JPH0315113A - 絶縁電線 - Google Patents

絶縁電線

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JPH0315113A
JPH0315113A JP2070843A JP7084390A JPH0315113A JP H0315113 A JPH0315113 A JP H0315113A JP 2070843 A JP2070843 A JP 2070843A JP 7084390 A JP7084390 A JP 7084390A JP H0315113 A JPH0315113 A JP H0315113A
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信二 稲澤
Kazuo Sawada
澤田 和夫
Koichi Yamada
浩一 山田
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    • H01B7/17Protection against damage caused by external factors, e.g. sheaths or armouring
    • H01B7/29Protection against damage caused by extremes of temperature or by flame
    • H01B7/292Protection against damage caused by extremes of temperature or by flame using material resistant to heat
    • HELECTRICITY
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    • H01BCABLES; CONDUCTORS; INSULATORS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR CONDUCTIVE, INSULATING OR DIELECTRIC PROPERTIES
    • H01B7/00Insulated conductors or cables characterised by their form
    • H01B7/02Disposition of insulation
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01BCABLES; CONDUCTORS; INSULATORS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR CONDUCTIVE, INSULATING OR DIELECTRIC PROPERTIES
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    • H01B13/06Insulating conductors or cables
    • H01B13/065Insulating conductors with lacquers or enamels
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    • H01B3/02Insulators or insulating bodies characterised by the insulating materials; Selection of materials for their insulating or dielectric properties mainly consisting of inorganic substances
    • H01B3/10Insulators or insulating bodies characterised by the insulating materials; Selection of materials for their insulating or dielectric properties mainly consisting of inorganic substances metallic oxides
