に形成された環状通路
３２に接続する。第１図には、環状通路３２によ
つて形成される吸引区域を示すために、この環状
通路３２の限界が破線で示されている。刃物２
３，２４によつて分離されたフラツプ素材１２
は、主ローラ１９の前記保持区域によつて捕捉さ
れて、真空吸引作用でその外周に定置される。

主ローラ１９は、このようにしてフラツプ素材
１２をウエブ１６の平面から移送機構３４に移送
する。移送機構は、図示の実施例では、送りロー
ラ３６と結合した無端の送りベルト３５からな
る。送りベルト３５は、送りローラ３６の１部分
と、これから離れている小径の偏向ローラ３７と
の、まわりを走る。送りベルト３５の下方のベル
ト部分３５ａは、包装軌道２７の上限を形成す
る。上方のベルト部分３５ｂは、その１部の区域
で主ローラ１９の周に寄り添う。送りベルト３５
は、送りローラ３６の環状の中央溝３８の中に位
置していて、細長く形成された送りベルト３５の
表面は、送りローラ３６の残りの外周とほぼ平ら
になつている。

送りローラ３６は、フラツプ素材１２を受取つ
て保持するため、送りベルト３５の外部の区域で
全周に渉つて分布される多数の吸引孔３９を備え
る。この吸引孔は、主ローラ１９について述べた
ように、吸引通路４０および環状通路４１を介し
て、真空吸引作用を受ける。

フラツプ素材１２は、排気通路４２の区域で主
ローラ１９から解放され、送りローラ３６によつ
て受取られる。送りローラ３６は、フラツプ素材
１２を包装軌道２７へ移送する。この際にこの運
動は、フラツプ素材１２が一定の相対位置（第３
図）で品物１０の上面に導かれるように互に調整
される。排気通路４３の区域でフラツプ素材１２
は、送りローラ３６から解放される。その後の運
動の際にフラツプ素材１２は、送りベルト３５の
下方ベルト部分３５ａによつて、縁片１５が物体
１０の後方に突出するような状態で同じ速度の品
物１０に保持される。上述したことから明らかな
ように、主ローラ１９の保持区域、送りベルト３
５および送りローラ３６は、分離切断されたフラ
ツプ素材１２を品物１０の表面上まで移送するフ
ラツプ素材移送路を構成すると共に、この移送の
ためのフラツプ素材移送装置を構成する。

その後に主素材１１は、案内部材２５および包
装通路２７の壁２９によつて形成される開口の区
域で、Ｕ字形で品物１０のまわりを包むように折
曲げられる。従つてこの開口およびそれに関連す
る部材は、移送された主素材１１を折曲げる折曲
げ装置を構成する。特に品物に関して非対称に、
詳しく言えば重ね合わせ部１３の上側がフラツプ
素材１２によつて生じかつ下側が縁片１５である
後方突出部によつて生じるように、品物を包む。
その後に縁片１４，１５並びに側方突出の片（図
示なし）が、普通の公知の方法で品物１０に向け
て折曲げられる。

切断分離装置が別の方式で形成できることは、
明白である。例えば、主ローラに定置の対向刃物
または回転する対向刃物ローラと協働する２個の
分離用刃物を設けることも可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案による装置の図解的側面図
である。第２図は、異つた包装段階における第１
図の装置を示す部分図である。第３図は、さらに
異つた包装段階における第２図に相応する図であ
る。第４図は、第１図の装置の−線に沿う断
面図である。 図面において、１０は品物、１１は主素材、１
２はフラツプ素材、１３は主素材とフラツプ素材
の重ね合わせ部分、１６はウエブ、１７，１８は
ウエブ移送装置、１９，２０，２１，２２，２
３，２４は切断装置、２５，２６は主素材移送装
置、２７，２９は品物移送装置および折曲げ装置
の１部、３４，３５はフラツプ素材移送装置を示
す。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 品物１０を、品物移送路２７に沿つて移動さ
   せ、シート状の短寸の副素材１２を、品物の小部
   分にかぶせ、かつ副素材より長尺のシート状の主
   素材１１を、品物の主要部分のまわりでＵ形に折
   曲げ、その際に、主素材と副素材が部分的に重な
   り合うようにして、品物を主素材および副素材で
   包む装置において、 (a) 前記装置が、単一のウエブ１６を供給する供
   給源と、ウエブから主素材を切断分離するため
   の刃物２０を備えた主素材切断装置１９と、主
   素材を切断分離したウエブから副素材を切断分
   離するための刃物２３を備えた副素材切断装置
   ２２とを有し、 (b) 副素材切断装置が、前記供給源と主素材切断
   装置との間に配置され、 (c) 品物移送路が、主素材切断装置の下方で水平
   に延長し、 (d) 主素材を案内する案内部材２５，２６が、主
   素材切断装置から品物移送路に交差するまで下
   方に延長し、 (e) 主素材切断装置が、その表面に副素材を保持
   するための手段３０を備え、 (f) 主素材切断装置と品物移送路の間に、前記案
   内部材と異なる径路に沿つて主素材切断装置の
   表面から品物移送路まで副素材を保持しながら
   移送するための移送機構３４が配備されること
   を特徴とする品物を主素材および副素材で包む
   装置。