JP2600769B2 - スリップキャスティング成形方法 - Google Patents

スリップキャスティング成形方法

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JP2600769B2 JP63052925A JP5292588A JP2600769B2 JP 2600769 B2 JP2600769 B2 JP 2600769B2 JP 63052925 A JP63052925 A JP 63052925A JP 5292588 A JP5292588 A JP 5292588A JP 2600769 B2 JP2600769 B2 JP 2600769B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、圧力鋳込みを用いた排泥鋳込み法によるス
リップキャスティング成形方法に関するものである。
このスリップキャスティング成形方法は、たとえば、セ
ラミック製のディーゼル副室やタービンロータのような
セラミック成形体や金属粉末成形体からなる部材の製造
に利用される。
〔従来の技術〕
排泥鋳込み法によるスリップキャスティング成形方法
は、少なくとも一部に吸水性を有する成形型を用い、キ
ャビティ内のスリップを加圧しつつスリップから水分を
吸水することによりスリップを固化させて成形体を得る
ものである。そして、吸水性を有する型として主に石膏
型が用いられる。また、アンダーカット部を有する部材
を成形するためには、一部に石膏型を用いるとともに非
水溶性の可溶性成形型が用いられる。可溶性成形型は、
薄肉の非水溶性ワックス等で製作し、成形後に有機溶剤
によって成形型を溶出して成形体を取り出す。(たとえ
ば、特願昭61−137565号を参照)。
これらは大気圧下でキャビティ内にスリップを充填す
る自然吸水であるため、石膏型によるキャビティ内のス
リップの吸水には、長時間を要し、着肉速度が低く、成
形体の密度が小さかった。また、スリップ中の粒子の大
きさにより着肉速度が異なり、粗粒子はキャビティ下部
に集まり易いので、成形体の密度が不均一となる。これ
らの結果、成形体の強度が弱く、乾燥、焼成時に割れ、
歪み等を生じていた。
これら従来の技術の問題を解決する方法として、キャ
ビティ内のスリップに圧力を加えて従来の石膏型による
自然吸水から、圧力鋳込みによる強制吸水に変更するこ
とが考えられている。これは、圧力鋳込みによってスリ
ップの着肉速度を速め、スリップ中の粒子の大きさにし
たがって粒子が沈降するのを防ぐものである。この方法
によれば、成形体の密度の均一化が図れ、その後の処理
による割れ、歪み等の問題が解決され、強度のある成形
体を成形できる。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、圧力鋳込みを採用すると、一般に石膏
型は脆弱なものであるため、キャビティ内のスリップを
加圧した際に石膏型が割れたり、クラックが入って欠け
たりする。
これらの欠点を解決する方法として、 石膏型の肉厚を厚くすることにより、スリップの加
圧力に耐え得るようにする方法、 石膏型の周囲を鉄材で補強する方法(特開昭62−42
805号)、 石膏型に代えて、合成樹脂材と無機化合物粉末等の
混合物でできた強度のある吸水性成形型を用いる方法
(特開昭60−89303号)、 等の技術が知られている。
ところが、の石膏型等の肉厚を厚くする方法では、
成形体の大きさに対し、比較的大きな石膏型を必要と
し、型そのものの重量の増加により取り扱いが不便であ
る。また、石膏型に吸水されている水分を除去するため
に乾燥する必要があるが、石膏型の肉厚の増加とともに
乾燥に時間を要し、熱源コストが高くなる。さらに、型
抜きできないような石膏のみにより成形型を成形した場
合は、成形体を取り出すのに成形型を壊さなければなら
ないが、肉厚増加にしたがって、取り出し作業に時間を
要することになる。また、の石膏型を鉄材で補強する
方法では、鉄材等の補強コストが高くなり、かつ、成形
体が複雑形状になると実質的に使用できないものであっ
た。
また、の成形型自体の鉄材で補強する方法でも、成
形体自体の材料コストが高くなるという問題があった。
以上石膏型についての問題点を述べたが、非水溶性ワ
ックス型を用いた場合には、次の問題があった。
すなわち、非水溶性ワックス型は、薄肉であるため、
圧力鋳込みを行う際に型の歪みや破損が生じ、成形体が
歪んだり成形不能となる問題がある。
これに対して、肉厚増加により対処しようとすると、
非水溶性ワックス型を熱的あるいは有機溶剤により溶か
し出すのに時間を要する。さらに、その時間増加にとも
なって成形体の表面に非水溶性ワックスや有機溶剤が滲
み込み易くなり、その結果として成形体の乾燥時成形体
が割れたり、歪んだりすることとなる。そのため、ワッ
クス型の肉厚を厚くすることは現実的ではなかった。
したがって、この発明の目的は、非水溶性の可溶性成
形型を用いた圧力鋳込みによるスリップキャスティング