    • H01B3/105Wires with oxides

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、絶縁電線に関し、特に高真空機器や高温使
用機器等の高真空の環境下、または高温度の環境下にお
いて用いられる配線用電線や巻線用電線等の絶縁w1v
Aに関するものである。
[従来の技術] 絶縁電線は、加熱設備や火災報知器などの高温下におけ
る安全性が要求される設備に使用されることがある。ま
た、絶縁電線は、自動車内の高温度に加熱される環境下
においても用いられる。このような絶縁電線としては、
従来から、導体にポリイミドやフッ素系樹脂等の耐熱性
有機樹脂が被覆された絶縁電線が使用されている。
高い耐熱性が要求される用途や、高い真空度が要求され
る環境下で使用される場合には、有機物被覆では、耐熱
性やガス非放出性等の点で不十分である。そこで、セラ
ミックス製のがイシ管に導体が通された形式の絶縁電線
や、酸化マグネシウムなどの金属酸化物微粒子が詰めら
れた、ステンレス合金等からなる耐熱合金製の管に導体
が通された形式のM!ケーブル(Mineral  I
nsulated  Cable)などが、そのような
用途に使用されてきた。
また、耐熱性とともに可撓性が要求される絶縁電線とし
ては、ガラス繊維が紡織されたものを絶縁部材として使
用するガラス編組絶縁電線などが挙げられる。
[発明が解決しようとする課題] 上記のような耐熱性を有する有機樹脂が被覆された絶縁
電線においては、絶縁性が保たれ得る最高の温度は、高
々200℃程度である。そのため、200℃以上の高い
温度下において絶縁性の保証が要求される用途には、こ
のような有機物絶縁被覆電線を使用することはできなか
った。
また、セラミックス製のガイシ管を用いて耐熱性が高め
られた絶縁電線は、可撓性に乏しい等の欠点を有する。
M1ケーブルは耐熱性の合金管と導体とによって構或さ
れるため、ケーブルの外径が大きくなる。そのため、M
lケーブルは、耐熱性の合金管内に通される導体が許容
する電力量に対して、相対的に大きな断面を有するケー
ブルとなる。また、Mlケーブルの外層は耐熱性合金管
によって構或されるため、良好な可撓性を有する。
しかしながら、ボビン等にコイル状に巻かれる巻線用電
線として用いるためには、耐熱合金製の管を所定の曲率
で曲げる必要がある。このとき、耐熱合金製の管に施さ
れる曲げ加工は困難さを伴う。
また、M!ケーブルをコイル状に巻く場合、導体に比べ
て、その外層の管が太いので、巻線密度を向上させるこ
とが困難である。
さらに、可撓性とともに耐熱性が備えられたガラス編組
絶縁電線を用いる場合、用途に応じて所定の形状に配置
するとき、ガラス繊維からガラスの粉塵が発生するとい
う問題がある。このガラス粉塵は、ガスの吸着源となり
得る。そのため、高い真空度が要求される環境下でガラ
ス編組絶縁電線を用いると、ガラス粉塵によって提供さ
れるガス吸着源のために、高い真空度を保つことは不可
能であった。
一方、従来から、耐熱性、絶縁性、熱放散性の良好な絶
縁電線として、アルミニウムあるいはアルミニウム合金
の線材に陽極酸化処理を施した、いわゆるアルマイト電
線が存在する。このアルマイト電線においては、その基
材がアルミニウムに限定される。また、その基村上に形
成される無機絶縁層も酸化アルミニウムに限定される。
そのため、種々の用途に適した基材と無機絶縁層との組
合わせを選定することができないという問題点があった
そこで、この発明は上記の問題点を解消するためになさ
れたもので、以下の事項を備えた絶縁電線を提供するこ
とを目的とする。
(a)  高温度の環境下において高い絶縁性を有する
こと。
(b)  可撓性に優れていること。
(C)  ガス吸着源を備えていないこと。
(d)  F4々の用途に適した基材と無機絶縁層との
組合わせを選ぶことができること。
[課題を解決するための手段コ この発明に従った絶縁電線は、基材と、酸化クロム含有
層と、酸化物絶縁層とを備えている。基材は、外表面を
有し、導体を含む。酸化クロム含有層は、基材の外表面
