JPH03147805A - セラミック部品の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、セラミック部品の製造方法に関する。

本発明の製造方法は、ターボチャージャやガスタビンエ
ンジン等に用いられるタービンホイール等の複雑な形状
をしたセラミック部品の製造に適用できる。

［従来の技術１ 従来、セラミック部品を製造する一般的な方法として、
射出成形法、スリップキャスティング成形法及びこれら
の中間的成形法が知られている。

しかし、射出成形法は、成形品の５０体積％を越える最
のバインダを除去するための脱脂に長時間を要するため
、コスト高となる。また、スリップキャスティング成形
法は、スリップの着肉及び成形品の乾燥に長時間を要す
るとともに、複雑形状品や精密形状品への適用に困難性
を有する。ざらに、中間的成形法は、射出成形法及びス
リップキャスティング成形法の各短所を改善しているも
のの、可塑的性状を付与するために加える可塑性付与剤
の除去に長時間を要する。

これら−膜内な製造方法の不具合を解決すべく特開昭６
１−２８３５０４号公報や特開昭６２−２７９９０２号
公報は、セラミック部品のうちタービンホイール等の複
雑な形状をしたものの製造方法又は成形方法を開示して
いる。

すなわち、特開昭６１−２８３５０４＠公報は低融点材
料で模型を製作する＠１工程と、模型より高融点の金属
粉末中に模型を収納して厚ゴム型で覆って等方加圧成形
することにより金属型を形成する第２工程と、金属型内
の模型を溶融流出して形成したキャビデイ内にセラミッ
ク粉末を充填する第３工程と、セラミック粉末が充填さ
れた金属型を厚ゴム型で覆って再び等方加圧戒形する第
４工程と、成形後に金属型を溶解してセラミック成形体
を取り出す第５工程と、セラミック成形体を焼結する第
６工程とからなる製造方法を開示している。

また、特開昭６２−２７９９０２号公報は、複雑形状品
と路間−の模型を製作する第１工程と、無機質粉末、有
機質粉末又はこれらの混合粉末で模型から型どりした凹
型にセラミック粉末を充填する第２工程と、凹型の周囲
を厚ゴム型で覆って静水圧加圧する第３工程と、凹型を
粉砕してセラミック成形体を取出す第４工程とからなる
成形方法を［Ｉ′１示している。

［発明が解決しようとする課題］ しかし、特開昭６１−２８３５０４号公報や特開昭６２
−２７９９０２号公報開示の製造方法及び成形方法では
、セラミック粉末の周囲に金属や無機・有機物の粉末を
配置して等方加圧成形するため、成形時の圧力がセラミ
ック粉末の周囲の金属粉末等に吸収され、圧力伝達が不
十分となりやすい。そのため、極端に高い圧力で成形し
なければセラミック部品にワレ等の欠陥が生じて品質上
問題がある。特に、金属粉末を用いた場合には、金属の
塑性変形によってより御坊セラくツク成形体が圧力伝達
不足を生じ、セラミック部品に欠陥が頻発しやすい。

また、熱的に型材を除去する場合、型材が高剛性である
ならば、その熱膨張によってセラミック成形体を破損さ
せ易い。特に、タービンホイールのような肉薄の羽根で
この種の破損が起り易い。

ざらに、これら製造方法及び成形方法では、セラミック
成形体の表面を粉末で押付けることになるため、セラミ
ック成形体の面粗度が鋳肌のように悪くなる。このため
、焼結前にセラミック成形体の表面を仕上げな（プれば
セラミック部品の面粗度が悪いままとなる。現実に、タ
ービンホイール等の複雑な形状のセラミック部品は、コ
スト面から表面の一部を鋳肌のままとすることがある。

しかし、セラミック部品の実質的な破壊強度は面粗度に
影響されやすく、高品質のセラミック部品とするために
は面粗度を向上させる必要がある。

本発明は、上記従来の不具合に鑑みてなされたものであ
って、欠陥が少なく、かつ面粗度の浸れた高品質のセラ
ミック部品を破損なく容易に得ることのできる製造方法
を提供することを目的とする。

［課題を解決するための手段］ 本発明のセラミック部品の製造方法は、易溶性材料から
なりセラミック部品と略同形の模型をｔ１１作する第１
工程と、 該模型の表面に該セラミック部品の焼結温度より低温で
焼失する弾性膜と該弾性膜の形状を保持する補強部とを
設ける第２工程と、 該模型を溶出させて形成される凹部にセラミック粉末を
充填する第３工程と、 該補強部を除去する第４工程と、 該凹部に充填された該セラミック粉末を該弾性膜を介し
、て等方加圧成形してセラミック成形体を形成する第５
工程と、 該弾性膜をもつ該セラミック成形体を加熱して該弾性膜
を焼失除去するとともに、該セラくツク成形体を焼結す
る第６工程とからなることを特徴とするものである。

第１工程では、易溶性材料からなりセラミック部品と略
同形の模型をＬ１作する。易溶性材料としては、ユリア
樹脂等の水溶性樹脂、氷、ドライアイス等を採用するこ
とができる。模型制作手段は、易溶性材料の種類により
選択することができる。