成形方法であって、可溶性成形型を薄肉に保ったまま精
度の良い成形体が得られるスリップキャスティング成形
方法を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
そこで、この発明のスリップキャスティング成形方法
は、少なくとも所定厚さの可溶性成形型と吸水性成形型
との組合せにより、キャビティを形成し、キャビティ内
及び少なくとも可溶性成形型の周囲に充填されたスリッ
プを加圧して静水圧を付与することにより、圧力鋳込み
による可溶性成形型および吸水性成形型を用いたスリッ
プキャスティング成形を可能としたことを特徴とする。
具体的に、「本第2の……第3図」を、『この発明の
構成は次の通りである。なお、参考までに第1図におけ
る符号を付してある。
この発明は、吸水性の成形型を用いるスリップキャス
ティング成形方法である。
まず、可溶性成形型(22)と吸水性成形型(21)を組
み合わせてキャビティ(23)を形成するとともに、(少
なくとも所定厚さの可溶性成形型(22)とキャビティ
(23)面を除く部分に目止め材を塗布して、このキャビ
ティ(23)面のみが吸水性を有する吸水性成形型(21)
とを組み合わせて)キャビティ(23)内および可溶性成
形型(22)の周囲にスリップ(27)を充填する。
そして、それと略同時にスリップ(27)を加圧して、
キャビティ(23)内および可溶性成形型(22)に静水圧
を付与することにより、キャビティ(23)内のスリップ
(27)を固化して成形体とする。
さらに、スリップ(27)の固化後に余剰スリップを排
泥し、固化した成形体を可溶性成形型(22)とともに取
り出して可溶性成形型(22)を溶出させて成形体を得る
ものである。
上述したこの発明の構成において、吸水性の成形型
は、石膏型、または、ガラス、プラスチック、あるい
は、金属質の吸水性多孔質材料から成る型等が用いられ
る。
また、上述したこの発明の構成において、スリップに
添加される粉末は、セラミック粉末、金属粉末等を使用
することができる。
また、この発明の構成において、目止め材は、スリッ
プ中の水分が成形型の表面に浸透しないように塗布され
るものであるが、例えば、シリコンゴム、ポリアクリル
被膜、塗料等であってもよい。
また、この発明の構成において、可溶性成形型は、容
易に溶出できるものであればよく、例えば、非水溶性ワ
ックス、パラフィン、ろう、その他機械的に除去可能な
材料(例えば低強度石膏)等を使用できる。
また、この発明の構成において、可溶性成形型を溶出
させる方法としては、有機溶剤への浸漬、または、電気
ヒータ、ガスバーナ、スチーム等による加熱があり、有
機溶剤は、四塩化炭素、トリクレン、アセトン、四塩化
メチレン等が使用できる。
〔作用〕
上述のこの発明のスリップキャスティング成形方法に
よれば、キャビティ内及び可溶性成形型の周囲に充填さ
れたスリップを加圧して静水圧を付与するので、キャビ
ティ内及び可溶性成形型の周囲の静水圧により、可溶性
成形型に均等な圧力が加わり、可能成形型が歪んだり、
破損したりすることがない。したがって、可溶性成形型
を薄肉として圧力鋳込みができる。なお、圧力鋳込み
後、キャビティ内で固化した成形体を、可溶性成形型の
溶出により容易に取り出すことができる。
〔実施例〕
次に、第1図および第2図に基づいて、本発明にかか
るスリップキャスティング成形方法を、可溶性成形型お
よび石膏型を用いた圧力鋳込みによるスリップキャステ
ィング成形方法に適用した一実施例について説明する。
第1図は、可溶性成形型と石膏型を用いたスリップキ
ャスティング成形装置の縦断面図、そして、第2図は、
第1図の可溶性成形型の平面図である。
第1図及び第2図において、符号20は、ディーゼルエ
ンジン用副燃焼室成形体の成形装置である。
この成形装置20においては、吸水性のある成形型21を
石膏により成形し、非水溶性ワックス製の可溶性成形型
22との組合せによりキャビティ23を形成する。成形型21
は、キャビティ23面を除く部分にシリコンゴム24が塗布
されている。可溶性成形型22は、第2図に示すように、
肉厚2mmで薄肉に形成されている。そして、可溶性成形
型22は、内枠部分と外枠部分とを別々に射出成形した後
接着により一体化され、成形を簡素化した。吸水性のあ
る成形型21及び可溶性成形型22は、金属性容器25内に配
設される。この金属性容器25は、成形型21への水分の吸
水をよくするために穴26が開けられている。符号27は、
第1実施例で述べた材料を調整したスリップである。符
号28は、金属性容器25を密閉するための金属性蓋体であ
る。この金属性蓋体28には、スリップ27を加圧するエア
ーを吹き込むためのエアー吹込口29が形成されている。
次に、この成形装置20を用いたスリップキャスティン
グ成形方法について説明する。
まず、スリップ27は、セラミック粉末を79.4wt%と、
解膠剤0.6wt%と、残部が媒液としてのイオン交換水か
らなる。また、前記セラミック粉末は、Si3N4粉末を96.