上に形成されている。酸化物絶縁層は、酸化クロム含有
層の上にゾル−ゲル法、または有機酸塩熱分解法によっ
て、金属酸化物の前駆体溶液を塗布することによって形
成されている。
酸化クロム含有層は、電気化学的手法によって形戊され
ることが好ましい。ここで、電気化学的手法とは、電解
めっき広、無電解めっき法をいう。
酸化物絶縁層を施す下地層は、密着層として好ましく機
能するためには、Cry,−x  (1.5≦X≦2.
5)層であればよい。すなわち、電気化学的手法により
形成される層は、その最外層に酸化クロム層を有する。
酸化物絶縁層は、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化ジ
ルコニウムを含むことが好ましい。基材は、高い導電性
とコストの観点から、銅または銅合金が用いられること
が好ましい。また、より高温での用途等を考慮した場合
、基材の表面層には、ニッケル、クロム、銀、鉄または
鉄合金、ステンレス合金、チタンまたはチタン合金が含
まれるのが好ましい。
[発明の作用効果] 銅または銅合金等の導体の上には、クロムめっき層が良
好な密着層として形成されることは知られている。しか
しながら、金属酸化物の前駆体溶液の加熱処理によって
得られる酸化珪素等の絶縁性酸化物セラミックスは、ク
ロムめっき層に対して、ほとんど付着性を示さない。こ
れは、本願発明者等の知見に基づくものである。
また、銅からなる導体の表面上にセラミックスの薄膜を
直接、形成した絶縁電線においては、絶縁層として機能
するセラミックス薄膜の基材に対する付着力が不十分で
ある。
そこで、この発明においては、基材の外表面上に、最外
層に酸化クロム層を有する層が形成される。この酸化ク
ロム層の上には、絶縁性の酸化物セラミックスが、良好
な密着性を有する層として付着する。
上記酸化クロム層は、電気化学的手法により形成される
。酸化クロム層を電解めっき法を用いて形戊する場合、
電解液としてクロム酸の水溶液に少量の有機酸を添加し
たものが用いられる。一般的に、クロムめっきを行なう
際に使用する電解浴としでは、クロム酸、硫酸を主体と
するサージエント浴が知られているが、この浴とは以下
の点で異なる。つまり、電解浴中に混合する鉱酸は、電
解めっきの際にめっき層の表面上に生成する酸化クロム
を溶解する働きがある。このため、サージエント浴を使
用すると、光沢状の金属クロム層がめっきされる。本願
発明においては、酸化クロムを優先的にめっきすること
が必要である。したがって、本願発明で用いられる電解
浴には少量の有機酸が添加される。また、硫酸等の鉱酸
を使用する場合では、特に希薄な電解浴を用いる必要が
ある。つまり、クロム酸濃度は50g/i以下でかつ硫
酸濃度はIg/11以下である。また、酸化クロムを主
体とする層の外表面上に、金属酸化物の前駆体溶液の加
熱処理によって絶縁性セラミックスの薄膜が形成される
が、この薄膜の付着性をより大きくするために、酸化ク
ロムを主体とする層の表面が粗面であることが好ましい
クロム酸ソーダ水溶液に、たとえば、クエン酸ソーダ、
炭酸ソーダ等を添加した電解液を用いて、電解めっき法
により酸化クロ゛ム含有層を形成してもよい。この際、
形成される層は、電解岐中の六価のクロムが三価に還元
されて生成する酸化クロムを主成分とするものである。
なお、この電解めっき処理の際、基材として銅を使用し
た場合には、基材表面が酸化され、その外方に酸化クロ
ム含有層が形成される。しかしながら、この基材表面の
酸化により、酸化クロム含有層の基材に対する密着性が
低下することはない。
本発明の酸化クロム含有層を形成するときの電解めっき
の条件は、一般に行なわれる光沢めっきとは処理電流密
度等が異なる。光沢めっきにおいては、処理温度にもよ
るが、電流密度が10〜60A/dm2に設定されるが
、本発明においては、電流密度が100〜20OA/d
m2に設定される。この電流密度の条件により、粗面化
された酸化クロム含有層が形成され得る。
酸化クロム含有層の上には、金属酸化物の前駆体溶液を
塗布することにより、絶縁性酸化物層が形成されている
。この明細書でいう、金属酸化物の前駆体溶液とは、金
属有機化合物から調製される溶液であり、ゾル−ゲル法
または有機酸塩熱分解法に対応して大別され、以下の2
