JPH03146618A - 冷間鍛造用鋼の製造方法 - Google Patents

冷間鍛造用鋼の製造方法

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JPH03146618A
JPH03146618A JP27988589A JP27988589A JPH03146618A JP H03146618 A JPH03146618 A JP H03146618A JP 27988589 A JP27988589 A JP 27988589A JP 27988589 A JP27988589 A JP 27988589A JP H03146618 A JPH03146618 A JP H03146618A
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田畑 綽久
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、冷間鍛造時の変形抵抗の低い冷間鍛造用鋼の
製造方法に関するものである。
〈従来の技術〉 冷間鍛造は生産能率が高く、材料歩留り、仕上寸法精度
に優れることからボルト、ナツトを始めとして各種機械
部品の製造に広く用いら″れている加工方法である。
従来、冷間鍛造用鋼材としてはCが0.45重量%(以
下%と表示する)以下の、たとえばJISS45Cを用
い、これに球軟化焼鈍を施して軟質化した後、冷間鍛造
に供せられるのが通例であった。
しか゛し、近年冷間鍛造用鋼としてCが0.45%より
高い鋼材を用いる例が増えつつある。これは、機械部品
としての機能を満足するために、焼入・焼戻後の表面高
度が従来以上の水準を求められるようになったためであ
る0周知のように焼入・焼戻後の表面硬度、換言すれば
焼戻しマルテンサイトの硬度はC量に依存する。
しかし、C量の増加は、冷間鍛造時の変形抵抗を増加さ
せ、冷間鍛造用金型の寿命を極度に低下させるばかりで
なく、鍛造荷重が増加することにより鍛造機の能力以上
となり従来の鍛造機では加工が困難となるような問題を
生じている。
このような問題を解決するために特開昭61−1137
44号公報では、St%Mn、 CrさらにはS、PS
N。
0の化学組成を制限することによって変形抵抗の低減及
び変形能の向上を図っている。
しかしながら、本発明者らの検討によれば、上記方法は
冷間鍛造前に炭化物の球状化焼鈍を行うことを前提とし
ているが、球状化&Il織において化学成分を調整して
も変形抵抗の低減には限度があり、依然として変形抵抗
は高い。
〈発明が解決しようとする課題〉 本発明の目的は、以上のような問題を解決し、冷間鍛造
時の変形抵抗が低く、かつ変形能が良好な鋼材を短時間
の焼鈍により得る方法を提供しようとするものである。
〈課題を解決するための手段〉 本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を行
った結果、以下の知見を得るに至った。
すなわち、化学成分を調整し、焼鈍前の組織を熱間圧延
条件及び圧延後の冷却条件を特定の範囲に制御すること
により微細なフェライト+パーライト組織又はベイナイ
ト、マルテンサイトもしくはそれらの混合組織とするこ
とにより、炭化物の黒鉛化が促進され、冷間鍛造性が飛
躍的に改善される。
すなわち、本発明は、重量%で、C:0.t〜1.1%
、 St :  0.6−1.5%、 Mn : 0.