7wt%、Al2O3粉末を1.5wt%、Y2O3粉末を1.8wt%それぞ
れ含有し、平均粒径が0.8μm、純度が99.95%、残部が
金属からなる不純物であった。解膠剤は、ポリカルボン
酸アンモニウム塩を用いた。これらは、ボールミルで混
合、調整され、スリップ27を得た。
このように調整したスリップ27を金属性容器25内に注
入し、可溶性成形型22のキャビティ23内及び周囲に充填
した。金属性蓋体28で金属性容器25を密閉した後、加圧
エアー吹込口29より工場エアー2.5kg/cm2の圧力を金属
性容器25のスリップに付与した。これにより、可溶性成
形型22のキャビティ23及び周囲の前面に静水圧が付与さ
れる。この状態でキャビティ23内のスリップのみが水分
を成形型21に吸水され、着肉し固化する。加圧状態で3
時間後、キャビティ23内のスリップの着肉を終了させ
た。可溶性成形型22のキャビティ23内を除く余剰のスリ
ップは、金属性蓋体28を取り、排泥した。金属性容器25
内から成形型21と可溶性成形型22とを取り出し、成形型
21から可溶性成形型22を分離した。固化した成形体と可
溶性成形型22とを四塩化炭素の有機溶剤に漬け、非水溶
性ワックスで出来た可溶性成形型22を溶出させ、成形体
を取り出した。
得られた成形体は、密度のバラツキなく均一であり、
その後の乾燥、焼成工程を経ても全く割れ、歪みを生じ
なかった。
また、前述した方法により15回のテストを行ったので
その結果について説明する。
本実施例に基づくテスト結果では、静水圧を付与した
のちの成形型は、欠けたり、クラックを全く生じていな
かった。
そして、成形型から取り出した成形体および乾燥、焼
成後の成形体は、割れ、歪みを全く生じていなかった。
これに対し、本実施例の第1図で静水圧の負荷無しに
キャビティ内にスリップを大気圧化で鋳込んだ場合につ
いて15回の比較テストを行った。
本比較テストに基づくテスト結果では、大気圧化での
鋳込みであったため、成形型が欠けたり、クラックを生
じることは無かったが、成形体に密度のバラツキを生じ
ていた。そして、乾燥、焼成後の成形体は、密度のバラ
ツキにより縮みが大きくなり、それに起因したクラック
が15個とも発生した。以上、本発明の特定の実施例につ
いて説明したが、本発明は、この実施例に限定されるも
のではなく、特許請求の範囲に記載の範囲内で種々の実
施態様が包含されるものである。
〔発明の効果〕
以上より、この発明のスリップキャスティング成形方
法によれば、非水溶性の可溶性成形型を用いた圧力鋳込
みによるスリップキャスティング成形方法であって、可
溶性成形型を薄肉に保ったまま精度の良い成形体を得る
ことができるスリップキャスティング成形方法を提供す
ることができる。
また、可溶性成形型がキャビティ側および周囲から静
水圧を付与されるので、従来に比べてもさらに薄肉化が
可能となり、寸法精度も高まる。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は、本発明にかかるスリップキャス
ティング成形方法の一実施例を説明するための図面であ
って、 第1図は可溶性成形型と石膏型を用いたスリップキャス
ティング成形装置の縦断面図、第2図は第1図の可溶性
成形型の平面図である。 21……吸水性成形型(石膏型) 22……可溶性成形型(非水溶性ワックス) 23……キャビティ 27……スリップ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】吸水性成形型を用いるスリップキャスティ
    ング成形方法であって、 吸水性成形型と非吸水性の可溶性成形型とを組み合わせ
    てキャビティを形成するとともに、前記吸水性成形型の
    キャビティ面を除く部分に目止め材を塗布した後、前記
    キャビティ内および可溶性成形型の周囲にスリップを充
    填し、それと略同時に該スリップを加圧して、キャビテ
    ィ内および可溶性成形型に静水圧を付与することによ
    り、キャビティ内のスリップを固化して成形体とし、ス
    リップの固化後に余剰スリップを排泥し、固化した成形
    体を可溶性成形型とともに取り出して可溶性成形型を溶
    出させて成形体を得ることを特徴とするスリップキャス
    ティング成形方法。
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