種類のタイプのものが含まれる。
第1のタイプの前駆体溶液は、金属アルコキシドおよび
金属のアセテートなどの加水分解可能な金属一酸素一有
機基結合を含む化合物を加水分解反応および脱水縮合反
応させることにより生成した溶液である。この溶液には
、アルコール等の有機溶媒、金屈アルコキシド等の原料
化合物、加水分解反応に必要な水および触媒が含まれて
いてもよい。また、無機塩より生威すろ水酸化物ゾルと
異なり、アルコキシド等の有機残基を含んでいる場合が
多い。
第2のタイプの前駆体溶液は、金属の有機酸塩などの金
属有機化合物を適当な有機溶媒に溶解した溶液である。
このタイプの前駆体溶液を用いる方法では、塗布後に加
熱して熱分解することにより金属酸化物を生成させる。
このため、用いる金属有機化合物の分解温度はその沸点
やあるいは昇華点よりも低いことが必要である。
なお、この明細書でいう金属有機化合物は、たとえば、
Journal  of  Materials  S
cience  12(1977)pp.1203〜1
208に記載された”metal−organic  
compounds’ と同様の概念である。
さらに、有機溶媒の揮発と残留有機物質の除去のために
、塗布層は、室温より高い温度で放置される必要がある
。しかしながら、この放置される雰囲気の温度は、基材
を構成する金属の融点以上の高温度であってはならない
金属酸化物の前駆体溶液の塗布によって、ほとんどすべ
ての金属酸化物系セラミックス被覆を形成することがで
きる。この方法によって形成される金属酸化物の例とし
て、S i 02 、A Q.2 03、Z r O 
4 、T I O 2 、M g O等を挙げることが
できる。また、第1のタイプの前駆体溶液に用いられる
金属アルコキシドとしてはエトキシド、プロポキシド、
ブトキシド等を挙げることができる。
第2のタイプの前駆体溶液に用いられる有機酸塩として
はナフテン酸、カブリル酸、ステアリン酸、オクチル酸
等の金属塩が好ましい。
金属酸化物の前駆体溶液からゾル−ゲル法または有機酸
塩熱分解法によって形成される酸化物絶縁層は、完全に
金属酸化物化された酸化物である。
この酸化物は、酸素気流中の雰囲気下で加熱処理される
ことによって形成されるのが好ましい。酸化クロム含有
層の上に塗布された溶液中に含まれる化合物の分解は、
通常、500℃程度の温度で完全に終了する。しかしな
がら、それ以上の温度で加熱処理された場合、酸化クロ
ム含有層を構成する元素と、塗布された溶液中に含まれ
る金属または半金属との反応が促進されることによって
、酸化クロム含有層と酸化物層との間の付着力が向上す
る。
このようにして、セラミックス化された酸化物絶縁層は
、500℃以上の高温下においても優れた耐熱絶縁性を
示す。また、酸化クロム含有層は、基材を構成する導体
との密着性に優れている。そのため、導体の外表面に直
接、金属酸化物の前駆体溶液の加熱処理によって酸化物
絶縁層を形或する場合に比べて、酸化物絶縁層と基材の
外表面との間の付着力が向上する。したがって、この発
明によって提供される絶縁電線は、耐熱絶縁性を備える
とともに、良好な可撓性を有する。
さらに、酸化クロム含有層上に形成される酸化物絶縁層
は、平滑な外表面を有する。そのため、膜厚に比例した
高い絶縁破壊電圧を得ることができるとともに、ガスの
吸着源を減少させることが可能である。
また、この発明においては、基材と酸化物絶縁層との間
には酸化クロム含有層が形成されている。
そのため、酸化クロム含有層を介して、種々の用途に適
した無機絶縁層との組合わせを選定することができる。
[実施例〕 実施例1 (a)  酸化クロム含有層の形或 線径2mmφの銅線の外表面上に電解めっき処理が施さ
れた。このとき、電解岐としては、その濃度が無水クロ
ム酸4 0 g/ L、硫酸0.45g/之のものが用
いられた。めっき条件は、塔温が50℃、電流密度が1
40A/dm2、処理時間が2分間であった。このよう
にして、銅線の外表面に酸化クロム含有層が1μm程度
の膜厚で形成された。
(b)  ゾル−ゲル法に用いられるコーティング溶液
の作製 テトラブチルオルトシリケイト:水:イソブ口ピルアル
コール−8:32:60のモル比で混合された溶液に、