2〜0.9%、S:0.001〜0.03%、  B 
: 0.0005〜0.005%、 At 70.01
〜0.1%を含有し、不純物としてのP:0.02%以
下、 N : 0.007%以下、 O: 0.003
%以下及びCr:0.10%以下に制限し、残部実質的
にFeからなる綱を、900〜1150℃の温度域に加
熱し、熱間圧延、により棒鋼としたのち、圧延終了温度
から500℃までを0.1〜30’C/sの冷却速度で
冷却し、次いでへ01点以下の温度で焼鈍し炭化物を黒
鉛化することを特徴とする冷間鍛造用鋼の製造方法であ
り、好ましくは圧延終了温度は850〜650 ’Cの
温度範囲である。
〈作 用〉 本発明者らは、従来の球状セメンタイトとフェライトよ
り構成される球状化&[l織よりも球状セメンタイトを
黒鉛化した黒鉛+フェライトよりなる黒鉛化組織の方が
、冷間変形抵抗の低減に有効であるとの知見に基づき本
発明に至った。
ところで、鋼中の炭化物を黒鉛化することについては、
被削性の改善を目的として、たとえば特開昭49−67
816号公報、特開昭49−67817号公報、特開昭
49−103817号公報及び特開昭50−1913号
公報に開示があるが、本発明者らの検討によればこれら
の綱では、冷間変形能が劣るとともに黒鉛化するために
極めて長時間を要し、工業的規模で実施することは困難
である。。
また組成及び熱間圧延条件も本発明とは異なり、本発明
とは明らかに別な技術である。
本発明は、前述したように、黒鉛化を促進するために化
学組成を調整し、焼鈍前の組織を熱間圧延条件及び圧延
後の冷却条件を特定の範囲に制御し微細なフェライト+
パーライト組織又はベイナイト、マルテンサイトもしく
はそれらの混合組織とするものである。これらは特に熱
間圧延の低温仕上及び/又は圧延後の加速冷却によりT
→α変態変態度態核を増加させ、組織を@細化させてい
る。
次にまず成分組成の限定理由を説明する。
CAR械部品として9強度を確保する上で重要な元素で
あるが、0.4%未満では本発明を適用する効果が小さ
いので0.4%以上とする。また、1.1%を超えて添
加すると熱間圧延時の変形抵抗が増加し、熱間圧延が困
難となるので1.1%以下とする。
SI!黒鉛化を促進するとともに脱酸にも有用な元素で
あるので積極的に用いるが−10,6%未満ではその効
果は小さく、また、1.5%を超えて添加してもその効
果が飽和するので0.6〜1.5%に限定する。
in:焼入性を確保する上で有用な元素であるので積極
的に用いるが、0.2%未満の添加ではその効果が小さ
いので下限は0.2%とする。また、0.9%を超えて
添加すると黒鉛化を阻害するので0.9%以下の添加と
する。
S:被削性を向上させる元素であるので積極的に添加す
るが、0.001%未満ではその効果が小さいので少な
くとも0.001%以上は必要である。しかし0.03
%を超えて含有すると冷間鍛造時の変形能を劣化させる
ので0.03%以下とする。
P:冷間鍛造性を劣化させるとともに黒鉛化をも阻害す
るので極力低減することが望ましいが、0.02%まで
許容される。
B:微量の添加により焼入性を向上させるので積極的に
用いるが、o、ooos%未満ではその効果は小さく 
0.005%を超えて含有してもその効果が飽和するの
でo、ooos〜0.005%の範囲とする。
7V:脱酸に有効な元素であるとともに黒鉛化の促進に
有効な元素である。また、Bの焼入性向上効果を充分に
発揮するためには有用な元素であるので積極的に添加す
るが、0.01%未満ではその効果は小さく、また0、
1%を超えて含有してもその効果が飽和するので0.O
1〜0.1%の範囲とする。
その他不純物としてのN、0、Crはそれぞれ0.00
7%以下、0.003%以下、0.01%以下に制限さ
れるが、その理由について以下に記す。
N:冷間鍛造時に動的歪時効の原因となり変形抵抗を増
加せしめるとともに、Bの焼入性向上効果を低減する元
素であるので、低減することが望ましいが0.007%
まで許容される。
0:酸化物系介在物を増加させ、冷間鍛造時の変形能を
劣化させるので低減することが望ましいが、0.003
%まで許容される。
Cr−強力な炭化物形成元素であり、黒鉛化を阻害する
ので極力低減すべきであるが、0.10%まで許容され