第２工程では、模型の表面に弾性膜と補強部とを設ける
。弾性膜はセラミック部品の焼結温度より低温で焼失す
るものである。補強部は弾性膜の形状を保持するもので
ある。模型に弾性膜を被覆した後で弾性膜に補強部を設
けることもでき、模型に補強部を；２けた後で模型と補
強部との間に弾性膜を形成することもできる。

模型に弾性膜を被覆した後で弾性膜に補強部を設（プる
場合、次の弾性膜と補強部とを採用することができる。

弾性膜は、シリコンゴム、天然ゴム、ポリビニルブチラ
ール、ポリアクリル等のように室温で液体状のゴム又は
樹脂組成液を模型の表面に被覆し、それを乾燥硬化させ
ることにより得ることができる。補強部は、融点６０〜
７０（’Ｃ）のステアリン酸、パラフィン等の′＠機機
台合物は市販のワックス類を模型の表面に被覆してから
固化させることにより設（プることができる。また、室
温で液体状からグリース状へと変更できるトリクロロエ
チレンとワックス類との混合物を模型の表面に被覆し、
乾燥させて硬化させることにより設けることもできる。

ざらに、室温で液体状から固体へと変更できる石膏を用
いて設けることもできる。６音を用いる場合、市販の崩
壊性石膏を採用ずれば、後述の第４工程にいう除去を比
較的容易に行うことができる。

模型に補強部を設けた後で模型と補強部との間に弾性膜
を形成する場合、例えば補強部としての分割を内のキャ
ビティに模型をインサートし、弾性膜とされるゴム組成
液を模型と分割型との間に注入して硬化させることで行
なうことができる。

第３工程では、模型を溶出させて形成する凹部にセラミ
ック粉末を充填する。模型の溶出手段は、模型を形成す
る易溶性材料により選択することができる。セラミック
粉末はセラミック部品を形成する所定の組成及び粒径の
ものである。なお、セラミック粉末としてスプレードラ
イヤで造粒した流動性に富んだ粒径３０〜８０μ仇のも
のを用いれば、凹部への充填が容易となる。

第４工程では補強部を除去する。除去手段は、補強部を
形成する材料により選択することができる。

第５工程では、凹部に充填されたセラミック粉末を弾性
膜を介して静水圧成形法等で等方加圧成形してセラミッ
ク成形体を形成する。等方加圧成形は、加圧力１〜３ｔ
ｏｎｆで行うことかでき、設備により可能であればより
高圧で行う。

第６工程では、弾性膜をもつセラミック成形体を加熱し
て弾性膜を焼失除去するとともに、セラミック成形体を
焼結する。焼結温度等の条件は、弾性膜の種類及びセラ
ミック粉末の種類により選択することができる。

［作用］ 本発明のセラミック部品の製造方法では、充填時に補強
部が弾性膜の変形を防止して充分なセラミック粉末の充
填を可能にし、成形時にはセラミック粉末の周囲の弾性
膜で弾性的に等方加圧成形する。このため、成形時の圧
力がセラミック粉末全体にいきわたり、極端に高圧を要
することなく圧力伝達が充分されたセラミック成形体を
得ることができる。また、弾性膜を介して模型の表面が
セラミック成形体に写されるため、焼結前の表面仕上げ
を要することのない面粗度の優れたセラミック成形体を
得ることができる。また、弾性膜であるため、熱的な寸
法変化もセラミック成形体の破損なく吸収できる。そし
て、充分に圧力伝達され倭れた面粗度のセラミック成形
体を弾性膜の焼失とともに焼結するため、欠陥が少なく
、かつ面粗度の優れた高品質のセラミック部品を容易に
得ることができる。

［実施例］ 以下、本発明を具体化した実施例を図面を参照しつつ説
明する。本実施例は、セラミックタービンホイールをセ
ラミック部品４１（第７図参照）としたものである。

（第１工程） 第１図に示すように、精密鋳造の常法で水溶性のユリア
樹脂からなりセラミックタービンホイール４１（ｉ７図
参照〉と略同形の模型１をｉ１作した。

（第２工程） 室温で液体状のポリアクリル樹脂組成液へ模型１を浸漬
することにより模型１の表面を被覆し、これを乾燥硬化
させることにより、第２図に示すように、模型１の表面
にポリアクリルからなる弾性膜２を形成した。この弾性
膜２は０．２〜０゜４ｍｍの厚さであった。なお、模型
１の一部の表面には弾性１ｆｕ２を被覆しなかった。こ
の後、市販の精鋳用室温高強度ワックスに融点７０℃で
漬け、室温でこれを固化させることにより、第３図に示
すように、弾性膜２の表面に補強部３を設けた。

