JPH0314627Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 【産業上の利用分野】

本考案は、圧力配管の先端部をジヨイント本体
に挿入し、その抜出をジヨイント本体内に備えら
れたロツク部材で阻止する圧力配管用ジヨイント
に関する。

【従来の技術】

従来、この種のジヨイントとして第３図に示す
ものが知られている。このジヨイントは、円筒形
のジヨイント本体１の内部、つまりその流体通路
２内の一側にパツキン３、バネ座４、コイルバネ
５、ロツク部材６、スペーサ７を順次挿入し、こ
れらの抜出を止め輪８で阻止している。バネ座
４、ロツク部材６、スペーサ７はいずれも環状
で、ロツク部材６は、その内周面に尖鋭な咬持突
部９を形成し、スペーサ７はロツク解除ピン１０
を貫装している。ロツク部材６には、スペーサ７
が全体として円錐台形になつていることにより、
軸線方向に揺動でき、流体通路２内に挿入された
圧力配管（ホース）１１の先端部をコイルバネ５
の作用によつて咬持突部９で咬持し、その抜出を
阻止（ロツク）する。ロツク解除するには、ロツ
ク解除ピン１０によつてロツク部材６を押動す
る。

【考案が解決しようとする課題】

従来のジヨイントは、上記のように圧力配管の
先端部の抜出を阻止する機能を有するに過ぎない
ものであるが、本考案は、これに加えてさらに、
ジヨイント本体内に圧力流体が供給されているこ
とを、その外側から目視確認できるように指示で
きる簡単な圧力存否指示機構を備えた圧力配管用
ジヨイントを提供することを目的とする。

【課題を解決するための手段】

本考案による圧力配管用ジヨイントは、従来の
上述したような構成に加え、ジヨイント本体の外
表面部に、少なくとも一部を透明または半透明な
蓋体で覆われた小室を設け、この小室をジヨイン
ト本体の流体通路と分岐通路を介して連通させ、
この小室中に、上記分岐通路からの圧力を受けて
外方へ推進される圧力指示片を、内方の退避位置
と、上記蓋体を透してジヨイント本体の外部より
目視可能な外方の指示位置との間で移動自在に装
着するとともに、該圧力指示片を内方へ付勢する
バネを設けたものである。

【作用】

ジヨイント本体の流体通路中に圧力が無いと
き、または有つても微圧のときは、圧力指示片は
バネの作用によつて内方の退避位置、つまり外部
から目視できないまたは目視し難い位置に後退す
る。上記流体通路に圧力が存在するときは、圧力
指示片はその圧力によりバネに抗して前進され、
透明または半透明な蓋体を透して外部から容易に
目視できる指示位置に保持される。圧力指示片
は、蓋体で覆われた小室内に封入され、外部の衝
撃から保護される。

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づき詳述す
る。 第１図は本考案の第１実施例を示す。ジヨイン
ト本体１の流体通路２内には、第３図に示した従
来のものと同様に、パツキン３、バネ座４、コイ
ルバネ５、ロツク部材６、スペーサ７、止め輪８
が備えられ、またスペーサ７にはロツク解除ピン
１０が貫装され、圧力配管１１の先端部を上記と
同様にロツク及びロツク解除できるようになつて
いる。 ジヨイント本体１の外表面部にはネジ穴１４が
設けられ、このネジ穴１２にボルト状の圧力指示
器１５の雄ネジ部１６が螺着され、該圧力指示器
１５はジヨイント本体１の外表面上に突出してい
る。圧力指示器１５は、その凹部の開口面を透明
または半透明な蓋体２３で閉じて円形の小室１２
を形成している。この小室１２は、圧力指示器１
５に設けられた連通孔１７及びジヨイント本体１
に設けられた分岐通路１３を介して流体通路２と
連通している。小室１２内には、断面凹状の圧力
指示片２２が摺動自在に嵌装されているととも
に、該圧力指示片２２と蓋体２３との間に、圧力
指示片２２を内方へ付勢するバネ１９が配置され
ている。 流体通路２中に圧力流体の圧力が無いとき、ま
たは有つても微圧のときは、図示のように圧力指
示片２２は、バネ１９の作用によつて小室１２の
内端の退避位置に保持されるので、蓋体２３が透
明または半透明であつても、圧力指示片２２が外
部から全く目視できないか、またはその存在を目
視し難い。 流体通路２に圧力流体が供給され、その圧力に
よつて圧力指示片２２がバネ１９にに抗して前進
されると、該圧力指示片２２は、その先端面が蓋
体２３の内面に圧接する指示位置に保持されるた
め、その存在を透明または半透明な蓋体２３を透
して判然と目視することができ、従つてジヨイン
ト本体１中に圧力が供給されていることを外部か
ら一目瞭然に知ることができる。 なお、ジヨイント本体１は圧力配管１１の接続
側とは反対側にニツプル２０を嵌着しており、こ
のニツプル２０を例えば圧力機器２１に螺着し、
圧力配管１１の先端部を上記のように咬持するこ
とにより、圧力機器２１と圧力配管１１とを着脱
自在に接続できるものである。 第２図は本考案の第２実施例の要部のみを示
し、ジヨイント本体１自体に小室１２を形成し、
その開口を透明または半透明な蓋体２３を閉じ、
小室１２内に圧力指示片２２及びバネ１９を上記
と同様に設けたものである。

【考案の効果】

本考案の圧力配管用ジヨイントによれば、ジヨ
イント本体の外表面部の小室内の圧力指示片が、
透明または半透明な蓋体を透して見えるか見えな
いかにより、ジヨイント本体の流体通路内の圧力
の存否を、外部から一目瞭然に知ることができ
る。また、圧力指示片は小室内に封入された状態
であるため、外部の衝撃から保護できる。さら
に、簡単な圧力存否指示機構であるため、安価に
提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の第１実施例の圧力配管用ジヨ
イントの断面図、第２図は第２実施例の要部のみ
を示す断面図、第３図は従来の圧力配管用ジヨイ
ントの断面図である。 １……ジヨイント本体、２……流体通路、１２
……小室、１３……分岐通路、１９……バネ、２
２……圧力指示片、２３……蓋体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 圧力配管の先端部をジヨイント本体に挿入し、
   その抜出をジヨイント本体内に備えられたロツク
   部材で阻止する圧力配管用ジヨイントにおいて、
   上記ジヨイント本体の外表面部に、少なくとも一
   部を透明または半透明な蓋体で覆われた小室を設
   け、この小室をジヨイント本体の流体通路と分岐
   通路を介して連通させ、この小室中に、上記分岐
   通路からの圧力を受けて外方へ推進される圧力指
   示片を、内方の退避位置と、上記蓋体を透してジ
   ヨイント本体の外部より目視可能な外方の指示位
   置との間で移動自在に装着するとともに、該圧力
   指示片を内方へ付勢するバネを設けたことを特徴
   とする圧力配管用ジヨイント。