る。
次に熱間圧延および圧延後の冷却条件について説明する
熱間圧延時の加熱温度を900℃以上とするのは、この
温度未満では熱間圧延時の変形抵抗が過大となり熱間圧
延が困難となるためである。また、1150℃を超える
温度では、加熱時の1粒径が粗大となり過ぎ、変態前の
1粒径を細粒とすることが困難となり目標とする微5u
tsaが得難いので、上限を1150℃とする。
圧延終了後の500℃までの冷却速度を0.1〜30’
C/ sとするのは、0.1℃/ s未満の冷却速度で
冷却しても黒鉛化の促進に効果が認められないためであ
り、一方、30℃/sを超える冷却速度では硬度が上昇
しすぎて切断性が劣化するからである。
冷却速度は好ましくは0.1〜5 ’C/ sである。
また、冷却停止温度を500℃とするのは、これを上田
る温度では変態が終了せず、目的とする微細組織が得ら
れないため黒鉛化の促進効果が不充分なためである。
また、焼鈍温度をAcn点以下とするのは、^C1点を
超える温度域では部分的にγ化が進行し、黒鉛化を阻害
するのでAC1点以下とする。
また、圧延終了温度は650〜850℃とするのが好ま
しい、これは850℃を超える温度域においては黒鉛化
の促進効果が小さく、一方650℃を下田る温度では熱
間圧延時の変形荷重が高くなり圧延が困難となるためで
ある。
〈実施例〉 以下に実施例に即して本発明を説明する。
表2に示す化学成分の鋼を180シ転炉により溶製後、
真空脱ガス連続鋳造によりブルームとした後、熱間圧延
により15(Inφビレットとした。さらに、これらの
ビレットを表2に示す熱間圧延条件および冷却条件によ
り50mmφの棒鋼とした。
これら棒鋼にAc、点以下である700℃において5〜
15hrの焼鈍を施した後、15m−X22.5mHの
円柱型試験片を作製し、端面完全拘束の条件下で圧縮試
験を実施し、加工時の冷間変形抵抗及び限界圧縮率を求
めた。ここで、限界圧縮率は試験片に割れの発生し始め
る圧縮率とした。また、焼鈍後のミクロ組織を観察し黒
鉛粒数及び炭化物数を画像解析装置により計数し、黒鉛
粒数/(黒鉛粒数+炭化物数) xloo(%)を黒鉛
化率として定量化した。
これらの結果を表2に付記する1表2により明らかな通
り、本発明に合致するA−Eの成分の鋼は、本発明の熱
間圧延条件及び冷却条件により棒鋼とすることにより5
〜15hの焼鈍により黒鉛化が迅速に進行するのに対し
、F−Jの鋼では本発明の熱間圧延条件及び冷却条件に
よって棒鋼とし焼鈍を施しても黒鉛化は全く進行しない
また、この結果冷間加工時の変形抵抗は黒鉛化した材料
の方が、同−C量で比較すると約10%以上も低く、限
界圧縮率も高く変形能にも優れていることが理解される
また、表3にはB綱を用いて本発明範囲の圧延・冷却と
本発明外の条件により圧延・冷却し、焼鈍を施した場合
を示すが、本発明の条件を逸脱する場合には黒鉛化の進
行が著しく遅いことが理解される。
〈発明の効果〉 本発明により冷間変形抵抗が低く、かつ変形能の優れた
冷間鍛造用鋼材を短時間の焼鈍により得ることが可能で
あり、冷間!2造による機械部品の製造に資すること大
である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、重量%で、C:0.4〜1.1%、Si:0.6〜
    1.5%、Mn:0.2〜0.9%、S:0.001〜
    0.03%、B:0.0005〜0.005%、Al:
    0.01〜0.1%を含有し、不純物としてのP:0.
    02%以下、N:0.007%以下、O:0.003%
    以下及びCr:0.10%以下に制限し、残部実質的に
    Feからなる鋼を、900〜1150℃の温度域に加熱
    し、熱間圧延により棒鋼としたのち、圧延終了温度から
    500℃までを0.1〜30℃/sの冷却速度で冷却し
    、次いでAc_1点以下の温度で焼鈍し炭化物を黒鉛化
    することを特徴とする冷間鍛造用鋼の製造方法。 2、圧延終了温度が850〜650℃の温度範囲である
    ことを特徴とする請求項1記載の冷間鍛造用鋼の製造方
    法。
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