硝酸をテトラブチルオルトシリケイトに対し、100分
の3モルの割含で添加した。
その後、温度80℃で2時間、この溶液を加熱攪拌した
。これにより、ゾル−ゲル法に用いられるコーティング
溶液が合成された。
(c)  コーティング CB)によって得られた線材を(b)のコーティング溶
液に浸漬した。このようにしてコーティング溶液が外表
面に塗布された線材に、温度400℃で10分間加熱す
る工程を10回施した。最後に、この線材を温度500
℃の酸素気流中で10分間加熱した。
以上のようにして得られた絶縁被覆電線は、第1図に示
されている。第1図は、実施例1によって得られた絶縁
電線の横断面を示す断面図である。
第1図を参照して、銅線1の外表面上に酸化クロム含有
層2が形成されている。この酸化クロム含有層2の上に
は、ゾル−ゲル法によって酸化物絶縁層として酸化珪素
層3が形成されている。酸化クロム含有層2と酸化珪素
層3とによって形成される絶縁層の膜厚は4.0μm程
度であった。
得られた絶縁?!S線の絶縁性を評価するために絶縁破
壊電圧を測定した。室温下においては、その絶縁破壊電
圧は800Vであり、800℃の温度下においては60
0Vであった。また、直径10Cmの円筒の外周面上に
、この絶縁電線を巻付けても、絶縁層に亀裂が発生しな
かった。
実施例2 (a)  酸化クロム含有層の形成 II 径2 m mφの銅線をパークロロエチレンを用
いて蒸気脱脂した。その後、85%リン酸:70%硝酸
:水−15:2:3の体積比で混合された溶液に、銅線
を浸漬することにより、その表面を粗面化した。
次に、銅線を陰極とし、ステンレス板を陽極として、0
.05A/dm2の直流電流を流して電解めっき処理を
行なった。このとき、電解液としては、クロム酸ソーダ
、クエン酸ソーダおよび炭酸ソーダ、それぞれ30gを
水に溶解した約1込の溶戒が用いられた。
このようにして、銅線の外表面上に、約1μm程度の膜
厚を有する酸化銅層が形成され、その外方に酸化クロム
含有層が約0.  1μmの膜厚で形成された。
(b)  ゾル−ゲル法に用いられるコーティング溶液
の作製 テトラブチルオルトジルコネート[ (C4 H90)
 4 Z r]  :水二〇一ブチルアルコール−5:
15+80のモル比で混合された溶液を120℃の温度
で2時間加熱攪拌した。これにより、ゾル−ゲル法に用
いられるコーティング溶液が合成された。
(C)  コーティング (a)によって得られた線材を(b)のコーティング溶
液に浸漬した。このようにしてコーティング溶液が外表
面に塗布された線材に、温度400℃で10分間加熱す
る工程を10回施した。
以上のようにして得られた絶縁被覆電線は、第2図に示
されている。第2図は、実施例2によって得られた絶縁
電線の横断面を示す断面図である。
第2図を参照して、銅線11の外表面上に酸化銅層12
が形成されている。また、この酸化銅層12の外方には
、酸化クロム含有層13が形成されている。この酸化ク
ロム含有層13の上には、ゾル−ゲル法によって酸化物
絶縁層として酸化ジルコニウム層14が形成されている
。酸化銅層12、酸化クロム含有層13と酸化ジルコニ
ウム層14とによって形成される絶縁層の膜厚は3.0
μm程度であった。
得られた絶縁電線の絶縁性を評価するために絶縁破壊電
圧を測定した。室温下においては、その絶縁破壊電圧は
700Vであり、700℃の温度下においては500v
であった。また、直径10cmの円筒の外周面上に、こ
の絶縁電線を巻付けても、絶縁層に亀裂が生じなかった
実施例3 (a)  酸化クロム含有層の形成 線径1.8mmφのニッケルめっき銅線の外表面上に電
解めっき処理が施された。このとき、電躬液としては、
その濃度が無水クロム酸200g/怯、メタバナジン酸
アンモニウム20g/11、酢酸6、5g/11のもの
が用いられた。めっき条件は、基材を陰極として用い、
浴温か50℃、電流密度が150A/dm2、処理時間
が2分間であった。このようにして、ニッケルめっき銅
線の外表面に酸化クロム含有層が約1μmの膜厚で形成
された。
酸化クロム含有層の表面状態は、{SO468−198
2のSurface  RoughnesSによる、中
心線平均粗さRaが0.15μm1最大高さRyが0.