この補強部３は約３ｍｍの厚さであった。

（第３工程〉 第４図に示すように、微酸性の水を用いた常法により模
型１を溶出させて凹部１０を形成した。

この凹部１０は、弾性ｗＡ２及び補強部３をもたない開
口１０ａを有する。

また、セラミック粉末４として、次のものを用意した。

Ｓｉ３Ｎ＋粉末：平均粒径０．３μ机、総金属元素不純
物量ａｏｐｐｍ 焼結助剤：イツトリウムイソプロポキシドとして添加さ
れたＹ２０３換陣で２ｗｔ％のＹ２０３と、平均粒径０
．１μ卯程度のＭｇＡＱ２０４（スピネル）　２ｗｔ％ これらＳｉ３Ｎ４粉末９６ｗｔ％と、焼結助剤４ｗｔ％
とをイソプロパツール中で混合後、振動流動乾燥させ、
次いで常法に従い６０〜８０μ屏の顆粒をスプレードラ
イヤで調整し、セラミック粉末４とした。

第５図に示すように、四部１０にセラミック粉末４を振
動充填を利用して充分に充填した。充填後、開口１０ａ
を弾性膜２１で被覆した。

〈第４工程〉 第６図に示すように、補強部３をトリクロロエチレンで
溶解除去した。

（第５工程） 凹部１０に充填されたセラミック粉末４を仲匹膜２を介
して１．５ｔｏｎｆの条件で静水圧加圧成形した。こう
して、第６図に示すように、セラミック成形体４０を形
成した。

（第６工程） 弾性膜２をもつセラミック成形体４０を加熱して弾性膜
２を焼失除去するとともに、セラミック成形体４０を焼
結した。弾性膜２は空気中あるいは窒素中で４５０℃ま
でにほぼ完全に消失した。

この後、Ｎ２の非酸化性雰囲気中で１７８０℃、２時間
焼結させた。

こうして、第７図に示すように、セラミック部品４１を
得た。このセラミック部品４１は、１７゜２％の線収縮
率、理論密度の９８％をもつものであり、図面指示公差
内の形状で従来の製造方法で得られる範囲と大差ない形
状であった。また、このセラミック部品４１は、充分に
圧力伝達されたセラミック成形体４０を焼結したもので
あるため、ワレ等の欠陥を有さす、信頼度が高いととも
に、不良も全く発生しないものであった。しかも、この
セラミック部品４１は、弾性膜を介して模型１のなめら
かな面が写されたセラミック成形体４０を焼結したもの
であるため、面粗度の帰れたものであった。このため、
このセラミック部品４１は、破壊強度等において高品質
のものであった。加えて、このセラミック部品４１は、
成形時に極端な高圧を要さず、セラミック成形体４０の
表面仕上げが不要で、かつ弾性膜１の除去を焼結と同時
に行なうため、容易に得られるものであった。

なお、本実施例では、開口１０ａを塞ぐことにより水の
侵入を防ぐことができ、従来のように厚ゴム型を用いて
全体を封入する必要がない。このため、本実施例の製造
方法によれば、セラミック部品４］を短時間でかつ低い
コストで製造できる。

［発明の効果］ 以上詳述したように、本発明のセラミック部品の製造方
法では、充分に圧力伝達され啜れた面粗度のセラミック
成形体を弾性膜の焼失除去とともに焼結するため、欠陥
が少なく、かつ面粗度の浸れた高品質のセラミック部品
を容易に得ることができる。

また、本発明の製造方法では、模型の周囲に粉末を充填
する工程がなく、かつ厚ゴム型を用意する必要がない。

しかも、従来のようにセラミック成形体を成形する金属
型又は凹型を解体する必要がなく、焼結と同時にｇ＋ｔ
ｔ性膜の除去が行える。このため、例えば、タービンホ
イール等の１ｍｍ程度の厚さの翼を＠傷することなく、
除去処理に長時間を要さずに、過度が可能である。さら
に、金属型又は凹型は一旦変形してしまえば再度成形し
なければならないが、本発明の弾性膜は硬化してしまえ
ば弾性により変形可能である。したがって、本発明の製
造方法によれば、高品質のセラミック部品を短時間で、
かつ低いコストで製造できる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第７図は本発明の一実施例を示し、第１図は模
型の断面図、第２図は模型及び弾性膜の断面図、第３図
は模型、弾性膜及び補強部の断面図、第４図は弾性膜及
び補強部の断面図、第５図はセラミック粉末、弾性膜及
び補強部の断面図、第６図はセラミック成形体及び弾性
膜の断面図、第７図はセラミック部品の断面図である。 １・・・模型　　　　　２．２１・・・弾性膜３・・・
補強部　　　　４・・・セラミック粉末１０・・・凹部 ４０・・・セラミック成形体 ４１・・・セラミック部品

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）易溶性材料からなりセラミック部品と略同形の模
   型を制作する第１工程と、 該模型の表面に該セラミック部品の焼結温度より低温で
   焼失する弾性膜と該弾性膜の形状を保持する補強部とを
   設ける第２工程と、 該模型を溶出させて形成される凹部にセラミック粉末を
   充填する第３工程と、 該補強部を除去する第４工程と、 該凹部に充填された該セラミック粉末を該弾性膜を介し
   て等方加圧成形してセラミック成形体を形成する第５工
   程と、 該弾性膜をもつ該セラミック成形体を加熱して該弾性膜
   を焼失除去するとともに、該セラミック成形体を焼結す
   る第６工程とからなることを特徴とするセラミック部品
   の製造方法。