87μmであった。表面粗さの測定は、アメリカのS 
loan社製表面形状測定器DEKTAK3030を用
い、触針径0,5μm1針圧1 0 m g s基準長
さ50μm1カットオフフィルタを使用しない条件下で
行なわれた。
その11定結果は第5図に示されている。
(b)  有機酸塩熱分解法に用いられるコーティング
溶液の作製 2−エチルーヘキサノイツクシリケイト20gをジブチ
ルエーテル100mllに溶解することによりコーティ
ング溶液を作製した。
(c)  コーティング (a)によって得られた線材を(b)のコーティング溶
液に浸漬した。このようにしてコーティング溶液が外表
面に塗布された線材に、温度500℃で10分間加熱す
る工程を10回施した。
以上のようにして得られた絶縁被覆電線は、第3図に示
されている。第3図は、実施例3によって得られた絶縁
電線の横断面を示す断面図である。
第3図を参照して、銅線21の外表面上にニッケルめっ
き層22が形成されたニッケルめっき銅線が基材として
使用されている。このニッケルめっき銅線の外表面上に
酸化クロム含有層23が形成されている。酸化クロム含
有層23の上には、有機酸塩熱分解法によって酸化物絶
縁層として酸化珪素層24が形成されている。酸化クロ
ム含有層23と酸化珪素層24とによって構成される絶
縁層の膜厚は5μm程度であった。
再られた絶縁電線の絶縁性を評価するために絶縁破壊電
圧を測定した。室温下においては、絶縁破壊電圧は50
0Vであり、800℃の温度下においては300Vであ
った。また、直径5cmの田筒の外周面上に、この絶縁
電線を巻付けても絶縁層に亀裂が発生しなかった。
実施例4 (a)  酸化クロム含有層の形成 ステンレス合金(SUS304)が銅線の外表面上に咲
合された線径1.8mmφの、いわゆるステンレスクラ
ッド銅線を基材として使用した。
このステンレスクラッド銅線の外表面上に電解めっき処
理が施された。このとき、電解液としては、その濃度が
無水クロム酸2 0 0 g/ Lメタバナジン酸アン
モニウム2 0 g/ (L,酢酸6.5g/之のもの
が用いられた。めっき条件は、基材を陰極として用い、
浴温か50℃、電流密度が150A/dm2、処理峙間
が2分間であった。このようにして、ステンレスクラッ
ド銅線の外表面に酸化クロム含有層が約1μmの膜厚で
形成された。
この表面状態は、ISO468−1982のSurfa
ce  Roughnessによる、中心線平均粗さR
aが0.15μm1最大高さRYが0.87μmであっ
た。測定は、アメリカのSloan社製表面形状測定器
DEKTAK3030を用い、触針径0.5μm1針圧
10mg%基準長さ50μm1カットオフフィルタを使
用しない条件下で行なわれた。この測定結果としては、
実施例3と同様に第5図に示されるようなものが得られ
た。
(b)  有機酸塩熱分解法に用いられるコーティング
溶液の作製 アルミニウムテトラーi−プトキシド25gをジエチレ
/グリコールモノメチルエーテル100mLに溶解し、
その後、150℃で1時間加熱攪拌した。この溶液を室
温まで放冷した後に、公称粒径0.03μmのアルミナ
粒子を3g混合することによりコーティング溶液が作製
された。
(C)  7+−ティング (a)によって得られた線材をcb)のコーティング溶
液1こ浸漬した。このようにして−1−ティング溶液が
外表面に塗布された線材に、温度500℃で10分間加
熱する工程を10回施した。
以上のようにして得られた絶縁被y1電線は、第4図に
示されている。第4図は、実施例4によって得られた絶
縁電線の横断面を示す断面図である。
14図を参照して、銅線31の外表面上にステンレス合
金層32を有するステンレスクラッド銅線が基材として
使用されている。このステンレスクラッド銅線の外表面
上に酸化クロム含有層33が形成されている。この酸化
クロム含有層33の上には、有機酸塩熱分解法によって
酸化物絶縁層として酸化アルミニウム層34が形成され
ている。
この酸化アルミニウム層34は、コーティング溶液に当
初から混合されているアルミナ微粒子を含む酸化アルミ
ニウム混会層からなる。酸化クロム含有層33と酸化ア
ルミニウム層34とによって構成される絶縁層の膜厚は
12μm程度であった。
得られた絶縁電線の絶縁性を評価するために絶縁破壊電
圧を測定した。室温下においては、その絶縁破壊電圧は
、900vであり、800℃の温度下においては700
vであった。また、直径15cmの円筒の外周面上に、
この絶縁m線を巻付けても絶縁層に亀裂が発生しなかっ
た。
比較例 (a)  金属クロムめっき層の形成 線径1.8mmφのニッケルめっき銅線の外表面上に電
解めっき処理が施された。このとき、用いられる電M液
としては、その濃度が無水クロム酸250g/L硫酸2
.5g/11のものが用いられた。めっき条件は、基材
を陰極として用い、浴温か50℃、電流密度が40A/
dm2、処理時間が2分間であった。このようにして、
ニッケルめっき銅線の外表面にクロム含有層が約1μm
の膜厚で形成された。
この表面状態は、I SO468−1982のSurf
ace  Roughnessによる、中心線平均粗さ
Raが0.06μm,i大高さRyが0.51μmであ
った。測定は、アメリカのSloan社製表面形状測定
器DEKTAK3030を用い、触針径0.  5μm
1針圧10mg,基準長さ50μm1カットオフフィル
タを使用しない条件下で行なわれた。この測定結果は第
6図に示されている。光沢状の金属クロム層がニッケル
めっき銅線の外表面に形成された。
(b)  有機酸塩熱分解法に用いられるコーティング
溶液の作製 2−エチルーヘキサノイツクシリケイト20gをジブチ
ルエーテル100mlに溶解することによりコーティン
グ溶液が作製された。
(c)  コーティング (a)によって得られた線材を(b)のコーティング溶
液に浸漬した。このようにしてコーティング溶液が外表
面に塗布された線材に、温度500℃で10分間加熱す
る工程を施したところ、加熱後、形成された絶縁層はフ
ィルム状に剥離し、付着性を示さなかった。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明に従った絶縁71線の横断面を実施
例1に対応して示す断面図である。 第2図は、この発明に従った絶縁電線の横断面を実施例
2に対応して示す断面図である。 第3図は、この発明に従った絶縁電線の横断面を実施%
J3に対応して示す断面図である。 第4図は、この発明に従った絶縁電線の横断面を実施例
4に対応して示す断面図である。 第5図は、実施例3、実施例4に従って形成された酸化
クロム含有層の表面粗さの測定結果を示すグラフである
。 第6図は、比較例に従って形成されたクロムめっき層の
表面粗さの測定結果を示すグラフである。 図において、 1, 1 1. 21, 31は銅線、 2, 第1図 13, 23, 33は酸化クロム含有層、 3, 24 は酸化珪素層、 14は酸化ジルコニウム層、 34 は酸化アルミニウム層である。 第2図 11,響鱈東 13: Q*(t’704 f有眉 1412イと,ジlムコ=クム層 第5図 (pm) 第4@ 第6図 311凋崇亀 33:酎(乙2口4含有層 34:b麦化ア/Lミニ鳴クビ C)tm)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)外表面を有し、導体を含む基材と、 前記基材の外表面上に形成された酸化クロム含有層と、 前記酸化クロム含有層の上に金属酸化物の前駆体溶液を
    塗布することによって形成された酸化物絶縁層とを備え
    た、絶縁電線。
  2. (2)前記酸化クロム含有層は電解めっき法によって形
    成される、請求項1に記載の絶縁電線。
  3. (3)前記酸化物絶縁層は酸化珪素、酸化アルミニウム
    および酸化ジルコニウムのいずれかを含む、請求項1に
    記載の絶縁電線。
  4. (4)前記基材は銅および銅合金のいずれかを含む、請
    求項1に記載の絶縁電線。
  5. (5)前記基材はニッケル、クロムおよびステンレス合
    金のいずれかをその表面層に含む、請求項4に記載の絶
    縁電線。
  6. (6)前記酸化物絶縁層は、その中に分散されたセラミ
    ックス微粒子を含む、請求項1に記載の絶縁電線。
  7. (7)外表面を有し、導体を含む基材と、 前記基材の外表面上に形成された酸化クロム含有層と、 前記酸化クロム含有層の上にゾル−ゲル法によって形成
    された酸化物絶縁層とを備えた、絶縁電線。
  8. (8)外表面を有し、導体を含む基材と、 前記基材の外表面上に形成された酸化クロム含有層と、 前記酸化クロム含有層の上に有機酸塩熱分解法によって
    形成された酸化物絶縁層とを備えた、絶縁電線。
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